ありのままでいてくれるなら…
2001年6月21日昨晩もあまり眠れなくて、眠ったと思ったらすぐに朝を迎えた。
起き上がると、どっと吐き気があがってきた。
少しの間布団の上で蹲っていたけれど、吐き気も胃痛もひどくなっていく一方で。
仕方なく、1時間だけ眠って会社に行く。
電車に乗る前に会社に連絡をするけれど。
こんな生活長く続けてて、自分の立場も気持ちもいいわけなくて。
電車乗ってても、体調不良と自己嫌悪とが格闘を繰り広げる。
会社につく頃には、ぐったり疲れてしまっていた。
幸い、仕事がそれほど立て込むこともなく、1時間遅刻で済んだからか他の社員さんにかけた迷惑も小さくて済んだようで、少しほっとしたんだ。
しかも、今日は涼しかったので体力の消耗も少なかったし、吐き気が伴うほどの方や背中の痛みがなかったのが救い。
ボスは相変わらずな私に愛想を尽かすことなく(いや、尽かしてるかもしれないけど)、心配してくれてた。
明日は検査結果が判明する。
きっとどんな結果が出ても、この絶不調状態は当分続くだろうけれど。
とりあえず、身体の負担になり過ぎてそうなものを少し縮小しようかなって思ったんだ。
…本当は、したいことをして我慢し過ぎない方向で生活をすすめることを考えたかったけれど、
会社を辞めれば収入が途絶えるし、竜樹さんのことが気にかかるのは彼を好きでいる以上は当たり前のようについてくることだから。
「嫌なら辞めちまえよ」って思うからって、「は〜い、辞めま〜す(*^_^*)」にしたら、
今まで築き上げたものはすべてなくなってしまうんだ。
そう思って、思い切った行動を躊躇うあたりはまだ「右側」が勝っているんだろう。
…そう思うと、とりあえずほっとしたんだ。
「右側」が勝っている以上は、他の人に対しても攻撃的に構えないから。
誰より何より、竜樹さんに対してやさしく出来る余地があるってことだから。
定時で仕事を終え、家路につく。
最寄り駅から「竜樹さんメール」を飛ばせども、返事がこないのは相変わらずで。
今日は涼しかったとは言え、昨日一日と今日の午前中、雨が降っていたんだから調子がいいはずもないことくらいは判ってる。
無理をして返事を返してもらうよりも、竜樹さんが楽にしていてくれる方がいい。
…それが、私にとって寂しいことの一つとして頭を擡げてきてもね
私自身も電車に乗ってる間中吐き気と格闘していたから、返事がきたところで返す余裕も無かったし。
これはこれでよかったんだって思う。
吐き気と格闘して疲れたのか、バスの中で爆睡(-_-;)
家に辿り着いてからも、「ただいまリレー」一つできずにぼけっとしてる。
暫くしてやっと食事を済ませ、ひと心地ついてメールを読んだり出したりして、やっとこいつもの自分を取り戻して。
「竜樹さん、どうしてるかなぁ…?」
すんごい気になったから、電話をしてみた。
竜樹さんが調子悪くしてる時は電話には出ないから、5コールして出なかったら切ることにしてる。
…5コール目
出ないから切ろうとしたら、大好きなあの声が(*^_^*)
「…霄?ご無沙汰やなぁ。今、電話しようかって思ってたとこやってん」
ちょっとしんどそうな声だったけれど、竜樹さんは出てくれたんだ。
携帯から部屋の電話に切り替えて、二人の会話は続く。
竜樹さんは私と会った翌日、検定の勉強会に出かけて。
月曜日はなんとか学校へ行けたけれど、火曜・水曜と調子を崩して学校を休んだとのこと。
ただ、休んでる間も勉強したり役所に行って手続きをしたり書類を書いたりと忙しくしてたようだから、ちゃんと休めていなくて今もしんどいみたい。
…ちゃんと休んで、すっきりさせた方がいいよ、竜樹さん
そう言いそうになって、はたと気づく。
…それって、今の私にも言えてるんちゃうん?
そう思ったら、何となく言う気がそがれてしまったんだ。
自分だってしんどいくせに、竜樹さんは私の体調を気遣ってくれる。
明日、診察を受けることも覚えててくれてる。
それはとてもありがたいけれど、何だか負担になってるみたいで申し訳なくて。
話をそらす意味もこめて(?)、竜樹さんの話を聞こうって思ったんだ。
…多分、学校でのこと。ストレス溜めてるんだろうと思うから
竜樹さんはしんどいことがあっても嫌なことがあっても、あまりそれを口にしない。
「口にしたところで、気が晴れるわけでも解決するわけでもないから」
一緒にい始めた頃からずっとそう言ってた。
それが他人行儀やなぁ、寂しいなぁって思う反面、それくらい強くありたいと思っていたんだ。
…だけど、竜樹さん。堪りかねててんね?
滅多に愚痴をこぼさない竜樹さんから聞こえてくる話は、かつて私がこの会社に入ったときに感じたことと同じようなことで。
自分が体験してるから余計にそれは辛いものだと実感してしまって、本当にたまらないんだなってことがよく判る。
正直、今の私の精神状態はあまりいいもんでもないから、深みにはまるような話は避けたかったけれど、滅多に辛いと感じることを話してくれない竜樹さんが話してることをちゃんと受け止めたいって思ったんだ。
…そのために私はいてるんやって思うから。
ひとしきり話したら、竜樹さんは思い直したようにこう言ったんだ。
「俺はこの生活を今年で終わりにする。だから、学校にいてて手に入れられるものはみんな手に入れて卒業するからな」
竜樹さんの今通ってる学校には今年で通い始めて3年目になるような人もいてて。
就職が決まらなくて、出戻ってくる人もいるんだそう。
学校に通ってお金が入ってくるなら、それほど楽なことはなくて。
景気が良くなるまで何年も続けていられるなら、それほど気楽なことはないって思うけれど。
竜樹さんにとって、不機嫌な環境なら終わりにしてしまってもいいって思うんだ。
不機嫌な環境に押し込められながら、生活するしんどさは私も多少なりとも判ってるから。
生きていく上で「機嫌よく生きられる環境」なんてものはないのかもしれないけれど。
でも、機嫌よくに近づけるような生き方はきっと出来る気がするから。
竜樹さんがそれを目指すなら、それをサポートできたらいいなって思う。
竜樹さんがこんな風に弱いところを見せながら、暫くしたらまた力を取り戻して頑張れるような、そんな環境の一つに私がなれるなら。
それほど、嬉しいことはないって思うんだ。
自分が思うほど、傍が思うほど。
私は強くもなければ弱くもないんだって思うから。
今は体調不良でガタガタでも、竜樹さんが私に何かを話すことでありのままの竜樹さんに戻れるなら、こんなわたしにもいてる価値はあったのだろうと思うから。
会えない時間は辛いけど、寂しいけれど。
いつでも、何処にいても、竜樹さんの心の傍に私の心がありますように。
…ずっとずっと心だけは傍にいられますように。
起き上がると、どっと吐き気があがってきた。
少しの間布団の上で蹲っていたけれど、吐き気も胃痛もひどくなっていく一方で。
仕方なく、1時間だけ眠って会社に行く。
電車に乗る前に会社に連絡をするけれど。
こんな生活長く続けてて、自分の立場も気持ちもいいわけなくて。
電車乗ってても、体調不良と自己嫌悪とが格闘を繰り広げる。
会社につく頃には、ぐったり疲れてしまっていた。
幸い、仕事がそれほど立て込むこともなく、1時間遅刻で済んだからか他の社員さんにかけた迷惑も小さくて済んだようで、少しほっとしたんだ。
しかも、今日は涼しかったので体力の消耗も少なかったし、吐き気が伴うほどの方や背中の痛みがなかったのが救い。
ボスは相変わらずな私に愛想を尽かすことなく(いや、尽かしてるかもしれないけど)、心配してくれてた。
明日は検査結果が判明する。
きっとどんな結果が出ても、この絶不調状態は当分続くだろうけれど。
とりあえず、身体の負担になり過ぎてそうなものを少し縮小しようかなって思ったんだ。
…本当は、したいことをして我慢し過ぎない方向で生活をすすめることを考えたかったけれど、
会社を辞めれば収入が途絶えるし、竜樹さんのことが気にかかるのは彼を好きでいる以上は当たり前のようについてくることだから。
「嫌なら辞めちまえよ」って思うからって、「は〜い、辞めま〜す(*^_^*)」にしたら、
今まで築き上げたものはすべてなくなってしまうんだ。
そう思って、思い切った行動を躊躇うあたりはまだ「右側」が勝っているんだろう。
…そう思うと、とりあえずほっとしたんだ。
「右側」が勝っている以上は、他の人に対しても攻撃的に構えないから。
誰より何より、竜樹さんに対してやさしく出来る余地があるってことだから。
定時で仕事を終え、家路につく。
最寄り駅から「竜樹さんメール」を飛ばせども、返事がこないのは相変わらずで。
今日は涼しかったとは言え、昨日一日と今日の午前中、雨が降っていたんだから調子がいいはずもないことくらいは判ってる。
無理をして返事を返してもらうよりも、竜樹さんが楽にしていてくれる方がいい。
…それが、私にとって寂しいことの一つとして頭を擡げてきてもね
私自身も電車に乗ってる間中吐き気と格闘していたから、返事がきたところで返す余裕も無かったし。
これはこれでよかったんだって思う。
吐き気と格闘して疲れたのか、バスの中で爆睡(-_-;)
家に辿り着いてからも、「ただいまリレー」一つできずにぼけっとしてる。
暫くしてやっと食事を済ませ、ひと心地ついてメールを読んだり出したりして、やっとこいつもの自分を取り戻して。
「竜樹さん、どうしてるかなぁ…?」
すんごい気になったから、電話をしてみた。
竜樹さんが調子悪くしてる時は電話には出ないから、5コールして出なかったら切ることにしてる。
…5コール目
出ないから切ろうとしたら、大好きなあの声が(*^_^*)
「…霄?ご無沙汰やなぁ。今、電話しようかって思ってたとこやってん」
ちょっとしんどそうな声だったけれど、竜樹さんは出てくれたんだ。
携帯から部屋の電話に切り替えて、二人の会話は続く。
竜樹さんは私と会った翌日、検定の勉強会に出かけて。
月曜日はなんとか学校へ行けたけれど、火曜・水曜と調子を崩して学校を休んだとのこと。
ただ、休んでる間も勉強したり役所に行って手続きをしたり書類を書いたりと忙しくしてたようだから、ちゃんと休めていなくて今もしんどいみたい。
…ちゃんと休んで、すっきりさせた方がいいよ、竜樹さん
そう言いそうになって、はたと気づく。
…それって、今の私にも言えてるんちゃうん?
そう思ったら、何となく言う気がそがれてしまったんだ。
自分だってしんどいくせに、竜樹さんは私の体調を気遣ってくれる。
明日、診察を受けることも覚えててくれてる。
それはとてもありがたいけれど、何だか負担になってるみたいで申し訳なくて。
話をそらす意味もこめて(?)、竜樹さんの話を聞こうって思ったんだ。
…多分、学校でのこと。ストレス溜めてるんだろうと思うから
竜樹さんはしんどいことがあっても嫌なことがあっても、あまりそれを口にしない。
「口にしたところで、気が晴れるわけでも解決するわけでもないから」
一緒にい始めた頃からずっとそう言ってた。
それが他人行儀やなぁ、寂しいなぁって思う反面、それくらい強くありたいと思っていたんだ。
…だけど、竜樹さん。堪りかねててんね?
滅多に愚痴をこぼさない竜樹さんから聞こえてくる話は、かつて私がこの会社に入ったときに感じたことと同じようなことで。
自分が体験してるから余計にそれは辛いものだと実感してしまって、本当にたまらないんだなってことがよく判る。
正直、今の私の精神状態はあまりいいもんでもないから、深みにはまるような話は避けたかったけれど、滅多に辛いと感じることを話してくれない竜樹さんが話してることをちゃんと受け止めたいって思ったんだ。
…そのために私はいてるんやって思うから。
ひとしきり話したら、竜樹さんは思い直したようにこう言ったんだ。
「俺はこの生活を今年で終わりにする。だから、学校にいてて手に入れられるものはみんな手に入れて卒業するからな」
竜樹さんの今通ってる学校には今年で通い始めて3年目になるような人もいてて。
就職が決まらなくて、出戻ってくる人もいるんだそう。
学校に通ってお金が入ってくるなら、それほど楽なことはなくて。
景気が良くなるまで何年も続けていられるなら、それほど気楽なことはないって思うけれど。
竜樹さんにとって、不機嫌な環境なら終わりにしてしまってもいいって思うんだ。
不機嫌な環境に押し込められながら、生活するしんどさは私も多少なりとも判ってるから。
生きていく上で「機嫌よく生きられる環境」なんてものはないのかもしれないけれど。
でも、機嫌よくに近づけるような生き方はきっと出来る気がするから。
竜樹さんがそれを目指すなら、それをサポートできたらいいなって思う。
竜樹さんがこんな風に弱いところを見せながら、暫くしたらまた力を取り戻して頑張れるような、そんな環境の一つに私がなれるなら。
それほど、嬉しいことはないって思うんだ。
自分が思うほど、傍が思うほど。
私は強くもなければ弱くもないんだって思うから。
今は体調不良でガタガタでも、竜樹さんが私に何かを話すことでありのままの竜樹さんに戻れるなら、こんなわたしにもいてる価値はあったのだろうと思うから。
会えない時間は辛いけど、寂しいけれど。
いつでも、何処にいても、竜樹さんの心の傍に私の心がありますように。
…ずっとずっと心だけは傍にいられますように。
両端にいる私
2001年6月19日昨晩から降り始めた雨は、朝になってかろうじてやんでくれた。
空気は湿気を帯びていて、もう一度雨を降らせる予感を連れてくる。
…雨が降る前が一番竜樹さんにはキツイ状態なんだよなぁ
「ちゃんと学校に行けたらいいんだけど…」
そう思いながら、相変わらず重い身体を引きずるようにして家を出た。
会社に入ってからも眠気が酷くて。
そのくせ、来客はあるし仕事も立て込むしで、昼休みの頃にはご飯を食べることすら煩わしいと思うくらい疲れてしまった。
またそんなときに限って先輩がパソゲーのソフトを持って遊びに来る(>_<)
最近は自粛モードに入ってはったから、あんまり邪険にするのもアカンだろうって思ったから、昼寝もせずに話し相手になった。
疲れの取れないまま迎えた午後、湿気を帯びた蒸し暑い空気はやがて雨の音を連れてきた。
…来たか(-_-;)
雨は憂鬱な物思いもまた引き連れてきたんだ。
湿度が高いと身体が感じると、竜樹さんの背中の痛みに意識は繋がっていく。
そうして竜樹さんの苦しむ姿を観るのが辛いって思いと、どうにかしてあげたいのにどうにもできない無力感に苛まれる。
…私、何にも竜樹さんの役に立ってないやん?
そう思うとすんごい切なくなるんだ。
情けなくなってくるんだ。
それでも、竜樹さんの傍にいて何かの役に立ちたいって願う想いがある。
でも、その後に眠ってるもう一つの思い。
…どうせ、お前なんていても竜樹の役には立たないんだし、しんどいだけならやめちまえよ?
それは、竜樹さんと出会ってから眠らせてしまった「つっぱらかってた頃の自分」の想い。
他人に対して、どこか距離を置いてて自分が成す物だけがすべてだった自分。
それは「あの人」が育てた私。
「あの人」に負けたくなかった私自身が育てた私。
鋭さ一つで「結果」を手に入れてきた私自身が、何もできない今の自分自身を嫌ってすべてにリセットをかけようとしているような感じ。
…ここのところ、ずっと「右側」の私と「左側」の私が引っ張りあいっこをしてる。
「右側」の私は、竜樹さんを想う私。
竜樹さんを想う気持ちが「右側」なのは、私の右側にいつも竜樹さんがいるから。
私の右側にいる竜樹さんは、包み込むような暖かさとしなやかな意志の強さを持っていて欲しいと望んでいる。
竜樹さんを想う私自身は、竜樹さんに対して優しくありたい、暖かくありたいと願っていて。
自分の中に眠る攻撃性を押さえながら生きてる。
他人に認めてもらえない痛みも知っているから、できる限り人を認めたいと思う。
失敗したからこそ優しくなりたいと願う自分。
「左側」の私は、尖っている私。
「左側」なのは、つっぱらかっていた私の左側にいつも「あの人」がいたから。
私の左側にいた「あの人」は捻じ伏せるような力を以って「結果」をたたき出してきた私から弱さや迷いを排除しようとしていた。
「あの人」に認められたかった私は、「結果」になるかならないかを短い時間で判断し、
ダメだと思ったら容赦なく切り捨てた。
すべては何物かに続く「結果」のために。
厳然たる事実としての結果だけがすべてだと思っていた自分。
一番つっぱらかって生きていた頃の写真を竜樹さんが見たとき、
「俺、こんなキツイ顔をしたままの霄だったら、きっと付き合わなかったって思う」
そう言ったんだ。
「自分に優しげな女の子じゃないから、気に入らないんでしょ〜?」
冗談めかして言い返したら、
「…この写真の霄さ。大勢の友達といてて一緒になって笑ってるんやけど、目がな、笑ってないねん。
『誰も必要としてへん。信じられるのは自分だけ』って感じがすんごい伝わってくるねん」
そう言われて、どきっとしたんだ。
その場に居合わせてない竜樹さんが判るほどに「左側」の私は人を必要としてなかったのかって。
確かに、「左側」の私はいろんな「結果」を残してきた。
あの当時の私は大人と論戦張っても負け知らずだったし、廃部にされそうだった私が在籍してたクラブは、その論戦の成果で廃部にされなかったらしい。
偏差値を人質にとっていい気になってる「大人」を「いい点数」あげることで黙らせた。
ちょっと近寄りがたくて悪びれたところが好きだっていう、「友達だった人」も多かった。
今でも残ってくれてる友達は、そうじゃない私もよく知ってて「結果が出せない」私も好きでいてくれてるらしいけど。
…「左側」には牽引力も結果を手に入れる力もあったってことは間違いなかったんだ。
竜樹さんと別れたわけじゃないのに。
竜樹さんと二度と会えないわけじゃないのに。
竜樹さんと一緒にい始めてから眠らせた「左側」の私はどうして起き上がろうとするんだろう?
ずっとずっと考えてたんだ。
とりとめもなく、ずっと考えていたんだ。
「左側」の私は、竜樹さんと一緒にいてから一度も目を覚まさなかったわけじゃない。
竜樹さんと私が二人で一緒にいるために越えなければならない正念場にはさりげなく私を支えてた気がするんだ。
竜樹さんが前の会社で言われない攻撃を受けてた時も、闘病生活に入って弱る竜樹さんを支えなければならなかった時も、無力感に苛まれながらも「竜樹さんの傍にいたい」と願う私の心と行動を支えてきたのは間違いなく「左側」だった気がするんだ。
「右側」の私にない意志の強さと牽引力は間違いなく「左側」の要素だったし、
そんな要素が前面に出てても竜樹さんが拒絶反応を示すほどの鋭さはなかったみたいだったから。
本当は「右側」も「左側」もそれぞれに居場所があって、折り合いつけていられてるはずなのに。
ただ身体が弱ってるから?
人の顔を見ると「『結婚』って結果に結び付けられないような男の人にしがみついてるのは、頭がおかしいのよ?」ってほたえたこと抜かす、どうでもいい他人の言葉にガラにもなく参ってるから?
それほどまでに、心も弱ってきてるのかな?
身体が弱れば心も弱るし、心が弱れば身体も弱る。
一番しんどい時に、今まで折り合いがつけられた両サイドの私が、互いに自分が1本の柱になろうと蠢きだしてるなんて。
よりにもよって、竜樹さんと会うことで心の微調整ができなくなるこの時期に。
何で、自分自身の柱を巡って、両者が攻防戦をはじめるのかなぁ?
両方共にそれぞれの想いを持って竜樹さんを支えてきたはずなのに…
心が弱ってきてるから、他人の言葉に負けちゃいそうになるのかな?
それとも、私が竜樹さんから何らかの「結果」が欲しいと思ってるのかな?
だとしたら。
それはとても悲しむべきこと。
それはとてもあさましいこと。
どうしたら、両端にいる私を一まとめにして竜樹さんを愛せるようになるんだろう?
それは竜樹さんに会えば解決すること?
それは私一人で対処するべきこと?
…ぼろっぼろの今の私には、どうすればいいのかなんて判らないよ。
空気は湿気を帯びていて、もう一度雨を降らせる予感を連れてくる。
…雨が降る前が一番竜樹さんにはキツイ状態なんだよなぁ
「ちゃんと学校に行けたらいいんだけど…」
そう思いながら、相変わらず重い身体を引きずるようにして家を出た。
会社に入ってからも眠気が酷くて。
そのくせ、来客はあるし仕事も立て込むしで、昼休みの頃にはご飯を食べることすら煩わしいと思うくらい疲れてしまった。
またそんなときに限って先輩がパソゲーのソフトを持って遊びに来る(>_<)
最近は自粛モードに入ってはったから、あんまり邪険にするのもアカンだろうって思ったから、昼寝もせずに話し相手になった。
疲れの取れないまま迎えた午後、湿気を帯びた蒸し暑い空気はやがて雨の音を連れてきた。
…来たか(-_-;)
雨は憂鬱な物思いもまた引き連れてきたんだ。
湿度が高いと身体が感じると、竜樹さんの背中の痛みに意識は繋がっていく。
そうして竜樹さんの苦しむ姿を観るのが辛いって思いと、どうにかしてあげたいのにどうにもできない無力感に苛まれる。
…私、何にも竜樹さんの役に立ってないやん?
そう思うとすんごい切なくなるんだ。
情けなくなってくるんだ。
それでも、竜樹さんの傍にいて何かの役に立ちたいって願う想いがある。
でも、その後に眠ってるもう一つの思い。
…どうせ、お前なんていても竜樹の役には立たないんだし、しんどいだけならやめちまえよ?
それは、竜樹さんと出会ってから眠らせてしまった「つっぱらかってた頃の自分」の想い。
他人に対して、どこか距離を置いてて自分が成す物だけがすべてだった自分。
それは「あの人」が育てた私。
「あの人」に負けたくなかった私自身が育てた私。
鋭さ一つで「結果」を手に入れてきた私自身が、何もできない今の自分自身を嫌ってすべてにリセットをかけようとしているような感じ。
…ここのところ、ずっと「右側」の私と「左側」の私が引っ張りあいっこをしてる。
「右側」の私は、竜樹さんを想う私。
竜樹さんを想う気持ちが「右側」なのは、私の右側にいつも竜樹さんがいるから。
私の右側にいる竜樹さんは、包み込むような暖かさとしなやかな意志の強さを持っていて欲しいと望んでいる。
竜樹さんを想う私自身は、竜樹さんに対して優しくありたい、暖かくありたいと願っていて。
自分の中に眠る攻撃性を押さえながら生きてる。
他人に認めてもらえない痛みも知っているから、できる限り人を認めたいと思う。
失敗したからこそ優しくなりたいと願う自分。
「左側」の私は、尖っている私。
「左側」なのは、つっぱらかっていた私の左側にいつも「あの人」がいたから。
私の左側にいた「あの人」は捻じ伏せるような力を以って「結果」をたたき出してきた私から弱さや迷いを排除しようとしていた。
「あの人」に認められたかった私は、「結果」になるかならないかを短い時間で判断し、
ダメだと思ったら容赦なく切り捨てた。
すべては何物かに続く「結果」のために。
厳然たる事実としての結果だけがすべてだと思っていた自分。
一番つっぱらかって生きていた頃の写真を竜樹さんが見たとき、
「俺、こんなキツイ顔をしたままの霄だったら、きっと付き合わなかったって思う」
そう言ったんだ。
「自分に優しげな女の子じゃないから、気に入らないんでしょ〜?」
冗談めかして言い返したら、
「…この写真の霄さ。大勢の友達といてて一緒になって笑ってるんやけど、目がな、笑ってないねん。
『誰も必要としてへん。信じられるのは自分だけ』って感じがすんごい伝わってくるねん」
そう言われて、どきっとしたんだ。
その場に居合わせてない竜樹さんが判るほどに「左側」の私は人を必要としてなかったのかって。
確かに、「左側」の私はいろんな「結果」を残してきた。
あの当時の私は大人と論戦張っても負け知らずだったし、廃部にされそうだった私が在籍してたクラブは、その論戦の成果で廃部にされなかったらしい。
偏差値を人質にとっていい気になってる「大人」を「いい点数」あげることで黙らせた。
ちょっと近寄りがたくて悪びれたところが好きだっていう、「友達だった人」も多かった。
今でも残ってくれてる友達は、そうじゃない私もよく知ってて「結果が出せない」私も好きでいてくれてるらしいけど。
…「左側」には牽引力も結果を手に入れる力もあったってことは間違いなかったんだ。
竜樹さんと別れたわけじゃないのに。
竜樹さんと二度と会えないわけじゃないのに。
竜樹さんと一緒にい始めてから眠らせた「左側」の私はどうして起き上がろうとするんだろう?
ずっとずっと考えてたんだ。
とりとめもなく、ずっと考えていたんだ。
「左側」の私は、竜樹さんと一緒にいてから一度も目を覚まさなかったわけじゃない。
竜樹さんと私が二人で一緒にいるために越えなければならない正念場にはさりげなく私を支えてた気がするんだ。
竜樹さんが前の会社で言われない攻撃を受けてた時も、闘病生活に入って弱る竜樹さんを支えなければならなかった時も、無力感に苛まれながらも「竜樹さんの傍にいたい」と願う私の心と行動を支えてきたのは間違いなく「左側」だった気がするんだ。
「右側」の私にない意志の強さと牽引力は間違いなく「左側」の要素だったし、
そんな要素が前面に出てても竜樹さんが拒絶反応を示すほどの鋭さはなかったみたいだったから。
本当は「右側」も「左側」もそれぞれに居場所があって、折り合いつけていられてるはずなのに。
ただ身体が弱ってるから?
人の顔を見ると「『結婚』って結果に結び付けられないような男の人にしがみついてるのは、頭がおかしいのよ?」ってほたえたこと抜かす、どうでもいい他人の言葉にガラにもなく参ってるから?
それほどまでに、心も弱ってきてるのかな?
身体が弱れば心も弱るし、心が弱れば身体も弱る。
一番しんどい時に、今まで折り合いがつけられた両サイドの私が、互いに自分が1本の柱になろうと蠢きだしてるなんて。
よりにもよって、竜樹さんと会うことで心の微調整ができなくなるこの時期に。
何で、自分自身の柱を巡って、両者が攻防戦をはじめるのかなぁ?
両方共にそれぞれの想いを持って竜樹さんを支えてきたはずなのに…
心が弱ってきてるから、他人の言葉に負けちゃいそうになるのかな?
それとも、私が竜樹さんから何らかの「結果」が欲しいと思ってるのかな?
だとしたら。
それはとても悲しむべきこと。
それはとてもあさましいこと。
どうしたら、両端にいる私を一まとめにして竜樹さんを愛せるようになるんだろう?
それは竜樹さんに会えば解決すること?
それは私一人で対処するべきこと?
…ぼろっぼろの今の私には、どうすればいいのかなんて判らないよ。
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捨てる神あれば、拾う神あり
2001年6月18日昨日の晩、ネットを漂ってたら友達が捕まえてくれて。
あんまり楽しいもんだから調子に乗って話していたら、朝方になっていた。
白み始めた空を眺めながら眠りについた。
ほんの少し眠ったところで、起きる時間がやってくる。
重たい身体を起こして、「おはようリレー」をして家を出る。
週明けはただでさえ憂鬱な気分にするというのに、これからひと月ばかりは竜樹さんには会えないんだと思うと、休みを目指す楽しみもほとんどなくて。
ただ、「休みたいなぁ」と思いながら会社に入る。
週明けなので電話は多いけれど、仕事量はそれほど多くもなくて。
いつもならそんな些細なことが嬉しいと思うのに、あまり上向きな感情が湧いてこない。
何となく下向き加減に仕事をしてると、ボスがツンドラギャグを連発したり、何かと話し掛けてくれる。
仕事が立て込んでるときにそれをされるとムッとすることもあるけれど。
それが「ボス流」のリラックスのさせ方だということは承知してるので、今日はありがたくボスの好意を頂いておいた。
久しぶりに定時に会社を出て、自転車をかっ飛ばす。
外の空気は湿度を含んでいて何処となく重い感じがする。
…竜樹さん、大丈夫かな?
昨日は電話できなかったし、気になったので「竜樹さんメール」を一つ飛ばす。
そのお返事は返ってこなかった。
…とりあえず、水曜か木曜まで元気に学校に行けたらいいんだけど
湿度を孕む、薄水色の空を見上げてそう思った。
少々、寄り道をして家に戻り、「ただいまリレー」ののち夕食を取る。
以前ならのつのつ食べていたのに、珍しくさっさと食べることが出来る。
…少しずつ良くなってきてんのかな?
忘れないように出された薬を飲んでいるからかな?
それとも、コーヒーを控えているからかな?
そんなことも微妙に絡んではいるんだろうけれど。
…やっぱり土曜日に竜樹さんから貰ったものが効いたのかな?
何気ない言葉で随分癒してもらったもんね?
何気ないやりとりで随分癒してもらったもんね?
何かにつけていらいらしたり、考えてしまう日々や生き方に変わりはないんだけど。
竜樹さんから貰ったものは以外に効き目が強かったみたいで。
嬉しさが体調を引っ張り上げてくれてるのかなって思うと嬉しかった。
…でも、あとひと月は一人で頑張らないとアカンねんよなぁ?
そう思うと、心が曇った気がしたけれど。
一人で過ごす時間で培ったものを、竜樹さんといる時に役立てられるように。
自分を育てることも必要なのかなとも思う。
それでも、竜樹さんは今までどんなに忙しくても週に1回は会う時間を作る努力をしてくれてたから、会えないんだと思うとそれはそれなりにこたえはするんだ。
…とりあえず、どす黒い想いに囚われないようにだけ気をつけよう
そう思ったんだ。
夕食を食べて、ひと心地ついて自分の部屋に戻ってきて、気がつくと眠ってしまってたようだ。
ぼぉっとしてる意識の中で、携帯の着信音が聞こえてる。
のそっと取ってみると、相棒からだった。
「霄ちゃん、7月1日と2日のチケット取れたから。2日は死ぬ気で休んでね♪」
その声で一気に目が覚める。
…マミちゃんの前楽と千秋楽のチケット、両方確保できたんや(*^_^*)
もうそれだけでご機嫌だった。
本当は検査結果貰いにいく22日の日、半休ではなく全休に切り替えようかと迷っていた矢先のこの電話。
すんごい嬉しかったんだ。
嬉しついでに、
「いやぁ、最近調子が悪くてさ。先日胃カメラ飲んだんだわ〜」と話したら、
「あんたねぇぇぇぇぇぇぇっ、ちびまるこちゃんみたいに顔半分に縦線入ってるんちゃうん?
たっちーと仲良く病気の分けあいっこしてたらあかんやん!?ヽ(`⌒´)ノ」
って怒られてしまったけれど(^^ゞ
そのあと1時間ほど相棒といろんな話をして電話を切る。
2日連続で観劇すると、来月めっちゃ金欠になるのは目に見えてるけれど(^^ゞ
でも、ちょうど竜樹さんに会えなくてへこたれてる頃だって頃は目に見えてるし、
これでよかったのかもしれない。
しかも、他でもないマミちゃんの前楽と千秋楽の両方とも観れるんだ(*^_^*)
こんなにいいことってない(爆)
竜樹さんと1ヶ月会えなくなるって判った時は頭から氷水かけられたような気持ちになったけれど。
ネガティブではた迷惑な想いに駆られそうにもなったけれど。
これで何とか、竜樹さんにも他の人にも迷惑をかけることなく、機嫌よく会えない時間を過ごせる……だろう。
いくらマミちゃんが好きでも、竜樹さんを越えることもなければ、それで100%満足できるわけでもないんだろうだけど。
これからいろんな意味で正念場を迎える人を捕まえて、「寂しいから、週1ペースで会うのはやめないで」と言うのはいくらなんでも大人気ない気がするし。
…何となく、竜樹さんが「逢いたい」と思って時間を割くなら許されることでも、私が「逢いたい」と願って竜樹さんの時間を割かせてしまうのはどうかな?って思うから。
行方知れずの想いをどうやって飼いならそうかって考えてるところに、相棒の電話。
「捨てる神あれば、拾う神あり」ってこういうときにも使えるのかな?
何となくそう思ったりしたんだ。
以前からずっとそうなんだけど、竜樹さんのことで微妙に不安定になりそうになると、相棒から連絡が入る。
竜樹さんの闘病生活がはじまった頃、「いっしょに東京においで」って声をかけてくれた。
別れ話騒動の時は入らなかったけど(笑)、GW後半戦のどうしようもない時にも相棒から連絡があった。
過保護なほどに声をかけてくれるわけじゃないけど、いいタイミングで声をかけてくれる。
…もしかして、相棒が「拾う神」?
そうであったとしてもなかったとしても、ありがたい友達に代わりはないんだけどね。
…相棒が男の子でなくて良かったねぇ、竜樹さん。
彼女が男の子だったら、ライバルの可能性大でしたよ?(笑)
もっともそうだったとしたら、相棒の方が先に出会ってるから、
「爆裂一途」な私はあなたとは一緒にいてなかっただろうけれど…Ψ(`▽´)Ψ
まぁ、可能性がどうあれ、竜樹さんを大好きな私であることに変わりはないんだけどね。
ひとまず、「拾う神」に感謝。
マミちゃんの千秋楽の日まで、機嫌よく生きていけますように。
そして、できるなら。
竜樹さんがひと月待たずに「逢いたいな」って想ってくれますように…
あんまり楽しいもんだから調子に乗って話していたら、朝方になっていた。
白み始めた空を眺めながら眠りについた。
ほんの少し眠ったところで、起きる時間がやってくる。
重たい身体を起こして、「おはようリレー」をして家を出る。
週明けはただでさえ憂鬱な気分にするというのに、これからひと月ばかりは竜樹さんには会えないんだと思うと、休みを目指す楽しみもほとんどなくて。
ただ、「休みたいなぁ」と思いながら会社に入る。
週明けなので電話は多いけれど、仕事量はそれほど多くもなくて。
いつもならそんな些細なことが嬉しいと思うのに、あまり上向きな感情が湧いてこない。
何となく下向き加減に仕事をしてると、ボスがツンドラギャグを連発したり、何かと話し掛けてくれる。
仕事が立て込んでるときにそれをされるとムッとすることもあるけれど。
それが「ボス流」のリラックスのさせ方だということは承知してるので、今日はありがたくボスの好意を頂いておいた。
久しぶりに定時に会社を出て、自転車をかっ飛ばす。
外の空気は湿度を含んでいて何処となく重い感じがする。
…竜樹さん、大丈夫かな?
昨日は電話できなかったし、気になったので「竜樹さんメール」を一つ飛ばす。
そのお返事は返ってこなかった。
…とりあえず、水曜か木曜まで元気に学校に行けたらいいんだけど
湿度を孕む、薄水色の空を見上げてそう思った。
少々、寄り道をして家に戻り、「ただいまリレー」ののち夕食を取る。
以前ならのつのつ食べていたのに、珍しくさっさと食べることが出来る。
…少しずつ良くなってきてんのかな?
忘れないように出された薬を飲んでいるからかな?
それとも、コーヒーを控えているからかな?
そんなことも微妙に絡んではいるんだろうけれど。
…やっぱり土曜日に竜樹さんから貰ったものが効いたのかな?
何気ない言葉で随分癒してもらったもんね?
何気ないやりとりで随分癒してもらったもんね?
何かにつけていらいらしたり、考えてしまう日々や生き方に変わりはないんだけど。
竜樹さんから貰ったものは以外に効き目が強かったみたいで。
嬉しさが体調を引っ張り上げてくれてるのかなって思うと嬉しかった。
…でも、あとひと月は一人で頑張らないとアカンねんよなぁ?
そう思うと、心が曇った気がしたけれど。
一人で過ごす時間で培ったものを、竜樹さんといる時に役立てられるように。
自分を育てることも必要なのかなとも思う。
それでも、竜樹さんは今までどんなに忙しくても週に1回は会う時間を作る努力をしてくれてたから、会えないんだと思うとそれはそれなりにこたえはするんだ。
…とりあえず、どす黒い想いに囚われないようにだけ気をつけよう
そう思ったんだ。
夕食を食べて、ひと心地ついて自分の部屋に戻ってきて、気がつくと眠ってしまってたようだ。
ぼぉっとしてる意識の中で、携帯の着信音が聞こえてる。
のそっと取ってみると、相棒からだった。
「霄ちゃん、7月1日と2日のチケット取れたから。2日は死ぬ気で休んでね♪」
その声で一気に目が覚める。
…マミちゃんの前楽と千秋楽のチケット、両方確保できたんや(*^_^*)
もうそれだけでご機嫌だった。
本当は検査結果貰いにいく22日の日、半休ではなく全休に切り替えようかと迷っていた矢先のこの電話。
すんごい嬉しかったんだ。
嬉しついでに、
「いやぁ、最近調子が悪くてさ。先日胃カメラ飲んだんだわ〜」と話したら、
「あんたねぇぇぇぇぇぇぇっ、ちびまるこちゃんみたいに顔半分に縦線入ってるんちゃうん?
たっちーと仲良く病気の分けあいっこしてたらあかんやん!?ヽ(`⌒´)ノ」
って怒られてしまったけれど(^^ゞ
そのあと1時間ほど相棒といろんな話をして電話を切る。
2日連続で観劇すると、来月めっちゃ金欠になるのは目に見えてるけれど(^^ゞ
でも、ちょうど竜樹さんに会えなくてへこたれてる頃だって頃は目に見えてるし、
これでよかったのかもしれない。
しかも、他でもないマミちゃんの前楽と千秋楽の両方とも観れるんだ(*^_^*)
こんなにいいことってない(爆)
竜樹さんと1ヶ月会えなくなるって判った時は頭から氷水かけられたような気持ちになったけれど。
ネガティブではた迷惑な想いに駆られそうにもなったけれど。
これで何とか、竜樹さんにも他の人にも迷惑をかけることなく、機嫌よく会えない時間を過ごせる……だろう。
いくらマミちゃんが好きでも、竜樹さんを越えることもなければ、それで100%満足できるわけでもないんだろうだけど。
これからいろんな意味で正念場を迎える人を捕まえて、「寂しいから、週1ペースで会うのはやめないで」と言うのはいくらなんでも大人気ない気がするし。
…何となく、竜樹さんが「逢いたい」と思って時間を割くなら許されることでも、私が「逢いたい」と願って竜樹さんの時間を割かせてしまうのはどうかな?って思うから。
行方知れずの想いをどうやって飼いならそうかって考えてるところに、相棒の電話。
「捨てる神あれば、拾う神あり」ってこういうときにも使えるのかな?
何となくそう思ったりしたんだ。
以前からずっとそうなんだけど、竜樹さんのことで微妙に不安定になりそうになると、相棒から連絡が入る。
竜樹さんの闘病生活がはじまった頃、「いっしょに東京においで」って声をかけてくれた。
別れ話騒動の時は入らなかったけど(笑)、GW後半戦のどうしようもない時にも相棒から連絡があった。
過保護なほどに声をかけてくれるわけじゃないけど、いいタイミングで声をかけてくれる。
…もしかして、相棒が「拾う神」?
そうであったとしてもなかったとしても、ありがたい友達に代わりはないんだけどね。
…相棒が男の子でなくて良かったねぇ、竜樹さん。
彼女が男の子だったら、ライバルの可能性大でしたよ?(笑)
もっともそうだったとしたら、相棒の方が先に出会ってるから、
「爆裂一途」な私はあなたとは一緒にいてなかっただろうけれど…Ψ(`▽´)Ψ
まぁ、可能性がどうあれ、竜樹さんを大好きな私であることに変わりはないんだけどね。
ひとまず、「拾う神」に感謝。
マミちゃんの千秋楽の日まで、機嫌よく生きていけますように。
そして、できるなら。
竜樹さんがひと月待たずに「逢いたいな」って想ってくれますように…
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葛藤の幕開け
2001年6月17日今日は休みの日にしては珍しく早く目が覚めた。
外は快晴。
起きあがると、また少々の立ちくらみ。
仕方なく、お布団の上でじっと座っている。
昨日、夜遅くなったからきっと竜樹さんはゆっくりしてるだろう。
私に会う前から用事を片付けたり、来客の接待をして何かと忙しくしてたようだから。
せめて私はそっとしておいてあげたいなって思った。
また来週1週間学校もあるし、テストも近い。
極力、学校を休まないで済むような配慮くらいはしたいよね?
ぼんやりする頭の中でそんなことを考えていた。
昼を過ぎた頃、母と買い物に出る。
そのあと、妹と電話で長時間に渡って話した。
忙しい中にも楽しそうな暮らしをしてる妹が何とはなしに羨ましく思えた。
私自身が不幸なのかって聞かれたら、決してそうではないと思うけれど。
これから始まるだろう、小さな葛藤に耐えられるほど満ち足りた状態なのか思うと首をひねってしまうんだ。
昨日、「部屋」を出たあと今後の予定について車の中で竜樹さんと話していた。
再来週の日曜日にテストがあって、その追い込みのために来週は多分勉強会付けになるだろうってこと。
今日から約ひと月、会うことは出来なくなるってこと。
「仕方がないな」と思いつつ、少しがっかりもしたんだ。
別に竜樹さんがどこかに消えてなくなるわけでなし、そんなことでがっかりするのは大人気ないなって思ったから。
二人でいる時はなるべく明るくはしてたんだけど。
…よりによって、私に余裕がなくなってるときにやってくるかなぁ?
そう思ってしまったんだ。
このところ、竜樹さんのいないところで小さな葛藤が続いていて。
それはあっちこっちで書き散らしてる気がするから、もう改めて書き起こさないでおくけれど。
しんどくなった時にでも一人で片付けなければならないことは山のようにあるのに、
それに見合うだけの体力も気力もついてきていないこと。
冷静に考えても、しんどい1ヶ月になりそうな気がするんだ。
昔みたいに何も考えずに、辛くなったら「逢いたい」と言えるほど物が見えてないわけでもないし、さりとて昔のように一人っきりで立ってることから遠ざかった生活に慣れた今では結構辛いものもあったりして。
6年も一緒にいてるんだから、たかが1ヶ月でがたがた言うなよなぁって思ってはいるんだけど…
「しんどい時は誰かの手を借りればいいよ」
人には簡単にそう言えてもさ、自分自身がやろうとすると、
「しんどい時だけ他人に甘えるみたいなことするのは都合よすぎるよなぁ」
って思えてきて、人に頼りたくはなくなる。
さりとて、自分ひとりで片付けるには「完全復活」を遂げられてない現状ではかなり不安がある。
「自分の状態が良かろうが悪かろうが、やらんなんことはやらんなんねん」
そう自分に言い聞かせては見るけれど。
今は、身体の奥から気力を起こしかねてる、そんな感じなんだ。
いつからこんなに甘えたになってしまったんだろう?
いつからこんなに竜樹さんに寄っかってしまうようになったんだろう?
昨日楽しい時間を過ごしたというのに、後ろ暗いもの想いに捕まる自分が嫌だった。
…もっとのんびり悠長にやっていけたらいいのに
何気にそう思ったとき、心が冷える気がしたんだ。
昔、竜樹さんが倒れてちょっと状態が持ち直した頃、「(前の会社に)復帰する」と言って、
ひと月ばかり復帰したことがあった。
結局、また病状が悪化して本当に退職することになってしまったんだけど…
その時、竜樹さんは「復職して軌道に乗れば、すぐに霄を迎えにいけるから」と言っていたんだけど、
あの会社に戻った時点で、時間が取れなくなることも精神的にも体力的にも余裕がなくなることもよく判っていたから。
「無理の無い程度に頑張ろうねぇ〜、竜樹さんヾ(^-^)」と言いながら心の中で心配し、
その後に潜むどす黒い感情一つ見つけて、ぞっとするような気持ちになったんだ。
…あの会社に復職されるのはイヤだ。また竜樹さんが遠いところに行ってしまうねんもん
…イッソノコト、ツヅカナケレバイイノニ…
一瞬走った感情に背筋が凍りつきそうになったんだ。
頭振って、そんな感情を追い出そうと一生懸命努力したけど、心の底に眠る嫌な感情を空の上から見透かされたように、竜樹さんの復職は本当に叶わなくなったんだ。
…もう、そんな繰り返しはごめんなんだよ
日の光が降り注ぐ、庭のポーチを眺めてそう思ったんだ。
竜樹さんがこれから先の「何か」を目指して一生懸命になっていることの邪魔はしたくないんだ。
でも、それは必然的に一人で何でも片付けないといけない時間が増えることを意味していて。
元気な時なら、「わぁい、これで誰に囚われることなく好き放題できる〜」って思えるのに、
後ろ暗い方向へ引きずり込もうとする感情を払拭できるだけの精神力は伴わなくて。
心の中になかなか青空を見つけることが出来ない。
…さて、これからどうしようかな?
とりあえず、思わぬところからパソコン増強の方向のアイテムも揃い始めてきたし、本腰入れてかねてより企画してたことに集中してみようかな?
あんまり根詰めすぎて体調が悪くなったら、またあちこちに迷惑かけたおすから、ほどほどにせんなんけど。
でも、後ろ暗い感情が入る隙が無いくらい、忙しくしていたい気もするんだ。
それか何も考える時間が取れないくらい寝たおすか(爆笑)
いずれにしても、「竜樹さんがいないこと」に意識が向かないようにしていたいんだ。
少なくともこのひと月は。
ずっと昔から友達に言われてきたことだけど。
「霄の想いは強ければ強いほど叶う方向で進んでいくよね?」
本当にそうなら、とっくの昔に竜樹さんは元気になっただろうし、私が欲しいと希った物だって手に入ってるよって思わないわけじゃないけれど。
何となく冷静に振り返ってみると、叶ったものは後ろ暗い想いばかりだったような気がから(苦笑)、
どす黒い物想いに引っ張られないようにだけ気をつけよう。
竜樹さんが歩こうとしてる道を塞ぐ自分になりたくはないから。
たかが、1ヶ月だぜ?
頑張ってみようか。
外は快晴。
起きあがると、また少々の立ちくらみ。
仕方なく、お布団の上でじっと座っている。
昨日、夜遅くなったからきっと竜樹さんはゆっくりしてるだろう。
私に会う前から用事を片付けたり、来客の接待をして何かと忙しくしてたようだから。
せめて私はそっとしておいてあげたいなって思った。
また来週1週間学校もあるし、テストも近い。
極力、学校を休まないで済むような配慮くらいはしたいよね?
ぼんやりする頭の中でそんなことを考えていた。
昼を過ぎた頃、母と買い物に出る。
そのあと、妹と電話で長時間に渡って話した。
忙しい中にも楽しそうな暮らしをしてる妹が何とはなしに羨ましく思えた。
私自身が不幸なのかって聞かれたら、決してそうではないと思うけれど。
これから始まるだろう、小さな葛藤に耐えられるほど満ち足りた状態なのか思うと首をひねってしまうんだ。
昨日、「部屋」を出たあと今後の予定について車の中で竜樹さんと話していた。
再来週の日曜日にテストがあって、その追い込みのために来週は多分勉強会付けになるだろうってこと。
今日から約ひと月、会うことは出来なくなるってこと。
「仕方がないな」と思いつつ、少しがっかりもしたんだ。
別に竜樹さんがどこかに消えてなくなるわけでなし、そんなことでがっかりするのは大人気ないなって思ったから。
二人でいる時はなるべく明るくはしてたんだけど。
…よりによって、私に余裕がなくなってるときにやってくるかなぁ?
そう思ってしまったんだ。
このところ、竜樹さんのいないところで小さな葛藤が続いていて。
それはあっちこっちで書き散らしてる気がするから、もう改めて書き起こさないでおくけれど。
しんどくなった時にでも一人で片付けなければならないことは山のようにあるのに、
それに見合うだけの体力も気力もついてきていないこと。
冷静に考えても、しんどい1ヶ月になりそうな気がするんだ。
昔みたいに何も考えずに、辛くなったら「逢いたい」と言えるほど物が見えてないわけでもないし、さりとて昔のように一人っきりで立ってることから遠ざかった生活に慣れた今では結構辛いものもあったりして。
6年も一緒にいてるんだから、たかが1ヶ月でがたがた言うなよなぁって思ってはいるんだけど…
「しんどい時は誰かの手を借りればいいよ」
人には簡単にそう言えてもさ、自分自身がやろうとすると、
「しんどい時だけ他人に甘えるみたいなことするのは都合よすぎるよなぁ」
って思えてきて、人に頼りたくはなくなる。
さりとて、自分ひとりで片付けるには「完全復活」を遂げられてない現状ではかなり不安がある。
「自分の状態が良かろうが悪かろうが、やらんなんことはやらんなんねん」
そう自分に言い聞かせては見るけれど。
今は、身体の奥から気力を起こしかねてる、そんな感じなんだ。
いつからこんなに甘えたになってしまったんだろう?
いつからこんなに竜樹さんに寄っかってしまうようになったんだろう?
昨日楽しい時間を過ごしたというのに、後ろ暗いもの想いに捕まる自分が嫌だった。
…もっとのんびり悠長にやっていけたらいいのに
何気にそう思ったとき、心が冷える気がしたんだ。
昔、竜樹さんが倒れてちょっと状態が持ち直した頃、「(前の会社に)復帰する」と言って、
ひと月ばかり復帰したことがあった。
結局、また病状が悪化して本当に退職することになってしまったんだけど…
その時、竜樹さんは「復職して軌道に乗れば、すぐに霄を迎えにいけるから」と言っていたんだけど、
あの会社に戻った時点で、時間が取れなくなることも精神的にも体力的にも余裕がなくなることもよく判っていたから。
「無理の無い程度に頑張ろうねぇ〜、竜樹さんヾ(^-^)」と言いながら心の中で心配し、
その後に潜むどす黒い感情一つ見つけて、ぞっとするような気持ちになったんだ。
…あの会社に復職されるのはイヤだ。また竜樹さんが遠いところに行ってしまうねんもん
…イッソノコト、ツヅカナケレバイイノニ…
一瞬走った感情に背筋が凍りつきそうになったんだ。
頭振って、そんな感情を追い出そうと一生懸命努力したけど、心の底に眠る嫌な感情を空の上から見透かされたように、竜樹さんの復職は本当に叶わなくなったんだ。
…もう、そんな繰り返しはごめんなんだよ
日の光が降り注ぐ、庭のポーチを眺めてそう思ったんだ。
竜樹さんがこれから先の「何か」を目指して一生懸命になっていることの邪魔はしたくないんだ。
でも、それは必然的に一人で何でも片付けないといけない時間が増えることを意味していて。
元気な時なら、「わぁい、これで誰に囚われることなく好き放題できる〜」って思えるのに、
後ろ暗い方向へ引きずり込もうとする感情を払拭できるだけの精神力は伴わなくて。
心の中になかなか青空を見つけることが出来ない。
…さて、これからどうしようかな?
とりあえず、思わぬところからパソコン増強の方向のアイテムも揃い始めてきたし、本腰入れてかねてより企画してたことに集中してみようかな?
あんまり根詰めすぎて体調が悪くなったら、またあちこちに迷惑かけたおすから、ほどほどにせんなんけど。
でも、後ろ暗い感情が入る隙が無いくらい、忙しくしていたい気もするんだ。
それか何も考える時間が取れないくらい寝たおすか(爆笑)
いずれにしても、「竜樹さんがいないこと」に意識が向かないようにしていたいんだ。
少なくともこのひと月は。
ずっと昔から友達に言われてきたことだけど。
「霄の想いは強ければ強いほど叶う方向で進んでいくよね?」
本当にそうなら、とっくの昔に竜樹さんは元気になっただろうし、私が欲しいと希った物だって手に入ってるよって思わないわけじゃないけれど。
何となく冷静に振り返ってみると、叶ったものは後ろ暗い想いばかりだったような気がから(苦笑)、
どす黒い物想いに引っ張られないようにだけ気をつけよう。
竜樹さんが歩こうとしてる道を塞ぐ自分になりたくはないから。
たかが、1ヶ月だぜ?
頑張ってみようか。
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心解き放す言葉と温み
2001年6月16日今日は快晴。
しかもすんごい暑い(>_<)
暑さで目が覚めて、暑さに耐え切れずに窓を開けることで一日がスタートした。
…今日はどうなるのかな?
竜樹さんに電話をすると、相変わらず用事を片すのに忙しそう。
「霄が家を出られる時間になったら電話して」
そう言われたので、私も自分の用事を片付ける。
太陽はどんどん高くなり、気温も上がってる感じがして出かけるのに躊躇ったんだけれど。
先週はいろいろあって疲れていたから、竜樹さんに会いたかった。
ひと息ついてから、竜樹さんに電話をして家を出る。
外はやっぱり暑かった(>_<)
坂道を転がり落ちるように走り降り、ホームに滑り込んできた電車に駆け込む。
ぜいぜい言いながら、到着予定時間をメールで飛ばす。
待ち合わせの駅に着いた頃、携帯が鳴った。
「俺、そっちに行くまでにもう少し時間がかかるから、軽く何か食べといて」
近くにあったミスドに飛び込んで、久しぶりに飲茶を食べる。
今のミスドの景品はピングーのグッズ(*^_^*)
手元にあるカードを削ってみると、6点しかない。
「明日でおしまい」って言ってたから、「あ〜あ、貰えないや」と諦めていると、私の隣の席で英語の本を読んでた女性がカードを2枚くれた。
「ありがとうございます」とお礼を言って、削ってみると……4点。
おかげで景品がもらえた(*^_^*)
景品片手に店を出てしばらくすると、竜樹さんから電話が入り合流。
洗濯をしに行く予定だったんだけど、竜樹さんの体調が今ひとつなので、新しくできた電気屋さんの駐車場で休憩を取ろうということになる。
竜樹さんは車の中で横になり、私は電気屋を見に行った。
電気屋でいろんなものを見て時間を潰す。
竜樹さんから連絡が無いので気にはなるんだけど、連絡がないということはまだしんどいってことなんだろうと思ってそのままいろんなものを物色してると、パソコンのメモリーボードを見つけた。
これからすることのためにメモリーを増設する必要があったからすんごい欲しいなと思っていたんだけど、メーカーから買うと高すぎて手が出ない。
ボーナスの金額見て決めないとって思っていたら、当初の予算の半値以下で手に入ることがわかった。
どうしようか迷ってる時に携帯が鳴り、車に戻る。
メモリーボードの話をすると、珍しく(?)竜樹さんが「それ、おさえといたらええんちゃう?」と言って、一緒について来てくれた。
在庫確認をしてもらったときに、同じ規格のものでさらに2000円ほど安いものがあると店員さんが教えてくれたので、安い方を即GET(*^_^*)
竜樹さんが連れてきてくれたおかけで、いい買い物が出来たと大喜びの私(笑)
機嫌よく電気屋を出て、途中食料品を幾つか買ってコインランドリーに行く。
二人で作業をし、洗いあがるのを車の中で待つ。
車の中を掃除したり、シート倒して話したり。
そうこうしてるうちに結構な時間になってしまった。
「結構ええ時間やし、これからどうしようかなぁ…」
淡々とそう言う竜樹さんを見て、「もう少し一緒にいたいのになぁ…」と思う私。
車はいつも待ち合わせてる駅の方に向かっているから、「もうお開きか」と覚悟していると、
「帰り、霄の家に近い方がええなぁ」
そう言って、竜樹さんは車を走らせる方向を変えた。
…何処へ行くかを考えていただけで、目指している場所に変わりは無かったようで(-_-;)
「お風呂付部屋」に入って、バスダブにお湯を張って戻ってくると、竜樹さんがじゃれ付いてきた。
ちゃんと応えたいなって思うけれど、身体が言うことを聞かない。
「霄。風呂にはいろっか?風呂に入って疲れとろ?」
竜樹さんは笑顔でそう言ってくれた。
今日のバスダブは二人並んで足を伸ばすことができるくらい大きくて。
身体の洗いっこして、二人で並んでお湯につかる。
相変わらず竜樹さんは気持ちよさそうで、こちらまで嬉しくなる。
時々、座る場所を変えてジェットバスの水流の当たり易いところに移動したりして、
結構長くお風呂場にいた気がする。
ちょっとのぼせかけてた私に、竜樹さんは水のシャワーをかけてくれた。
ちょっと楽になって、また部屋に戻る。
ひとしきりじゃれあって、いろんなやりとりが済んで。
二人でご飯を食べ、ひと心地つく。
取りとめのない話を幾つかしているうちに、金岡母の話になって、
「霄のお母さんは賢い人だよなぁ。洞察力があるっていうか…
それが娘にも引き継がれてたらなぁ…」
って竜樹さんが言ったんだ。
少しだけムッとしたけど、竜樹さんが必要とする人になりたいって思ったのも事実だったから、
「もっといろんなことに気を配れるよう、頑張るよ」
って返したんだ。
そしたら。
「もう頑張らんでもええ。これ以上いろんなことに神経を遣ったら、今度こそ胃潰瘍になってまうわ。
霄はのんびりゆったり生きること考えたらええんや。
俺みたいにがつかつ生きる必要なんてあれへん。
のんびり生きたらええんや」
そう言って抱き寄せてくれたんだ。
「…そうかなぁ」
「それでええんや」
何だか申し訳ない気がしたんだけど、すごくありがたかったんだ。
竜樹さんも気にしてくれてたんだね?
今度は竜樹さんに気を遣わせないように生きていけたらいいなって思ったんだ。
そんな暖かな時間と取りとめのない会話は続いていく。
ところが、ありがたい言葉を貰ったばかりのくせに、その後の会話でちょっとムッとしてしまって、
「私、竜樹さんとなんて一緒にいいへん方がよかってんね?
もっと早く別れてたらお互いにもっと幸せになれたんだよね?」
って言ってしまったんだ(>_<)
「そうやなぁ。そうかもしれんなぁ…」
ちょっと伏目がちに応えた竜樹さんを見てすんごい嫌な気分になって、
「…ごめんなさい。今の嘘です。
私は竜樹さんと一緒にいられてよかったって思ってるし、一緒にいたいって思ってるよ?」
そう言ってぎゅーって竜樹さんを抱き締めたら、「うんうん」って抱き締め返してくれた。
心を解き放すような言葉と温みを竜樹さんからたくさん貰った気がしたんだ。
なんか私一人が嬉しさを独り占めしちゃったかな?
竜樹さんは一緒にいてて嬉しいって思えたのかな?
ちょっとゆっくりしすぎて、家に帰るとすごい時間になっていたけれど。
本当に嬉しい一日だった気がする。
これから竜樹さんの試験が終わるまでの3週間、会えなくなるのでちょっと辛い日々が続くのだけど、暖かさ一つ抱き締めて過ごせたらいいな。
次に竜樹さんに会えた時、竜樹さんの心を暖めてあげられたらいいな。
しかもすんごい暑い(>_<)
暑さで目が覚めて、暑さに耐え切れずに窓を開けることで一日がスタートした。
…今日はどうなるのかな?
竜樹さんに電話をすると、相変わらず用事を片すのに忙しそう。
「霄が家を出られる時間になったら電話して」
そう言われたので、私も自分の用事を片付ける。
太陽はどんどん高くなり、気温も上がってる感じがして出かけるのに躊躇ったんだけれど。
先週はいろいろあって疲れていたから、竜樹さんに会いたかった。
ひと息ついてから、竜樹さんに電話をして家を出る。
外はやっぱり暑かった(>_<)
坂道を転がり落ちるように走り降り、ホームに滑り込んできた電車に駆け込む。
ぜいぜい言いながら、到着予定時間をメールで飛ばす。
待ち合わせの駅に着いた頃、携帯が鳴った。
「俺、そっちに行くまでにもう少し時間がかかるから、軽く何か食べといて」
近くにあったミスドに飛び込んで、久しぶりに飲茶を食べる。
今のミスドの景品はピングーのグッズ(*^_^*)
手元にあるカードを削ってみると、6点しかない。
「明日でおしまい」って言ってたから、「あ〜あ、貰えないや」と諦めていると、私の隣の席で英語の本を読んでた女性がカードを2枚くれた。
「ありがとうございます」とお礼を言って、削ってみると……4点。
おかげで景品がもらえた(*^_^*)
景品片手に店を出てしばらくすると、竜樹さんから電話が入り合流。
洗濯をしに行く予定だったんだけど、竜樹さんの体調が今ひとつなので、新しくできた電気屋さんの駐車場で休憩を取ろうということになる。
竜樹さんは車の中で横になり、私は電気屋を見に行った。
電気屋でいろんなものを見て時間を潰す。
竜樹さんから連絡が無いので気にはなるんだけど、連絡がないということはまだしんどいってことなんだろうと思ってそのままいろんなものを物色してると、パソコンのメモリーボードを見つけた。
これからすることのためにメモリーを増設する必要があったからすんごい欲しいなと思っていたんだけど、メーカーから買うと高すぎて手が出ない。
ボーナスの金額見て決めないとって思っていたら、当初の予算の半値以下で手に入ることがわかった。
どうしようか迷ってる時に携帯が鳴り、車に戻る。
メモリーボードの話をすると、珍しく(?)竜樹さんが「それ、おさえといたらええんちゃう?」と言って、一緒について来てくれた。
在庫確認をしてもらったときに、同じ規格のものでさらに2000円ほど安いものがあると店員さんが教えてくれたので、安い方を即GET(*^_^*)
竜樹さんが連れてきてくれたおかけで、いい買い物が出来たと大喜びの私(笑)
機嫌よく電気屋を出て、途中食料品を幾つか買ってコインランドリーに行く。
二人で作業をし、洗いあがるのを車の中で待つ。
車の中を掃除したり、シート倒して話したり。
そうこうしてるうちに結構な時間になってしまった。
「結構ええ時間やし、これからどうしようかなぁ…」
淡々とそう言う竜樹さんを見て、「もう少し一緒にいたいのになぁ…」と思う私。
車はいつも待ち合わせてる駅の方に向かっているから、「もうお開きか」と覚悟していると、
「帰り、霄の家に近い方がええなぁ」
そう言って、竜樹さんは車を走らせる方向を変えた。
…何処へ行くかを考えていただけで、目指している場所に変わりは無かったようで(-_-;)
「お風呂付部屋」に入って、バスダブにお湯を張って戻ってくると、竜樹さんがじゃれ付いてきた。
ちゃんと応えたいなって思うけれど、身体が言うことを聞かない。
「霄。風呂にはいろっか?風呂に入って疲れとろ?」
竜樹さんは笑顔でそう言ってくれた。
今日のバスダブは二人並んで足を伸ばすことができるくらい大きくて。
身体の洗いっこして、二人で並んでお湯につかる。
相変わらず竜樹さんは気持ちよさそうで、こちらまで嬉しくなる。
時々、座る場所を変えてジェットバスの水流の当たり易いところに移動したりして、
結構長くお風呂場にいた気がする。
ちょっとのぼせかけてた私に、竜樹さんは水のシャワーをかけてくれた。
ちょっと楽になって、また部屋に戻る。
ひとしきりじゃれあって、いろんなやりとりが済んで。
二人でご飯を食べ、ひと心地つく。
取りとめのない話を幾つかしているうちに、金岡母の話になって、
「霄のお母さんは賢い人だよなぁ。洞察力があるっていうか…
それが娘にも引き継がれてたらなぁ…」
って竜樹さんが言ったんだ。
少しだけムッとしたけど、竜樹さんが必要とする人になりたいって思ったのも事実だったから、
「もっといろんなことに気を配れるよう、頑張るよ」
って返したんだ。
そしたら。
「もう頑張らんでもええ。これ以上いろんなことに神経を遣ったら、今度こそ胃潰瘍になってまうわ。
霄はのんびりゆったり生きること考えたらええんや。
俺みたいにがつかつ生きる必要なんてあれへん。
のんびり生きたらええんや」
そう言って抱き寄せてくれたんだ。
「…そうかなぁ」
「それでええんや」
何だか申し訳ない気がしたんだけど、すごくありがたかったんだ。
竜樹さんも気にしてくれてたんだね?
今度は竜樹さんに気を遣わせないように生きていけたらいいなって思ったんだ。
そんな暖かな時間と取りとめのない会話は続いていく。
ところが、ありがたい言葉を貰ったばかりのくせに、その後の会話でちょっとムッとしてしまって、
「私、竜樹さんとなんて一緒にいいへん方がよかってんね?
もっと早く別れてたらお互いにもっと幸せになれたんだよね?」
って言ってしまったんだ(>_<)
「そうやなぁ。そうかもしれんなぁ…」
ちょっと伏目がちに応えた竜樹さんを見てすんごい嫌な気分になって、
「…ごめんなさい。今の嘘です。
私は竜樹さんと一緒にいられてよかったって思ってるし、一緒にいたいって思ってるよ?」
そう言ってぎゅーって竜樹さんを抱き締めたら、「うんうん」って抱き締め返してくれた。
心を解き放すような言葉と温みを竜樹さんからたくさん貰った気がしたんだ。
なんか私一人が嬉しさを独り占めしちゃったかな?
竜樹さんは一緒にいてて嬉しいって思えたのかな?
ちょっとゆっくりしすぎて、家に帰るとすごい時間になっていたけれど。
本当に嬉しい一日だった気がする。
これから竜樹さんの試験が終わるまでの3週間、会えなくなるのでちょっと辛い日々が続くのだけど、暖かさ一つ抱き締めて過ごせたらいいな。
次に竜樹さんに会えた時、竜樹さんの心を暖めてあげられたらいいな。
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いろんな気持ちを胸に抱いて
2001年6月12日昨日は何となく寝つきが悪くて、書き込みリレーをした後無理やり眠ったんだけど、朝は割と早く起きれた。
けれど、そのあと立ちくらみがひどく、意識もなかなかはっきりせずにぼーっとしてると、病院に行かないといけない時間になる。
慌てて用意をしていつもより遅い「おはようリレー」を済ませ、母に病院まで送ってもらう。
今日は何故か道が混んでいて、検査の開始時間に病院に辿り着けるかどうか微妙。
母は運転してる間中、姪御の検査の時、道が込んでて遅れてしまって看護婦さんにボロかすに怒られたって話をしてる。
…私も怒られるのか?いやな目に遭いにいくのに(>_<)
そう思いながら助手席で小さくなっていた。
何とか検査開始5分前につき、検査室まで走る。
(本当は病院の中を走ってはいけないんだろうけど)
ぜいぜい言いながら、受付を済ませ中待合室に入る。
待合室にはおじさんばかり3人いた。
検査の準備に来た看護婦さんは愛想のいい人で。
いちいちすることの説明をしてくれた。
胃の中の泡を消す液体を飲んだ後、胃の動きを押さえる薬を注射される。
…これがまた痛いんだ(>_<)
でも、看護婦さんの愛想のよさで悲壮感を持たずに済んだ気がする。
それほど待たされることなく、検査室に入る。
寝台に左向きに横になると、マウスピースの穴の空いたみたいなのをかまされた。
検査技師さんの手元の胃カメラが目に飛び込む。
…ちょっと、待てえぇぇぇぇぇぇぇぇぇっヽ(`⌒´)ノ
あんなにごっついもん、中に入れるのか?
本当に痛くないのか?しんどくないのか?
恐怖ばかりが先走っていく。
すると、それを察したように看護婦さんが首やら肩やらぽんと叩いて力を抜くように言ってくれる。
不思議なことに、この看護婦さんが絡むとリラックスできるようで。
ちょっと落ち着いてきた頃、検査技師さんに喉麻酔を口に入れられ検査が始まる。
きっと気にしなければ何てこたないもんなんだろうけど。
如何せん、見た目が悪すぎる。
喉麻酔をしてるとはいえ、吐き気が湧きあがってくる。
…もぉ、やだぁぁぁぁぁぁぁぁぁっヽ(`⌒´)ノ
そう思う度に、看護婦さんが肩や首を笑顔ではたいてくれる。
そうすると、落ち着いてくる。
「赤味が差してるとこは、炎症起こしてるとこですね。幸い潰瘍はないみたいですよ?
今度は十二指腸を観てみましょうね( ^ー^) にやっ!」
淡々と検査は進んでいく。
でも十二指腸に差し掛かってくる頃、痛みと吐き気に襲われる。
うめくとまた看護婦さんが肩やら首やら叩いてくれる。
そのたびに落ち着くの繰り返し。
最後、あと3枚写真をとるというところで、検査技師さんは胃に空気を送り始めた。
これがまた痛い(>_<)
一瞬暴れたろかって思ったけど(笑)、あと3枚写真をとられたら終わりやねんし。
諦めモードと投げやりモードの中で、自分の内蔵が映ってるモニターを見つめていた。
いつもなら「おえっ」となりそうな映像が、なぜか冷静に見ていられたんだ。
そうしてるうちに、恐怖の胃カメラ検査は終わってしまった。
口の中に溜まった唾液を吐き出し、水で口をゆすぐ。
検査後、1時間は食事を取らないように言われて、検査室を後にする。
会計を済またあと母に電話をして迎えに来てもらうように頼んだら、検査が早く終わってしまったことにびっくりしてた。
母の車を待ちながら、会社に行こうか迷ったんだけど。
何となく目がかすむような感じもあるし、疲れてる気もしたからそのまま休むことにした。
私がいないときに限って、会社は忙しくなるようだけど。
もう正直限界を感じてたから、今日は休ませて貰おう。
そう思ったんだ。
迎えに来てもらった母の車に乗り、母の用事を済ませるのに付き合い(爆)、
そのまま家に帰ってパソコンをさわったり横になったりを繰り返して過ごした。
夜になって、竜樹さんからメールが届いた。
「今から、風呂に入るから、21:45頃、かけるわ!」
慌てて部屋の電話を電話機につなぎなおして、竜樹さんからの連絡を待つ。
暫くすると、竜樹さんから電話がかかってきた。
「検査の結果はどうやってん?大丈夫か?」
開口一番、竜樹さんはそう聞いてきた。
「うん。潰瘍はないってさぁ…」
「やっぱりそれ、神経性胃炎やで。22日に医者がどう言うかわからへんけど」
竜樹さんは私の状態をひとしきり聞き、あれこれアドバイスをくれる。
「医者が出す胃薬って、効かないからって飲み続けてると鬱っぽい状態になったりするねんで」
「いざとなったら、俺の貰ってる横隔膜ヘルニア用の薬やるから、飲んでみ?すぐに治るから」
いろんなことを教えてくれて、いろいろ話してくれた。
自分だって大変なのに、私のことを気遣っていろいろ話してくれたんだ。
それがとてもありがたかったんだ。
「霄、あんまりいらいらしたらあかんで?元気な笑顔が一番やねんから。
あんまり無理せんと、早く元気になれよ?」
電話の切り際に、竜樹さんはそう言った。
「うん、わかったぁ。ありがとうね(*^_^*)」
そう言って電話を切った。
竜樹さんは優しい。
自分だってしんどいのに、検査前も何度も何度も検査日の確認をしてた。
検査結果が出る日も何度も何度も確認してた。
きちんとした結果が出て、私の体調不良が収まるまで気にし続けちゃったりするんだろうな。
「早く元気になりたい」
改めてそう思ったんだ。
多少の無理をしても、いろんなことをやりたい自分はいてるけれど。
私を周囲にいる人たち、家族、そして竜樹さん。
みんなに迷惑をかけてみんなに心配かけてる。
早く元気になること。
それが第一なんだよね?
元気になりさえしたら、何でもできるんだよね?
だから、今は休むことだって必要なんだよね?
早く元気になって、みんなに伝えたい。
「しんどい時に気持ちを割いてくれてありがとう。嬉しかったよ」って。
けれど、そのあと立ちくらみがひどく、意識もなかなかはっきりせずにぼーっとしてると、病院に行かないといけない時間になる。
慌てて用意をしていつもより遅い「おはようリレー」を済ませ、母に病院まで送ってもらう。
今日は何故か道が混んでいて、検査の開始時間に病院に辿り着けるかどうか微妙。
母は運転してる間中、姪御の検査の時、道が込んでて遅れてしまって看護婦さんにボロかすに怒られたって話をしてる。
…私も怒られるのか?いやな目に遭いにいくのに(>_<)
そう思いながら助手席で小さくなっていた。
何とか検査開始5分前につき、検査室まで走る。
(本当は病院の中を走ってはいけないんだろうけど)
ぜいぜい言いながら、受付を済ませ中待合室に入る。
待合室にはおじさんばかり3人いた。
検査の準備に来た看護婦さんは愛想のいい人で。
いちいちすることの説明をしてくれた。
胃の中の泡を消す液体を飲んだ後、胃の動きを押さえる薬を注射される。
…これがまた痛いんだ(>_<)
でも、看護婦さんの愛想のよさで悲壮感を持たずに済んだ気がする。
それほど待たされることなく、検査室に入る。
寝台に左向きに横になると、マウスピースの穴の空いたみたいなのをかまされた。
検査技師さんの手元の胃カメラが目に飛び込む。
…ちょっと、待てえぇぇぇぇぇぇぇぇぇっヽ(`⌒´)ノ
あんなにごっついもん、中に入れるのか?
本当に痛くないのか?しんどくないのか?
恐怖ばかりが先走っていく。
すると、それを察したように看護婦さんが首やら肩やらぽんと叩いて力を抜くように言ってくれる。
不思議なことに、この看護婦さんが絡むとリラックスできるようで。
ちょっと落ち着いてきた頃、検査技師さんに喉麻酔を口に入れられ検査が始まる。
きっと気にしなければ何てこたないもんなんだろうけど。
如何せん、見た目が悪すぎる。
喉麻酔をしてるとはいえ、吐き気が湧きあがってくる。
…もぉ、やだぁぁぁぁぁぁぁぁぁっヽ(`⌒´)ノ
そう思う度に、看護婦さんが肩や首を笑顔ではたいてくれる。
そうすると、落ち着いてくる。
「赤味が差してるとこは、炎症起こしてるとこですね。幸い潰瘍はないみたいですよ?
今度は十二指腸を観てみましょうね( ^ー^) にやっ!」
淡々と検査は進んでいく。
でも十二指腸に差し掛かってくる頃、痛みと吐き気に襲われる。
うめくとまた看護婦さんが肩やら首やら叩いてくれる。
そのたびに落ち着くの繰り返し。
最後、あと3枚写真をとるというところで、検査技師さんは胃に空気を送り始めた。
これがまた痛い(>_<)
一瞬暴れたろかって思ったけど(笑)、あと3枚写真をとられたら終わりやねんし。
諦めモードと投げやりモードの中で、自分の内蔵が映ってるモニターを見つめていた。
いつもなら「おえっ」となりそうな映像が、なぜか冷静に見ていられたんだ。
そうしてるうちに、恐怖の胃カメラ検査は終わってしまった。
口の中に溜まった唾液を吐き出し、水で口をゆすぐ。
検査後、1時間は食事を取らないように言われて、検査室を後にする。
会計を済またあと母に電話をして迎えに来てもらうように頼んだら、検査が早く終わってしまったことにびっくりしてた。
母の車を待ちながら、会社に行こうか迷ったんだけど。
何となく目がかすむような感じもあるし、疲れてる気もしたからそのまま休むことにした。
私がいないときに限って、会社は忙しくなるようだけど。
もう正直限界を感じてたから、今日は休ませて貰おう。
そう思ったんだ。
迎えに来てもらった母の車に乗り、母の用事を済ませるのに付き合い(爆)、
そのまま家に帰ってパソコンをさわったり横になったりを繰り返して過ごした。
夜になって、竜樹さんからメールが届いた。
「今から、風呂に入るから、21:45頃、かけるわ!」
慌てて部屋の電話を電話機につなぎなおして、竜樹さんからの連絡を待つ。
暫くすると、竜樹さんから電話がかかってきた。
「検査の結果はどうやってん?大丈夫か?」
開口一番、竜樹さんはそう聞いてきた。
「うん。潰瘍はないってさぁ…」
「やっぱりそれ、神経性胃炎やで。22日に医者がどう言うかわからへんけど」
竜樹さんは私の状態をひとしきり聞き、あれこれアドバイスをくれる。
「医者が出す胃薬って、効かないからって飲み続けてると鬱っぽい状態になったりするねんで」
「いざとなったら、俺の貰ってる横隔膜ヘルニア用の薬やるから、飲んでみ?すぐに治るから」
いろんなことを教えてくれて、いろいろ話してくれた。
自分だって大変なのに、私のことを気遣っていろいろ話してくれたんだ。
それがとてもありがたかったんだ。
「霄、あんまりいらいらしたらあかんで?元気な笑顔が一番やねんから。
あんまり無理せんと、早く元気になれよ?」
電話の切り際に、竜樹さんはそう言った。
「うん、わかったぁ。ありがとうね(*^_^*)」
そう言って電話を切った。
竜樹さんは優しい。
自分だってしんどいのに、検査前も何度も何度も検査日の確認をしてた。
検査結果が出る日も何度も何度も確認してた。
きちんとした結果が出て、私の体調不良が収まるまで気にし続けちゃったりするんだろうな。
「早く元気になりたい」
改めてそう思ったんだ。
多少の無理をしても、いろんなことをやりたい自分はいてるけれど。
私を周囲にいる人たち、家族、そして竜樹さん。
みんなに迷惑をかけてみんなに心配かけてる。
早く元気になること。
それが第一なんだよね?
元気になりさえしたら、何でもできるんだよね?
だから、今は休むことだって必要なんだよね?
早く元気になって、みんなに伝えたい。
「しんどい時に気持ちを割いてくれてありがとう。嬉しかったよ」って。
思わぬところにある気持ち
2001年6月11日昨日考え事が過ぎたのかあまりよく眠れなかった。
その癖、朝はやたら早く目が覚めた。
起き上がった途端、胃に激痛。
その後に湧き上がってくる吐き気。
とてもじゃないけど、身体を起こしていられなかった。
…いつまでもこんなことを続けてていいはずないんだけどな(-_-;)
そう思いながら、会社に電話して半休を貰う。
電話してからもずっと身体を折るようにして横になっている。
…一体、何なんだよぉ
窓の外の青空見上げながら、うめいていた。
数時間後、ようやっと身体を起こして会社に行く。
途中、銀行に寄ったらすごい人でびっくり(゜o゜)
…今日は引き落とし日だからやなぁ
人いきれしそうになりながら、用事を片して電車に乗る。
電車に乗っても、うっかりすると身体を横にしてしまいそうな自分が恐ろしい。
意識が途切れないように注意しながら、会社のある駅で降りる。
よろよろと自転車かっ飛ばして、会社に向かう。
事務所に上がって最初にしたのは、ボスに事情を説明すること。
ボスは心配してるとも呆れてるともつかない感じで私の話を聞いている。
一通り話が終わった後、
「…ホンマに胃カメラ飲んですべて解決するのか?」
と言われた。
…うへぇ、引導渡されるかな?(>_<)
そう覚悟してたら、
「金ちゃんは言いたい放題言ってるように見えて、いろんなものを抱えすぎやねん。
この際、徹底的に治療して、治した後は気持ちをおおらかに持って行かなあかんで?
仕事にかって差し障りあるし、何より金ちゃん自身が辛いやろ?」
ボスは読んでた書類から目を離し、私の方を見てそう言った。
…こりゃあ本気で加療せなアカンなぁ(-_-;)
「経営者」から見たら、これほど迷惑な社員はないと言うのに。
その立場から少し離れたところから心配してくれてはるんや。
そう思ったら、なんだか申し訳ないようなありがたいような、ヘンな気持ちになったんだ。
それから自分のデスクに戻って、溜まってる仕事を片付け始める。
作業の中で親会社のある部署の人と一日一回FAXでやりとりするのだけど。
その返事を見て、びっくりしたんだ。
「体調いかがですか。
なにかと、しんどくなる季節ですから
良くないときは早めに病院に行った方がいいですよ。
くれぐれもお気をつけて。」
割とものをはっきり言う人なので、うちの社員さんでも怖がってる人がいるんだけど、
私が入社した時からずっと親切にしてくれてる方で。
何で体調が悪いことを知ってはるのかすごく気になった反面、
心遣いがありがたく思えたんだ。
何だかすんごい嬉しかったから、明日休むことの連絡かたがたお礼の電話を入れてみた。
…で、よくよく聞いてると……
ボス。あなただったんですね?
「金岡さんのボスから伺ってたんですよ。
『うちの金岡、体調崩してて心配やねん』って言ってはったから…」
…アカン、ここまで話が聞こえてるなら、本当に本当に徹底して治さないとダメだね(-_-;)
嬉しい気持ちと共に改めてそう思ったんだ。
私は今の会社があまり好きではなくて。
本当に機会があるなら、辞めたいって思うことの方が多くて。
入社して4年目になるけど、最近では仕事をこなしながら半分どうでもいい気持ちになってたんだ。
…けれど、
どういう事情があれ、私の体調不良は会社にとっては不利益極まりないことであること。
そして会社の不利益云々を取っ払ったところで心配してくれてる人がいること。
体調を崩して改めて見えてきたことがあるんだ。
竜樹さんと私の間のことだけが生活のすべてではなくて。
会社で働くことも、ネットの友達と話すことも、オフラインの友達と話したり会ったりすることも紛れもない生活の一部で。
取るに足りない私でも、壊れてしまえば何処かしらに迷惑がかかるわけで。
でも、こうやって体調不良を起こした時に何気なく心配してくれる人がいると判ると、
ありがたいと思うし、本当に早く元気になって迷惑かけた分頑張ろうって思えるんだ。
…そんな暖かな気持ちは案外自分のすぐ傍にあるのかもしれないね
そんなことをぶつぶつ考えながら、仕事を続ける。
事情を知らない他の社員さんは遠慮なく仕事を持ってくる。
そんなことは当たり前のことだから、黙々と片付ける。
自分なりの一生懸命で片付ける。
余裕で定時を回ってしまう。
でも、今日やってきたものは今日片付けたくて黙々と作業を続けていると、
「金ちゃん、明日検査やろ!?さっさと帰って休めよ〜」
そうボスが声をかけてくれた。
「ありがとうございます。ひと段落したら帰りますから〜」
なけなしの笑顔を振り絞って、ボスにそう返した。
「『検査中、ぶっ倒れました〜』なんて報告、聞きたくないぞ。わしは…」
ちょっと呆れたような「しょうがないやっちゃなぁ」って顔をしてボスが返してくる。
「頑張ってとっとと仕事を片そう」と思うには十分な心遣いだった。
会社を出て、「竜樹さんメール」を一つ飛ばし、家路を急ぐ。
改札を出て、バスに乗る前にスーパーに寄ってお菓子を物色してたら…
姪御のクマを見つけたんだ(*^_^*)
妹一家のバースディテディは難攻不落でなかなか見つからないのに。
人の気持ちで暖められ、ささやかな幸運に心晴れやかになって家に帰る。
本当に弱ったときに思わぬものが見つかることがあるね?
あれほど行くのが億劫になる会社にすら、私のことを気遣ってくれる人がいる。
それも、親会社にまで(^^ゞ
いろんな人に支えられてここにいさせてもらってるってよく判る。
しないといけないことはいろいろあるけれど、とりあえずこの体調不良を治してしまおう。
そうすることがきっと私に心を向けてくれてる人たちに対して、私自身の気持ちを返すことに繋がるって思うから。
…どうか早く元気になれますように
暖かな人たちに気持ちを返せるところまで、回復できますように。
その癖、朝はやたら早く目が覚めた。
起き上がった途端、胃に激痛。
その後に湧き上がってくる吐き気。
とてもじゃないけど、身体を起こしていられなかった。
…いつまでもこんなことを続けてていいはずないんだけどな(-_-;)
そう思いながら、会社に電話して半休を貰う。
電話してからもずっと身体を折るようにして横になっている。
…一体、何なんだよぉ
窓の外の青空見上げながら、うめいていた。
数時間後、ようやっと身体を起こして会社に行く。
途中、銀行に寄ったらすごい人でびっくり(゜o゜)
…今日は引き落とし日だからやなぁ
人いきれしそうになりながら、用事を片して電車に乗る。
電車に乗っても、うっかりすると身体を横にしてしまいそうな自分が恐ろしい。
意識が途切れないように注意しながら、会社のある駅で降りる。
よろよろと自転車かっ飛ばして、会社に向かう。
事務所に上がって最初にしたのは、ボスに事情を説明すること。
ボスは心配してるとも呆れてるともつかない感じで私の話を聞いている。
一通り話が終わった後、
「…ホンマに胃カメラ飲んですべて解決するのか?」
と言われた。
…うへぇ、引導渡されるかな?(>_<)
そう覚悟してたら、
「金ちゃんは言いたい放題言ってるように見えて、いろんなものを抱えすぎやねん。
この際、徹底的に治療して、治した後は気持ちをおおらかに持って行かなあかんで?
仕事にかって差し障りあるし、何より金ちゃん自身が辛いやろ?」
ボスは読んでた書類から目を離し、私の方を見てそう言った。
…こりゃあ本気で加療せなアカンなぁ(-_-;)
「経営者」から見たら、これほど迷惑な社員はないと言うのに。
その立場から少し離れたところから心配してくれてはるんや。
そう思ったら、なんだか申し訳ないようなありがたいような、ヘンな気持ちになったんだ。
それから自分のデスクに戻って、溜まってる仕事を片付け始める。
作業の中で親会社のある部署の人と一日一回FAXでやりとりするのだけど。
その返事を見て、びっくりしたんだ。
「体調いかがですか。
なにかと、しんどくなる季節ですから
良くないときは早めに病院に行った方がいいですよ。
くれぐれもお気をつけて。」
割とものをはっきり言う人なので、うちの社員さんでも怖がってる人がいるんだけど、
私が入社した時からずっと親切にしてくれてる方で。
何で体調が悪いことを知ってはるのかすごく気になった反面、
心遣いがありがたく思えたんだ。
何だかすんごい嬉しかったから、明日休むことの連絡かたがたお礼の電話を入れてみた。
…で、よくよく聞いてると……
ボス。あなただったんですね?
「金岡さんのボスから伺ってたんですよ。
『うちの金岡、体調崩してて心配やねん』って言ってはったから…」
…アカン、ここまで話が聞こえてるなら、本当に本当に徹底して治さないとダメだね(-_-;)
嬉しい気持ちと共に改めてそう思ったんだ。
私は今の会社があまり好きではなくて。
本当に機会があるなら、辞めたいって思うことの方が多くて。
入社して4年目になるけど、最近では仕事をこなしながら半分どうでもいい気持ちになってたんだ。
…けれど、
どういう事情があれ、私の体調不良は会社にとっては不利益極まりないことであること。
そして会社の不利益云々を取っ払ったところで心配してくれてる人がいること。
体調を崩して改めて見えてきたことがあるんだ。
竜樹さんと私の間のことだけが生活のすべてではなくて。
会社で働くことも、ネットの友達と話すことも、オフラインの友達と話したり会ったりすることも紛れもない生活の一部で。
取るに足りない私でも、壊れてしまえば何処かしらに迷惑がかかるわけで。
でも、こうやって体調不良を起こした時に何気なく心配してくれる人がいると判ると、
ありがたいと思うし、本当に早く元気になって迷惑かけた分頑張ろうって思えるんだ。
…そんな暖かな気持ちは案外自分のすぐ傍にあるのかもしれないね
そんなことをぶつぶつ考えながら、仕事を続ける。
事情を知らない他の社員さんは遠慮なく仕事を持ってくる。
そんなことは当たり前のことだから、黙々と片付ける。
自分なりの一生懸命で片付ける。
余裕で定時を回ってしまう。
でも、今日やってきたものは今日片付けたくて黙々と作業を続けていると、
「金ちゃん、明日検査やろ!?さっさと帰って休めよ〜」
そうボスが声をかけてくれた。
「ありがとうございます。ひと段落したら帰りますから〜」
なけなしの笑顔を振り絞って、ボスにそう返した。
「『検査中、ぶっ倒れました〜』なんて報告、聞きたくないぞ。わしは…」
ちょっと呆れたような「しょうがないやっちゃなぁ」って顔をしてボスが返してくる。
「頑張ってとっとと仕事を片そう」と思うには十分な心遣いだった。
会社を出て、「竜樹さんメール」を一つ飛ばし、家路を急ぐ。
改札を出て、バスに乗る前にスーパーに寄ってお菓子を物色してたら…
姪御のクマを見つけたんだ(*^_^*)
妹一家のバースディテディは難攻不落でなかなか見つからないのに。
人の気持ちで暖められ、ささやかな幸運に心晴れやかになって家に帰る。
本当に弱ったときに思わぬものが見つかることがあるね?
あれほど行くのが億劫になる会社にすら、私のことを気遣ってくれる人がいる。
それも、親会社にまで(^^ゞ
いろんな人に支えられてここにいさせてもらってるってよく判る。
しないといけないことはいろいろあるけれど、とりあえずこの体調不良を治してしまおう。
そうすることがきっと私に心を向けてくれてる人たちに対して、私自身の気持ちを返すことに繋がるって思うから。
…どうか早く元気になれますように
暖かな人たちに気持ちを返せるところまで、回復できますように。
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笑顔の裏の強気と脆さ
2001年6月10日朝起きて意識がちゃんとしてきたら、鏡の前で自分の顔を見る。
ちゃんと眠れてすっきりした顔やよく眠れずにすっきりしない顔。
化粧水はたいたって治らない時もあるし、妙にキレイに作れちゃう時もある。
ちゃんとメイクして出るときもあれば、化粧水と日焼け止め、口紅一つで家を出るときもある。
でも、たった一つ忘れないこと。
…強気の笑顔ひとつ湛えられるかどうか?
それ一つを自分の心に確認して、部屋を飛び出す。
今日もまた無意識にその作業をして部屋を出てから、気がついた。
「あ、今日は竜樹さんとは会えなかったんだ」
今日みたいに竜樹さんと会えない日でも、一日外に出ない日であっても。
強気の笑顔を引き連れていられるか?
それを自分の心に確認する作業は忘れない。
落ち込んでたり体調悪かったりしたら、きちんとした笑顔を連れてはいけないけれど。
一体いつからこの作業やってきたんだろうか?
笑顔の裏側に少しの強気とたくさんの脆さを隠すための強気の笑顔。
すべてを心の中で準備してから物事を始めるようになったのは。
強気の笑顔だけを見てたら、「何てこいつは自信に溢れたヤツ」って思うんだろうね?
本当はたくさんの脆さをなけなしの強気で守ってるのに。
それは一人でいても誰かといても同じ事のような気がしてたんだ。
心のどこかで「頼れるのは自分だけ」って思ってるから。
そしてその内側にいつでもあるのは、
「本当の自分を見せたら、どうなるんだろう?」って不安が一つ。
「好意」のアンテナが欠落してるからなのか、それとも「あの人」が言うように
人と交わることに向かない人間だからなのか、今となってはよく判らないけれど。
アウトゴーイングな笑顔は適当に人を寄せるらしい。
ついでに誤解も寄せるらしい。
「風切って歩いてるような、金岡ってカッコいいよね」
「おう、サンキュね(^_-)」
…心の中で「何処が?」って思ってた。
心の中で、「誰かの特別になりたい」と願いながら、
みんなに「自分の事を忘れて欲しい」って願ってる自分がいる。
そんなambivalence抱えてるから、誤魔化すために強気の笑顔でコーティングかけるようになっちゃったんだわさ。
一匹狼で居たら、恐いものなんて無かったからね。
信じるのも失望するのも自分ひとりで済むからね。
そう言いながら何人もの大切な人々にとっ捕まり、笑顔の裏の強気も脆さも見つかっちゃって、
恥ずかしい気持ちと、「こんな自分に失望されるのはごめんだぜ」って気持ちと、
「入れ物だけに寄ってきたんちゃん?」って疑いと、
「本当はいろんなことを把握した上で傍にいて欲しい」と願うエゴが絡み合って、
随分いろんな人を試したり傷つけたり、自分を騙したり裏切ったりしてきたんだ。
それでも見逃さずに「ちゃんと私を見てよ、ちゃんとあなたを見せてよ」
そう頭押さえ込んで言ってくれた友達や、
「何でも誤魔化して歩けばいいってもんじゃねぇだろ?」ってその手を離してはくれなかった人に支えられてここまできたんだと思う。
それをたまらなくありがたくも思うし、「本当にこれでいいのか」って思う自分もいる。
けれど完全にオープンに出来ない気持ちのまま、笑顔を呼び起こすための心の問いかけは続いてる。
多分、まだ続けることになるんだと思う。
「ここ」に来て、竜樹さんへの想いをありのまま綴って。
いつだって迷いが無いわけではないんだ。
竜樹さんへの想いに迷いがあるのではなくて、
ここで友達になった人にここまで話してしまってもいいものかって気持ち。
相変わらず、笑顔の裏側にある脆さは健在してて、それを知られて失望食らうのが嫌で、いつでも逃げ出せるように準備してる自分が居る。
あれやこれやエンドマークを考えながら歩く癖はここでもまた健在で。
「達磨さんが転んだ」状態を繰り広げてる気がする。
今は竜樹さんとの諸々のやりとりが穏やかだから、その感情は突出してはいないけれど。
書き留めるのに涙が伴うくらい辛気臭くてどうしようもない気持ちの時は、
書けども書けども、自分の無力さと惨めったらしさだけを思い知るだけのような気がして。
人の日記を見ても、僻んでばっかりで。
泣けてなけて仕方がなくて、人目があれば泣かずに済むかと会社で日記の下書き書いて。
昔みたいに自分の胸一つで収めて「鞘のない刀」に戻れば、きっともっと強い私になれるのにとまた嘆くの繰り返しで。
本当に情けなくて嫌になるんだ。
人と向き合うことでこんな後ろ暗い想いを抱えるならもういいや、一人になろうって思ってしまうんだ。
でも、それでは昔と一緒だから。
そんなことしたって「本当の強さ」も自分の望むものも手に入らないから。
もがきながらここに留まってる。
そうしてるうちにやがては、心暖かな出来事に遭えるから。
心暖かな人たちに会えるから。
その想い一つでなんとか維持してるんだ。
竜樹さんへの自分の想いを形にすること。
安直に自分のやりやすい方向に逃げないようにすること。
誰かに自分の想いを知ってもらいたかったこと。
そんな中で強気の笑顔や言葉の裏に本当は酷く臆病な脆さを孕んでいる、
こんな自分でも「それでいいんだよ」って言ってくれる誰かに出会えたらいいなって思ってる。
今は出会えなくても、いつかは出会えるかもしれないとそう思えるから。
とりあえず、「鞘のない刀」に戻るのだけは避けられているんだ。
自分の何が嫌で、この先どうしたいのか。
それ一つが判っていたら十分なのかもしれない。
今はまだ、鏡の前で強気の笑顔を呼び起こして、少しの強気を薄く延ばして内側の脆さを隠して生きてるけれど、
大切に想ってる人のいいところも(本人が)好きでないところも丸抱えにして認めてあげたいと想ってるように、誰かが私を認めてくれたらいいなって想ってる。
そうすることでやがてこの作業から卒業できたらって想ってる。
竜樹さんの持っているものすべてを静かに受け入れるように、自分のすべてを静かに受け入れてもらえたらいいなって想ってるんだ。
そして、私が大切に想う人の持つものすべてを静かに受け入れてあげられたらいいなって想ってるんだ。
そのついでに、こんな私でも認めてもらえるならいいな。
今はただ、そう想ってるんだ。
傷のあるリンゴが頑張って甘くなろうとするように、私もまた自分の嫌な部分と向き合って、胸を張って生きれるようになろう。
…今はただ、そうやって歩いて行こうって想ってるんだ。
ちゃんと眠れてすっきりした顔やよく眠れずにすっきりしない顔。
化粧水はたいたって治らない時もあるし、妙にキレイに作れちゃう時もある。
ちゃんとメイクして出るときもあれば、化粧水と日焼け止め、口紅一つで家を出るときもある。
でも、たった一つ忘れないこと。
…強気の笑顔ひとつ湛えられるかどうか?
それ一つを自分の心に確認して、部屋を飛び出す。
今日もまた無意識にその作業をして部屋を出てから、気がついた。
「あ、今日は竜樹さんとは会えなかったんだ」
今日みたいに竜樹さんと会えない日でも、一日外に出ない日であっても。
強気の笑顔を引き連れていられるか?
それを自分の心に確認する作業は忘れない。
落ち込んでたり体調悪かったりしたら、きちんとした笑顔を連れてはいけないけれど。
一体いつからこの作業やってきたんだろうか?
笑顔の裏側に少しの強気とたくさんの脆さを隠すための強気の笑顔。
すべてを心の中で準備してから物事を始めるようになったのは。
強気の笑顔だけを見てたら、「何てこいつは自信に溢れたヤツ」って思うんだろうね?
本当はたくさんの脆さをなけなしの強気で守ってるのに。
それは一人でいても誰かといても同じ事のような気がしてたんだ。
心のどこかで「頼れるのは自分だけ」って思ってるから。
そしてその内側にいつでもあるのは、
「本当の自分を見せたら、どうなるんだろう?」って不安が一つ。
「好意」のアンテナが欠落してるからなのか、それとも「あの人」が言うように
人と交わることに向かない人間だからなのか、今となってはよく判らないけれど。
アウトゴーイングな笑顔は適当に人を寄せるらしい。
ついでに誤解も寄せるらしい。
「風切って歩いてるような、金岡ってカッコいいよね」
「おう、サンキュね(^_-)」
…心の中で「何処が?」って思ってた。
心の中で、「誰かの特別になりたい」と願いながら、
みんなに「自分の事を忘れて欲しい」って願ってる自分がいる。
そんなambivalence抱えてるから、誤魔化すために強気の笑顔でコーティングかけるようになっちゃったんだわさ。
一匹狼で居たら、恐いものなんて無かったからね。
信じるのも失望するのも自分ひとりで済むからね。
そう言いながら何人もの大切な人々にとっ捕まり、笑顔の裏の強気も脆さも見つかっちゃって、
恥ずかしい気持ちと、「こんな自分に失望されるのはごめんだぜ」って気持ちと、
「入れ物だけに寄ってきたんちゃん?」って疑いと、
「本当はいろんなことを把握した上で傍にいて欲しい」と願うエゴが絡み合って、
随分いろんな人を試したり傷つけたり、自分を騙したり裏切ったりしてきたんだ。
それでも見逃さずに「ちゃんと私を見てよ、ちゃんとあなたを見せてよ」
そう頭押さえ込んで言ってくれた友達や、
「何でも誤魔化して歩けばいいってもんじゃねぇだろ?」ってその手を離してはくれなかった人に支えられてここまできたんだと思う。
それをたまらなくありがたくも思うし、「本当にこれでいいのか」って思う自分もいる。
けれど完全にオープンに出来ない気持ちのまま、笑顔を呼び起こすための心の問いかけは続いてる。
多分、まだ続けることになるんだと思う。
「ここ」に来て、竜樹さんへの想いをありのまま綴って。
いつだって迷いが無いわけではないんだ。
竜樹さんへの想いに迷いがあるのではなくて、
ここで友達になった人にここまで話してしまってもいいものかって気持ち。
相変わらず、笑顔の裏側にある脆さは健在してて、それを知られて失望食らうのが嫌で、いつでも逃げ出せるように準備してる自分が居る。
あれやこれやエンドマークを考えながら歩く癖はここでもまた健在で。
「達磨さんが転んだ」状態を繰り広げてる気がする。
今は竜樹さんとの諸々のやりとりが穏やかだから、その感情は突出してはいないけれど。
書き留めるのに涙が伴うくらい辛気臭くてどうしようもない気持ちの時は、
書けども書けども、自分の無力さと惨めったらしさだけを思い知るだけのような気がして。
人の日記を見ても、僻んでばっかりで。
泣けてなけて仕方がなくて、人目があれば泣かずに済むかと会社で日記の下書き書いて。
昔みたいに自分の胸一つで収めて「鞘のない刀」に戻れば、きっともっと強い私になれるのにとまた嘆くの繰り返しで。
本当に情けなくて嫌になるんだ。
人と向き合うことでこんな後ろ暗い想いを抱えるならもういいや、一人になろうって思ってしまうんだ。
でも、それでは昔と一緒だから。
そんなことしたって「本当の強さ」も自分の望むものも手に入らないから。
もがきながらここに留まってる。
そうしてるうちにやがては、心暖かな出来事に遭えるから。
心暖かな人たちに会えるから。
その想い一つでなんとか維持してるんだ。
竜樹さんへの自分の想いを形にすること。
安直に自分のやりやすい方向に逃げないようにすること。
誰かに自分の想いを知ってもらいたかったこと。
そんな中で強気の笑顔や言葉の裏に本当は酷く臆病な脆さを孕んでいる、
こんな自分でも「それでいいんだよ」って言ってくれる誰かに出会えたらいいなって思ってる。
今は出会えなくても、いつかは出会えるかもしれないとそう思えるから。
とりあえず、「鞘のない刀」に戻るのだけは避けられているんだ。
自分の何が嫌で、この先どうしたいのか。
それ一つが判っていたら十分なのかもしれない。
今はまだ、鏡の前で強気の笑顔を呼び起こして、少しの強気を薄く延ばして内側の脆さを隠して生きてるけれど、
大切に想ってる人のいいところも(本人が)好きでないところも丸抱えにして認めてあげたいと想ってるように、誰かが私を認めてくれたらいいなって想ってる。
そうすることでやがてこの作業から卒業できたらって想ってる。
竜樹さんの持っているものすべてを静かに受け入れるように、自分のすべてを静かに受け入れてもらえたらいいなって想ってるんだ。
そして、私が大切に想う人の持つものすべてを静かに受け入れてあげられたらいいなって想ってるんだ。
そのついでに、こんな私でも認めてもらえるならいいな。
今はただ、そう想ってるんだ。
傷のあるリンゴが頑張って甘くなろうとするように、私もまた自分の嫌な部分と向き合って、胸を張って生きれるようになろう。
…今はただ、そうやって歩いて行こうって想ってるんだ。
二人の「輝き」分け合って…
2001年6月9日今日は快晴。
なのにお昼近くまで眠ってしまった。
意識がはっきりするまでぼーっとして、そのあと竜樹さんに電話した。
…竜樹さんは出てくれなかった
それはそうだよなぁ。
私ですら昼まで寝てしまったんだから、竜樹さんがしんどくて出られなかったとしても無理はないか(*^_^*)
そう思って、ごそごそ起き出してちょっと遅れた「おはようリレー」をする。
そして、新着日記をチェックすると…
お久しぶりなお友達がたくさんいてたんだ(*^_^*)
日記が更新されてなくても、きっと元気ではいてくれてるんだろうけれど。
「そこ」に戻ってきてくれてることが、なんだか嬉しかったんだ。
竜樹さんと連絡が取れなくて少しはがっかりしてるはずなのに、それだけでとても機嫌が良くなったんだ。
リビングで遅い昼食を取って竜樹さんの電話を待っていたけれどかかってくる様子も無いので、母に買出しの手伝いに付き合うことになる。
外は快晴、しかも暑いくらい。
車に乗っていても日焼けしそうな感じ。
大型スーパーに車を停めて、暫く歩いて花屋さんに行く。
この花屋さんはとても安いってことは前から聞いていたけれど。
母は紫陽花を探している。
どうやら明日、金岡方の祖母の見舞いに行くということで、贈り物を探してたらしい。
「…え?病人に鉢植えってダメなんじゃないの?」
そう思ったんだけど、金岡父が「紫陽花の鉢植えを買って来い」と母に言ったらしく、
母もまた麗々しく紫陽花を探してる。
…何か、理由があるんだろうけどね
紫陽花の鉢は結構大きかったのに、2500円(゜o゜)
確かに安いかもしんない。
よく見かけるよりも強めの青の紫陽花。
なんとかブルー(ごめんなさいm(__)m「なんとか」の部分、忘れてしまった)って種類で。
自分用に欲しいくらい、強い青。
その中でも一番強い青の紫陽花を選んで購入。
あと、自宅用にオレンジのガーベラと青い花のミックス花束(300円)を一つ買う。
オレンジとブルーの取り合わせがすんごいキレイだったのだ。
心が洗われて元気になれそうな感じで、母に「買おうよぉ」とお願いしたんだ(^^ゞ
花屋さんがラッピングをしてるとき、何だか足元がもそもそする。
ふと見ると、セントバーナードみたいな大きな犬がまいまいしてる(゜o゜)
店員さんに聞いてみると「バーニーズ・マウンテン・ドッグ」という種類の犬で。
大きいのにまだ1歳なんだとか。
3年前にティファがいなくなって以来、犬が恋しい金岡親子は犬を見てきゃっきゃはしゃいでる。
ふと上を見上げると、ツバメの巣の下に発泡スチロールで台が作ってある(゜o゜)
「…この台、巣が出来てから作ったんですか?」
ちょっと間抜けた質問は金岡母。
店員さんによると、花屋さんの社長さんが戻ってきたツバメの夫婦を見て巣が壊れないようにと巣ができる前に発泡スチロールの台を作り、工夫して固定したのだとか。
花の美しさに心洗われただけでなく、何となく生き物に対する暖かさで心癒されて駐車場に戻る。
スーパーで買出しをして、ちょっと離れたケーキ屋さんまでドライブ。
久しぶりに母といろんな話が出来た。
池附の話から人生の話まで(笑)
母と「人生」の話をすると、決まって「竜樹さん批判」が飛び出すような感じがして避けて回っていたんだけど。
今日は何気なく竜樹さんの話をしても批判的な方向に行かない。
母も普通に竜樹さんのことを聞いてくる。
…何だかそれだけで嬉しくなる。
「批判しない」ということが「竜樹さんを認める」ということに結びつかなかったとしても。
否定の言葉が出てこないということが、とにかく嬉しかったんだ。
母との話の中で印象的だったのは「上手に年齢をとる」という話。
最初は、母が日焼けに弱くなったって話から始まったんだけど。
それは年齢がいったからなんだよね、やだなぁって話になって。
で、「どうせ年齢を取るのが避けられないなら、上手に年齢を取りたいよね〜」って風になって。
「『上手に年齢を取る』っていうのは、自分が輝きを失わずにいられるものを持ってるってことだよね」
母がそう言った時、何気に竜樹さんが言ったことを思い出したんだ。
「霄から輝きを奪いたくないねん」
「ちったあ執着しろよ〜、味気ないなぁ」って言うと、最近決まって帰ってくる台詞。
執着しないことの言い訳でしかないのかなって思っていたけれど。
竜樹さんの隣にいて、「輝き」をなくさずに生きていくこと。
生活の中になる困難に負けることのないほどの「輝き」って何だろう?
ちょっと考えてしまったんだ。
竜樹さんの隣にいることで、越えないといけない壁はまだまだたくさんあって。
それを思うと、心が暗くならないかといえば嘘になるような気がするんだけど。
困難の中に身を置いてることは竜樹さんだって承知してることだし、
現状では変えられるものでもないのだけれど。
だからこそ、いつも辛気臭い顔してたらアカンよなって気もするんだ。
自分が夢中になれる「何か」
それを追求してるうちは笑顔をもたらすことのできる「何か」
それを探してみる必要があるのかもしれない。
昔みたいに「夢中になれるもののためなら、何もいらない。誰も要らない」
そこまで追求してしまうものであってはならない気はするけれど。
何かに夢中になる私を見て、竜樹さんが寂しい想いではなく明るい気持ちになれるような何かをこれから探していこうかな?
…ってその前に体調不良を治さないといけないんだけどね(^^ゞ
ほんの1時間ほどのお出かけだったけど、いろんなことを見たり考えたり出来たいい時間だった気がした。
夜になって、竜樹さんから電話を貰った。
今日は熱さでダウンしてて、用事も何も片付けられなかったとのこと。
「もう少し涼しかったら一緒に洗濯したり出来たのにねぇ」と笑いながら話す。
ただ、背中の痛みが酷くないというのが幸い。
熱さバテなら栄養と睡眠を取ってその環境に慣れれば何とかなるような気がするから。
このところ竜樹さんが何かと連絡を取ろうとしてくれたり、構ってくれたりするのが嬉しくて。
私も一人の時間で学べたこと、上手に竜樹さんに分けてあげれたらいいなって思うんだ。
明日は、竜樹さんは検定の勉強会に行くので会えなくなったのは残念だけど。
最初「釣りに行こう」って話をしてた友達と勉強会をするってことだから、
優しい友達にいろんな思い出をあげられるなら、その方がいいって思うから。
竜樹さんが一人でいる時間から得た何かを、また私も分けてもらおう。
そうして、二人が別々にいる時間で得たものを持ち寄って、二人でいるとき笑いあえたら。
お互いの間口を広げられたら。
絶対にその時間は無駄ではないんだと思えるから。
自分の輝きの元となれるものを見つけて、それを互いに分け合って生きていけたらいいな。
それが竜樹さんであればいいな。
なのにお昼近くまで眠ってしまった。
意識がはっきりするまでぼーっとして、そのあと竜樹さんに電話した。
…竜樹さんは出てくれなかった
それはそうだよなぁ。
私ですら昼まで寝てしまったんだから、竜樹さんがしんどくて出られなかったとしても無理はないか(*^_^*)
そう思って、ごそごそ起き出してちょっと遅れた「おはようリレー」をする。
そして、新着日記をチェックすると…
お久しぶりなお友達がたくさんいてたんだ(*^_^*)
日記が更新されてなくても、きっと元気ではいてくれてるんだろうけれど。
「そこ」に戻ってきてくれてることが、なんだか嬉しかったんだ。
竜樹さんと連絡が取れなくて少しはがっかりしてるはずなのに、それだけでとても機嫌が良くなったんだ。
リビングで遅い昼食を取って竜樹さんの電話を待っていたけれどかかってくる様子も無いので、母に買出しの手伝いに付き合うことになる。
外は快晴、しかも暑いくらい。
車に乗っていても日焼けしそうな感じ。
大型スーパーに車を停めて、暫く歩いて花屋さんに行く。
この花屋さんはとても安いってことは前から聞いていたけれど。
母は紫陽花を探している。
どうやら明日、金岡方の祖母の見舞いに行くということで、贈り物を探してたらしい。
「…え?病人に鉢植えってダメなんじゃないの?」
そう思ったんだけど、金岡父が「紫陽花の鉢植えを買って来い」と母に言ったらしく、
母もまた麗々しく紫陽花を探してる。
…何か、理由があるんだろうけどね
紫陽花の鉢は結構大きかったのに、2500円(゜o゜)
確かに安いかもしんない。
よく見かけるよりも強めの青の紫陽花。
なんとかブルー(ごめんなさいm(__)m「なんとか」の部分、忘れてしまった)って種類で。
自分用に欲しいくらい、強い青。
その中でも一番強い青の紫陽花を選んで購入。
あと、自宅用にオレンジのガーベラと青い花のミックス花束(300円)を一つ買う。
オレンジとブルーの取り合わせがすんごいキレイだったのだ。
心が洗われて元気になれそうな感じで、母に「買おうよぉ」とお願いしたんだ(^^ゞ
花屋さんがラッピングをしてるとき、何だか足元がもそもそする。
ふと見ると、セントバーナードみたいな大きな犬がまいまいしてる(゜o゜)
店員さんに聞いてみると「バーニーズ・マウンテン・ドッグ」という種類の犬で。
大きいのにまだ1歳なんだとか。
3年前にティファがいなくなって以来、犬が恋しい金岡親子は犬を見てきゃっきゃはしゃいでる。
ふと上を見上げると、ツバメの巣の下に発泡スチロールで台が作ってある(゜o゜)
「…この台、巣が出来てから作ったんですか?」
ちょっと間抜けた質問は金岡母。
店員さんによると、花屋さんの社長さんが戻ってきたツバメの夫婦を見て巣が壊れないようにと巣ができる前に発泡スチロールの台を作り、工夫して固定したのだとか。
花の美しさに心洗われただけでなく、何となく生き物に対する暖かさで心癒されて駐車場に戻る。
スーパーで買出しをして、ちょっと離れたケーキ屋さんまでドライブ。
久しぶりに母といろんな話が出来た。
池附の話から人生の話まで(笑)
母と「人生」の話をすると、決まって「竜樹さん批判」が飛び出すような感じがして避けて回っていたんだけど。
今日は何気なく竜樹さんの話をしても批判的な方向に行かない。
母も普通に竜樹さんのことを聞いてくる。
…何だかそれだけで嬉しくなる。
「批判しない」ということが「竜樹さんを認める」ということに結びつかなかったとしても。
否定の言葉が出てこないということが、とにかく嬉しかったんだ。
母との話の中で印象的だったのは「上手に年齢をとる」という話。
最初は、母が日焼けに弱くなったって話から始まったんだけど。
それは年齢がいったからなんだよね、やだなぁって話になって。
で、「どうせ年齢を取るのが避けられないなら、上手に年齢を取りたいよね〜」って風になって。
「『上手に年齢を取る』っていうのは、自分が輝きを失わずにいられるものを持ってるってことだよね」
母がそう言った時、何気に竜樹さんが言ったことを思い出したんだ。
「霄から輝きを奪いたくないねん」
「ちったあ執着しろよ〜、味気ないなぁ」って言うと、最近決まって帰ってくる台詞。
執着しないことの言い訳でしかないのかなって思っていたけれど。
竜樹さんの隣にいて、「輝き」をなくさずに生きていくこと。
生活の中になる困難に負けることのないほどの「輝き」って何だろう?
ちょっと考えてしまったんだ。
竜樹さんの隣にいることで、越えないといけない壁はまだまだたくさんあって。
それを思うと、心が暗くならないかといえば嘘になるような気がするんだけど。
困難の中に身を置いてることは竜樹さんだって承知してることだし、
現状では変えられるものでもないのだけれど。
だからこそ、いつも辛気臭い顔してたらアカンよなって気もするんだ。
自分が夢中になれる「何か」
それを追求してるうちは笑顔をもたらすことのできる「何か」
それを探してみる必要があるのかもしれない。
昔みたいに「夢中になれるもののためなら、何もいらない。誰も要らない」
そこまで追求してしまうものであってはならない気はするけれど。
何かに夢中になる私を見て、竜樹さんが寂しい想いではなく明るい気持ちになれるような何かをこれから探していこうかな?
…ってその前に体調不良を治さないといけないんだけどね(^^ゞ
ほんの1時間ほどのお出かけだったけど、いろんなことを見たり考えたり出来たいい時間だった気がした。
夜になって、竜樹さんから電話を貰った。
今日は熱さでダウンしてて、用事も何も片付けられなかったとのこと。
「もう少し涼しかったら一緒に洗濯したり出来たのにねぇ」と笑いながら話す。
ただ、背中の痛みが酷くないというのが幸い。
熱さバテなら栄養と睡眠を取ってその環境に慣れれば何とかなるような気がするから。
このところ竜樹さんが何かと連絡を取ろうとしてくれたり、構ってくれたりするのが嬉しくて。
私も一人の時間で学べたこと、上手に竜樹さんに分けてあげれたらいいなって思うんだ。
明日は、竜樹さんは検定の勉強会に行くので会えなくなったのは残念だけど。
最初「釣りに行こう」って話をしてた友達と勉強会をするってことだから、
優しい友達にいろんな思い出をあげられるなら、その方がいいって思うから。
竜樹さんが一人でいる時間から得た何かを、また私も分けてもらおう。
そうして、二人が別々にいる時間で得たものを持ち寄って、二人でいるとき笑いあえたら。
お互いの間口を広げられたら。
絶対にその時間は無駄ではないんだと思えるから。
自分の輝きの元となれるものを見つけて、それを互いに分け合って生きていけたらいいな。
それが竜樹さんであればいいな。
ハプニング続きの週末
2001年6月8日昨晩も反省の色もなく、遅くまで起きてしまった。
朝起きたら、胃が強烈に痛む。
どろどろ会社に行く用意をしてても、身体が思い感じがして辛い。
「もういい加減、病院行ってらっしゃいよ!」
そんな私の姿を見ていた母の一声で決心した。
…とりあえず病院に行こう
「おはようリレー」を終え、母に市立病院まで送ってもらう。
病院の入口で会社に電話をいれ、ひとまず全休を取らせてもらうことにする。
緊急の用件があったら携帯にメール入れてもらってもいいし、出られるようなら出勤しますと付け加えて電話を切る。
ふと空を見上げると、抜けるような快晴が広がっていた。
外は快晴で絶好のお出かけ日和だというのに、病院の中は人で溢れ返っている。
天気が良くても悪くても世の中にはこんなに病人がいるのかなんて妙なことに感心しながら、受付が開くのを待っている。
初診なので問診票とか記入して、受付のイスにちょこなんと座ってると、受付から呼ばれてエスカレーターで階上に上がるように指示される。
階上にはさらに受付(-_-;)
消化器科にはすでに6人待ちの表示が出ていた。
竜樹さんの診察に付き合って二人で病院に行った時は、こんなに辛気臭い待ち時間ではなかったのにね。
尤も、辛気臭い待ち時間ではない代わりに、心曇ることも多かったけど…
診察結果はどうだろう?とか竜樹さんが不安な思い抱えてないかな?とか考えたり神経遣う部分が多かったから、決して楽しいものでもなかったんだろうけど。
それでも、隣に竜樹さんがいてくれたらいいなって思ったんだ。
どうせ私の症状なんて大したもんじゃないだろうし、いてもらわんなん必要性もないんだけどさ。
「わしは一人で病院に行くのが嫌でなぁ。お母ちゃんと一緒でないと嫌なんや」
ボスがそう言ってたこと、思い出してしまった。
内心、「子供っぽいとこあるよなぁ、ボスもさ」って思ってたけど、その気持ちがちょっとだけ判った気がしたんだ。
そうしてるうちに順番が来て診察室に入る。
病院の先生にしては愛想のいい人でびっくり(゜o゜)
話はどんどん進み、来週の火曜日に胃カメラ検査、その次の週の金曜日に再診ということに。
胃カメラ飲むのなんて初めてで、本当はやりたくないんだけど。
「胃ではなく十二指腸から来てるのだとしたら、バリウム検査じゃ見落としがちなんですよ」
そうにこやかに話す先生にほだされて、検査を受けるといってしまった(-_-;)
とりあえず、今日は血液検査と尿検査をするとのことで、今度は検査室へ移動。
…ここにも人は溢れていた(@_@;)
結構待って検査を受けて、会計済ませて薬局行って。
ふと時計を見ると10時過ぎだった。
「これなら会社に行った方がいいかな?」と思ったので会社に電話をして、出勤することに。
家に置いてきた鞄を母に持ってきてもらって、電車に乗る。
会社に着くと、思った以上に仕事は少なくて。
「休んでても良かったのかな?」と思ったけど。
…胃カメラ検査の日に休みを取った方がいいかと思ったから、これはこれでいいんだろう。
午前中休んだ分、頑張って仕事を片した。
そのせいか、定時を少し回ったところですべて片付いた。
その時、お弁当鞄が揺れたんだ。
…何かな?
こそっと携帯を覗くと、竜樹さんからメールが届いてる。
「何時におわる?」
…来てくれるんだ(*^_^*)
すんごい嬉しくなって、「10分ほどしたら出ます」と返す。
ほどなく「OKです」の返事。
…やっぱ、出勤してよかったぁ(*^_^*)
そう思いながら、事務所を後にする。
ダッシュで着替えて、自転車をかっ飛ばす。
信号無視も自転車抜かしも何のその(爆)
少しでも早く竜樹さんに会いたくて、めっちゃ迷惑なチャリンカーしてしまった(^^ゞ
暫くすると、竜樹さんの車がやってきた。
竜樹さん、ちょっとしんどそうなんだけど、表情がとても穏やかな感じがする。
「今日なぁ、校外学習で南港まで行ってきてん♪」
「一杯歩いてめっちゃ疲れた」と言う割には校外学習で見てきたことをいろいろ話してくれる。
何だかその姿がかわいくおもえたのと、竜樹さんの話が面白くて一生懸命聞いていた。
すると、何気なく竜樹さん。
「めぇっちゃ疲れたから、風呂に入りたいねんけどな♪」
…さ、さようでございますかσ(゛^-^)
例のごとく、「お風呂付部屋」に…
バスダブにお湯を張って、コーヒーを入れる。
それを飲む竜樹さんが何となく落ち着いてる感じがして、じっと見てしまう。
そんな私を竜樹さんは引き寄せる。
嬉しい気持ちを形にしたくて、竜樹さんを抱き締める。
幸せな気持ちになりながら、二人はいろんなものを分け合っていく。
いろんな想いを分け与えるように、二人はやりとりを続けていく。
優しいような激しいような、甘いような切ないような。
そんな時間が延々と繰り返されていく。
それは私にとっては、とても嬉しいものだったけれど。
…だけど、竜樹さん。
あなたといろんなやりとりしてて思ったんだけど。
あなた、「校外学習」の何に疲れたんでしょう?
大変じゃなかった私の方が先に寝入ってしまったってのは、どういうことなんでしょう?
気がついたら、寝入ってしまってた私(^^ゞ
それを竜樹さんは腕枕しながら眺めていたようで。
「霄、疲れててんなぁ。よう眠ってたもん(*^_^*)」
そう言って抱き寄せて、またじゃれあう。
ひとしきりじゃれあって、シャワーを浴びて帰る準備をしながらニュースを見て話す。
いつもなら時間をすごく気にするのに、竜樹さんはゆったりとした時間にしてくれたんだ。
「…そのかわり、明日のデートは貧乏デートやで?(*^_^*)」
そう笑って言ったけど。
「貧乏デートでも何でもええよぉ。会えたらそれでいいよぉ(*^_^*)」
本当にそう思ったんだ。
「部屋」を出てからも、竜樹さんはいろんな話をしてくれて。
本当に心は満たされたんだ。
いろんなハプニングに振り回されたような週末だったけれど、とてもいい1週間の終わりだった気がする。
昨日は「胃噴水」騒動で大変だったもんね(^^ゞ
とってもいいご褒美を天から授かったんだと思おうか?
「一日の終わりに素敵な出来事をくれてありがとう」
朝起きたら、胃が強烈に痛む。
どろどろ会社に行く用意をしてても、身体が思い感じがして辛い。
「もういい加減、病院行ってらっしゃいよ!」
そんな私の姿を見ていた母の一声で決心した。
…とりあえず病院に行こう
「おはようリレー」を終え、母に市立病院まで送ってもらう。
病院の入口で会社に電話をいれ、ひとまず全休を取らせてもらうことにする。
緊急の用件があったら携帯にメール入れてもらってもいいし、出られるようなら出勤しますと付け加えて電話を切る。
ふと空を見上げると、抜けるような快晴が広がっていた。
外は快晴で絶好のお出かけ日和だというのに、病院の中は人で溢れ返っている。
天気が良くても悪くても世の中にはこんなに病人がいるのかなんて妙なことに感心しながら、受付が開くのを待っている。
初診なので問診票とか記入して、受付のイスにちょこなんと座ってると、受付から呼ばれてエスカレーターで階上に上がるように指示される。
階上にはさらに受付(-_-;)
消化器科にはすでに6人待ちの表示が出ていた。
竜樹さんの診察に付き合って二人で病院に行った時は、こんなに辛気臭い待ち時間ではなかったのにね。
尤も、辛気臭い待ち時間ではない代わりに、心曇ることも多かったけど…
診察結果はどうだろう?とか竜樹さんが不安な思い抱えてないかな?とか考えたり神経遣う部分が多かったから、決して楽しいものでもなかったんだろうけど。
それでも、隣に竜樹さんがいてくれたらいいなって思ったんだ。
どうせ私の症状なんて大したもんじゃないだろうし、いてもらわんなん必要性もないんだけどさ。
「わしは一人で病院に行くのが嫌でなぁ。お母ちゃんと一緒でないと嫌なんや」
ボスがそう言ってたこと、思い出してしまった。
内心、「子供っぽいとこあるよなぁ、ボスもさ」って思ってたけど、その気持ちがちょっとだけ判った気がしたんだ。
そうしてるうちに順番が来て診察室に入る。
病院の先生にしては愛想のいい人でびっくり(゜o゜)
話はどんどん進み、来週の火曜日に胃カメラ検査、その次の週の金曜日に再診ということに。
胃カメラ飲むのなんて初めてで、本当はやりたくないんだけど。
「胃ではなく十二指腸から来てるのだとしたら、バリウム検査じゃ見落としがちなんですよ」
そうにこやかに話す先生にほだされて、検査を受けるといってしまった(-_-;)
とりあえず、今日は血液検査と尿検査をするとのことで、今度は検査室へ移動。
…ここにも人は溢れていた(@_@;)
結構待って検査を受けて、会計済ませて薬局行って。
ふと時計を見ると10時過ぎだった。
「これなら会社に行った方がいいかな?」と思ったので会社に電話をして、出勤することに。
家に置いてきた鞄を母に持ってきてもらって、電車に乗る。
会社に着くと、思った以上に仕事は少なくて。
「休んでても良かったのかな?」と思ったけど。
…胃カメラ検査の日に休みを取った方がいいかと思ったから、これはこれでいいんだろう。
午前中休んだ分、頑張って仕事を片した。
そのせいか、定時を少し回ったところですべて片付いた。
その時、お弁当鞄が揺れたんだ。
…何かな?
こそっと携帯を覗くと、竜樹さんからメールが届いてる。
「何時におわる?」
…来てくれるんだ(*^_^*)
すんごい嬉しくなって、「10分ほどしたら出ます」と返す。
ほどなく「OKです」の返事。
…やっぱ、出勤してよかったぁ(*^_^*)
そう思いながら、事務所を後にする。
ダッシュで着替えて、自転車をかっ飛ばす。
信号無視も自転車抜かしも何のその(爆)
少しでも早く竜樹さんに会いたくて、めっちゃ迷惑なチャリンカーしてしまった(^^ゞ
暫くすると、竜樹さんの車がやってきた。
竜樹さん、ちょっとしんどそうなんだけど、表情がとても穏やかな感じがする。
「今日なぁ、校外学習で南港まで行ってきてん♪」
「一杯歩いてめっちゃ疲れた」と言う割には校外学習で見てきたことをいろいろ話してくれる。
何だかその姿がかわいくおもえたのと、竜樹さんの話が面白くて一生懸命聞いていた。
すると、何気なく竜樹さん。
「めぇっちゃ疲れたから、風呂に入りたいねんけどな♪」
…さ、さようでございますかσ(゛^-^)
例のごとく、「お風呂付部屋」に…
バスダブにお湯を張って、コーヒーを入れる。
それを飲む竜樹さんが何となく落ち着いてる感じがして、じっと見てしまう。
そんな私を竜樹さんは引き寄せる。
嬉しい気持ちを形にしたくて、竜樹さんを抱き締める。
幸せな気持ちになりながら、二人はいろんなものを分け合っていく。
いろんな想いを分け与えるように、二人はやりとりを続けていく。
優しいような激しいような、甘いような切ないような。
そんな時間が延々と繰り返されていく。
それは私にとっては、とても嬉しいものだったけれど。
…だけど、竜樹さん。
あなたといろんなやりとりしてて思ったんだけど。
あなた、「校外学習」の何に疲れたんでしょう?
大変じゃなかった私の方が先に寝入ってしまったってのは、どういうことなんでしょう?
気がついたら、寝入ってしまってた私(^^ゞ
それを竜樹さんは腕枕しながら眺めていたようで。
「霄、疲れててんなぁ。よう眠ってたもん(*^_^*)」
そう言って抱き寄せて、またじゃれあう。
ひとしきりじゃれあって、シャワーを浴びて帰る準備をしながらニュースを見て話す。
いつもなら時間をすごく気にするのに、竜樹さんはゆったりとした時間にしてくれたんだ。
「…そのかわり、明日のデートは貧乏デートやで?(*^_^*)」
そう笑って言ったけど。
「貧乏デートでも何でもええよぉ。会えたらそれでいいよぉ(*^_^*)」
本当にそう思ったんだ。
「部屋」を出てからも、竜樹さんはいろんな話をしてくれて。
本当に心は満たされたんだ。
いろんなハプニングに振り回されたような週末だったけれど、とてもいい1週間の終わりだった気がする。
昨日は「胃噴水」騒動で大変だったもんね(^^ゞ
とってもいいご褒美を天から授かったんだと思おうか?
「一日の終わりに素敵な出来事をくれてありがとう」
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前向きなる抵抗
2001年6月7日昨日は家に帰って夕飯を食べた後、電池が切れたように眠ってしまった。
日付が変わる直前に目が覚めて、ごそごそ起き出していろいろしてるうちに眠れなくなってしまった。
やっとの思いで寝直して、意識が途切れた頃、起きる時間になってしまった。
窓の外は快晴。
こんな日に身体がだるいなんて言いたくもない。
…おとつい昨日と雨続きでいい加減嫌気がさしてたんだから。
今日くらい機嫌よく仕事に行こうよ。
友達の掲示板に「おはようリレー」をしてから、用意をして家を出る。
会社に入って仕事を始めたのはいいけれど。
胃痛とは違う意味で胃の調子がおかしい。
まるで胃が動いてないような感じがして気持ち悪い。
とりあえず、寝不足の身体に栄養をと思って飲み慣れてる栄養剤を飲んだけれど。
何だかまだヘンな感じがしてるので、緑茶を口にした。
すると胃が重くなってきたから、今度は会社に置いてある胃薬を飲んだ。
いつもならこの辺で胃の調子は元に戻るはずなのに。
…やば
顔をあげてられなくて、身体を折るようにしていすに座ってるのがやっとだった。
先輩が書類を届けに来てくれて、何気に声をかけてくれた途端。
堰を切ったように吐き気が酷くなって、台所に飛び込んだ。
…胃液と水と栄養剤を丸ままもどしてしまった
何も吐くものがないのに、もどすというのはものすごいエネルギーが要ることで。
お酒を飲んでもここ数年吐いたことのない私にとってはすごいしんどい状態だった。
身体が胃の中のものをすべて吐き出そうとするのをやめるまで、流しのところで水を流しながら蹲っていた。
今まで…竜樹さんと一緒にい始めるよりもっと前から、自分のしたいことやするべきことのために身体を無理やり動かしてるみたいなところがあったけれど。
身体がこんなに激しい抵抗を試みたことは一度もなかった。
胃が痛いといっても、ただ痛むだけだし、ブレーキがかかっても、1日2日寝てれば治ったのに。
もどし続けてる間、マジで怖かったんだ。
吐くものなんて何もないのに、何かを吐き出そうとする。
身体全体で何かを抵抗してるみたいな状態に驚いたんだ。
…本腰入れて、休憩を取らないといけなくなったかな?
もどせるものをみんなもどし尽くして、吐き気が形を潜めた時そう思ったんだ。
別に無理なんてした覚えはないんだけど、このまま振り返ることなく自分の欲求ばかりに身体をはめ込み続けるなら、竜樹さんを支えないといけなくなったときに、身体はきっと一切言うことを聞かなくなるのだろうと思ったんだ。
…さりとて、会社に行って家に帰って用事をして寝るだけの生活ならごめんなんだけどな
身体に負担をかけすぎない程度に、自分の思うようにする。
そして竜樹さんを支えていく。
そのために何をどうしたらいいのか、よく考え直す必要がある。
そういうことだったのかもしれない。
吐き気が去って、少しだけいつも通りの状態に戻った時、
気負わない何もない、そのプレーンな状態がとても楽だということに気がついたんだ。
たまたまその時、来客がなかったり電話がかかってこなかったり、仕事が立て込んでなかったりしたからかもしれないけれど。
適度にゆったりやれることのありがたみみたいなのは少しだけ判った気がしたんだ。
日記のお友達に、ある時こう話し掛けたことがあるんだ。
「闘病生活って結構出口が見えないものですから。
彼を支える人がダウンしないように。
根を詰めすぎないようにすることも大切かと思います」
「病気の克服って結局、根を詰めすぎてキレちゃったらおしまいなんで、
投げてしまわないよう、諦めてしまわないよう、
だけど根詰めすぎて切れちゃわないよう。
注意しながら続けないといけないものなのかもしれません」
人に偉そうに言う前に、自分がもう一度立ち返らないといけないこと。
何気なく思い出したんだ。
よろよろしながら仕事を片付けながら、お友達に話した言葉を自分自身に投げ返してみたんだ。
「私自身」が抵抗を試みなければ、思い出さずに気の向くまま突っ走るだけだったのかもしれない。
いくら「私の主は私自身」であっても、自重しないといけないことだってある。
私にとって大切なものは何なのか?
どうしていけば、いろんなことに折り合いをつけながら機嫌よく生きていけるのか?
改めて考え直すにはいい機会だったのかもしれない。
…随分キツイ「天の配剤」だとは思ったんだけど(-_-;)
仕事はその後もそれほど立て込まずに、定時に会社を出ることが出来た。
ふらふらと自転車をかっ飛ばし、駅から「竜樹さんメール」を一つ。
「胃噴水」(爆)やらかしたことを悟られたくないので、ごくごくシンプルな文面にして。
でも、もしかしたら学校帰りに拾ってもらえるかもしれないと僅かながら期待して、
梅田に用事を片しに行くことにした。
身体がしんどくないといえば嘘にはなったけれど、時間的に梅田で用事を片した頃に竜樹さんに捕まえてもらえるかもしれない。
そう思ったから。
大阪に出る電車の中で竜樹さんからメールが届く。
「お疲れさん!学校には、遅刻寸前で間に合いました。痛みがあるので、お風呂に入ります。早々」
…あらららら、フラれちゃった(>へ<)
でも、運がよければ明日会えるさ。
そんな根拠レスなことを考えてそのまま大阪に出た。
人ごみ掻き分けて百貨店に飛び込み、化粧品を買って駅に向かう。
途中のドラッグストアで、Paul Smithのメンズフレグランスを発見(*^_^*)
こないだ見たときより少し安くなってたから買いたかったんだけど。
思ったより化粧品が高くついたから、今日は断念。
…給料日が来たら、竜樹さんの分も買ってプレゼントしたらいいわ(*^_^*)
そう自分を宥めて、家に戻る。
家に戻ってからも、「ものを食べると吐いちゃうかも」って恐怖はあったけれど。
いつもよりゆっくり目にご飯を食べたら、「胃噴水」の刑に逢わずに済んだ(笑)
部屋に戻って買ってきた化粧品を並べて、
「竜樹さんが喜んでくれるように、キレイになるぞ」と思ったりもしたんだけど。
…その前に、ちったあ自分の健康に気遣って、中身からキレイにならんとあかんよな?
珍しくそう思ったんだ。
健康でいること。
健康な身体から明るくて暖かな気持ちは生まれてくるのだから。
まずは外身以上に中身の部分を大事にしてやろう?
いつもはなかなか反省なんてせぇへんねんけど。
身体が仕掛けた「前向きなる反抗」に意識を傾けてやるか?
あれほどの抵抗を受けたんだから、
ちったぁ我が身も振り返ってやるかぁ?
日付が変わる直前に目が覚めて、ごそごそ起き出していろいろしてるうちに眠れなくなってしまった。
やっとの思いで寝直して、意識が途切れた頃、起きる時間になってしまった。
窓の外は快晴。
こんな日に身体がだるいなんて言いたくもない。
…おとつい昨日と雨続きでいい加減嫌気がさしてたんだから。
今日くらい機嫌よく仕事に行こうよ。
友達の掲示板に「おはようリレー」をしてから、用意をして家を出る。
会社に入って仕事を始めたのはいいけれど。
胃痛とは違う意味で胃の調子がおかしい。
まるで胃が動いてないような感じがして気持ち悪い。
とりあえず、寝不足の身体に栄養をと思って飲み慣れてる栄養剤を飲んだけれど。
何だかまだヘンな感じがしてるので、緑茶を口にした。
すると胃が重くなってきたから、今度は会社に置いてある胃薬を飲んだ。
いつもならこの辺で胃の調子は元に戻るはずなのに。
…やば
顔をあげてられなくて、身体を折るようにしていすに座ってるのがやっとだった。
先輩が書類を届けに来てくれて、何気に声をかけてくれた途端。
堰を切ったように吐き気が酷くなって、台所に飛び込んだ。
…胃液と水と栄養剤を丸ままもどしてしまった
何も吐くものがないのに、もどすというのはものすごいエネルギーが要ることで。
お酒を飲んでもここ数年吐いたことのない私にとってはすごいしんどい状態だった。
身体が胃の中のものをすべて吐き出そうとするのをやめるまで、流しのところで水を流しながら蹲っていた。
今まで…竜樹さんと一緒にい始めるよりもっと前から、自分のしたいことやするべきことのために身体を無理やり動かしてるみたいなところがあったけれど。
身体がこんなに激しい抵抗を試みたことは一度もなかった。
胃が痛いといっても、ただ痛むだけだし、ブレーキがかかっても、1日2日寝てれば治ったのに。
もどし続けてる間、マジで怖かったんだ。
吐くものなんて何もないのに、何かを吐き出そうとする。
身体全体で何かを抵抗してるみたいな状態に驚いたんだ。
…本腰入れて、休憩を取らないといけなくなったかな?
もどせるものをみんなもどし尽くして、吐き気が形を潜めた時そう思ったんだ。
別に無理なんてした覚えはないんだけど、このまま振り返ることなく自分の欲求ばかりに身体をはめ込み続けるなら、竜樹さんを支えないといけなくなったときに、身体はきっと一切言うことを聞かなくなるのだろうと思ったんだ。
…さりとて、会社に行って家に帰って用事をして寝るだけの生活ならごめんなんだけどな
身体に負担をかけすぎない程度に、自分の思うようにする。
そして竜樹さんを支えていく。
そのために何をどうしたらいいのか、よく考え直す必要がある。
そういうことだったのかもしれない。
吐き気が去って、少しだけいつも通りの状態に戻った時、
気負わない何もない、そのプレーンな状態がとても楽だということに気がついたんだ。
たまたまその時、来客がなかったり電話がかかってこなかったり、仕事が立て込んでなかったりしたからかもしれないけれど。
適度にゆったりやれることのありがたみみたいなのは少しだけ判った気がしたんだ。
日記のお友達に、ある時こう話し掛けたことがあるんだ。
「闘病生活って結構出口が見えないものですから。
彼を支える人がダウンしないように。
根を詰めすぎないようにすることも大切かと思います」
「病気の克服って結局、根を詰めすぎてキレちゃったらおしまいなんで、
投げてしまわないよう、諦めてしまわないよう、
だけど根詰めすぎて切れちゃわないよう。
注意しながら続けないといけないものなのかもしれません」
人に偉そうに言う前に、自分がもう一度立ち返らないといけないこと。
何気なく思い出したんだ。
よろよろしながら仕事を片付けながら、お友達に話した言葉を自分自身に投げ返してみたんだ。
「私自身」が抵抗を試みなければ、思い出さずに気の向くまま突っ走るだけだったのかもしれない。
いくら「私の主は私自身」であっても、自重しないといけないことだってある。
私にとって大切なものは何なのか?
どうしていけば、いろんなことに折り合いをつけながら機嫌よく生きていけるのか?
改めて考え直すにはいい機会だったのかもしれない。
…随分キツイ「天の配剤」だとは思ったんだけど(-_-;)
仕事はその後もそれほど立て込まずに、定時に会社を出ることが出来た。
ふらふらと自転車をかっ飛ばし、駅から「竜樹さんメール」を一つ。
「胃噴水」(爆)やらかしたことを悟られたくないので、ごくごくシンプルな文面にして。
でも、もしかしたら学校帰りに拾ってもらえるかもしれないと僅かながら期待して、
梅田に用事を片しに行くことにした。
身体がしんどくないといえば嘘にはなったけれど、時間的に梅田で用事を片した頃に竜樹さんに捕まえてもらえるかもしれない。
そう思ったから。
大阪に出る電車の中で竜樹さんからメールが届く。
「お疲れさん!学校には、遅刻寸前で間に合いました。痛みがあるので、お風呂に入ります。早々」
…あらららら、フラれちゃった(>へ<)
でも、運がよければ明日会えるさ。
そんな根拠レスなことを考えてそのまま大阪に出た。
人ごみ掻き分けて百貨店に飛び込み、化粧品を買って駅に向かう。
途中のドラッグストアで、Paul Smithのメンズフレグランスを発見(*^_^*)
こないだ見たときより少し安くなってたから買いたかったんだけど。
思ったより化粧品が高くついたから、今日は断念。
…給料日が来たら、竜樹さんの分も買ってプレゼントしたらいいわ(*^_^*)
そう自分を宥めて、家に戻る。
家に戻ってからも、「ものを食べると吐いちゃうかも」って恐怖はあったけれど。
いつもよりゆっくり目にご飯を食べたら、「胃噴水」の刑に逢わずに済んだ(笑)
部屋に戻って買ってきた化粧品を並べて、
「竜樹さんが喜んでくれるように、キレイになるぞ」と思ったりもしたんだけど。
…その前に、ちったあ自分の健康に気遣って、中身からキレイにならんとあかんよな?
珍しくそう思ったんだ。
健康でいること。
健康な身体から明るくて暖かな気持ちは生まれてくるのだから。
まずは外身以上に中身の部分を大事にしてやろう?
いつもはなかなか反省なんてせぇへんねんけど。
身体が仕掛けた「前向きなる反抗」に意識を傾けてやるか?
あれほどの抵抗を受けたんだから、
ちったぁ我が身も振り返ってやるかぁ?
笑顔も痛みも引き連れて…
2001年6月6日今日は朝から雨脚が強い。
起きて第一声がため息だった。
雨が続くと心が塞がるような感じがするのは、避けて通れないことなのかな?
竜樹さんは大丈夫かな?
ぽつりぽつり疑問を抱えながら、家を出る。
電車の中で何気なく目にしたものから、物思いはさらに深く進行していく。
激しい雨が物思いを誘ったのか?
それとも、出会うべくして出会ってしまったのか、よく判らないまま。
後ろ暗い思いだけが頭を擡げていた。
竜樹さんと出逢えたこと。
一緒にいることが出来たこと。
そこにどれほどの道程や苦難があったとしても、そのこと自体に後悔はしたことがない。
むしろ、出逢えたことも一緒にいられることも私にとってはありがたいことなんだけど。
だけど、時々思い出したように頭を擡げることがあるんだ。
…本当に二人は一緒にいてよかったのかな?
私も竜樹さんも互いに思うことがたくさんあって。
きちんと向き合えば、逢いさえすれば、笑顔で満たされることは二人ともに判っているのに。
「何か」が記憶の底に眠るものを揺り起こすんだ。
…二人は共に「業」を背負うものだということ
竜樹さんが私と一緒にいたいと思って行動し、それが叶った頃。
彼は室長というポジションにいて、教室運営自体も問題なかった。
けれど、彼があの席を追われることとなった原因の一つは私の存在だった。
そして、あの死神のような病気に憑かれたのも私といてから。
それまで「再発」することなんて、ありえないと言われてたのに。
もしかしたら、私がすべての災難を呼び込んだのかな?って思うことがあるんだ。
それを口にすると「絶対に霄のせいじゃない」と竜樹さんは言うけれど。
「霄のことを好きになってから、俺はあのポジションを獲得できてんから。
霄は俺にとって幸運の女神みたいなもんやってんで?」
ずっとそう言いつづけてくれていたけれど。
私はずっと自分自身を「災難を齎すもの」のように思ってる。
竜樹さんの隣にいると、暖かな空気に包まれる感じがして、いつのまにか忘れるんだけど。
何かの折に、そんなことを思い出すんだ。
竜樹さんは竜樹さんで同じように思ってることがあるらしくて。
「俺と一緒にいるようになってから、霄はいろんなものをなくした」
そう口にすることがある。
「俺が霄の輝きを奪うようなことはしたくない」
何かにつけてそう口にする。
それは竜樹さんが病に倒れ、闘病生活に入ってから増えた言葉。
竜樹さんと一緒にい始めたころ、金岡本家の方からぼつぼつ縁談の話が舞い込んできてて。
私はそれを片っ端から蹴飛ばしてた。
別に竜樹さんと結婚するつもりがどうとかいうのではなくて、ただやっとの思いで手に入れた恋を手放したくなかったから。
けれど、竜樹さんには違うように映るらしくて。
「俺が待たせたために、やり直すのに『いい年齢』を逃してしまった」
たまにそう言われることがある。
そんな台詞から会話が始まると、まるで竜樹さんが私に災難を齎したように、彼が思っていることを感じるんだ。
…二人の身の上に起こった出来事のすべては、偶発の集まりに過ぎないというのに
二人は未だに囚われ続けているんだ。
なるべく今目の前にいる互いの存在にだけ目を向けるようにしながら、
ようよう騙しながら、「業」を飼いならしながら生きてるような気がするんだ。
けれど、このところ竜樹さんを見ていると、お互いに心を捕らえて離さないような業の部分が形を潜めているように思えるから、少しだけほっとしてるんだ。
竜樹さんの笑顔は私の笑顔を誘い、
二人の笑顔がある場所には「業」の影響が及ばないと判っているから…
自分の心に曇るところのない、「業」のない。
そんな恋がしたかったけれど。
もうそんなところに立ち戻れるはずもないし、
私たちが歩いてきた道程のすべてを否定する気は毛頭ないから。
すべての笑顔と痛みを引き連れて、また二人で歩いていこう。
他の方法なんて何処を探したって見つかりそうもないからさ…
もしも、竜樹さんの心の闇がもっと小さくなったと確認できた時、
私の中に巣食う「業」の部分もまた小さくなってくれるんだろうか?
自分が「業」だと思ってることが、「ただの偶発の集まり」だと心から思える時がきたら、
曇りのない笑顔と心で竜樹さんを包んであげられるようになるのかな?
笑顔も痛みも全ては竜樹さんと共にあるもの。
そのすべてを静かに受け入れよう。
その向こうに二人が笑顔でいられる場所があるって信じて…
やっとの思いで仕事を終えて外に出ると、朝から続いていた嵐のような激しい雨は形を潜め、少し冷えた鈍色の空だけがそこにあった。
自転車をかっ飛ばして、家路を急ぐ。
確かに仕事はそんなに忙しくなかったから、寝不足だってこと以外で疲れる要素はなかったけれど、
思ったよりも長く「業」の話で心が捕まってしまったから。
少しの時間でいいから、竜樹さんに逢いたかった。
竜樹さんの暖かな空気の中でなら、きっとこの泥のような物思いはまた形を潜めてくれるだろうと。
僅かな期待をもってメールを飛ばしたけれど、返事が返ってくることはなかった。
…このことも底を打てば、また元気な私に戻って来れるんだから、それまでは一人で頑張ってみるかぁ
そう思いながら、電車を乗り継ぎ、バスに乗る。
バスが動き出した途端、お弁当鞄の中の携帯から「初恋」が。
…竜樹さんだぁ(*^_^*)
「どこまで帰ってるん?」
「…それがさぁ、もうバスにまで乗ってるんだよねぇ(T^T)」
「惜しかったなぁ。せっかく送ってやろうって思ったのに…」
バスの中だから短い会話で終わったけれど。
家に帰ってから再び電話で話し終わった時には、曇ってた気持ちはすっきりしたような気がしたんだ。
…竜樹さんって、すごい人だよなぁ(*^_^*)
傍から見れば些細なことでも、本人が抱えてるものは計り知れないことだってあるよね?
いつか「お前の『業』なんてもなぁ、『業』のうちに入らねぇよ」って声を笑顔で受け止めれるようになったとき、すべての泥のような物思いが終わるんだろうなって思う。
二人が捕らわれ続けてるささやかなる、でも心に雨を降らせる物思いを笑えるようになる日まで。
二人で支えあって生きていこうって思う。
付き纏う影がどんなものであれ、想いのすべてまでもが後ろ暗いものではないのだから。
自分の中に一つだけ残ってる真実だけ抱き締めて、歩いていこう。
竜樹さんもそう思って歩いてくれたら、いいのにね。
起きて第一声がため息だった。
雨が続くと心が塞がるような感じがするのは、避けて通れないことなのかな?
竜樹さんは大丈夫かな?
ぽつりぽつり疑問を抱えながら、家を出る。
電車の中で何気なく目にしたものから、物思いはさらに深く進行していく。
激しい雨が物思いを誘ったのか?
それとも、出会うべくして出会ってしまったのか、よく判らないまま。
後ろ暗い思いだけが頭を擡げていた。
竜樹さんと出逢えたこと。
一緒にいることが出来たこと。
そこにどれほどの道程や苦難があったとしても、そのこと自体に後悔はしたことがない。
むしろ、出逢えたことも一緒にいられることも私にとってはありがたいことなんだけど。
だけど、時々思い出したように頭を擡げることがあるんだ。
…本当に二人は一緒にいてよかったのかな?
私も竜樹さんも互いに思うことがたくさんあって。
きちんと向き合えば、逢いさえすれば、笑顔で満たされることは二人ともに判っているのに。
「何か」が記憶の底に眠るものを揺り起こすんだ。
…二人は共に「業」を背負うものだということ
竜樹さんが私と一緒にいたいと思って行動し、それが叶った頃。
彼は室長というポジションにいて、教室運営自体も問題なかった。
けれど、彼があの席を追われることとなった原因の一つは私の存在だった。
そして、あの死神のような病気に憑かれたのも私といてから。
それまで「再発」することなんて、ありえないと言われてたのに。
もしかしたら、私がすべての災難を呼び込んだのかな?って思うことがあるんだ。
それを口にすると「絶対に霄のせいじゃない」と竜樹さんは言うけれど。
「霄のことを好きになってから、俺はあのポジションを獲得できてんから。
霄は俺にとって幸運の女神みたいなもんやってんで?」
ずっとそう言いつづけてくれていたけれど。
私はずっと自分自身を「災難を齎すもの」のように思ってる。
竜樹さんの隣にいると、暖かな空気に包まれる感じがして、いつのまにか忘れるんだけど。
何かの折に、そんなことを思い出すんだ。
竜樹さんは竜樹さんで同じように思ってることがあるらしくて。
「俺と一緒にいるようになってから、霄はいろんなものをなくした」
そう口にすることがある。
「俺が霄の輝きを奪うようなことはしたくない」
何かにつけてそう口にする。
それは竜樹さんが病に倒れ、闘病生活に入ってから増えた言葉。
竜樹さんと一緒にい始めたころ、金岡本家の方からぼつぼつ縁談の話が舞い込んできてて。
私はそれを片っ端から蹴飛ばしてた。
別に竜樹さんと結婚するつもりがどうとかいうのではなくて、ただやっとの思いで手に入れた恋を手放したくなかったから。
けれど、竜樹さんには違うように映るらしくて。
「俺が待たせたために、やり直すのに『いい年齢』を逃してしまった」
たまにそう言われることがある。
そんな台詞から会話が始まると、まるで竜樹さんが私に災難を齎したように、彼が思っていることを感じるんだ。
…二人の身の上に起こった出来事のすべては、偶発の集まりに過ぎないというのに
二人は未だに囚われ続けているんだ。
なるべく今目の前にいる互いの存在にだけ目を向けるようにしながら、
ようよう騙しながら、「業」を飼いならしながら生きてるような気がするんだ。
けれど、このところ竜樹さんを見ていると、お互いに心を捕らえて離さないような業の部分が形を潜めているように思えるから、少しだけほっとしてるんだ。
竜樹さんの笑顔は私の笑顔を誘い、
二人の笑顔がある場所には「業」の影響が及ばないと判っているから…
自分の心に曇るところのない、「業」のない。
そんな恋がしたかったけれど。
もうそんなところに立ち戻れるはずもないし、
私たちが歩いてきた道程のすべてを否定する気は毛頭ないから。
すべての笑顔と痛みを引き連れて、また二人で歩いていこう。
他の方法なんて何処を探したって見つかりそうもないからさ…
もしも、竜樹さんの心の闇がもっと小さくなったと確認できた時、
私の中に巣食う「業」の部分もまた小さくなってくれるんだろうか?
自分が「業」だと思ってることが、「ただの偶発の集まり」だと心から思える時がきたら、
曇りのない笑顔と心で竜樹さんを包んであげられるようになるのかな?
笑顔も痛みも全ては竜樹さんと共にあるもの。
そのすべてを静かに受け入れよう。
その向こうに二人が笑顔でいられる場所があるって信じて…
やっとの思いで仕事を終えて外に出ると、朝から続いていた嵐のような激しい雨は形を潜め、少し冷えた鈍色の空だけがそこにあった。
自転車をかっ飛ばして、家路を急ぐ。
確かに仕事はそんなに忙しくなかったから、寝不足だってこと以外で疲れる要素はなかったけれど、
思ったよりも長く「業」の話で心が捕まってしまったから。
少しの時間でいいから、竜樹さんに逢いたかった。
竜樹さんの暖かな空気の中でなら、きっとこの泥のような物思いはまた形を潜めてくれるだろうと。
僅かな期待をもってメールを飛ばしたけれど、返事が返ってくることはなかった。
…このことも底を打てば、また元気な私に戻って来れるんだから、それまでは一人で頑張ってみるかぁ
そう思いながら、電車を乗り継ぎ、バスに乗る。
バスが動き出した途端、お弁当鞄の中の携帯から「初恋」が。
…竜樹さんだぁ(*^_^*)
「どこまで帰ってるん?」
「…それがさぁ、もうバスにまで乗ってるんだよねぇ(T^T)」
「惜しかったなぁ。せっかく送ってやろうって思ったのに…」
バスの中だから短い会話で終わったけれど。
家に帰ってから再び電話で話し終わった時には、曇ってた気持ちはすっきりしたような気がしたんだ。
…竜樹さんって、すごい人だよなぁ(*^_^*)
傍から見れば些細なことでも、本人が抱えてるものは計り知れないことだってあるよね?
いつか「お前の『業』なんてもなぁ、『業』のうちに入らねぇよ」って声を笑顔で受け止めれるようになったとき、すべての泥のような物思いが終わるんだろうなって思う。
二人が捕らわれ続けてるささやかなる、でも心に雨を降らせる物思いを笑えるようになる日まで。
二人で支えあって生きていこうって思う。
付き纏う影がどんなものであれ、想いのすべてまでもが後ろ暗いものではないのだから。
自分の中に一つだけ残ってる真実だけ抱き締めて、歩いていこう。
竜樹さんもそう思って歩いてくれたら、いいのにね。
希うもの
2001年6月5日今日は朝から曇り空。
湿気を含んだ空気はやがて雨に変わる予感を引き連れてくる。
…竜樹さん、無事に学校に行けるかなぁ
どことなく白っぽい鈍色の空を見上げてそう思った。
昼を過ぎた頃から、鈍色の空から雨が降ってくる。
降ってくる湿気の塊は身体のだるさを増長させるだけでなく、心にも重くのしかかるような感じがして思考が中々上向きにならない。
昨日まではとても前向きな気持ちだったはずなのに…
「誰かの『一番』になりたい。
そう思う自分って何なんだろう?」
ちょっと前にそう問い掛けた友達がいて
独り言とも問いかけともつかないその言葉が随分長い間私の心に留まり続けてる。
大切な人にとっての「一番」。
それが自分であって欲しいと希う気持ちは誰しも持っていて。
そう思うこと自体はごくごく自然なもののように思えるのに。
そう願う自分に気づいた時、少し曇った気持ちになるのは何故なんだろう?
誰しも抱える当たり前のものにどうして心が曇るのか。
ずっとずっと考えていたんだ。
「そんな風に願うのはごくごく当たり前のことなんだよ?」
とりあえずその時はそう答えたけれど。
そのあとに何か付け加えた方がいいと思いながら、「付け加えるべき言葉」が見つからなかったんだ。
…何で当たり前の想いを抱えて、気持ちは曇っていくんだろう?
その疑問の答えが見つからないまま、時間だけが過ぎていった。
ようよう仕事を追え、会社を出る。
…外はまだ雨。
余計に滅入りそうな気持ちを抱えて家路を急ぐ。
途中、「竜樹さんメール」を一つ飛ばしたけれど、気がかり一つ抱えたメールはどこか愛想がなくて、返事が返ってこなくてもそれほどがっかりはしなかったんだ。
家に帰ってからもずっとそのことが頭を離れなくて。
日記を書こうって気になかなかなれなかったんだ。
たらたらネットにあがって友達に捕まえてもらって話をして。
ネットの友達を見つけて捕まえて話をして。
話の流れから何気なく疑問に思い続けてることが飛び出してしまったんだ。
「出来ないこととは判ってるんだけどね。
時々、ぎちぎちまで追いこんで、
「I need You」って言わせて見たくなる。
…てえのは意地悪かなぁ?」
捕まってくれたお友達は、「フツーでしょ」って言ってくれた。
その後暫くこの話題で話を展開することになるんだけど。
誰かと競争する域にない一番、それは「唯一」。
「自分にとって必要な人」と希われること。
そのお友達の言葉を借りるなら「かけがえのない人」でありたいと思うこと。
何となく話してみて、薄らぼんやりとした形は見えてきた気はするんだ。
どんな形かはまだ特定できてはいないんだけど。
人を好きになること。
いろんな「好き」があるけれど。
自分が大切に想う誰かにとっての「一番」を希求することはごくごく自然なことなのに。
本当に欲しいと願うものなのに。
互いの想いの向きが違うこと。
互いの想いの質量が違うこと。
いろんな要素が集まって、叶わないこと。
叶っていたとしても、そんな風に思えなくて「叶ってない」と思い込んでしまったり。
ちょっとしたタイミングの悪さですれ違ってしまったり、叶わなくなってしまったり。
もしかしたら、「それ」を手に入れたと実感するまではずっと、
自分の大切に想う誰かにとっての一番大切な位置を欲しいと希う気持ちに後ろ暗い感情や切なさみたいなものが付き纏うのかもしれないね。
…私自身はどうかって?
当たり前じゃないですか?
希っていますよ?いつでも。
「竜樹さんにとって絶対一番」の場所を欲しいと希ってますよ。
…それを希うあまり、
竜樹さんをぎちぎちまで追い込んで、
「I need You」って言わせてみたくなる時だってあるんだよ?
今それやったら、竜樹さんマジで持たなくなるだろうから、やらないけどね(^^ゞ
最初にこの問いかけをしてくれた友達に、
明確な答えを提示してあげられる訳ではないけれど。
一つだけ今の私が言えること。
「自分が大切に想う人にとって、一番大切な人になりたい。
そう希うのは多分みんな誰しも同じなんだよ?
いろんな事象が絡み合ってそれが必ずしも叶わないことだってあるけれど。
『誰かの大切』目指すのは、生きてる証拠。
生きるってこたぁいいことばっかじゃないし、
頑張ればなんでも手に入るわけでもないけどさ。
「一番」になりたいと願う気持ちは生きてなけりゃ満たされないねんから。
とりあえず、自分が欲しいと希うものをいつか手に入れられるように。
精一杯生きていこうぜ!」
この先、私の行く手にいろんなことがあって、それに触れるたびに何かを感じて何をか得て、今想ってることも微妙に形を変えていくのだろうとは思うけれど。
今はただ、自分が希ってるものを手に入れたいと願ってる。
…希うもの
それは、竜樹さんにとって何があっても離したくないと思う人になりたいってこと。
そんな人になりたいと希いながら、これからもまた生きていくんだろうね。
この想いに終わりがくるまでは…
どうか。
私の想いが消えてなくならないうちに、希うものが手に入りますように。
竜樹さんの想いが消えてなくならないうちに、彼が私自身を失いたくないものとして希ってくれますように。
湿気を含んだ空気はやがて雨に変わる予感を引き連れてくる。
…竜樹さん、無事に学校に行けるかなぁ
どことなく白っぽい鈍色の空を見上げてそう思った。
昼を過ぎた頃から、鈍色の空から雨が降ってくる。
降ってくる湿気の塊は身体のだるさを増長させるだけでなく、心にも重くのしかかるような感じがして思考が中々上向きにならない。
昨日まではとても前向きな気持ちだったはずなのに…
「誰かの『一番』になりたい。
そう思う自分って何なんだろう?」
ちょっと前にそう問い掛けた友達がいて
独り言とも問いかけともつかないその言葉が随分長い間私の心に留まり続けてる。
大切な人にとっての「一番」。
それが自分であって欲しいと希う気持ちは誰しも持っていて。
そう思うこと自体はごくごく自然なもののように思えるのに。
そう願う自分に気づいた時、少し曇った気持ちになるのは何故なんだろう?
誰しも抱える当たり前のものにどうして心が曇るのか。
ずっとずっと考えていたんだ。
「そんな風に願うのはごくごく当たり前のことなんだよ?」
とりあえずその時はそう答えたけれど。
そのあとに何か付け加えた方がいいと思いながら、「付け加えるべき言葉」が見つからなかったんだ。
…何で当たり前の想いを抱えて、気持ちは曇っていくんだろう?
その疑問の答えが見つからないまま、時間だけが過ぎていった。
ようよう仕事を追え、会社を出る。
…外はまだ雨。
余計に滅入りそうな気持ちを抱えて家路を急ぐ。
途中、「竜樹さんメール」を一つ飛ばしたけれど、気がかり一つ抱えたメールはどこか愛想がなくて、返事が返ってこなくてもそれほどがっかりはしなかったんだ。
家に帰ってからもずっとそのことが頭を離れなくて。
日記を書こうって気になかなかなれなかったんだ。
たらたらネットにあがって友達に捕まえてもらって話をして。
ネットの友達を見つけて捕まえて話をして。
話の流れから何気なく疑問に思い続けてることが飛び出してしまったんだ。
「出来ないこととは判ってるんだけどね。
時々、ぎちぎちまで追いこんで、
「I need You」って言わせて見たくなる。
…てえのは意地悪かなぁ?」
捕まってくれたお友達は、「フツーでしょ」って言ってくれた。
その後暫くこの話題で話を展開することになるんだけど。
誰かと競争する域にない一番、それは「唯一」。
「自分にとって必要な人」と希われること。
そのお友達の言葉を借りるなら「かけがえのない人」でありたいと思うこと。
何となく話してみて、薄らぼんやりとした形は見えてきた気はするんだ。
どんな形かはまだ特定できてはいないんだけど。
人を好きになること。
いろんな「好き」があるけれど。
自分が大切に想う誰かにとっての「一番」を希求することはごくごく自然なことなのに。
本当に欲しいと願うものなのに。
互いの想いの向きが違うこと。
互いの想いの質量が違うこと。
いろんな要素が集まって、叶わないこと。
叶っていたとしても、そんな風に思えなくて「叶ってない」と思い込んでしまったり。
ちょっとしたタイミングの悪さですれ違ってしまったり、叶わなくなってしまったり。
もしかしたら、「それ」を手に入れたと実感するまではずっと、
自分の大切に想う誰かにとっての一番大切な位置を欲しいと希う気持ちに後ろ暗い感情や切なさみたいなものが付き纏うのかもしれないね。
…私自身はどうかって?
当たり前じゃないですか?
希っていますよ?いつでも。
「竜樹さんにとって絶対一番」の場所を欲しいと希ってますよ。
…それを希うあまり、
竜樹さんをぎちぎちまで追い込んで、
「I need You」って言わせてみたくなる時だってあるんだよ?
今それやったら、竜樹さんマジで持たなくなるだろうから、やらないけどね(^^ゞ
最初にこの問いかけをしてくれた友達に、
明確な答えを提示してあげられる訳ではないけれど。
一つだけ今の私が言えること。
「自分が大切に想う人にとって、一番大切な人になりたい。
そう希うのは多分みんな誰しも同じなんだよ?
いろんな事象が絡み合ってそれが必ずしも叶わないことだってあるけれど。
『誰かの大切』目指すのは、生きてる証拠。
生きるってこたぁいいことばっかじゃないし、
頑張ればなんでも手に入るわけでもないけどさ。
「一番」になりたいと願う気持ちは生きてなけりゃ満たされないねんから。
とりあえず、自分が欲しいと希うものをいつか手に入れられるように。
精一杯生きていこうぜ!」
この先、私の行く手にいろんなことがあって、それに触れるたびに何かを感じて何をか得て、今想ってることも微妙に形を変えていくのだろうとは思うけれど。
今はただ、自分が希ってるものを手に入れたいと願ってる。
…希うもの
それは、竜樹さんにとって何があっても離したくないと思う人になりたいってこと。
そんな人になりたいと希いながら、これからもまた生きていくんだろうね。
この想いに終わりがくるまでは…
どうか。
私の想いが消えてなくならないうちに、希うものが手に入りますように。
竜樹さんの想いが消えてなくならないうちに、彼が私自身を失いたくないものとして希ってくれますように。
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還ってきたもの
2001年6月4日今日は珍しく朝早く目が覚めた。
外は快晴、どことなく暑くなりそうな予感。
今日は竜樹さんが執刀医の先生のところに行く日。
本当は会社なんて行かずに、竜樹さんといっしょに病院に行きたかったけれど、
執刀医の先生は「家族」でない私を決して診察室には入れてくれないから。
「休みを取るなら、二人で出かけるためにしよう?」
竜樹さんの笑顔にほだされて(笑)、出勤することにしたんだけど。
どことなく気もそぞろだったせいなのか、いろんなものを家に忘れてきてしまう。
果ては、化粧をするのも忘れてきてしまった(爆)
鞄の中を見ると、化粧ポーチもない。
…めぇっちゃカッコ悪い(>_<)
沈みそうな気持ちで電車に乗り、竜樹さんにメールを一つ。
「おはようございます。病院まで行くの、大変だろうけど、気を付けて行ってらっしゃい。
私も行ってきます」
会社に着いてから、とりあえず昼休み外に出て口紅を調達できるまで。
ずっと下向き加減に仕事をしてたら、気持ち悪くなってきた(>_<)
「些細なことで、落ち込んでばっかりもいられへんのに…」
時々、顔をあげて時計を見る。
…今頃、診察に入ってるのかな?
気になるのは、竜樹さんのことばかりで。
何となく仕事をしてると、何時の間にか昼休みを迎えていた。
ドラッグストアに口紅を買いに出て、やっといつも並みの顔を作る(笑)
そうしてようやく上を向いてられるようになると、心なしか気持ちも浮上するもので。
「とりあえず定時にあがって、竜樹さんに連絡しよう」
その一念で頑張った。
どかっと降ってくる仕事をキリキリ片付けた。
その間、おもっきり立ちくらみと闘う羽目にもなったんだけど(-_-;)
努力の甲斐あって、定時に会社を出ることが出来た。
よろよろ自転車をかっ飛ばし、駅にたどり着く。
駅から、「竜樹さんメール」を一つ。
「診察、どうやった?
今日も蒸し暑い一日だったけど、無事仕事を終えることが出来ました。
あなたも遠いところまで診察お疲れ様でしたm(__)m」
けれど、お返事は返ってこなかった。
…車で行っても電車乗り継いで行っても結構な距離あるから疲れたんだね?竜樹さん。
それ以上追いかけまわしてもかわいそうな気がして、電話もせずに家に戻った。
サッカーを見ながらのろのろ夕飯を食べて、ひと心地ついたので竜樹さんに電話を入れてみた。
…竜樹さんは、出てくれた(*^_^*)
ちょっと疲れてそうだったけれど、電話に出た竜樹さんの声はどこか懐っこい感じで。
何となく嬉しかったんだ。
…診察の結果を聞くのは、やっぱり少し怖かったんだけど
恐る恐る結果を聞く私に、竜樹さんは判り易いように説明しながら教えてくれた。
彼の背中に入ってる金属の一部が体の中で外れてしまってるということ(゜o゜)
でも、それが却って固定力を強めすぎないために、背中の痛みを多少軽減させてるということ。
今の学校の授業内容は(本当は)竜樹さんの身体のためにはよくないということ。
学校で習った分野を専門とした職業には就かない方がいいということ。
(彼の身体の状態を考えると、あまりお勧めできないということらしい)
他にもいろいろ教えてくれた。
中には説明がなくとも判る話があって。
二人でいろいろ話しこんでしまったんだ。
けれど、それは決して奈落の底に落ち込んでいくような感覚のものではなく、
むしろ前を向いて歩くために必要な、建設的な話のような感じだったんだ。
そうこうしてるうちに、異例の長電話になった。
話の内容だけでなく、何となく会話のキャッチボールが上手に出来てたせいなのか、
二人ともなかなか電話を切れずにいたんだけど。
まだ週末まで4日あるから、無理のないよう頑張って(?)お話を終えたんだ。
執刀医の先生の言ったことはどれも私にとっては興味深い話だったんだけど。
一番気になったのは、「竜樹さんが仕事に復帰するなら、昔してた仕事に戻った方がいい」と仰ったこと。
どうも、「昔の仕事」の方が「今、目指してる職業」よりはずっと体の負担が小さいとのこと。
それを聞いた竜樹さんは、頑なにその言葉を否定するわけでなく、むしろその事実を静かに受け入れようとしてる、そんな感じだった。
竜樹さんの身体を蝕む原因を作ったのは、あの職業に就いてたときの過酷な生活。
それはいてた会社が悪かったんだけど。
二人にとって、「あの当時の生活」にはろくな思い出がなくて。
「もう二度とは戻らへんよなぁ。あの業界には…」
最近ではもうそんな風にしか、話してなかったんだ。
でも、竜樹さんが竜樹さんらしく生きていられた気のする職業。
竜樹さんが信頼を置く執刀医の先生が勧めた道は、皮肉にも昔に還るものだった。
でも、まったく昔通りに還るつもりなんて毛頭なくて。
今度は二人で新しい方向を考えながら、進めて行こうと。
どちらともなくそんな感じで話をしてたんだ。
私が竜樹さんと出会えた職業。
竜樹さんが自分に自信を持って、生きていられた職業。
絶望の中でもう二度と戻らないと決めた職業。
…でも、本当は「もう一度、竜樹さんが教鞭をとってくれたらいいな」と密かに願っていたんだ。
あの仕事をしてた時はなかなか時間が取れなくて、よく泣いたものなのに。
振り返ると、竜樹さんと一緒にいた時間の中で印象が強かった姿。
静かな自信と明るい笑顔を湛えてた時間。
それはやっぱり生徒さんに教えてた時間だったんだ。
…なんて一日なんだろう。
診察の結果の詳細を聞いていても、不安はとても小さなものだった上に、
心の底で小さく願っていたこと。
それは回り道をしながら、私たちの前に戻ってきたんだ。
それが「現実問題」として動き出すにはまだまだ時間はかかるんだろうけど、
何となく心にかかってた靄が少しだけ晴れた気がしたんだ。
もしかしたら、私が大好きだったあの竜樹さんが還ってくるのかもしれないって。
どんな姿でいても、私は竜樹さんが大好きなんだけど、
やっぱり自信を持って生きていた、そんな竜樹さんが一番好きだから。
そう思うと、とても嬉しかったんだ。
もう一度、あの頃の竜樹さんに逢えるかも知れない。
それ一つでとても嬉しかったんだ。
廻り廻ってきた少し強い風のような出来事を、静かに受け入れよう。
…そして、願おう。
どんな形でもいいから、竜樹さんが自分に自信を取り戻して機嫌よく生きていってくれますようにと。
…その隣に、私がいられますようにと。
外は快晴、どことなく暑くなりそうな予感。
今日は竜樹さんが執刀医の先生のところに行く日。
本当は会社なんて行かずに、竜樹さんといっしょに病院に行きたかったけれど、
執刀医の先生は「家族」でない私を決して診察室には入れてくれないから。
「休みを取るなら、二人で出かけるためにしよう?」
竜樹さんの笑顔にほだされて(笑)、出勤することにしたんだけど。
どことなく気もそぞろだったせいなのか、いろんなものを家に忘れてきてしまう。
果ては、化粧をするのも忘れてきてしまった(爆)
鞄の中を見ると、化粧ポーチもない。
…めぇっちゃカッコ悪い(>_<)
沈みそうな気持ちで電車に乗り、竜樹さんにメールを一つ。
「おはようございます。病院まで行くの、大変だろうけど、気を付けて行ってらっしゃい。
私も行ってきます」
会社に着いてから、とりあえず昼休み外に出て口紅を調達できるまで。
ずっと下向き加減に仕事をしてたら、気持ち悪くなってきた(>_<)
「些細なことで、落ち込んでばっかりもいられへんのに…」
時々、顔をあげて時計を見る。
…今頃、診察に入ってるのかな?
気になるのは、竜樹さんのことばかりで。
何となく仕事をしてると、何時の間にか昼休みを迎えていた。
ドラッグストアに口紅を買いに出て、やっといつも並みの顔を作る(笑)
そうしてようやく上を向いてられるようになると、心なしか気持ちも浮上するもので。
「とりあえず定時にあがって、竜樹さんに連絡しよう」
その一念で頑張った。
どかっと降ってくる仕事をキリキリ片付けた。
その間、おもっきり立ちくらみと闘う羽目にもなったんだけど(-_-;)
努力の甲斐あって、定時に会社を出ることが出来た。
よろよろ自転車をかっ飛ばし、駅にたどり着く。
駅から、「竜樹さんメール」を一つ。
「診察、どうやった?
今日も蒸し暑い一日だったけど、無事仕事を終えることが出来ました。
あなたも遠いところまで診察お疲れ様でしたm(__)m」
けれど、お返事は返ってこなかった。
…車で行っても電車乗り継いで行っても結構な距離あるから疲れたんだね?竜樹さん。
それ以上追いかけまわしてもかわいそうな気がして、電話もせずに家に戻った。
サッカーを見ながらのろのろ夕飯を食べて、ひと心地ついたので竜樹さんに電話を入れてみた。
…竜樹さんは、出てくれた(*^_^*)
ちょっと疲れてそうだったけれど、電話に出た竜樹さんの声はどこか懐っこい感じで。
何となく嬉しかったんだ。
…診察の結果を聞くのは、やっぱり少し怖かったんだけど
恐る恐る結果を聞く私に、竜樹さんは判り易いように説明しながら教えてくれた。
彼の背中に入ってる金属の一部が体の中で外れてしまってるということ(゜o゜)
でも、それが却って固定力を強めすぎないために、背中の痛みを多少軽減させてるということ。
今の学校の授業内容は(本当は)竜樹さんの身体のためにはよくないということ。
学校で習った分野を専門とした職業には就かない方がいいということ。
(彼の身体の状態を考えると、あまりお勧めできないということらしい)
他にもいろいろ教えてくれた。
中には説明がなくとも判る話があって。
二人でいろいろ話しこんでしまったんだ。
けれど、それは決して奈落の底に落ち込んでいくような感覚のものではなく、
むしろ前を向いて歩くために必要な、建設的な話のような感じだったんだ。
そうこうしてるうちに、異例の長電話になった。
話の内容だけでなく、何となく会話のキャッチボールが上手に出来てたせいなのか、
二人ともなかなか電話を切れずにいたんだけど。
まだ週末まで4日あるから、無理のないよう頑張って(?)お話を終えたんだ。
執刀医の先生の言ったことはどれも私にとっては興味深い話だったんだけど。
一番気になったのは、「竜樹さんが仕事に復帰するなら、昔してた仕事に戻った方がいい」と仰ったこと。
どうも、「昔の仕事」の方が「今、目指してる職業」よりはずっと体の負担が小さいとのこと。
それを聞いた竜樹さんは、頑なにその言葉を否定するわけでなく、むしろその事実を静かに受け入れようとしてる、そんな感じだった。
竜樹さんの身体を蝕む原因を作ったのは、あの職業に就いてたときの過酷な生活。
それはいてた会社が悪かったんだけど。
二人にとって、「あの当時の生活」にはろくな思い出がなくて。
「もう二度とは戻らへんよなぁ。あの業界には…」
最近ではもうそんな風にしか、話してなかったんだ。
でも、竜樹さんが竜樹さんらしく生きていられた気のする職業。
竜樹さんが信頼を置く執刀医の先生が勧めた道は、皮肉にも昔に還るものだった。
でも、まったく昔通りに還るつもりなんて毛頭なくて。
今度は二人で新しい方向を考えながら、進めて行こうと。
どちらともなくそんな感じで話をしてたんだ。
私が竜樹さんと出会えた職業。
竜樹さんが自分に自信を持って、生きていられた職業。
絶望の中でもう二度と戻らないと決めた職業。
…でも、本当は「もう一度、竜樹さんが教鞭をとってくれたらいいな」と密かに願っていたんだ。
あの仕事をしてた時はなかなか時間が取れなくて、よく泣いたものなのに。
振り返ると、竜樹さんと一緒にいた時間の中で印象が強かった姿。
静かな自信と明るい笑顔を湛えてた時間。
それはやっぱり生徒さんに教えてた時間だったんだ。
…なんて一日なんだろう。
診察の結果の詳細を聞いていても、不安はとても小さなものだった上に、
心の底で小さく願っていたこと。
それは回り道をしながら、私たちの前に戻ってきたんだ。
それが「現実問題」として動き出すにはまだまだ時間はかかるんだろうけど、
何となく心にかかってた靄が少しだけ晴れた気がしたんだ。
もしかしたら、私が大好きだったあの竜樹さんが還ってくるのかもしれないって。
どんな姿でいても、私は竜樹さんが大好きなんだけど、
やっぱり自信を持って生きていた、そんな竜樹さんが一番好きだから。
そう思うと、とても嬉しかったんだ。
もう一度、あの頃の竜樹さんに逢えるかも知れない。
それ一つでとても嬉しかったんだ。
廻り廻ってきた少し強い風のような出来事を、静かに受け入れよう。
…そして、願おう。
どんな形でもいいから、竜樹さんが自分に自信を取り戻して機嫌よく生きていってくれますようにと。
…その隣に、私がいられますようにと。
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生きている証し
2001年6月3日昨日、遅い夕食を食べながら竜樹さんと学校の話をしていた時。
今竜樹さんと仲良くしてる友達の話になったんだ。
竜樹さんにパソコンを教えてくれてる友達は21歳の男の子。
彼は竜樹さんよりもはるかに思い病気を抱えていて。
「命の刻限」がとうに見えてる人なんだとか。
随分前の日付の日記で「命の刻限」の話を書いたのだけれど。
竜樹さんに言わせると、「命の刻限」が判ってる学校の友達の考え方は、大きく二つのパターンに分かれるのだそう。
「死ぬまでに楽しく好きなことが出来たらいい、その日楽しく暮らせたらいい」っていう人と、
「死ぬまでに自分がやれることをやりたい。誰かに自分が持ってるものを分けることによって、その人の記憶の中で自分があればそれが生きた証しになるのだと思う」という人。
竜樹さんに今、パソコンを教えてくれている友達は後者なのだそう。
その友達の話をする竜樹さんの表情はどこか穏やかで、でもどことなく切なそうな感じもする。
来週末、竜樹さんに釣りに行こう誘ったのは、その友達だそうで。
そんな話を聞くと、喜んで送り出そうって気になった。
竜樹さんに自分の持ってる知識を分け与えることで、自分自身の生きた証しが残ればいいと思ってる人に何かを返してあげられるとしたら、きっと生きている間の楽しい記憶だけなんだから。
私が竜樹さんにしてあげられてないことを竜樹さんにしてくれている人なのだとしたら。
竜樹さんと楽しい思い出を共有することで、私もその人に何かしてあげられるのなら。
それはそれでいいって思ったんだ。
このところ、母とよく話すのだけれど。
「どうして、自ら死にたいと願うものには、(全員が全員そうではないだろうけれど)自分で死ななければ絶つことが出来ないほどの生命力や健康な身体があるのに、生きたいと願うものにはそれが与えられないんだろう」って。
その答は多分一生出ないんだろうけれど。
「命の刻限」が見えて初めて、他人に自分の持つものを与えることで生きてる証を立てられたらと思えるようになるのか。
それともそういう考え方を元々持つ素養のある人がたまたまそういう境遇だったのだか。
何がどうなのか、私には想像もつかないんだけど。
竜樹さんがそういう友達に出会えたこと。
そういう友達のために何か間接的にでも役に立てるのなら。
なんだかありがたいことだよなって思ったんだ。
そうして店を出て帰りの車の中。
「オレも10年後にはこんな風には出歩けなくなるんやろうからな。
あまり長く生きられないなら生きられないで、そんな風に誰かに自分の持つ知識とかを分かつことで誰かの中で生きてた証を立てられたらいいと思うねん」
淡々と竜樹さんはそう言ったんだ。
…何言ってんですか!そんなことを考える前に、「霄と共に生きよう」と考えてよぉ。
ばかぁぁぁぁぁぁぁぁっヽ(`⌒´)ノ
そう思わなかったわけじゃないけれど。
竜樹さんが言うこと、竜樹さんの友達が言うこと。
私だって考えたことあるからさ。
そう考えることの大基の部分はすんごいよく判るんだ。
だから、「命の刻限」が見えてる人が竜樹さんと遊んだり話したりする時間を欲しいと思うのなら。
それはそれで優先したげたい。
そう思うんだ。
…それでもまぁ、会うのが2週間先になることにがっかりしなかった訳じゃないんだけどさ
淡々と車を走らせる竜樹さん。
複雑な想いを抱えて黙り込んでる私。
竜樹さんの車は容赦なく家に向かってる。
あと、家まで15分くらいってところに差し掛かったとき。
竜樹さんは車のスピードを少し落としだした。
…ん?
竜樹さん、珍しく(?)じゃれモードが入ってる(゜o゜)
時計はもう23時回ってる。
こないだも遅くなったし、これ以上遅くなるわけにもいかない。
…だいたい、竜樹さん。明日法事で一日大変とか言ってなかったぁ〜?(-_-;)
なのに、なかなか家に向かおうとしない。
ぐるぐるとあてもなく車を走らせる竜樹さん。
「このまま『お持ち帰り』したいわ…」
…「お持ち帰り」したら、あなただって大変でしょうがぁ
このままお持ち帰りしたら、どうせ体調不良起こして法事には出ないでしょう?
法事不参加なんてやろうもんなら、竜樹さん家の人に大目玉食らうだろうし、
私だって堂々と「朝帰り」演じようものなら、金岡両親にがっちり焼き入れられるってばさぁ(T_T)
じゃれモードの竜樹さんは、そんなことはお構い無しに運転しながら私に触ってくる。
しかもかなり甘えたモード入るし…(*-_-*)
…いや、それは嬉しいんですけど、今日はもうだめでしょうがヽ(`⌒´)ノ
いい加減、煽るのはよしましょうよぉ〜(T^T)
結局、30分近く迷走を繰り広げて、ようやく決着。
(途中、とんでもないことが起こったりしてんけど…(^-^;)
お互いになかなかお別れが切り出せなくて、車の中でまだぐずぐず。
ようやっと、二人は意を決して(笑)お別れした。
…家に帰ったら、がっちり焼き入れられましたけど。金岡(-_-;)
しかも、一日の終わりに珍しいことがあったもんだから、明け方まで寝られなかったよ、私(^^ゞ
別にとりたてて、「特別」なことがあった訳じゃない。
だけど、どの場面を思い返しても心にほの暖かい感情が流れるような気がしたんだ。
何気ない場面であっても、心の中に暖かな感情は芽生えるもんなんだね?
そんなささやかなことが判ったような、一日だったんだ。
そして、何気に場面からそんな暖かなものを感じ取りながら、生きている証しを立てていくのだろうか?
誰かと自分がいた時間を共有すること、そうしたことの記憶。
そのすべてがいつか自分が生きた証しとなるのだろうか?
そんな想いもまた抱えることになった一日でもあったんだ。
…結局、一夜明けた日曜日は何もせずに昨日買ってきた本を読んだり、日記を書いたり、昼寝の誘惑に負けたり(爆)。
忙しいような暇なようなよく判らない一日を過ごしてしまった。
明日からまた1週間。
来週は週末会えないけれど。
平日に竜樹さんが「気まぐれ」を起こして、
迎えに来てくれることに期待をしよう(*^_^*)
来週がちょっとは機嫌のいい1週間になりますように。
竜樹さんが「気まぐれ」を起こせるほどの、体力的余裕が残ってますように。
私も早く、元気になれますように。
今竜樹さんと仲良くしてる友達の話になったんだ。
竜樹さんにパソコンを教えてくれてる友達は21歳の男の子。
彼は竜樹さんよりもはるかに思い病気を抱えていて。
「命の刻限」がとうに見えてる人なんだとか。
随分前の日付の日記で「命の刻限」の話を書いたのだけれど。
竜樹さんに言わせると、「命の刻限」が判ってる学校の友達の考え方は、大きく二つのパターンに分かれるのだそう。
「死ぬまでに楽しく好きなことが出来たらいい、その日楽しく暮らせたらいい」っていう人と、
「死ぬまでに自分がやれることをやりたい。誰かに自分が持ってるものを分けることによって、その人の記憶の中で自分があればそれが生きた証しになるのだと思う」という人。
竜樹さんに今、パソコンを教えてくれている友達は後者なのだそう。
その友達の話をする竜樹さんの表情はどこか穏やかで、でもどことなく切なそうな感じもする。
来週末、竜樹さんに釣りに行こう誘ったのは、その友達だそうで。
そんな話を聞くと、喜んで送り出そうって気になった。
竜樹さんに自分の持ってる知識を分け与えることで、自分自身の生きた証しが残ればいいと思ってる人に何かを返してあげられるとしたら、きっと生きている間の楽しい記憶だけなんだから。
私が竜樹さんにしてあげられてないことを竜樹さんにしてくれている人なのだとしたら。
竜樹さんと楽しい思い出を共有することで、私もその人に何かしてあげられるのなら。
それはそれでいいって思ったんだ。
このところ、母とよく話すのだけれど。
「どうして、自ら死にたいと願うものには、(全員が全員そうではないだろうけれど)自分で死ななければ絶つことが出来ないほどの生命力や健康な身体があるのに、生きたいと願うものにはそれが与えられないんだろう」って。
その答は多分一生出ないんだろうけれど。
「命の刻限」が見えて初めて、他人に自分の持つものを与えることで生きてる証を立てられたらと思えるようになるのか。
それともそういう考え方を元々持つ素養のある人がたまたまそういう境遇だったのだか。
何がどうなのか、私には想像もつかないんだけど。
竜樹さんがそういう友達に出会えたこと。
そういう友達のために何か間接的にでも役に立てるのなら。
なんだかありがたいことだよなって思ったんだ。
そうして店を出て帰りの車の中。
「オレも10年後にはこんな風には出歩けなくなるんやろうからな。
あまり長く生きられないなら生きられないで、そんな風に誰かに自分の持つ知識とかを分かつことで誰かの中で生きてた証を立てられたらいいと思うねん」
淡々と竜樹さんはそう言ったんだ。
…何言ってんですか!そんなことを考える前に、「霄と共に生きよう」と考えてよぉ。
ばかぁぁぁぁぁぁぁぁっヽ(`⌒´)ノ
そう思わなかったわけじゃないけれど。
竜樹さんが言うこと、竜樹さんの友達が言うこと。
私だって考えたことあるからさ。
そう考えることの大基の部分はすんごいよく判るんだ。
だから、「命の刻限」が見えてる人が竜樹さんと遊んだり話したりする時間を欲しいと思うのなら。
それはそれで優先したげたい。
そう思うんだ。
…それでもまぁ、会うのが2週間先になることにがっかりしなかった訳じゃないんだけどさ
淡々と車を走らせる竜樹さん。
複雑な想いを抱えて黙り込んでる私。
竜樹さんの車は容赦なく家に向かってる。
あと、家まで15分くらいってところに差し掛かったとき。
竜樹さんは車のスピードを少し落としだした。
…ん?
竜樹さん、珍しく(?)じゃれモードが入ってる(゜o゜)
時計はもう23時回ってる。
こないだも遅くなったし、これ以上遅くなるわけにもいかない。
…だいたい、竜樹さん。明日法事で一日大変とか言ってなかったぁ〜?(-_-;)
なのに、なかなか家に向かおうとしない。
ぐるぐるとあてもなく車を走らせる竜樹さん。
「このまま『お持ち帰り』したいわ…」
…「お持ち帰り」したら、あなただって大変でしょうがぁ
このままお持ち帰りしたら、どうせ体調不良起こして法事には出ないでしょう?
法事不参加なんてやろうもんなら、竜樹さん家の人に大目玉食らうだろうし、
私だって堂々と「朝帰り」演じようものなら、金岡両親にがっちり焼き入れられるってばさぁ(T_T)
じゃれモードの竜樹さんは、そんなことはお構い無しに運転しながら私に触ってくる。
しかもかなり甘えたモード入るし…(*-_-*)
…いや、それは嬉しいんですけど、今日はもうだめでしょうがヽ(`⌒´)ノ
いい加減、煽るのはよしましょうよぉ〜(T^T)
結局、30分近く迷走を繰り広げて、ようやく決着。
(途中、とんでもないことが起こったりしてんけど…(^-^;)
お互いになかなかお別れが切り出せなくて、車の中でまだぐずぐず。
ようやっと、二人は意を決して(笑)お別れした。
…家に帰ったら、がっちり焼き入れられましたけど。金岡(-_-;)
しかも、一日の終わりに珍しいことがあったもんだから、明け方まで寝られなかったよ、私(^^ゞ
別にとりたてて、「特別」なことがあった訳じゃない。
だけど、どの場面を思い返しても心にほの暖かい感情が流れるような気がしたんだ。
何気ない場面であっても、心の中に暖かな感情は芽生えるもんなんだね?
そんなささやかなことが判ったような、一日だったんだ。
そして、何気に場面からそんな暖かなものを感じ取りながら、生きている証しを立てていくのだろうか?
誰かと自分がいた時間を共有すること、そうしたことの記憶。
そのすべてがいつか自分が生きた証しとなるのだろうか?
そんな想いもまた抱えることになった一日でもあったんだ。
…結局、一夜明けた日曜日は何もせずに昨日買ってきた本を読んだり、日記を書いたり、昼寝の誘惑に負けたり(爆)。
忙しいような暇なようなよく判らない一日を過ごしてしまった。
明日からまた1週間。
来週は週末会えないけれど。
平日に竜樹さんが「気まぐれ」を起こして、
迎えに来てくれることに期待をしよう(*^_^*)
来週がちょっとは機嫌のいい1週間になりますように。
竜樹さんが「気まぐれ」を起こせるほどの、体力的余裕が残ってますように。
私も早く、元気になれますように。
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何気なく、暖かな…
2001年6月2日昨晩、転寝から目覚めたあと、ぼ〜っと過ごしてまた再び眠ってしまった。
朝起きると、外は快晴。
何をしても気分が良くなりそうな天気。
一つのびをして、竜樹さんに電話をする。
電話越しの竜樹さんの声は少ししんどそうなんだけれど。
「大丈夫かな?」と思わなかったわけじゃないけれど、今週は「会えるはず」が何回も流れてんもんヽ(`⌒´)ノ
「出かけてみたけど、ダメでした」なら仕方がないと思うけれど、動く前から「アカンかも」と思って家にいるのもどうかと思ったから、張り切って家を出た。
坂道を転がり落ちるように駆け降りて、駅に着いてから竜樹さんにメールを送る。
走ったせいもあるんだろうけれど、今日は異常に暑い(>_<)
電車に乗ると、早くも冷房が入っていた。
よろよろしながら、電車を乗り継ぎ、待ち合わせの場所に向かう。
…改札の外もまた、異常に暑かった(>_<)
直射日光をまともに食らう場所で竜樹さんを待つ。
しかし、待てど暮らせど竜樹さんは現れない。
「…こりゃ、しんどすぎて家を出れないのか、移動中にしんどくなったかのどちらかだな?」
30分くらい経ってから、
「しんどい?そちらまで行った方がいい?」
それだけ打って、飛ばす。
そうして涼むためにショッピングモールに飛び込む。
本屋さんでパソコンの本を物色してると、携帯から「初恋」が。
「しんどいんなら、無理しなくていいですよ?そっちまで行ってもいいし…」
「いや、もうちょっとしたら治まると思うから、どこかで時間を潰してくれへんかなぁ。
必ず行くから」
「…じゃあ、待ってます(*^_^*)くれぐれも無理しないようにね」
そう言って会話を終える。
本屋やミスドで時間を潰したりして1時間ほど経った時、携帯から「初恋」が。
来てくれた竜樹さんはまだしんどそうだけど、なるべく笑顔を作ろうとしてくれるのがとても愛しくて。
でも、なるべく負担にならないように、竜樹さんの状況を聞いてみる。
よくよく話を聞くと、ご飯を食べてないとのことだったので、ご飯を食べに行く。
イタリアンレストランに飛び込み、めいめい気ままにオーダーかけて、ひと心地つく。
やっとまともに、竜樹さんと会話する体制になった。
開口一番、竜樹さんが言ったこと。
それは「週5日、学校に通うのも体力的にきつい」という話。
どうも、水曜日になると休んで病院に行かないと続かないらしい。
痛み止めの注射も、本当なら2週間に1度しか打ってはならないものらしいのに、
最近は3日に1度に打たないともたないらしい。
それは通ってるお医者さんにも指摘されていて、「一度執刀医のところで診察を仰いできなさい」と言われてるそう。
だから、月曜日は学校を休んで執刀医の先生のところに行くのだとか。
「前もって言っておいてくれれば、私、会社休んで一緒に行ったのに〜」と言う私に、
「休みは二人でどこかに出かけるために取ればええやん?
昔みたいに車も運転できない、ギプス巻いた状態で病院に行かんなんねやったら、
休んでもらわんとあかんかったけど。
…それに、行ってもさ、霄は診察室に入れてもらえへんやん?
それやったら、二人でどこかに遊びに行くために休み取っといてぇや」
そう笑って返す、竜樹さん。
…そうでした。あの先生は診察室に私を入れてはくれへんかったわ(-_-;)
また、学校の話に戻る。
将来的な竜樹さんの生活の部分の話にまで内容が及んできて、ちょっと竜樹さんの表情が翳ってきた気がしたんだ。
その話を聞いていて、ふと思ったんだ。
…竜樹さんがどんな仕事につけばいいか考えるよりも、いかに私が収入を増やすかに焦点を当てた方が手っ取り早くないか?
それなら、会社が終わったあとや週末にはバイトを入れた方がいいんじゃないかとか。
何か資格とって、もちっと物理的な収入が上がるほう方を考えた方がいいんじゃないかとか。
日記書いたり、友達と話したりする時間を削ってでもせんなんことはあるんじゃないか?
そう思ったんだけど。
問題解決の根本にあるものは「私の収入を増やすこと」ではなくて、「竜樹さんが自分に自信を持って、社会復帰できること」だって思うから。
それはこれから二人で見つけてくしかないことだって思ったから。
黙って竜樹さんの話を聞いていた。
今は物理的な改善策を話すよりも、竜樹さんが必要以上にいろんなことを抱えすぎない方に重点を置いた方が私と会った意味もあろうってもんだろう?
そう思ったから。
学校の話でも、も少しだけ希望がもてる方向に上手に話をスライドさせていくことに力をかけてみたんだ。
そしたら、一つがっかりすることが判明。
来週末は竜樹さんと会えないことがわかってしまった。
竜樹さん、学校の友達と釣りに行くのだそう。
…まぁ、たまには友達と遊んで気分転換した方がいいよね?
そう思ったから、笑顔で話を聞いていたんだけれど。
そうしてるうちにちょっと竜樹さんがしんどそうにしだしたので、レストランを後にする。
駐車場に向かう間、ウインドーショッピングしてて、二人が揃って気に入ったものが見つかった。
それは、Paul Smithのメンズの香水。
珍しく「これいいね(*^_^*)」と意見が一致。
即決で買うことはなかったんだけど。
いずれは二人でつけられたらいいねって話をしながら、また移動。
それから、一旦竜樹さんの家に戻り、ちょっと離れたコインランドリーで洗濯大会をすることになる。
さすがに土曜の夜ともなると、コインランドリーは空いていて。
二人で仲良く、洗濯をする。
途中、忘れ物があって二人で取りに帰ることになったんだ(^^ゞ
私、「ここに残って先に洗濯してるよ〜」って言ったんだけれど。
その場所、人通りのあまりない上に結構走り屋とかうろうろしてるから、
「霄がからまれて何かあっても困る」と竜樹さん無理やり車に押し込められて、二人で戻ることになってしまった。
…私ってそんなにどん臭そうに見えるんだろうか?(-_-;)
再びコインランドリーに戻ってきて、洗濯機に洗濯物を放り込んで、車の中で並んでお休み。
その間、カーナビでサッカーを見ながら二人でいろいろ話して過ごした。
途中、22時でコインランドリーがしまることが判り、慌てて二人で洗濯物をたたんで片付けて。
そんな作業は結構疲れたけれど、二人で何気なくささやかなる時間を過ごすこと。
それが結構、心の中にはほの暖かく思えて。
私はかなり満足できた気がしたんだ。
…字数オーバーしそうなので、続きは3日の日記に書きます。
朝起きると、外は快晴。
何をしても気分が良くなりそうな天気。
一つのびをして、竜樹さんに電話をする。
電話越しの竜樹さんの声は少ししんどそうなんだけれど。
「大丈夫かな?」と思わなかったわけじゃないけれど、今週は「会えるはず」が何回も流れてんもんヽ(`⌒´)ノ
「出かけてみたけど、ダメでした」なら仕方がないと思うけれど、動く前から「アカンかも」と思って家にいるのもどうかと思ったから、張り切って家を出た。
坂道を転がり落ちるように駆け降りて、駅に着いてから竜樹さんにメールを送る。
走ったせいもあるんだろうけれど、今日は異常に暑い(>_<)
電車に乗ると、早くも冷房が入っていた。
よろよろしながら、電車を乗り継ぎ、待ち合わせの場所に向かう。
…改札の外もまた、異常に暑かった(>_<)
直射日光をまともに食らう場所で竜樹さんを待つ。
しかし、待てど暮らせど竜樹さんは現れない。
「…こりゃ、しんどすぎて家を出れないのか、移動中にしんどくなったかのどちらかだな?」
30分くらい経ってから、
「しんどい?そちらまで行った方がいい?」
それだけ打って、飛ばす。
そうして涼むためにショッピングモールに飛び込む。
本屋さんでパソコンの本を物色してると、携帯から「初恋」が。
「しんどいんなら、無理しなくていいですよ?そっちまで行ってもいいし…」
「いや、もうちょっとしたら治まると思うから、どこかで時間を潰してくれへんかなぁ。
必ず行くから」
「…じゃあ、待ってます(*^_^*)くれぐれも無理しないようにね」
そう言って会話を終える。
本屋やミスドで時間を潰したりして1時間ほど経った時、携帯から「初恋」が。
来てくれた竜樹さんはまだしんどそうだけど、なるべく笑顔を作ろうとしてくれるのがとても愛しくて。
でも、なるべく負担にならないように、竜樹さんの状況を聞いてみる。
よくよく話を聞くと、ご飯を食べてないとのことだったので、ご飯を食べに行く。
イタリアンレストランに飛び込み、めいめい気ままにオーダーかけて、ひと心地つく。
やっとまともに、竜樹さんと会話する体制になった。
開口一番、竜樹さんが言ったこと。
それは「週5日、学校に通うのも体力的にきつい」という話。
どうも、水曜日になると休んで病院に行かないと続かないらしい。
痛み止めの注射も、本当なら2週間に1度しか打ってはならないものらしいのに、
最近は3日に1度に打たないともたないらしい。
それは通ってるお医者さんにも指摘されていて、「一度執刀医のところで診察を仰いできなさい」と言われてるそう。
だから、月曜日は学校を休んで執刀医の先生のところに行くのだとか。
「前もって言っておいてくれれば、私、会社休んで一緒に行ったのに〜」と言う私に、
「休みは二人でどこかに出かけるために取ればええやん?
昔みたいに車も運転できない、ギプス巻いた状態で病院に行かんなんねやったら、
休んでもらわんとあかんかったけど。
…それに、行ってもさ、霄は診察室に入れてもらえへんやん?
それやったら、二人でどこかに遊びに行くために休み取っといてぇや」
そう笑って返す、竜樹さん。
…そうでした。あの先生は診察室に私を入れてはくれへんかったわ(-_-;)
また、学校の話に戻る。
将来的な竜樹さんの生活の部分の話にまで内容が及んできて、ちょっと竜樹さんの表情が翳ってきた気がしたんだ。
その話を聞いていて、ふと思ったんだ。
…竜樹さんがどんな仕事につけばいいか考えるよりも、いかに私が収入を増やすかに焦点を当てた方が手っ取り早くないか?
それなら、会社が終わったあとや週末にはバイトを入れた方がいいんじゃないかとか。
何か資格とって、もちっと物理的な収入が上がるほう方を考えた方がいいんじゃないかとか。
日記書いたり、友達と話したりする時間を削ってでもせんなんことはあるんじゃないか?
そう思ったんだけど。
問題解決の根本にあるものは「私の収入を増やすこと」ではなくて、「竜樹さんが自分に自信を持って、社会復帰できること」だって思うから。
それはこれから二人で見つけてくしかないことだって思ったから。
黙って竜樹さんの話を聞いていた。
今は物理的な改善策を話すよりも、竜樹さんが必要以上にいろんなことを抱えすぎない方に重点を置いた方が私と会った意味もあろうってもんだろう?
そう思ったから。
学校の話でも、も少しだけ希望がもてる方向に上手に話をスライドさせていくことに力をかけてみたんだ。
そしたら、一つがっかりすることが判明。
来週末は竜樹さんと会えないことがわかってしまった。
竜樹さん、学校の友達と釣りに行くのだそう。
…まぁ、たまには友達と遊んで気分転換した方がいいよね?
そう思ったから、笑顔で話を聞いていたんだけれど。
そうしてるうちにちょっと竜樹さんがしんどそうにしだしたので、レストランを後にする。
駐車場に向かう間、ウインドーショッピングしてて、二人が揃って気に入ったものが見つかった。
それは、Paul Smithのメンズの香水。
珍しく「これいいね(*^_^*)」と意見が一致。
即決で買うことはなかったんだけど。
いずれは二人でつけられたらいいねって話をしながら、また移動。
それから、一旦竜樹さんの家に戻り、ちょっと離れたコインランドリーで洗濯大会をすることになる。
さすがに土曜の夜ともなると、コインランドリーは空いていて。
二人で仲良く、洗濯をする。
途中、忘れ物があって二人で取りに帰ることになったんだ(^^ゞ
私、「ここに残って先に洗濯してるよ〜」って言ったんだけれど。
その場所、人通りのあまりない上に結構走り屋とかうろうろしてるから、
「霄がからまれて何かあっても困る」と竜樹さん無理やり車に押し込められて、二人で戻ることになってしまった。
…私ってそんなにどん臭そうに見えるんだろうか?(-_-;)
再びコインランドリーに戻ってきて、洗濯機に洗濯物を放り込んで、車の中で並んでお休み。
その間、カーナビでサッカーを見ながら二人でいろいろ話して過ごした。
途中、22時でコインランドリーがしまることが判り、慌てて二人で洗濯物をたたんで片付けて。
そんな作業は結構疲れたけれど、二人で何気なくささやかなる時間を過ごすこと。
それが結構、心の中にはほの暖かく思えて。
私はかなり満足できた気がしたんだ。
…字数オーバーしそうなので、続きは3日の日記に書きます。
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我慢くらべ
2001年6月1日昨晩は何故か寝つきが悪く、寝たり起きたりを繰り返した。
ぼそぼそ日記を書いては横になり、また目が覚めるとごそごそ。
あんまり寝たような気はしなかったけれど、身体はそれほどだるくもなかった。
今日は会社が終わったら、竜樹さんが迎えに来てくれるらしい。
週末なんで、竜樹さんの体調が優れてるとはどう考えても思えないんだけど。
それでも「叶うかどうか判らない」約束でも、あればあったで嬉しいから。
眠気が来ようが胃や背中が痛くなろうが、頑張ってみた。
いかにすれば効率よく、仕事が片せるのか。
そうする中で、課員さんに役立つような仕事の仕方が出来ないかどうか、
考えながら進めていった。
「これが終わったら、竜樹さんに会えるんだ」
それ一つ支えにして、頑張った。
気がつくと、終業30分前。
机の中にある携帯をときどきちらっと覗くのだけど、
竜樹さんからメールは来ていない。
前もって約束してる時は、決まって「仕事、終わりそう?」って竜樹さんからメールが入る。
返事が返せなければ、「定時で大丈夫」
「○時までひっぱりそう」ならそれだけをタイトルに入れて送信。
それが決め事だったんだけど。
…背中が痛くなって、どこかで休んでるのかな?
そう思いながら、残ってる仕事を片付けに入る。
けれど、そこからまたどかんと仕事が入ってくる。
正直、泣きそうになったけれど。
「週末やし、仕事やねんし、しゃあないわ」
そう思って、気分転換に非常階段の踊り場へ出る。
窓から入る風で、何となく嫌な予感がした。
…あ、ちょっと湿気帯びてるなぁ。本当にダメになるかもしんないな
自分のデスクに戻って、仕事をしながら「竜樹さんメール」を一つ飛ばした。
「大丈夫?」
すぐに返事が返ってきた。
「家で横になっている。送っていくの、無理みたい。ごめん。」
力が抜けたみたいになった。
別にこんなんは今に始まったことじゃない。
会えないことをへこむより先に、竜樹さんの状態を心配するべきやん?
そう思ったから、
「お大事に。これから仕事の続きをします。」
とだけ打って、残った仕事を片付けに入った。
がっかりした気持ちを抱えながら。
ようようやっと仕事を片付けて、駅に向かう。
駅に着いてから「竜樹さんメール」をまた一つ飛ばす。
「これから帰ります、早くしんどいのが、おさまりますようにヾ(^-^) そら」
送信してため息ついて、滑り込んできた電車に乗る。
なんだか素直に家に帰る気がしない。
だけど、繁華街に出る方向とは反対向きの電車に乗ってしまってる。
仕方なく途中下車を繰り返しては、寄り道したおして家に帰った。
母と少し話しながら、夕飯を取る。
それでも、何となく沈んだ気持ちが治まらないから、帰りに買ったお酒を飲み始める。
飲んでも飲んでも沈む気持ちに歯止めがかかる感じがしなくて、
一体どれくらい飲んでしまったんだろう?
気がついた時には、自分の部屋に戻って転寝していた。
目が覚めたら朝の4時前。
竜樹さんに様子伺いの電話をするのはもちろん、日記すら書かずに寝てしまってたのだ(-_-;)
竜樹さんのことだから、私が怒ってるって思ってたりするんだろうなぁ。
で、自分の体調の悪さに苛立つんだよ、あの人は。
きちんと電話を入れておきさえしたら、そんな風に感じることなく竜樹さんは眠れただろうに。
…どうせお酒を飲み倒すなら、きちんと電話を入れてから飲み倒せばよかったのに。
そう思うと、自分自身がすんごい情けなく思えてきて。
涙が出てきた。
こんな風に竜樹さんの体調次第でいろんなことが流動的になりがちなことくらい3年前から判りきったことだというのに、まだ予定が流れるたびに気持ちが沈んだり何かしないといられなかったりする弱い自分に嫌気がさした。
竜樹さんに対する配慮が足りない。
でも配慮するために自分が曲げないといけないことだって多い。
それは、仕方のないこと。
健常者がそうでないものにあわせるのは当たり前のこと。
それが出来ないなら、別れた方がいいんだってことも。
ごくごく当たり前で判りきってることなんだけれど。
自分の気持ちの整理の仕方をどこで忘れてきたんだろう。
今よりももっと竜樹さんが元気じゃなかった時には出来てたことなのに。
今になって、何でいちいち浮き沈みしてるんだろう?
竜樹さんが学校に通えるようになるまで回復したことを素直に喜べよ?
とりあえず、学校を休まずに1週間過ごせたことを喜べよ?
会おうと思えば、すぐに会える場所にいるのにさ。
なにやってんだよ、お前はさ?
自分を責める言葉しか心の中からは浮かんでこなかった。
今週末、どこかで会えるやん?
きっと竜樹さんはしんどいんやろうから、遠出することは叶わないだろうけど。
それでも、竜樹さんに会えるには違いないやん?
「1週間、よく頑張ったね(*^_^*)」
シンプルな気持ちで竜樹さんを抱き締めてあげようよ?
曇りのない気持ちで迎えてあげたいよ。
いつまで続くか、この我慢くらべは。
竜樹さんを優先するたびに、どこかに我慢が入るこの状態に。
いつ終わりが来るんだろう?
竜樹さんが完全に元気になったとき、本当に終わるんだろうか?
それすら判らないけれど。
出来ないなら、残されてる道は一つしかないねんから。
覚悟を決めて、また挑むしかないんだよね。
…本当に大切なものを維持し続けたいと、希うなら、ね。
この週末は会えるといいな。
竜樹さんに会えた時、飛び切りの笑顔で包んであげられるように。
シャワーでも浴びて、後ろ暗い気持ちも一緒に流してしまおうかな?
後ろ暗い思い流しきって、その後に残った素直な自分で竜樹さんを抱き締めてあげよう。
いつか、竜樹さんの背中の痛みが消えてくれますようにと、心の中で願いながら…
ぼそぼそ日記を書いては横になり、また目が覚めるとごそごそ。
あんまり寝たような気はしなかったけれど、身体はそれほどだるくもなかった。
今日は会社が終わったら、竜樹さんが迎えに来てくれるらしい。
週末なんで、竜樹さんの体調が優れてるとはどう考えても思えないんだけど。
それでも「叶うかどうか判らない」約束でも、あればあったで嬉しいから。
眠気が来ようが胃や背中が痛くなろうが、頑張ってみた。
いかにすれば効率よく、仕事が片せるのか。
そうする中で、課員さんに役立つような仕事の仕方が出来ないかどうか、
考えながら進めていった。
「これが終わったら、竜樹さんに会えるんだ」
それ一つ支えにして、頑張った。
気がつくと、終業30分前。
机の中にある携帯をときどきちらっと覗くのだけど、
竜樹さんからメールは来ていない。
前もって約束してる時は、決まって「仕事、終わりそう?」って竜樹さんからメールが入る。
返事が返せなければ、「定時で大丈夫」
「○時までひっぱりそう」ならそれだけをタイトルに入れて送信。
それが決め事だったんだけど。
…背中が痛くなって、どこかで休んでるのかな?
そう思いながら、残ってる仕事を片付けに入る。
けれど、そこからまたどかんと仕事が入ってくる。
正直、泣きそうになったけれど。
「週末やし、仕事やねんし、しゃあないわ」
そう思って、気分転換に非常階段の踊り場へ出る。
窓から入る風で、何となく嫌な予感がした。
…あ、ちょっと湿気帯びてるなぁ。本当にダメになるかもしんないな
自分のデスクに戻って、仕事をしながら「竜樹さんメール」を一つ飛ばした。
「大丈夫?」
すぐに返事が返ってきた。
「家で横になっている。送っていくの、無理みたい。ごめん。」
力が抜けたみたいになった。
別にこんなんは今に始まったことじゃない。
会えないことをへこむより先に、竜樹さんの状態を心配するべきやん?
そう思ったから、
「お大事に。これから仕事の続きをします。」
とだけ打って、残った仕事を片付けに入った。
がっかりした気持ちを抱えながら。
ようようやっと仕事を片付けて、駅に向かう。
駅に着いてから「竜樹さんメール」をまた一つ飛ばす。
「これから帰ります、早くしんどいのが、おさまりますようにヾ(^-^) そら」
送信してため息ついて、滑り込んできた電車に乗る。
なんだか素直に家に帰る気がしない。
だけど、繁華街に出る方向とは反対向きの電車に乗ってしまってる。
仕方なく途中下車を繰り返しては、寄り道したおして家に帰った。
母と少し話しながら、夕飯を取る。
それでも、何となく沈んだ気持ちが治まらないから、帰りに買ったお酒を飲み始める。
飲んでも飲んでも沈む気持ちに歯止めがかかる感じがしなくて、
一体どれくらい飲んでしまったんだろう?
気がついた時には、自分の部屋に戻って転寝していた。
目が覚めたら朝の4時前。
竜樹さんに様子伺いの電話をするのはもちろん、日記すら書かずに寝てしまってたのだ(-_-;)
竜樹さんのことだから、私が怒ってるって思ってたりするんだろうなぁ。
で、自分の体調の悪さに苛立つんだよ、あの人は。
きちんと電話を入れておきさえしたら、そんな風に感じることなく竜樹さんは眠れただろうに。
…どうせお酒を飲み倒すなら、きちんと電話を入れてから飲み倒せばよかったのに。
そう思うと、自分自身がすんごい情けなく思えてきて。
涙が出てきた。
こんな風に竜樹さんの体調次第でいろんなことが流動的になりがちなことくらい3年前から判りきったことだというのに、まだ予定が流れるたびに気持ちが沈んだり何かしないといられなかったりする弱い自分に嫌気がさした。
竜樹さんに対する配慮が足りない。
でも配慮するために自分が曲げないといけないことだって多い。
それは、仕方のないこと。
健常者がそうでないものにあわせるのは当たり前のこと。
それが出来ないなら、別れた方がいいんだってことも。
ごくごく当たり前で判りきってることなんだけれど。
自分の気持ちの整理の仕方をどこで忘れてきたんだろう。
今よりももっと竜樹さんが元気じゃなかった時には出来てたことなのに。
今になって、何でいちいち浮き沈みしてるんだろう?
竜樹さんが学校に通えるようになるまで回復したことを素直に喜べよ?
とりあえず、学校を休まずに1週間過ごせたことを喜べよ?
会おうと思えば、すぐに会える場所にいるのにさ。
なにやってんだよ、お前はさ?
自分を責める言葉しか心の中からは浮かんでこなかった。
今週末、どこかで会えるやん?
きっと竜樹さんはしんどいんやろうから、遠出することは叶わないだろうけど。
それでも、竜樹さんに会えるには違いないやん?
「1週間、よく頑張ったね(*^_^*)」
シンプルな気持ちで竜樹さんを抱き締めてあげようよ?
曇りのない気持ちで迎えてあげたいよ。
いつまで続くか、この我慢くらべは。
竜樹さんを優先するたびに、どこかに我慢が入るこの状態に。
いつ終わりが来るんだろう?
竜樹さんが完全に元気になったとき、本当に終わるんだろうか?
それすら判らないけれど。
出来ないなら、残されてる道は一つしかないねんから。
覚悟を決めて、また挑むしかないんだよね。
…本当に大切なものを維持し続けたいと、希うなら、ね。
この週末は会えるといいな。
竜樹さんに会えた時、飛び切りの笑顔で包んであげられるように。
シャワーでも浴びて、後ろ暗い気持ちも一緒に流してしまおうかな?
後ろ暗い思い流しきって、その後に残った素直な自分で竜樹さんを抱き締めてあげよう。
いつか、竜樹さんの背中の痛みが消えてくれますようにと、心の中で願いながら…
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零れ落ちた幸運が呼んでくれたもの
2001年5月31日昨晩、夕食も取らずにとっとと眠ってしまった。
明け方一度目が覚めたけれど、また何もせずに眠ってしまった。
二度目の眠りにつく頃、窓の外から雨の音がしていた。
…明日の朝まで続かなければいいけれど
朝起きると、相変わらず雨は降り続いていた。
それでも小雨になってはいたから、マシな方だとは思うけれど。
心持ち昨日よりはだるさの抜けた身体で会社に向かう。
会社に入って仕事を始めると、やはりまだ足元がふらついたり、身体にだるさが残ってたりと、本調子でないことがよく判る。
今日は月末。いつも以上に気を締めていかないといけない。
とりあえず、業務上のミスだけは増やさないよう、極力神経をそちらに向けるようにした。
昼休み、ボスと話しながら昼食を取る。
何気ない会話にちょっと気持ちが和らぐ感じがした。
そんな風な時間を過ごして、台所で洗い物をしてる時、ふと思った。
…あ、竜樹さん、どうしてるかな?
いつもなら、朝電車に乗る前に気にかかることが、今の今まで出てこなかった。
竜樹さんのことを忘れていたわけでは決してないんだけど、
何でこの時間まで竜樹さんのことを考えなかったんだろう。
…そっか。
あれほどまでに「自分がないみたいで情けない」と思ってた、天候から竜樹さんの体調を慮る気持ちは、
私が元気で気持ちにある程度の余裕があることの証しだったんだと気が付いた。
だとしたら、今の私の状態って相当悪いんだってことだよね?
竜樹さんのことを考える私は「自分がない」のではなくて「健康」だったんだってことなんだよね?
ささやかなことから、思わぬことに気が付いた。
あれほど考え悩んだこともそうして考えていけば、何気ない幸せの証しだったりして。
あの天候から竜樹さんの体調がわかるという能力(?)も女々しく情けないものではなく、随分ありがたい能力だったり自分自身の健康の証しだったりする。
そんないいものをあんなに疎ましく思ってた自分がばかばかしくて笑えてしまった。
そしてその能力が落ちてきてるってことに、自分の体調不良がもろに反映されてるっていう事実を思い知る。
…こりゃあ、冗談抜きで早く検査に行かないとアカンなぁ
昼から、ぼつぼつ仕事が立て込んでくる。
まさか定時には帰れるなんて思いもしなかったけれど。
どうして終業1時間前になって用事が固まってやってくるのか。
うがぁぁぁぁぁぁぁっヽ(`⌒´)ノってなりそうだったけれど(笑)
怒ってみても仕方がないから、黙々と片付ける。
ただただ一生懸命仕事を片付けた。
すべての仕事を終え、机の中にしまってある携帯をお弁当鞄に移す時、
ディスプレイに「着信アリ」の表示が見えた。
慌ててロッカールームに飛び込み、着信履歴を見ると……
…竜樹さんからだった(*^_^*)
慌てて電話をすると、竜樹さんは出てくれたのだけど…
「学校の友達を家まで送ってんけどさ、霄の会社の近所だったから霄が捕まったら送ってやろうかと思っててんけど、霄から連絡ないしそのまま家に帰ってしまってん」
「背中は痛くないの?」
「それがなぁ、痛いねんわぁ」
「だったら、仕方ないねぇ…」
そんな風に少しだけ話をして、電話を切る。
あと13分早く電話に気づいていたら…
竜樹さんと短い間でも会えたのに…(T_T)
たった13分の差で幸運は掌からするりと零れ落ちた。
思わずロッカールームのいすにぺたんと座り込んでしまった。
なんだかとってもがっかりしてしまったんだ。
ようやく立ち上がって着替えて、よろよろ会社を出る。
駅についた頃、メールが一つ。
「まだ、会社?」
竜樹さんが電話した頃送ったと見られるメールが今頃届いた。
余計にがっかり度は増してしまった(;´Д`)
家に帰ってご飯を食べ、ちょっと猫の世話をする。
あまりにがっかりしすぎたからか、何もする気がしなくてぼけっとしてる。
しばらくして、竜樹さんに電話を入れると竜樹さんは食事中で。
後からかけ直してもらうことになる。
また、何もせずにぼけっとしてる。
…本当は遅れ気味の日記を書こうと思ってるのに
でもただただ、ぼけっとしてる。
そうして寝入りそうになった頃、携帯が鳴る。
…竜樹さんからだ(*^_^*)
部屋の電話に繋ぎ変えて、お話をする。
竜樹さんは学校の話をしてくれる。
どうも、彼が入学する前に心配してたことが的中したようで。
あまり機嫌のいい状況ではないらしい(>_<)
まぁ、彼は前の会社で室長時代にもっと過酷な目にあってるから、
「こんなもんは大したことはないねんけどな」って言うんだけど。
笑いを入れながらおどけて話してはいるけれど、ちょっと疲れが見え隠れしてる。
それでも、自分が何をすべきか目標をちゃんと立てて実行しようとしてる竜樹さんは、
私から見ると尊敬もので。
隣にいるなら、ぎゅ〜ってしましょうって感じで(*^_^*)
思わず「会った時は、甘やかしたげるからね」なんて口走ってみたり。
「たまにはかわいらしいカッコもするし、笑顔一杯で竜樹さんの前にいる努力するから」
そんなバカみたいなことを言う私を、茶化しもせず「うんうん」と聞いてる竜樹さん。
…珍し〜い(゜o゜)
もしかして竜樹さん、結構重症?
でも、竜樹さんの強気な口調は室長時代と殆ど変わりない。
だとしたら、これはいい傾向なのかな?
弱りきってない、でも空元気でもない。
ちょっと空威張りなところもあるけれど、確かな力と自信のあった頃の竜樹さんの姿に近づいてる。
だとしたら、とてもありがたいことで。
あの頃の竜樹さんは強気入ってたけど、おおらかな優しさも持ち合わせてたから。
それが一緒に帰ってくるなら、これほどありがたいことはない訳で。
自然と竜樹さんの話に入っていけたんだ。
上手に会話のキャッチボール、出来た気がしたんだ。
いつもは長電話が出来ない竜樹さんが、気がつくと1時間近く話してた。
「明日、時間の折り合いがついたら迎えに行くから。
これからも学校の友達を送る機会が増えるだろうから、迎えに行ってやれるから」
「また明日なぁ」
そう言って、竜樹さんは明日の準備のために電話を切った。
思わず私、部屋の電話の子機にキスをする。
…だって、すんごい嬉かってんもん(*^_^*)
明日は、「幸運」が手に入りますように。
もうニアミスで手のひらから零れ落ちたりしませんように。
とびっきりの笑顔で竜樹さんを迎えてあげれますように…
明け方一度目が覚めたけれど、また何もせずに眠ってしまった。
二度目の眠りにつく頃、窓の外から雨の音がしていた。
…明日の朝まで続かなければいいけれど
朝起きると、相変わらず雨は降り続いていた。
それでも小雨になってはいたから、マシな方だとは思うけれど。
心持ち昨日よりはだるさの抜けた身体で会社に向かう。
会社に入って仕事を始めると、やはりまだ足元がふらついたり、身体にだるさが残ってたりと、本調子でないことがよく判る。
今日は月末。いつも以上に気を締めていかないといけない。
とりあえず、業務上のミスだけは増やさないよう、極力神経をそちらに向けるようにした。
昼休み、ボスと話しながら昼食を取る。
何気ない会話にちょっと気持ちが和らぐ感じがした。
そんな風な時間を過ごして、台所で洗い物をしてる時、ふと思った。
…あ、竜樹さん、どうしてるかな?
いつもなら、朝電車に乗る前に気にかかることが、今の今まで出てこなかった。
竜樹さんのことを忘れていたわけでは決してないんだけど、
何でこの時間まで竜樹さんのことを考えなかったんだろう。
…そっか。
あれほどまでに「自分がないみたいで情けない」と思ってた、天候から竜樹さんの体調を慮る気持ちは、
私が元気で気持ちにある程度の余裕があることの証しだったんだと気が付いた。
だとしたら、今の私の状態って相当悪いんだってことだよね?
竜樹さんのことを考える私は「自分がない」のではなくて「健康」だったんだってことなんだよね?
ささやかなことから、思わぬことに気が付いた。
あれほど考え悩んだこともそうして考えていけば、何気ない幸せの証しだったりして。
あの天候から竜樹さんの体調がわかるという能力(?)も女々しく情けないものではなく、随分ありがたい能力だったり自分自身の健康の証しだったりする。
そんないいものをあんなに疎ましく思ってた自分がばかばかしくて笑えてしまった。
そしてその能力が落ちてきてるってことに、自分の体調不良がもろに反映されてるっていう事実を思い知る。
…こりゃあ、冗談抜きで早く検査に行かないとアカンなぁ
昼から、ぼつぼつ仕事が立て込んでくる。
まさか定時には帰れるなんて思いもしなかったけれど。
どうして終業1時間前になって用事が固まってやってくるのか。
うがぁぁぁぁぁぁぁっヽ(`⌒´)ノってなりそうだったけれど(笑)
怒ってみても仕方がないから、黙々と片付ける。
ただただ一生懸命仕事を片付けた。
すべての仕事を終え、机の中にしまってある携帯をお弁当鞄に移す時、
ディスプレイに「着信アリ」の表示が見えた。
慌ててロッカールームに飛び込み、着信履歴を見ると……
…竜樹さんからだった(*^_^*)
慌てて電話をすると、竜樹さんは出てくれたのだけど…
「学校の友達を家まで送ってんけどさ、霄の会社の近所だったから霄が捕まったら送ってやろうかと思っててんけど、霄から連絡ないしそのまま家に帰ってしまってん」
「背中は痛くないの?」
「それがなぁ、痛いねんわぁ」
「だったら、仕方ないねぇ…」
そんな風に少しだけ話をして、電話を切る。
あと13分早く電話に気づいていたら…
竜樹さんと短い間でも会えたのに…(T_T)
たった13分の差で幸運は掌からするりと零れ落ちた。
思わずロッカールームのいすにぺたんと座り込んでしまった。
なんだかとってもがっかりしてしまったんだ。
ようやく立ち上がって着替えて、よろよろ会社を出る。
駅についた頃、メールが一つ。
「まだ、会社?」
竜樹さんが電話した頃送ったと見られるメールが今頃届いた。
余計にがっかり度は増してしまった(;´Д`)
家に帰ってご飯を食べ、ちょっと猫の世話をする。
あまりにがっかりしすぎたからか、何もする気がしなくてぼけっとしてる。
しばらくして、竜樹さんに電話を入れると竜樹さんは食事中で。
後からかけ直してもらうことになる。
また、何もせずにぼけっとしてる。
…本当は遅れ気味の日記を書こうと思ってるのに
でもただただ、ぼけっとしてる。
そうして寝入りそうになった頃、携帯が鳴る。
…竜樹さんからだ(*^_^*)
部屋の電話に繋ぎ変えて、お話をする。
竜樹さんは学校の話をしてくれる。
どうも、彼が入学する前に心配してたことが的中したようで。
あまり機嫌のいい状況ではないらしい(>_<)
まぁ、彼は前の会社で室長時代にもっと過酷な目にあってるから、
「こんなもんは大したことはないねんけどな」って言うんだけど。
笑いを入れながらおどけて話してはいるけれど、ちょっと疲れが見え隠れしてる。
それでも、自分が何をすべきか目標をちゃんと立てて実行しようとしてる竜樹さんは、
私から見ると尊敬もので。
隣にいるなら、ぎゅ〜ってしましょうって感じで(*^_^*)
思わず「会った時は、甘やかしたげるからね」なんて口走ってみたり。
「たまにはかわいらしいカッコもするし、笑顔一杯で竜樹さんの前にいる努力するから」
そんなバカみたいなことを言う私を、茶化しもせず「うんうん」と聞いてる竜樹さん。
…珍し〜い(゜o゜)
もしかして竜樹さん、結構重症?
でも、竜樹さんの強気な口調は室長時代と殆ど変わりない。
だとしたら、これはいい傾向なのかな?
弱りきってない、でも空元気でもない。
ちょっと空威張りなところもあるけれど、確かな力と自信のあった頃の竜樹さんの姿に近づいてる。
だとしたら、とてもありがたいことで。
あの頃の竜樹さんは強気入ってたけど、おおらかな優しさも持ち合わせてたから。
それが一緒に帰ってくるなら、これほどありがたいことはない訳で。
自然と竜樹さんの話に入っていけたんだ。
上手に会話のキャッチボール、出来た気がしたんだ。
いつもは長電話が出来ない竜樹さんが、気がつくと1時間近く話してた。
「明日、時間の折り合いがついたら迎えに行くから。
これからも学校の友達を送る機会が増えるだろうから、迎えに行ってやれるから」
「また明日なぁ」
そう言って、竜樹さんは明日の準備のために電話を切った。
思わず私、部屋の電話の子機にキスをする。
…だって、すんごい嬉かってんもん(*^_^*)
明日は、「幸運」が手に入りますように。
もうニアミスで手のひらから零れ落ちたりしませんように。
とびっきりの笑顔で竜樹さんを迎えてあげれますように…
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今一番大切なこと
2001年5月25日今日は会社の健康診断の日。
正直言うと、あまり気が進まない。
一緒に行くグループのメンバー構成が最悪だってのもある。
ただ根本的に、会社から受ける健康診断にはちょっとしたファイトとサスペンスの要素が詰まっている(笑)
採血の時に保健婦さんが注射器の針を腕に残したまま注射器だけ抜き取ってしまって、「血噴水」を演じるのを目撃したり、検査中に保健婦さんにけんかを売られたり。
とどめが検査結果の数値が当てにならなかったり(爆)
こんなもののために、仕事の時間を割いてまで行こうって気はしない。
(これに午前中取られると、場合によっては仕事がずれ込んでくるから)
…いやだなぁとため息ひとつ
会社から先輩たちと一緒に保険所に向かう。
既に、検査待ちの人間がぞろぞろいる。
その列を見てまたうんざり。
ところが検査が始まってみると、思ったより流れが速い。
「運がよければ、早く済むかもな」
そう思いながら、いろんな検査を受けていく。
やがて中盤。視力検査と聴力検査に差し掛かる。
今年もあの「オバさん」だ(>_<)
この人、毎年のように被験者にけんかを売ってくる。
視力検査で、ちゃんと見えてるように答えても「なにあさって向いた答言ってるの、ふざけないで!!」と怒り倒し、
もう一度同じ答を言うと「ちゃんと言えるじゃないのよ!!」とまた怒鳴る。
聴力検査でも「あんた今鳴らしてるのに、なんで押さないのよ!!」と一喝。
ホンマにむかつくオバさんヽ(`⌒´)ノ
「今年ケンカ売られたら、名前聞き出して保険所にねじこんだる!!」
心の中で小さなファイティングポーズをとって挑んだにもかかわらず、オバさんはけんかを売っては来なかった(爆)
はっきり言って拍子抜け。でも、気分はいい(^^ゞ
…今年は何事もなく終わるのかな?
そんな期待に、小石が投げ込まれた。
心電図を取った後、医師の問診がある。
その時あれこれ聞かれるのだが、最近自分の身体の中で起こってる状態について話してみると、
「…それって膵炎の可能性がありますね。総合病院に行って検査を受けてください」
そう言われてしまった。
何でも、今回の検診でわかるのはせいぜいが「血液中の白血球の数が増えすぎてたら、身体のどこかに炎症がある、どこかおかしい」くらいなんだとか。
でも、「膵炎」と言われても、ぱっとどんな病気かもよく判らないから、「ふ〜ん」って感じで残りの検査を済ませ、会社に戻る。
会社に戻ると、案の定仕事は山積みだった。
黙々と、痛む胃と背中を抱えて仕事をこなす。
ようようやっと仕事を片して、会社を後にする。
「竜樹さんメール」を一つ飛ばして、家に帰った。
母と食事をしてると「あんた、今日の検査どうやったん?」と聞かれたので、
「まだ結果は判らないんだけど、何か膵炎の疑いがあるから病院に行けってさ〜」
と答えたら…
「…膵臓って、ヤバいんじゃないの!?早く病院に行って検査受けなさいよ〜ヽ(`⌒´)ノ」
と大声をあげる。
「そんなんお医者さんが大袈裟に言うとうだけやから、気にせんでも…」
「だめぇぇぇぇぇぇっ、行きなさぁぁぁぁぁいヽ(`⌒´)ノ」
…金岡母を宥めるのは一苦労だった。
結局、月末の仕事が終わって、月初めに病院に行くということで決着をつけた。
この作業は、金岡父が帰ってきてからも続いた。
「みんな大袈裟やねんから」
そう思ったけれど。
宙でそのことを書いたら、お友達が口をそろえて「病院に行っておいで」と書いてくれてた。
家族にも友達にも心配かけ倒していいわけではないだろうから、とりあえず覚えていたら来月頭に病院に行ってくることにしよう。
そうして部屋に戻った途端、ふっと眠気に襲われて、日付が変わるまで眠ってしまった。
竜樹さんに電話をしようかと思ったけど、何となくやめてしまった。
「健康診断はどうやってん?」
竜樹さんもそのことについて聞いてくるだろうから。
そしたら、また話さなくてもいいようなことまで話して余計な心配をかけるんだし。
…膵炎かもしんないって話は、膵炎であるって確定してからでいいや
そう思ったから。
明日会うのかどうか、また明日の朝電話して聞いたらいいし。
そう思って、ようようのろのろ起き出して、ちょっとネットをして日記を書いてまた眠った。
すんごいずっこい考え方かもしれないけれど。
「膵炎の可能性がある」って言われたとき、驚いたのと同時に少しだけほっとした自分がいたんだ。
それはきっと、膵炎になってさえいれば暫くは自分のことだけを考えられるような気がしたから。
誰がなんと言おうと、自分が自分のために何かをするってことを正当付けるにたる理由が出来る。
心の中でそう思ってしまった自分が確かにいたんだ。
「汚ぇの…」
自分で自分をそう思わなかったわけじゃないけれど。
何処から見ても自分に余裕がないと明らかに判れば、やっと私は私だけのことを考えられるのかな?
一瞬でもそう思ったんだ。
「とりあえず、君が倒れると 背中を流す奴がいなくなるぞ?」
そんなお友達の書き込みに対して、
「背中を洗う人、他にいるかもしんないよヽ(^。^)丿 今はどうか知らないけど…(^^ゞ)」
なんて可愛くないことを返してしまったけれど。
体調が悪くなることで、せっかく維持してきた場所を他の人に持っていかれるのはちょっとなぁって思ったから。
いろんなことを放り出して逃げ出すのは、一番最後でも出来ることだから。
ちょっと本腰入れて、体調不良を治しにかかろうかな?
今一番大切なこと。
まず自分が健康であること。
そして、元気な体と心を持って、竜樹さんの隣を歩いていくこと。
それをきちんとできるように。
まずはきちんと元気になることを考えよう。
「膵炎」だったら、徹底的に治そう。
「膵炎」じゃなかったら、安心していろんなことに取り組もう。
…それまでは、ちょっとだけ大人しくしてようかな?
正直言うと、あまり気が進まない。
一緒に行くグループのメンバー構成が最悪だってのもある。
ただ根本的に、会社から受ける健康診断にはちょっとしたファイトとサスペンスの要素が詰まっている(笑)
採血の時に保健婦さんが注射器の針を腕に残したまま注射器だけ抜き取ってしまって、「血噴水」を演じるのを目撃したり、検査中に保健婦さんにけんかを売られたり。
とどめが検査結果の数値が当てにならなかったり(爆)
こんなもののために、仕事の時間を割いてまで行こうって気はしない。
(これに午前中取られると、場合によっては仕事がずれ込んでくるから)
…いやだなぁとため息ひとつ
会社から先輩たちと一緒に保険所に向かう。
既に、検査待ちの人間がぞろぞろいる。
その列を見てまたうんざり。
ところが検査が始まってみると、思ったより流れが速い。
「運がよければ、早く済むかもな」
そう思いながら、いろんな検査を受けていく。
やがて中盤。視力検査と聴力検査に差し掛かる。
今年もあの「オバさん」だ(>_<)
この人、毎年のように被験者にけんかを売ってくる。
視力検査で、ちゃんと見えてるように答えても「なにあさって向いた答言ってるの、ふざけないで!!」と怒り倒し、
もう一度同じ答を言うと「ちゃんと言えるじゃないのよ!!」とまた怒鳴る。
聴力検査でも「あんた今鳴らしてるのに、なんで押さないのよ!!」と一喝。
ホンマにむかつくオバさんヽ(`⌒´)ノ
「今年ケンカ売られたら、名前聞き出して保険所にねじこんだる!!」
心の中で小さなファイティングポーズをとって挑んだにもかかわらず、オバさんはけんかを売っては来なかった(爆)
はっきり言って拍子抜け。でも、気分はいい(^^ゞ
…今年は何事もなく終わるのかな?
そんな期待に、小石が投げ込まれた。
心電図を取った後、医師の問診がある。
その時あれこれ聞かれるのだが、最近自分の身体の中で起こってる状態について話してみると、
「…それって膵炎の可能性がありますね。総合病院に行って検査を受けてください」
そう言われてしまった。
何でも、今回の検診でわかるのはせいぜいが「血液中の白血球の数が増えすぎてたら、身体のどこかに炎症がある、どこかおかしい」くらいなんだとか。
でも、「膵炎」と言われても、ぱっとどんな病気かもよく判らないから、「ふ〜ん」って感じで残りの検査を済ませ、会社に戻る。
会社に戻ると、案の定仕事は山積みだった。
黙々と、痛む胃と背中を抱えて仕事をこなす。
ようようやっと仕事を片して、会社を後にする。
「竜樹さんメール」を一つ飛ばして、家に帰った。
母と食事をしてると「あんた、今日の検査どうやったん?」と聞かれたので、
「まだ結果は判らないんだけど、何か膵炎の疑いがあるから病院に行けってさ〜」
と答えたら…
「…膵臓って、ヤバいんじゃないの!?早く病院に行って検査受けなさいよ〜ヽ(`⌒´)ノ」
と大声をあげる。
「そんなんお医者さんが大袈裟に言うとうだけやから、気にせんでも…」
「だめぇぇぇぇぇぇっ、行きなさぁぁぁぁぁいヽ(`⌒´)ノ」
…金岡母を宥めるのは一苦労だった。
結局、月末の仕事が終わって、月初めに病院に行くということで決着をつけた。
この作業は、金岡父が帰ってきてからも続いた。
「みんな大袈裟やねんから」
そう思ったけれど。
宙でそのことを書いたら、お友達が口をそろえて「病院に行っておいで」と書いてくれてた。
家族にも友達にも心配かけ倒していいわけではないだろうから、とりあえず覚えていたら来月頭に病院に行ってくることにしよう。
そうして部屋に戻った途端、ふっと眠気に襲われて、日付が変わるまで眠ってしまった。
竜樹さんに電話をしようかと思ったけど、何となくやめてしまった。
「健康診断はどうやってん?」
竜樹さんもそのことについて聞いてくるだろうから。
そしたら、また話さなくてもいいようなことまで話して余計な心配をかけるんだし。
…膵炎かもしんないって話は、膵炎であるって確定してからでいいや
そう思ったから。
明日会うのかどうか、また明日の朝電話して聞いたらいいし。
そう思って、ようようのろのろ起き出して、ちょっとネットをして日記を書いてまた眠った。
すんごいずっこい考え方かもしれないけれど。
「膵炎の可能性がある」って言われたとき、驚いたのと同時に少しだけほっとした自分がいたんだ。
それはきっと、膵炎になってさえいれば暫くは自分のことだけを考えられるような気がしたから。
誰がなんと言おうと、自分が自分のために何かをするってことを正当付けるにたる理由が出来る。
心の中でそう思ってしまった自分が確かにいたんだ。
「汚ぇの…」
自分で自分をそう思わなかったわけじゃないけれど。
何処から見ても自分に余裕がないと明らかに判れば、やっと私は私だけのことを考えられるのかな?
一瞬でもそう思ったんだ。
「とりあえず、君が倒れると 背中を流す奴がいなくなるぞ?」
そんなお友達の書き込みに対して、
「背中を洗う人、他にいるかもしんないよヽ(^。^)丿 今はどうか知らないけど…(^^ゞ)」
なんて可愛くないことを返してしまったけれど。
体調が悪くなることで、せっかく維持してきた場所を他の人に持っていかれるのはちょっとなぁって思ったから。
いろんなことを放り出して逃げ出すのは、一番最後でも出来ることだから。
ちょっと本腰入れて、体調不良を治しにかかろうかな?
今一番大切なこと。
まず自分が健康であること。
そして、元気な体と心を持って、竜樹さんの隣を歩いていくこと。
それをきちんとできるように。
まずはきちんと元気になることを考えよう。
「膵炎」だったら、徹底的に治そう。
「膵炎」じゃなかったら、安心していろんなことに取り組もう。
…それまでは、ちょっとだけ大人しくしてようかな?
一瞬の晴れ間
2001年5月24日ここ数日、水面下でいろいろ考えていた。
湿気を含んだ鈍色の空や降り続く雨のせいだったかもしれない。
意味もなく泣けてきたり、何を見ても僻んだり嘆いたりして。
「6年も付き合ってて結婚にも至らないのは、その関係って破綻してるのよ。
続けても無駄なんじゃない?もうやめて次に行けば?」
あの会社で勤め始めてから、何かにつけてそう言ってくる人がいて。
ずっと流して済ましてきたのに、そんな言葉が妙に癇に障ったり心の中に暗い影落としたりして。
「らしくもない」ことにようけ捕まった気がする。
竜樹さんの調子が悪くて、連絡が取れなくなってたせいかもしれない。
私自身がどこかガタ来てるのかも知れない。
何が原因で捕まってしまったか、まだ特定できてはいないけれど。
取るに足りない「自分」を嘆いていた。
何からも認められてないような「自分」を嘆いていた。
止まって休んでしまうと、心が蹲ってしまうようで、
ますます深みにはまっていった。
「もっと自分を労わりなよ?」
「もっと自分を大切にしてよ」
いろんな人に心配だけかけてしまってる。
気を遣わせてしまってるみたいで申し訳ない気持ちでいてることに変わりはないんだけど…
…でもね、判ってしまってん
私は「止まる」とダメみたい。
じっとしてるとろくなこと考えない。
ここ数日はなるべく自分なりに「休もう」って思ってた。
よほどのことがない限りは無理はしなかったつもりだけど。
ただでさえ好きじゃない「自分自身」が大嫌いになった。
すんごい惨めな感じやった。
何ものにも認められない、何ものも得ることが出来ない。
こんな私だけど。
「私自身」が自分を認められずに全て放棄したら、
「私」は何物でもなくなってしまうよね?
今まで労わり慣れしてへんから、却って労わろうと頑張り過ぎたのが仇になったかな?
きりきりまで自分を追い詰めてから、跳ね上がってくるような力一つに頼って生きることにあまりに慣れ過ぎてしまったからかな?
どうも留まることに良さを見出せないんだ。
他人に心配かけるような生き方は極力したくないし、するべきじゃない。
でももう暫くだけ、私は私の「本能」の部分にあるものに任せようって思う。
寝たくなければ、気が済むまで眠らない。
「電池」が切れたら、おとなしく充電されるまで眠る。
ご飯食べたくなければ、食べたくなるまで食べないし、
食べたくなったら、おとなしく食事する。
遊びたければ気が済むまで遊びまわるし、
遊ぶ気力がなくなれば一日おとなしくしてる。
竜樹さんの心配もしたけりゃ勝手にするし、
考えたくもなくなったら、竜樹さんが頭の中に浮かぶまで考えない。
もう「私」の気の赴くまま、委ねてみようと思うんだ。
もちろん、会社にいる8時間近い時間は「会社」のルールに従うし、
他人を傷つけないように配慮するっていう最低限度のルールも守る。
そんなんは当たり前のこと。
でも、私の主は他ならぬ私自身。
何にも持っていなくても、何にも形作れなかったとしても、
私が私を放棄したなら、もう何処にも存在してられないから。
…ごめんなさい、もう暫くだけ私は私の気の済むようにします。
きっと、ようようふらふらでも生きてはいるから。
そんな中から竜樹さんの隣で立つ位置やら役割やら存在意義やら見つけ出すから。
心配なくなくです。
どうとしてでも生きては行くから。
どうしようもなくても、私は私でしかないんだから…
そう居直って用事を片しに外に出ると、雨は上がっていた。
その数十分後にはまた雨が降り出すんだけど…
一瞬見えた晴れ間がまるで居直った私に「好きなようにやってみろや」って言ってくれてるような気がして、なんだか嬉しかったんだ。
居直りで何が変わるわけでなかったとしても、
なんだかひどく嬉しかったんだ。
そして数時間後、再び雨の中家路を急ぐ。
最寄の駅から「竜樹さんメール」をひとつ飛ばしたけれど、案の定返事はなくて。
…今日も学校には行けなかったのかな?
とため息ひとつ。
でも、私自身の「あり方」が決まっただけでもマシな一日だったんだろうか?
そう思うと少しだけ心の中に晴れ間が見えた気がした。
正しかろうが間違ってようが今はそれで十分な気がしたんだ。
家に帰ってひと心地ついてから、思い切って竜樹さんのところに電話したんだけど、
これまた予想通り出てはもらえなくて。
がっかりしても仕方がないから、またパソコンに向かう。
ちょうどよくネットの友達が捕まえてくれたので、お話をする。
何回か回線が切れて繋ぎ直してる時、携帯から「初恋」が…
…竜樹さんだ(*^_^*)
ちょうど良く(?)なかなか回線が繋がらないことをいいことに、電話で話す。
「今日も学校へは行けなかったの?」
「いや、今日は行ったよ。結局、休んだのは22日だけ」
「…そっかぁ」
話してるうちに電話回線はネットに繋がる。
さすがに竜樹さんと話しながら友達と話すことは出来そうになかったから、お友達に断りを入れた途端、
「…じゃあ、これから宿題があるから」
そう言って竜樹さんはとっとと電話を切ってしまった(>_<)
そして一旦終わるはずだったお友達との会話が続いていくことになった。
友達とお話を終えて時計を見ると、あと数時間で会社に行く時間になってた。
(日付が変わってるので)今日は健康診断(>_<)
1年1度の恐怖の健康診断。
気が進まないけど、行かないといけない。
…とりあえず、寝よう。
そうして、目まぐるしい私の一日は終わった。
鈍色の空から晴れ間が何度か見えた、そんな一日だった。
湿気を含んだ鈍色の空や降り続く雨のせいだったかもしれない。
意味もなく泣けてきたり、何を見ても僻んだり嘆いたりして。
「6年も付き合ってて結婚にも至らないのは、その関係って破綻してるのよ。
続けても無駄なんじゃない?もうやめて次に行けば?」
あの会社で勤め始めてから、何かにつけてそう言ってくる人がいて。
ずっと流して済ましてきたのに、そんな言葉が妙に癇に障ったり心の中に暗い影落としたりして。
「らしくもない」ことにようけ捕まった気がする。
竜樹さんの調子が悪くて、連絡が取れなくなってたせいかもしれない。
私自身がどこかガタ来てるのかも知れない。
何が原因で捕まってしまったか、まだ特定できてはいないけれど。
取るに足りない「自分」を嘆いていた。
何からも認められてないような「自分」を嘆いていた。
止まって休んでしまうと、心が蹲ってしまうようで、
ますます深みにはまっていった。
「もっと自分を労わりなよ?」
「もっと自分を大切にしてよ」
いろんな人に心配だけかけてしまってる。
気を遣わせてしまってるみたいで申し訳ない気持ちでいてることに変わりはないんだけど…
…でもね、判ってしまってん
私は「止まる」とダメみたい。
じっとしてるとろくなこと考えない。
ここ数日はなるべく自分なりに「休もう」って思ってた。
よほどのことがない限りは無理はしなかったつもりだけど。
ただでさえ好きじゃない「自分自身」が大嫌いになった。
すんごい惨めな感じやった。
何ものにも認められない、何ものも得ることが出来ない。
こんな私だけど。
「私自身」が自分を認められずに全て放棄したら、
「私」は何物でもなくなってしまうよね?
今まで労わり慣れしてへんから、却って労わろうと頑張り過ぎたのが仇になったかな?
きりきりまで自分を追い詰めてから、跳ね上がってくるような力一つに頼って生きることにあまりに慣れ過ぎてしまったからかな?
どうも留まることに良さを見出せないんだ。
他人に心配かけるような生き方は極力したくないし、するべきじゃない。
でももう暫くだけ、私は私の「本能」の部分にあるものに任せようって思う。
寝たくなければ、気が済むまで眠らない。
「電池」が切れたら、おとなしく充電されるまで眠る。
ご飯食べたくなければ、食べたくなるまで食べないし、
食べたくなったら、おとなしく食事する。
遊びたければ気が済むまで遊びまわるし、
遊ぶ気力がなくなれば一日おとなしくしてる。
竜樹さんの心配もしたけりゃ勝手にするし、
考えたくもなくなったら、竜樹さんが頭の中に浮かぶまで考えない。
もう「私」の気の赴くまま、委ねてみようと思うんだ。
もちろん、会社にいる8時間近い時間は「会社」のルールに従うし、
他人を傷つけないように配慮するっていう最低限度のルールも守る。
そんなんは当たり前のこと。
でも、私の主は他ならぬ私自身。
何にも持っていなくても、何にも形作れなかったとしても、
私が私を放棄したなら、もう何処にも存在してられないから。
…ごめんなさい、もう暫くだけ私は私の気の済むようにします。
きっと、ようようふらふらでも生きてはいるから。
そんな中から竜樹さんの隣で立つ位置やら役割やら存在意義やら見つけ出すから。
心配なくなくです。
どうとしてでも生きては行くから。
どうしようもなくても、私は私でしかないんだから…
そう居直って用事を片しに外に出ると、雨は上がっていた。
その数十分後にはまた雨が降り出すんだけど…
一瞬見えた晴れ間がまるで居直った私に「好きなようにやってみろや」って言ってくれてるような気がして、なんだか嬉しかったんだ。
居直りで何が変わるわけでなかったとしても、
なんだかひどく嬉しかったんだ。
そして数時間後、再び雨の中家路を急ぐ。
最寄の駅から「竜樹さんメール」をひとつ飛ばしたけれど、案の定返事はなくて。
…今日も学校には行けなかったのかな?
とため息ひとつ。
でも、私自身の「あり方」が決まっただけでもマシな一日だったんだろうか?
そう思うと少しだけ心の中に晴れ間が見えた気がした。
正しかろうが間違ってようが今はそれで十分な気がしたんだ。
家に帰ってひと心地ついてから、思い切って竜樹さんのところに電話したんだけど、
これまた予想通り出てはもらえなくて。
がっかりしても仕方がないから、またパソコンに向かう。
ちょうどよくネットの友達が捕まえてくれたので、お話をする。
何回か回線が切れて繋ぎ直してる時、携帯から「初恋」が…
…竜樹さんだ(*^_^*)
ちょうど良く(?)なかなか回線が繋がらないことをいいことに、電話で話す。
「今日も学校へは行けなかったの?」
「いや、今日は行ったよ。結局、休んだのは22日だけ」
「…そっかぁ」
話してるうちに電話回線はネットに繋がる。
さすがに竜樹さんと話しながら友達と話すことは出来そうになかったから、お友達に断りを入れた途端、
「…じゃあ、これから宿題があるから」
そう言って竜樹さんはとっとと電話を切ってしまった(>_<)
そして一旦終わるはずだったお友達との会話が続いていくことになった。
友達とお話を終えて時計を見ると、あと数時間で会社に行く時間になってた。
(日付が変わってるので)今日は健康診断(>_<)
1年1度の恐怖の健康診断。
気が進まないけど、行かないといけない。
…とりあえず、寝よう。
そうして、目まぐるしい私の一日は終わった。
鈍色の空から晴れ間が何度か見えた、そんな一日だった。