暖かなものはすぐ傍にある。
2004年3月10日今日はモルボルデー。
モルボルというのは、親会社からよこして来られる元・経理部長様のこと。
何故モルボルと呼んでいるのかについて詳細を語るのは控えるけれど、この方が来ると仕事のフローがぐっちゃぐちゃになり、破壊された業務を修復するに週末までかかる。
戦闘離脱も叶わず、1回の攻撃で複数のダメージを食らうというところは、まさにFFシリーズのモルボルと変わらない。
被害は係長様にも深刻なようで、ふたりしてひそかに頭を抱えてる。
互いに心の中でモルボル様が現状の契約が切れる10月を心待ちにしてる今日この頃。
…でも、まだ3月2週目。
モルボルの攻撃はまだまだ続くと思うと頭が痛いけれど、今日は放課後楽しみがあるので、それ+運がよければ聞くことのできる昼休みの竜樹さんの声に期待しながら、今日も魔境に入る。
親会社とこの会社とは表向き親子関係にあるとはいえ根本的に別会社なんだから、根本的にシステムが違うなんてことは当たり前のように思うのだけど、それがおかしいそれがおかしいと言っても仕方のないことばかり突っかかるように(しかも突然)文句を言いに来る。
「それはそれで仕方ないでしょう?」とは言えず、さりとて「そのシステムについてどうするかの決定権はあなたにではなく、あなたの上司にあるのだからそちら様に話してください」とも言えず。
ただイライラとモルボル様の文句を聞かされる。
気が済めば去っていくし、あまりにもフローが流れなくて困るならその旨はっきり言えば渋々去っては行くので、だいぶこの環境には慣れはしたものの、勘弁願いたいことには変わりない。
極力、モルボル様に捕まらないように気をつけながら、ようやく午前中の仕事を終える。
いつものように適当にご飯を食べ、後片付けにボスティ済ませて屋上から竜樹さんに電話しようとして思い出した。
…あ、今日は竜樹さん、病院に行く日だった。
それも竜樹さんの診察だけでなく、最近体調を崩しておられる竜樹母さんの検査結果ももらいに行くと話していたのを思い出して、しょんぼりとまた事務所に戻る。
…竜樹母さん、快方に向かってはるとよいのだけど
竜樹さんも竜樹母さんもいまひとつすっきりしない状態なのがとても悲しい。
悲しんだところで何の解決にもならないから、何かあった時にすぐに動けるだけのフットワークの軽さと強い気持ちを養わねばと思いながら、時折やってくるモルボル様にぱしぱしと答えながら、通常フローもこなしながら放課後を迎えた。
今日の楽しみに向かって街へ出る前に、駅のホームから竜樹さんに電話をする。
「お疲れ〜♪」
「今日はどうやった?お母さんどうやった?」
ずっと気になってたことが感情の勢いのまま飛び出していくので、受ける竜樹さんは少しびっくりされてたみたいだけど、
「お母さんの方は問題の数値も下がってきてるし、今のまま安静にしてたら治るって。
俺は相変わらずやぁ…」
「お母さんのことも竜樹さんのことも気になってたんよ。
手が要るんやったら、いつでも言ってね?」
「うん、頼むなぁ。
今日は取り敢えず大丈夫やから、たまには自分のために寄り道して帰ったら?」
「今日はちょっと探し物があるから出かけてみようかと思っててん。
だから急に手が要るようになったら、電話してくれたらいいからね」
「うん、そうするわ。
ありがとうなぁ…」
自分だってしんどいのに竜樹母さんのことまで頑張ってきはった竜樹さんから届く暖かく優しい言葉を抱きしめて、いつも乗るのとは反対方向の電車に乗り込む。
幸せ気分を抱き締めて街へ出たら、私が探してるものは間違いなく今日発売なのに複数のショップ駆け巡っても影も形もない…
2年近くずっとリリースされるのを待っていたから、どうしても欲しかったのにとしょんぼりしてたのだけど、ふと頭に浮かんだ場所へ電話してみたら明日入るから取っておいてくれるとのこと。
俄然機嫌がよくなって、そのまま自宅へ戻ることにした。
自分の思うままになる世界なんてそうそうある訳でなく、機嫌のいいことよりも機嫌が悪いことが多い日だってあるのかもしれない。
でもその傍にはそっと機嫌がよくなる何かが転がってる。
それが他人様には取るに足りないことでも、自分自身が機嫌よくなれたり暖かい気持ちになれたら、それは本人にとって十分大切な何かなんだろうと今は思う。
私の心を暖めるものは、いつだって私のすぐ傍にある。
冷静に考えたら鼻で笑ってしまうようなことでも、今の私には愛しいもの。
暖かなものは私のすぐ傍にある。
モルボルというのは、親会社からよこして来られる元・経理部長様のこと。
何故モルボルと呼んでいるのかについて詳細を語るのは控えるけれど、この方が来ると仕事のフローがぐっちゃぐちゃになり、破壊された業務を修復するに週末までかかる。
戦闘離脱も叶わず、1回の攻撃で複数のダメージを食らうというところは、まさにFFシリーズのモルボルと変わらない。
被害は係長様にも深刻なようで、ふたりしてひそかに頭を抱えてる。
互いに心の中でモルボル様が現状の契約が切れる10月を心待ちにしてる今日この頃。
…でも、まだ3月2週目。
モルボルの攻撃はまだまだ続くと思うと頭が痛いけれど、今日は放課後楽しみがあるので、それ+運がよければ聞くことのできる昼休みの竜樹さんの声に期待しながら、今日も魔境に入る。
親会社とこの会社とは表向き親子関係にあるとはいえ根本的に別会社なんだから、根本的にシステムが違うなんてことは当たり前のように思うのだけど、それがおかしいそれがおかしいと言っても仕方のないことばかり突っかかるように(しかも突然)文句を言いに来る。
「それはそれで仕方ないでしょう?」とは言えず、さりとて「そのシステムについてどうするかの決定権はあなたにではなく、あなたの上司にあるのだからそちら様に話してください」とも言えず。
ただイライラとモルボル様の文句を聞かされる。
気が済めば去っていくし、あまりにもフローが流れなくて困るならその旨はっきり言えば渋々去っては行くので、だいぶこの環境には慣れはしたものの、勘弁願いたいことには変わりない。
極力、モルボル様に捕まらないように気をつけながら、ようやく午前中の仕事を終える。
いつものように適当にご飯を食べ、後片付けにボスティ済ませて屋上から竜樹さんに電話しようとして思い出した。
…あ、今日は竜樹さん、病院に行く日だった。
それも竜樹さんの診察だけでなく、最近体調を崩しておられる竜樹母さんの検査結果ももらいに行くと話していたのを思い出して、しょんぼりとまた事務所に戻る。
…竜樹母さん、快方に向かってはるとよいのだけど
竜樹さんも竜樹母さんもいまひとつすっきりしない状態なのがとても悲しい。
悲しんだところで何の解決にもならないから、何かあった時にすぐに動けるだけのフットワークの軽さと強い気持ちを養わねばと思いながら、時折やってくるモルボル様にぱしぱしと答えながら、通常フローもこなしながら放課後を迎えた。
今日の楽しみに向かって街へ出る前に、駅のホームから竜樹さんに電話をする。
「お疲れ〜♪」
「今日はどうやった?お母さんどうやった?」
ずっと気になってたことが感情の勢いのまま飛び出していくので、受ける竜樹さんは少しびっくりされてたみたいだけど、
「お母さんの方は問題の数値も下がってきてるし、今のまま安静にしてたら治るって。
俺は相変わらずやぁ…」
「お母さんのことも竜樹さんのことも気になってたんよ。
手が要るんやったら、いつでも言ってね?」
「うん、頼むなぁ。
今日は取り敢えず大丈夫やから、たまには自分のために寄り道して帰ったら?」
「今日はちょっと探し物があるから出かけてみようかと思っててん。
だから急に手が要るようになったら、電話してくれたらいいからね」
「うん、そうするわ。
ありがとうなぁ…」
自分だってしんどいのに竜樹母さんのことまで頑張ってきはった竜樹さんから届く暖かく優しい言葉を抱きしめて、いつも乗るのとは反対方向の電車に乗り込む。
幸せ気分を抱き締めて街へ出たら、私が探してるものは間違いなく今日発売なのに複数のショップ駆け巡っても影も形もない…
2年近くずっとリリースされるのを待っていたから、どうしても欲しかったのにとしょんぼりしてたのだけど、ふと頭に浮かんだ場所へ電話してみたら明日入るから取っておいてくれるとのこと。
俄然機嫌がよくなって、そのまま自宅へ戻ることにした。
自分の思うままになる世界なんてそうそうある訳でなく、機嫌のいいことよりも機嫌が悪いことが多い日だってあるのかもしれない。
でもその傍にはそっと機嫌がよくなる何かが転がってる。
それが他人様には取るに足りないことでも、自分自身が機嫌よくなれたり暖かい気持ちになれたら、それは本人にとって十分大切な何かなんだろうと今は思う。
私の心を暖めるものは、いつだって私のすぐ傍にある。
冷静に考えたら鼻で笑ってしまうようなことでも、今の私には愛しいもの。
暖かなものは私のすぐ傍にある。
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