昨日は思考がふらふらしてたのと殺気立って仕事を片付けたのに疲れたせいか、やらなきゃならなかったことをすべて放棄してとっとと休んでしまった。
朝起きてもまだ疲れが抜けきってないような感じが恨めしい。
私と同じように毎朝げんなりした様子で会社に向かうという姉さまに励ましメールを飛ばして、会社に向かう。


昨日のようにまた再び殺気立って仕事を片付けなきゃならなかったらどうしようかなどと思いながら事務所に入って、やってくる仕事をきりきりと片付けてみると、今日は昨日ほどしんどくない立ち上がり。
どことなく迷走気味だった思考もよく寝たせいなのか、それともネガティブな方向に物事を捉えることもなく割と気分よく仕事を進めていく。

いつもなら午前中そこそこ緩やかな立ち上がりだと決まって昼からえげつない量の仕事がやってくるのがお約束だけれど、今日は昼からも緩やかな仕事の流れのまま。
昨日怒涛のようにやって来た仕事を今日に積み残さなかったのも結果的にはよかったのだろう。
疲労感をあまり感じることのないまま、今週の仕事は終わった。


明日は竜樹さんのご実家の事情で会えなくなると先週末に聞いていたから、帰りに竜樹邸に寄って帰ろうかなとも思ったけれど。
電話の向こうから聞こえる竜樹さんの声はかなり元気で、別段私の手を必要としてないような感じもした。
「明日来てもらっても大丈夫になるかも知れんし、久しぶりに自分のために時間を使い?」という竜樹さんの申し出に何となく異議を唱える気がしなくてそのまま電話を切り、自宅とは反対方向の電車に乗る。


週末に街に出ると人が多くて異常に疲れるのだけど、何となく遠出したくなった。
いつも寄り道すると言えば乗り慣れた電車で行ける範疇の街にしか出ないのだけど、何となく滅多に乗らない方面に行ってみたくなって、行き慣れた街ではなくその向こうにあるたまにしか行かない街へ出かける。

休日の昼間に来ると大勢の人でごった返してて自分のペースで歩くのですら難しい場所。
平日の夜に来ると休日に比べるとうんと人通りも少なく、買い物もしやすい。
滅多に行くことのない、でも行くと楽しいお店を何軒かはしごしてちまちまと買い物。
買い物をする時うっかりすると予定よりも多く買い込んでしまうので、なるべく必要最低限で留めるよう、買い物したい衝動を宥めながらいろんなアイテムを眺める。
人が少ないと悠長に迷ってても人の邪魔になるような気がしなくて延々と悩みつづけるけれど、閉店までそれほど時間が有り余ってる訳でもないからいいんだか悪いんだか…

迷いに迷った挙句、本当に必要最小限のものだけ買って店を出て、また普段行かないショップへ向かう。


確かに日中に比べると人通りが少なくて歩きやすいけれど、昼間よりもはるかに多いホームレスの人々がそこここでうろうろしてて、何となく怖い感じもする。
別段こちらから何かをしなければ何もしてこないだろうとは思っても、どことなく人数が集まってくると怖いなという感じは否めなくて、否応なく歩くスピードは速くなる。

久しぶりに来てみると、数ヶ月前にあったはずの店が姿を消し、見たことのない店がお目見えしてたりするけれど、そんな様をじっと見入ることなくすたすたすたと歩いて目指していた本屋に入り、また延々と物欲を押さえ押さえ必要最小限の商品だけを買って店を出る。

迷う時間が長かった所為でもう1軒行こうと思っていた店は閉店していて、そのまま今度は家に帰るために乗り慣れない電車の駅を捜し歩く。
ようやく駅に辿り着き、乗りなれない電車に乗って帰宅の途につく。


電車の中で、ちまっとした、でも結構重量のある買い物袋を眺めながらふと思う。

竜樹さんの体調がいい時、ふたりで一緒に買い物に出る。
行った先でうっかり欲しいものを複数見つけると、どちらかひとつにするべく一生懸命商品の前で考え込む私に「もうそれ、両方とも買うてまえや」と言ってさっさとレジに持っていってしまう竜樹さん。
結果的に欲しいと思っていたものは両方とも手には入るけれど、なんだか申し訳ない気がして素直に喜んでいいのか悪いのか迷う場面がある。

…いや、その時は悪いと思いつつも素直に「ありがとう♪」といってにぱっと笑ってるんだけども(-_-;)

自分が買い物をする時は極力最小限度のものにとどめてる印象のある竜樹さんが、私にはあっさり「両方買うてまえや」と仰る。
「私のものを両方買う前にご自分が欲しいと思うものを買ったらいいのに」と思って申し訳なく思ってきたけれど。


…あ、私が迷う姿があまりに辛気臭いからか


自分自身の今日の買い物してる時の姿を思い返すと、我ながらすごい辛気臭いなと思ったから、竜樹さんにはもっと辛気臭く見えてるのかもしれない。
せっかく気晴らしに遠出をして自分の辛気臭さを痛感してたんじゃ世話ないけれど…


…でもね、よほど気心が知れた人の前でなきゃ、悩みながら買い物なんてしないんだけどね。


よっぽど気心が知れた相手でなければ、真剣に考え込むような商品を置いてる店に一緒に行ったりはしない。
私がこんな風に迷うものだと判ってて、「まぁ、それでもつきやってやるか」と明らかにわかっててくれる人でないと、その無駄な時間を共有させるに忍びないと感じるから。
竜樹さんの前でもあまりじーっと考えこまないように気をつけていたつもりだったけれど、何時の間にか気心知れた人にする癖を彼の前でも見せてたんだなぁと思うと、それだけ自然な姿を竜樹さんの前でも晒してるんだなぁと今更ながらに思う。

自分でも延々迷いながら買い物をする姿を「辛気臭いな」とは思うけれど、竜樹さんに「辛気臭い」と言われたことはない。
暫くうんうん悩んでる姿を他のアイテムを眺めながら遠くでじっと見てるみたいで、ある程度の時間が来るまでは放っておいてくれてる竜樹さん。
どんな思いで私を見てるか聞いてみたい気はするけれど、聞いてもきっと適当にはぐらかすんだろう。


…悩む姿を鬱陶しいと思わずに見ててくれるなら、ありがたいな。


今度、欲しいものが2個出てくる場面があって、どっちにするか迷ったら。
真剣に悩みながら、こっそり横目で竜樹さんを探してみよう。
どんな風に竜樹さんが私を見ててくれるのか、その瞳の色を少し覗いてみたら。
案外、私が知りたいと感じたものの答はそこにあるのかもしれない。


久しぶりに遠出をしてみて思ったこと。


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