もしかしたら…?

2002年12月27日
今日は大掃除。
今日で今年の仕事は完全におしまい。
外は雪が散らつき、妙に冷え込みがきつい。
玄関まで出て出勤するのを躊躇いそうになるけれど、「今日で最後なんだから、頑張ろーぜー」と自分に言い聞かせて家を出た。


この会社の大掃除は毎年なんとも適当。
普段の掃除が行き届いているからか、それとも単にやる気がないだけか。
普通の掃除にちょっと手を加えた程度にしか作業をしない。
大抵私がいてるフロアの掃除が社内で一番最初に終わり、他のフロアの掃除が終わるのを何をするでもなくぼけっと待ってる状態。
去年はあまりに手持ち無沙汰で、自分のいるフロア中のゴミ箱を洗って時間を潰したような気がする。


…終わったとこからとっとと帰れたらいいのに


なんともやる気のないことを思いながら、掃除にかかる。


私は毎年窓拭き担当。
何故窓拭きなのかというと、たまたま入社した年の大掃除の時に窓を拭く羽目になったから。
このフロアにいる人みんな理由もなく、まるで暗黙の了解と謂わんがばかりに毎年同じ場所を淡々と掃除してる。

「あんまり念入りにやらんでもええで、どうせまた汚れるねんから」

「普段からこまめに掃除してるんだから…」という理由で大掃除もまたいつもよりは多少手を加えた程度の掃除しかしない人々。
それに甘えてると、本当にあっという間に窓という窓は拭き終わってしまう。


ものの見事にこのフロアの大掃除は11時半頃には終わってしまっていた。
別のフロアの人々がどんな掃除の仕方をしてるかなんて知らないのだけど、やってるのかやってないのかよく判らない様子でのたりくたりと掃除をしてる模様。
うちのフロアからも何人か応援部隊が出て行ったけれど、取り立てて忙しそうでもなく、さりとてなかなか戻っては来られない。
何か些細なことを見つけてはちまちまと片付けるけれど、とうとう本当に何もすることがなくなってしまった。

外部と繋がってるわけでもないパソコンの前に座って、ごそごそとファイルの整理だのしてもしなくてもどうでもよいようなことをして時間を過ごした。


…一体、いつになったら帰れるんだろう?


3日以上の休みになると家にいても手持ち無沙汰だからと休みを極力短く設定するような幹部さん達だから、こんな時ですら半日で帰そうとはしてくれないのか。
本当にすることがないならとっとと解散してくれれば竜樹さんのところに行けるのにと毒づきながら、取り留めなく無意味な作業を続ける。

そうしてるうちに年末最後の楽しみ、年末調整で返ってくるお小遣いを貰った。

今年は返ってくる額が少なくてなんだかがっかりだけど、返ってこないどころか支払わなければならない人のことを思えば、いくらかでも返ってくるだけマシなんだろう。
そう思いながら、密かにいつでも帰れるように支度したりして解散時間を待つ。


16時半、ようやっと解散。


ひとしきり社員さんに年末の挨拶をしてまわり、自転車に乗ろうとしたら同僚さんと鉢合わせ。
ここのところそんなに話すことができる状態ではなかったからと、寒風吹きすさぶ駐車スペースで雑談。
随分長いこと話してるうちに他の社員さんがわらわらとやってきたので、撤収。

彼女が話してくれたことは心の中で引っかかってはいたけれど、年末調整が入ったのが嬉しくて、竜樹邸に行くまでに少しだけ寄り道して少しだけ散財。
とって返して電車に乗って竜樹邸に移動した。


このところの冷え込みで、竜樹さんの体調はいまひとつ。
しんどそうな竜樹さんを見ていると胸が痛くなるけれど、なるべく明るく振舞ってみた。
台所で立って料理をしなくてもいいように、簡単な煮込み物を作って置いておく。
寒がる竜樹さんにくっついてるうちに、帰らないといけないような時間になる。
けれど眠りの浅い竜樹さんが珍しくくすーっと寝てるので、起こすのがかわいそうになってつい長居してしまう。


結局、バスがなくなってしまう時間まで竜樹邸にいついてしまった。


タクシーの手配をして帰る用意をしていると、「次に会うのは来年やなぁ」と竜樹さん。
明日はまだ28日で土曜日だし、なんでそんなことを言うのだろうと思っていたけれど、よくよく話を聞いていると竜樹さんの弟さんの家族も今年は帰ってくるそう。
海衣も明日か明後日には帰ってくると言ってたし、互いが身を置く家庭が忙しくなるから年内中に会うのはよしたのがいいだろうと。


…「忙しいのは判るけど、あともう1日くらい会う時間作れませんか?」とは言い出せなかった。


竜樹さんは竜樹さんでしないとならないことがあるのだろうし、私も本当はしないとならないことがあるのだろう。
ただ例年そんなことを言われたことがなかったから、ひどくがっかりした。


「年始もよっぽど天候に恵まれなかったら、初詣はなしやで」


がっかりしてるところに更に釘を刺されて、またべこり。


…や、今年は喪中だから初詣には行けないんだけどさ


竜樹さんが元気なら、「忙しいなら忙しいなりに会う時間を見繕ってみませんか、お互いに」とでも言えるのだろうけど、身体の具合も悪いわ忙しいわではそんな余裕を見繕えと言う方が無茶なんだろう。
そうと判っててもやっぱりがっかりはするもんだから、しっかり顔に出てそうな気がして竜樹さんの方を向き直れなかったのだけど…


「何か言おうかな?」と思った時にタクシーが来てしまったので、そのまま何も言わずに竜樹邸を出た。


無理をしてまで会う時間を作って欲しいとは思わないけれど。
「会いたい」と思う気持ちが強くなくなってるのかな?


しんどいのが勝つとそれどころじゃないのは十分承知してるけど、もしかしたら…?って思いが心の中を一瞬駆け抜ける。
それが正しいのか思いすぎなのかは、今の私には判らないけれど…



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