小さなWhite Christmas
2002年12月25日身体から疲労が抜けることはなく、どんどん蓄積されてすらいるような気はするけれど、心は極めて穏やかな朝。
空は鈍色で少し冷えるから、竜樹さんが体調を崩してなければいいけれどと思いながら家を出る。
心を暖かにする出来事があっても、その貯金で1日
機嫌よく動けることは極めて少ない。
ましてやこれから向かう先が会社ならなおのことだ。
もしも竜樹さんと一緒に暮らすようになったら、それも終わりになるんだろうか?
それとも誰といても何をしても今の環境ががらっと変わってしまわない限りは、常に朝が来る度気持ちが曇るのは避けられないのか。
考えても仕方ないようなことを思いながら、けれど昨日の貯金が少しでも長く私自身の気持ちを上向きにしてくれるようにと昨日のひと時を反芻しながら社屋に向かう。
同僚さんがいるのもあと数日。
これから先は後任に来られる別部署にいらしゃった係長さまと組むことになるのだけど、どうも私はこの方とは相性が悪いらしい。
入社したての頃、(恐らく悪意なんてものはかけらもなかったんだろうけど)彼女が何気なしにしたことがどうにもこうにも頭に来てならなくて、それからはなるべく必要以上に接触したり話したりはしないでおこうと思っていたけれど、これからは否が応でも(-_-;)をつき合わせる羽目になるのかと思うと、妙に肩に力がはいってくる感じがする。
…尤も、相性が悪いと感じてるのは係長さまも同じなんだろうけどね
仕事なんだから組みたい人とだけ仕事ができる訳でないことも、どんな嫌なことをされたからといってそれを仕事に持ち込んではならないことも判ってはいる。
今までとは全然違う仕事をすることになってアワ食ってる部分があるのも判ってる。
…けれどさ。自分とこに来たお客さんの応対くらい自分でしよーよーヽ(`⌒´)ノ
不慣れな人に朝の雑用を押し付ける形になってる部分もあるから大見得切ってそれを指摘はできる立場にないのだけど、心の中でいらいらは募ってくる。
それを表面化させて、事務所の空気を寒くしてる場合じゃないのだからと言い聞かせながら、お客の応対をして係長さまに移管する。
「自分まで大人気なくやってちゃダメだ」と言い聞かせてるのは、それが紛れもない事実だからでもあるけれど、思ったことを素直に彼女に言えないのは彼女が係長の肩書きを持ったままこちらに移ってこられたというのも大きい。
前の職場のように肩書きに拘らず自分の意見をはっきり言って、それが正しければ受け入れられるという環境なら、「せめて自分を訪ねてやってきたお客さんくらい応対してください」と言えるのだとは思う。
慣れない仕事にアワ食ってて他のことに気が回らないのは仕方がないから、都度伝える必要もあるのだとは思う。
…けれど、ここにいらっしゃる方みんな考え方古いんだわ(-_-;)
これが直属の上司なら、ニュアンスを汲み取れさえすればある程度の意見は許容されることはあるけれど、彼女は同じフロアにいてもまったく別部署の人間。
全く別部署の私が係長の肩書きを持った彼女に意見するのは彼女自身がいい顔をしないのは勿論、その周りを取り囲んでる人間がもっといい顔しない。
「せめてこうしてください」のお願いをしたために、直属の上司から説教食らうなんてばかばかしい話はない。
…どかんとやる時は、辞める時。
声に出さない程度、喉の奥でそう呟きながらじっと仕事を続ける。
いつかこの状態に慣れるのか、それとも我慢ならずにどかんとやるのか、私自身にすら判らない。
私自身がストレスで焼ききれるのも嫌だけど、ストレスで尖り切った心が私の大切な人の心に傷をつけないように気をつけなきゃならない。
なるべく係長さまの方を見ないようにして、黙々と仕事をこなしながら、早く会社を出れる時間が来るのをじっと待ちつづけた。
結局、係長さまのこと以外に物理的な仕事の方もばたついてきて、結局昨日の貯金はおろか、体力気力共に消耗し切った状態で社屋を出る羽目になった。
よろよろと家に帰り、食事の後、昨日買ってきたクリスマスケーキを金岡両親とプードルさんと食べることに。
灯りを消して蝋燭の光だけになった部屋の窓の外は白いものがちらついてるように見える。
蝋燭を吹き消してケーキを切り分け、そっと窓の外を覗くと雪がちらついていた。
…ホワイトクリスマスだぁ
漆黒の闇夜から落ちてくる白いかけらは、音もなく心の中にまで落ちてくるような感じがする。
いつか何かの授業で、「雪の中を歩いて逃げる人達は、その道行きの間に浄化されるのだ」という話を聞いたことがある。
雪がいろんなものを浄化していく意味で使われることが多いということのたとえ話だったような気がするけれど…
…この雪が鬱屈した気持ちを少しでいいから浄化してくれたらいいのに
そう思った後、「積ればバスが運休するから会社が休める」なんて思ったりしたあたりに、つくづく情緒的な部分までずたぼろになってるなぁって思ったけれど。
竜樹さんが眠ってる街にも、この雪は降っているのだろうか。
冷え込むと竜樹さんの身体には全然よくないのだけど、一瞬でいいから竜樹さんの中にある鬱屈をこの雪が浄化してくれたらいいのにと思う。
小さなホワイトクリスマスが、僅かでもいいから曇る心を浄化してくれるなら。
冷え込んでも離れてても、納得できるクリスマスになるのになって思った。
空は鈍色で少し冷えるから、竜樹さんが体調を崩してなければいいけれどと思いながら家を出る。
心を暖かにする出来事があっても、その貯金で1日
機嫌よく動けることは極めて少ない。
ましてやこれから向かう先が会社ならなおのことだ。
もしも竜樹さんと一緒に暮らすようになったら、それも終わりになるんだろうか?
それとも誰といても何をしても今の環境ががらっと変わってしまわない限りは、常に朝が来る度気持ちが曇るのは避けられないのか。
考えても仕方ないようなことを思いながら、けれど昨日の貯金が少しでも長く私自身の気持ちを上向きにしてくれるようにと昨日のひと時を反芻しながら社屋に向かう。
同僚さんがいるのもあと数日。
これから先は後任に来られる別部署にいらしゃった係長さまと組むことになるのだけど、どうも私はこの方とは相性が悪いらしい。
入社したての頃、(恐らく悪意なんてものはかけらもなかったんだろうけど)彼女が何気なしにしたことがどうにもこうにも頭に来てならなくて、それからはなるべく必要以上に接触したり話したりはしないでおこうと思っていたけれど、これからは否が応でも(-_-;)をつき合わせる羽目になるのかと思うと、妙に肩に力がはいってくる感じがする。
…尤も、相性が悪いと感じてるのは係長さまも同じなんだろうけどね
仕事なんだから組みたい人とだけ仕事ができる訳でないことも、どんな嫌なことをされたからといってそれを仕事に持ち込んではならないことも判ってはいる。
今までとは全然違う仕事をすることになってアワ食ってる部分があるのも判ってる。
…けれどさ。自分とこに来たお客さんの応対くらい自分でしよーよーヽ(`⌒´)ノ
不慣れな人に朝の雑用を押し付ける形になってる部分もあるから大見得切ってそれを指摘はできる立場にないのだけど、心の中でいらいらは募ってくる。
それを表面化させて、事務所の空気を寒くしてる場合じゃないのだからと言い聞かせながら、お客の応対をして係長さまに移管する。
「自分まで大人気なくやってちゃダメだ」と言い聞かせてるのは、それが紛れもない事実だからでもあるけれど、思ったことを素直に彼女に言えないのは彼女が係長の肩書きを持ったままこちらに移ってこられたというのも大きい。
前の職場のように肩書きに拘らず自分の意見をはっきり言って、それが正しければ受け入れられるという環境なら、「せめて自分を訪ねてやってきたお客さんくらい応対してください」と言えるのだとは思う。
慣れない仕事にアワ食ってて他のことに気が回らないのは仕方がないから、都度伝える必要もあるのだとは思う。
…けれど、ここにいらっしゃる方みんな考え方古いんだわ(-_-;)
これが直属の上司なら、ニュアンスを汲み取れさえすればある程度の意見は許容されることはあるけれど、彼女は同じフロアにいてもまったく別部署の人間。
全く別部署の私が係長の肩書きを持った彼女に意見するのは彼女自身がいい顔をしないのは勿論、その周りを取り囲んでる人間がもっといい顔しない。
「せめてこうしてください」のお願いをしたために、直属の上司から説教食らうなんてばかばかしい話はない。
…どかんとやる時は、辞める時。
声に出さない程度、喉の奥でそう呟きながらじっと仕事を続ける。
いつかこの状態に慣れるのか、それとも我慢ならずにどかんとやるのか、私自身にすら判らない。
私自身がストレスで焼ききれるのも嫌だけど、ストレスで尖り切った心が私の大切な人の心に傷をつけないように気をつけなきゃならない。
なるべく係長さまの方を見ないようにして、黙々と仕事をこなしながら、早く会社を出れる時間が来るのをじっと待ちつづけた。
結局、係長さまのこと以外に物理的な仕事の方もばたついてきて、結局昨日の貯金はおろか、体力気力共に消耗し切った状態で社屋を出る羽目になった。
よろよろと家に帰り、食事の後、昨日買ってきたクリスマスケーキを金岡両親とプードルさんと食べることに。
灯りを消して蝋燭の光だけになった部屋の窓の外は白いものがちらついてるように見える。
蝋燭を吹き消してケーキを切り分け、そっと窓の外を覗くと雪がちらついていた。
…ホワイトクリスマスだぁ
漆黒の闇夜から落ちてくる白いかけらは、音もなく心の中にまで落ちてくるような感じがする。
いつか何かの授業で、「雪の中を歩いて逃げる人達は、その道行きの間に浄化されるのだ」という話を聞いたことがある。
雪がいろんなものを浄化していく意味で使われることが多いということのたとえ話だったような気がするけれど…
…この雪が鬱屈した気持ちを少しでいいから浄化してくれたらいいのに
そう思った後、「積ればバスが運休するから会社が休める」なんて思ったりしたあたりに、つくづく情緒的な部分までずたぼろになってるなぁって思ったけれど。
竜樹さんが眠ってる街にも、この雪は降っているのだろうか。
冷え込むと竜樹さんの身体には全然よくないのだけど、一瞬でいいから竜樹さんの中にある鬱屈をこの雪が浄化してくれたらいいのにと思う。
小さなホワイトクリスマスが、僅かでもいいから曇る心を浄化してくれるなら。
冷え込んでも離れてても、納得できるクリスマスになるのになって思った。
コメント