朝から体中がピリピリ痛む。
風邪の引き始めの頃から出てくるあの嫌な感じの痛さ。
身体に嫌な感じな痛みが走る上に、これから会社に行かなきゃならないから余計に気持ちは後ろ向きになるけれど。
ひとまず給料を貰ってるうちはちゃんとせんなんからと、無理矢理自分を追い立てて家を出る。


気持ちが後ろ向きな時の思考回路はずっとひとところで堂々巡りをしてる感じが否めない。
あれやこれやいろいろ理由付けしても、結局その根拠が薄かったり思いつきが走ったりするだけのことだから、シンプルに片付くはずのものも片付かなくなる。

頭ひとつ振って、取り敢えず目の前にある仕事と派生して片付けざるを得なさそうなものを予測して作業を続ける。
そうしてるうちに、ふと気付いた。
祖母の葬儀の後にした作業でいくつかぽかをかましてた。
幸いそれは大きなトラブルを引き起こすには至らなかったけれど、今まできちんと出来てたことが落っこちてしまってたことに自己嫌悪を覚える。
ただ、自己嫌悪を引きずって新たなミスを連鎖して生み出すわけにも行かないから、ある程度のところでまた自己嫌悪の念は脇へ除けざるを得なかったのだけど…


つくづく、ここの空気もここにいる人もこの仕事の内容も。
馴染まなきゃならないと思いながらも、馴染めない、いや馴染みたくないって気持ちの方が前に出がちになる。
そのくせ「はい、さよーなら」とばかりに飛び出せないのは、状況が許さないということもあるだろうけど、飛び出して次の岸に辿り着くだけの力が今の自分にはないのかもしれないということを暗に知ってるからなのかなぁとも思う。
この会社で十分に自分の力が足りているから、他所に行っても万事オッケーにはならないだろうと思うと、勉強が足りない気がしてならない。

現状に満足する気はさらさらないけれど、自分に何が足りないかを具体的に考える機会に出くわしたということはありがたいことかもしれない。


ひとまず鬱屈した自分を押さえ込むだけの口上を考えて、今日1日はそう思って乗り切ろうと思った。

それでも疲労感を強く感じる自分がいることに変わりはなかったけれど…

よれよれな状態ですっかり寄り道する気も失せた状態で、だらだらと電車を乗り継ぐ。
その途中、携帯にメールが飛び込む。


「おつかれーぃ(’v’)/ (^^)/。
頑張って合い鍵を作れよ。合い鍵をしまう袋も用意してあるからなぁ!」


そういった内容のことをすっとぼけた表現を交えて綴ってある。


…確か、冷戦状態ちゃいませんでしたか?竜樹さん?


時々、竜樹さんのおやりになることがよく判らなくなる。
私は白黒はっきりつけたい性質なので、きっちり自分の中で納得できない限りは擦り寄らない。
だから話すのは、事態を解決するための直接手段以外に意味を持たなかったりするけれど。竜樹さんはそういう人ではないらしく、冷戦気味の状態でもくだけたメールが届いたり、何にもなかったように明るい声で電話が入ったり。

後で本人に聞くと、互いが抱えてる事態について決して忘れてる訳でもないがしろにしてる訳でもないらしいのだけど。


こうやってかわいらしいところを見せては、私も傍の人も誤魔化されていくんだよ。


…ちっしょー、ずりぃぞーヽ(`⌒´)ノ


そういうところが、竜樹さんらしいっちゃあらしいのだけど。


「こんばんは♪
今日は原因不明のへろへろで、寄り道もせずに真っ直ぐ帰ってきました。
明日所用で寄り道するので、早速作ってきますね(*^_^*)
ありがとう♪」


こちらも何食わぬ顔してメールを飛ばし、再び移動を繰り返す。
傍目には結構嬉しそうだったに違いないなぁと思うと、やっぱりまだ悔しいなと思う部分もあったのだけど…


家に帰ると、金岡母はテレビの前にプードルさんと2人鎮座していた。
「どうかしたの?」と聞くと、「これからトヨタカップがあるのよ」とのこと。
レアル対世界選抜がそのうちあるなぁとは思っていたけれど、トヨタカップは正直眼中になかった。


「あれ?今日だったの?」
「え?トヨタカップ見るために早く帰ってきたんじゃなかったの?」
「いーや、全然知らなかったよ。今日やなんて。
レアルって正直、あんまり興味なかったからさぁ…」


これがバイエルンミュンヘンだとかユベントスあたりだと、もう少し違った対応だったかもしれないけれど。
それでも、レアルの試合なんてそうそう見れる環境下にはないから、慌てて自室に戻って着替えて降りてくる。


時折、友達や姉さまからメールが飛んでくるのに返事をしながら、トヨタカップ観戦。
レアル圧勝かと言われてたけれど、そこそこオリンピアも頑張ってたような気がする。
それでも、レアルのひとり舞台っていえばひとり舞台だったのだろうか?
ぼんやりとトヨタカップを見ながら、メールの返事を打ち、途中から帰宅した金岡父を加え、三人三様の視点で試合を観戦。


「…なぁなぁなぁなぁ、あのおっさん誰や?あのおっさん?」
「はぁ?おっさんって誰よ?( -_-)」
「ほら、あのおっさん」


…おっさんてあんた、失礼な(-"-;)


金岡父はいたくフィーゴのプレーがお気に入りだったらしい。
「おっさん上手や♪」って連呼しながら、フィーゴのプレーを見てる。

私はキーパー好きなので、カシージャス。
金岡母はロベルト・カルロスのプレーと途中出場のグティの見てくれに注目(爆)


三人が好き放題なことを言いながら、サッカー観戦を終えた。


「来年は無理でも再来年あたりにバイエルンミュンヘンきたらいいなぁ」
「…トヨタカップって今年で最後とか言うてなかったか?」
「…確かにそういう噂は聞いたことあるねんけどさぁ(>へ<)」


それでも、カーン様率いるバイエルンがトヨタカップにでようものなら。
私はきっと行くだろうなぁって思う。
その時の私にいろんな意味で余裕があるかどうかは判らないけれど…


トヨタカップからまた自分自身に目を戻す。
携帯の中の竜樹さんの言葉を眺めて、また少し笑みを漏らす自分がいる。


「いつまでも誤魔化され続けるだなんて思うなよぉ(-"-#)」
「気持ちが許せるなら、もうそれでええやん(o^−^o)」


正反対向いた二人の私の攻防戦。


悔しいけれど、絆されて笑えるうちはそう悲惨な状態じゃないのかもしれない。
絆されて笑えるならそれもよしかもしれない。

白黒つけなきゃすっきりしない私のはずが、既にもう誤魔化されてる。

それですら、惚れた弱みだと言うのなら。
敢えて負けてもいいのかな?

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