昨日は仕事場でこてんぱんにのされてすっかり疲れてしまったので、竜樹さんとの電話が終わったら早々に眠ってしまった。
なのに、どことなく身体はだるい。

朝起きて見上げた空は、秋晴れ。
ただ、暑いんだか涼しいんだかよく判らなくて、着るものに困った。


今日は竜樹さんは病院に行く予定。
術後の経過を診て貰うためのちょっとした検診。
前回のことを思うと、随分早く病院を出ることになってしまったことに手放しで喜んでいいのかどうか判らなかったけれど。
それでも、(身体の中はともかく)以前よりも格段に元気でいてくれてること。
それは間違いなく、嬉しいことだから。


…身体の中にも異常が残ってませんように


そう願いながら、急いで社屋に入る。

このところしんどくて、それに引きずられるようにして気力も落ちてる感じがする。
自分自身にとってはしんどいことの理由が腐るほどあるのは事実でも、それは「ここ」にいてる間通してはならないこと。
来年ここを飛び出すにせよ、留まるにせよ。
もう少し原点に立ち返ってみる必要があるのかもしれないなぁと思う。
気力が死んでる割には、割と粗相なく対応は出来てはいるとしても…

そんな風に思いながら、やってくる仕事の対応に追われていた。


ばたばたした午前中が終わり、ぼんやりと昼休みを過ごす。
ふと竜樹さんのことが気になって、メールをひとつ飛ばす。


「お昼食べた?今日は竜樹さんの予想は当たりそうな感じです(*^_^*)
…はずれの方が当たったら嫌だけど(-_-;)」


そんなメールを飛ばし終えると、友達からメールがぽかぽかと飛んでくる。
その度に「机の上でウシガエルが唸ってるぞーщ( ̄∀ ̄)ш」とボスが叫ぶ。
小さくなりながらメールを打ち返してるうちに、昼休みが終わってしまった。


昼からはのんびりした仕事の流れで少しぼんやり気味に仕事をしていた。
突然、鞄が揺れてびっくり。
そっと鞄を覗くと、竜樹さんから「無事に病院から戻ったよ」というメールだった。


…その文章がまた面白くて、笑いを堪えるのが大変だったけれど


それから暫くして、また鞄が揺れる。
そっと覗き込むと、竜樹さんからのメール。
今度は普通の文体で今日の診察の報告をしてくれていた。


「天気に恵まれて、病院までの小旅行になったわ。」


書き出しの部分で、今日の診察結果が喜べるものだろうなぁという気はした。

術後の身体の中の状態は、最初の手術した直後の状態と変わりなかったそう。
執刀医の先生は「また痛くなったのか?」と思ったみたいで、表情が強張っていたらしいけれど、診察してみて異常が見られないと判って安心された模様。
診察室での様子がとてもよく判る文章で、私も安心した。


…あとは少しずつリハビリして、もっと元気になれるように頑張っていくだけだね


そう思うと、また私の中で気力が息を吹き返したようで、仕事に対して意識を静めていった。
いつもよりは少ない仕事を片付け一息つくと、また鞄が揺れた。
見ると、またコミカルなメール。


「密書でござる!定時に帰れそうならば、連絡せよ!
帰れるならば、お迎えに上がる」


…これに乗らない訳がない。


今度は社員さんの目を盗んで、こちこちとメールを打つ。。


「定時に出ます(*^-^*)」


そっとメールを飛ばし、またちょろちょろやってくる仕事を片付けていく。

「仕事の後は、もれなく竜樹さん♪」

それは私には一番のご褒美だから…


定時に会社を飛び出して、竜樹さんがいつも待っててくれる場所に向かう。
暫く待ったけれど、竜樹さんは迎えにきてくれた。


「お疲れ〜♪(*^-^*)」
「竜樹さんもお疲れ〜♪(o^−^o)」


楽しい放課後デートが始まる。


竜樹邸に着いて、ご飯を食べようということになって、簡単に済ませるためにレトルトカレーを探す竜樹さん。

「在庫、切れてる(>へ<)」


急遽、冷蔵庫に残ってたものを集めて他人丼を作り、二人でキリンカップを見ながら過ごす。
ハーフに入った頃、竜樹さんはお風呂に入った。
私はひとりでキリンカップを見続ける。


「霄も風呂に入ったら?」


上がってきた竜樹さんの勧めに従って私もお風呂に入る。
ゆっくり浸かって上がってきて、二人であまあまな時間を過ごして…


気がつくと、帰らないとならない時間だった。


本当は帰りたくないなぁと思いながらも、今はまだその時ではなくて。
その時はいつかではなく、かなり近いうちにやってくると判ってはいるけれど…
仕事場での疲れを他所にやってくれる、愛しい時間と別れるのはやっぱり寂しいものがある。


…ふと、竜樹さんの背中に触れた。


「どしたんや?」
「…や、なんでもないです」

「ここなぁ、まだ感覚がないねん」


どうやらまだ神経の一部が繋がってないところがあるらしい。
その関係で身体の一部分が血行が悪くてひどく冷たくなっている。
暫く冷えきってる部分に触れつづける。
そんなもので冷え切った部分に熱が戻るのかどうかすらも判らないけれど、竜樹さんに声をかけられるまでずっとずっと冷え切った部分を抱き締めるように暖めつづけた。


こんな風に二人で過ごす時間が特別なものでなくなる日が来たとしても、二人でいる時間が大切なものだと思い続けていられたらいいなと思う。
その時間がずっと大切だと思うように、竜樹さんのことをずっと大切に想って生きていけたらと思う。


足りないものがあるなら、補えばいい。
困ることがあるなら、可能な限り補い合って生きていければいい。
いつまでも竜樹さんと小さな暖かさを守りながら、歩きたいなぁと願いつづける。

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