心を拠り所にして…
2002年10月15日不思議なことに、竜樹邸から戻ってくるとまた寝つきが悪くなった。
あまり薬には頼りたくないけれど、昨日は竜樹さんに分けて貰った薬で無理矢理眠った。
だから今朝はまだすっきりしているけれど。
…もしかすると私は竜樹さんと離れずにいてる方が体にはいいのかも知れない。
決して、この家に戻ってきてからの時間が不愉快だった訳じゃないんだけど。
奇妙な感覚を覚えたまま、家を出た。
身体はそれほどだるくはないけれど、気力がついてこない感じ。
今日は同僚さんがお休みなので、無駄に忙しくなることは請け合い。
それが余計に気力を削いでいく気がする。
たらりたらりと移動してるところに、メールがひとつ飛び込む。
…竜樹さんからだった。
「おっはよー(’v’)/ (^^)/」
コミカルな出だしのメールに吹き出しそうになる。
竜樹さんがちゃんと眠れて気持ちよく起きられたことが判るだけでも嬉しいのに、気持ちが沈まないように配慮がなされてるんだということが文面から良く判る。
「おはようございます。今日は同僚さんがお休みなので、多分忙しくなると思います(T^T)
適当に気分転換しながら、やり過ごします。
竜樹さんの1日が素敵なものでありますように。」
ほどなくして返ってきたお返事に思わず顔を赤らめてしまったけれど。
朝から気分よく社屋に入った。
案の定、事務所は人外魔境な状態。
何が忙しいというわけでなく、ひとつひとつ検証すれば無駄に忙しいとしか言い様がない。
ひとつの作業が片付かないままどんどん上乗せされる仕事に午前中からこてんぱんにやられた。
物理的な仕事量だけなら乗り切りようはあるけれど、それに付随してさらに気を滅入らせていくような要素が沢山おまけでついてくる。
それが高じてくると噛み付くように鳴り響く電話も取りたくないし、決められた会社の書類フォームなんて二度と見たくないような状態に陥る。
こんな日に限って、なかなか時間は進まない。
無駄な作業ばかりが増えていく。
いい加減投げてしまいたくなる度に、鞄の中で携帯が揺れつづけた。
毎朝やりとりしてる友達からのメールもあったけれど、その殆どが竜樹さんからのものだった。
いつもよりも3割増くらいかわいらしいメールが届く。
内容は他愛のないものだったりするけれど、竜樹さんから届くメールがただただ嬉しかった。
他の社員さんの目を盗んで携帯を眺めては、また仕事を片付ける気力を取り戻していった。
それでも、すべての仕事が終わる頃には体力気力共に尽きてしまっていた。
…おまけに、外に出ると雷付きの雨。
仕事でこてんぱんにのされたのに、さらに疲れを助長するような状態でよろよろと帰路につく。
仕事中竜樹さんから貰ったメールに一切お返事が出来なかったので、移動の傍らこちこちとお返事を飛ばす。
うっかり教え損ねたことがあって、それを見つけてしまった竜樹さん。
どういう訳かそれを嬉しそうに教えてくれた。
極力明るいメールをくれる竜樹さんに明るい話を提供できない。
作れば作れないことはないのかもしれないけれど、気力を起こすのが辛い。
会社から開放されればしんどいのが吹っ飛ぶのがお約束なのに、疲れだけが累積して気力をあげるのの足を引っ張ってる感じ。
…どやって、お返事しよう?
言葉が頭の奥で引っかかって出てこない。
上手に文字に置き換えて送信することが出来ない。
笑えるような要素を混ぜてみた結果、何だかずれたメールを飛ばすことになってしまった。
その文面を見てただ笑ってもらえたらいいなと思った。
今の自分の状態を慮ってくれなくてもいい。
ただ言葉だけを拾ってくれたらと思った。
暫くすると、鞄の中の携帯が揺れる。
竜樹さんからまた明るいメールが届く。
いろんな言葉がそこには詰まっていたけれど、メールの結びが心に触れる。
「俺はそらちゃんの味方だぁい(’v’)/!」
そう言われたところで根本的に何が変わる訳でないと知りながら。
誰がどうやったってあの環境が変わることがないと知りながら。
それでもそう言ってくれることが嬉しかった。
竜樹さんが私の心の傍にいてくれることが、私の心の拠り所になるのだから…
心が僅かに息を吹き返したような気がして、またお返事をこちこちと打ち始める。
「2タテでこてぱきにされることは滅多にないので、明日はきっといい日だよ。
だって、竜樹さんががついてるんだもん♪
ありがとね。
めげずに頑張るよ(^.^)」
明日また今日と同じくらい会社で消耗し尽くしても。
竜樹さんがそこにいてくれれば、最後にはきっと元気な自分を取り戻せると思うから。
竜樹さんから貰ったメールに保護をかけて、鞄にしまいこんだ。
竜樹さんの言葉に元気を取り戻して、また移動を繰り返した。
自宅に辿り着いて、夕飯を食べて暫くすると自室でうつらうつらしてしまう。
頭の奥の方で、メールの着信音が聞こえる。
「電話、できる?」
慌てて部屋電から、竜樹さんに電話する。
迎えてくれた竜樹さんの声は陽だまりのようだった。
暫く話して、やっぱり来年には会社を変わった方がいいだろうなと今更なことを強く感じたけれど。
竜樹さんから元気を貰って、その日1日を機嫌よく終えられてるうちは、もう少しだけ頑張ろうかと思う。
この先、私から竜樹さんに沢山の元気を送り出さなきゃならなくなった時、間違いなく今の環境下では私自身がもたなくなることは判っているけれど。
竜樹さんが元気でいられるうちは、竜樹さんと一緒にまだ頑張れると思えるうちは。
よろよろとでも1日を乗り切ってくしかないんだろうなぁと思う。
それはきっと何処へ身を置いても変わらないこと。
竜樹さんの心を拠り所にして、明日もまた頑張ろう。
その繰り返しでいつか2人で幸せになるべき場所を手に入れるために。
しんどくても、も少しだけ頑張ろうかなと思う。
あまり薬には頼りたくないけれど、昨日は竜樹さんに分けて貰った薬で無理矢理眠った。
だから今朝はまだすっきりしているけれど。
…もしかすると私は竜樹さんと離れずにいてる方が体にはいいのかも知れない。
決して、この家に戻ってきてからの時間が不愉快だった訳じゃないんだけど。
奇妙な感覚を覚えたまま、家を出た。
身体はそれほどだるくはないけれど、気力がついてこない感じ。
今日は同僚さんがお休みなので、無駄に忙しくなることは請け合い。
それが余計に気力を削いでいく気がする。
たらりたらりと移動してるところに、メールがひとつ飛び込む。
…竜樹さんからだった。
「おっはよー(’v’)/ (^^)/」
コミカルな出だしのメールに吹き出しそうになる。
竜樹さんがちゃんと眠れて気持ちよく起きられたことが判るだけでも嬉しいのに、気持ちが沈まないように配慮がなされてるんだということが文面から良く判る。
「おはようございます。今日は同僚さんがお休みなので、多分忙しくなると思います(T^T)
適当に気分転換しながら、やり過ごします。
竜樹さんの1日が素敵なものでありますように。」
ほどなくして返ってきたお返事に思わず顔を赤らめてしまったけれど。
朝から気分よく社屋に入った。
案の定、事務所は人外魔境な状態。
何が忙しいというわけでなく、ひとつひとつ検証すれば無駄に忙しいとしか言い様がない。
ひとつの作業が片付かないままどんどん上乗せされる仕事に午前中からこてんぱんにやられた。
物理的な仕事量だけなら乗り切りようはあるけれど、それに付随してさらに気を滅入らせていくような要素が沢山おまけでついてくる。
それが高じてくると噛み付くように鳴り響く電話も取りたくないし、決められた会社の書類フォームなんて二度と見たくないような状態に陥る。
こんな日に限って、なかなか時間は進まない。
無駄な作業ばかりが増えていく。
いい加減投げてしまいたくなる度に、鞄の中で携帯が揺れつづけた。
毎朝やりとりしてる友達からのメールもあったけれど、その殆どが竜樹さんからのものだった。
いつもよりも3割増くらいかわいらしいメールが届く。
内容は他愛のないものだったりするけれど、竜樹さんから届くメールがただただ嬉しかった。
他の社員さんの目を盗んで携帯を眺めては、また仕事を片付ける気力を取り戻していった。
それでも、すべての仕事が終わる頃には体力気力共に尽きてしまっていた。
…おまけに、外に出ると雷付きの雨。
仕事でこてんぱんにのされたのに、さらに疲れを助長するような状態でよろよろと帰路につく。
仕事中竜樹さんから貰ったメールに一切お返事が出来なかったので、移動の傍らこちこちとお返事を飛ばす。
うっかり教え損ねたことがあって、それを見つけてしまった竜樹さん。
どういう訳かそれを嬉しそうに教えてくれた。
極力明るいメールをくれる竜樹さんに明るい話を提供できない。
作れば作れないことはないのかもしれないけれど、気力を起こすのが辛い。
会社から開放されればしんどいのが吹っ飛ぶのがお約束なのに、疲れだけが累積して気力をあげるのの足を引っ張ってる感じ。
…どやって、お返事しよう?
言葉が頭の奥で引っかかって出てこない。
上手に文字に置き換えて送信することが出来ない。
笑えるような要素を混ぜてみた結果、何だかずれたメールを飛ばすことになってしまった。
その文面を見てただ笑ってもらえたらいいなと思った。
今の自分の状態を慮ってくれなくてもいい。
ただ言葉だけを拾ってくれたらと思った。
暫くすると、鞄の中の携帯が揺れる。
竜樹さんからまた明るいメールが届く。
いろんな言葉がそこには詰まっていたけれど、メールの結びが心に触れる。
「俺はそらちゃんの味方だぁい(’v’)/!」
そう言われたところで根本的に何が変わる訳でないと知りながら。
誰がどうやったってあの環境が変わることがないと知りながら。
それでもそう言ってくれることが嬉しかった。
竜樹さんが私の心の傍にいてくれることが、私の心の拠り所になるのだから…
心が僅かに息を吹き返したような気がして、またお返事をこちこちと打ち始める。
「2タテでこてぱきにされることは滅多にないので、明日はきっといい日だよ。
だって、竜樹さんががついてるんだもん♪
ありがとね。
めげずに頑張るよ(^.^)」
明日また今日と同じくらい会社で消耗し尽くしても。
竜樹さんがそこにいてくれれば、最後にはきっと元気な自分を取り戻せると思うから。
竜樹さんから貰ったメールに保護をかけて、鞄にしまいこんだ。
竜樹さんの言葉に元気を取り戻して、また移動を繰り返した。
自宅に辿り着いて、夕飯を食べて暫くすると自室でうつらうつらしてしまう。
頭の奥の方で、メールの着信音が聞こえる。
「電話、できる?」
慌てて部屋電から、竜樹さんに電話する。
迎えてくれた竜樹さんの声は陽だまりのようだった。
暫く話して、やっぱり来年には会社を変わった方がいいだろうなと今更なことを強く感じたけれど。
竜樹さんから元気を貰って、その日1日を機嫌よく終えられてるうちは、もう少しだけ頑張ろうかと思う。
この先、私から竜樹さんに沢山の元気を送り出さなきゃならなくなった時、間違いなく今の環境下では私自身がもたなくなることは判っているけれど。
竜樹さんが元気でいられるうちは、竜樹さんと一緒にまだ頑張れると思えるうちは。
よろよろとでも1日を乗り切ってくしかないんだろうなぁと思う。
それはきっと何処へ身を置いても変わらないこと。
竜樹さんの心を拠り所にして、明日もまた頑張ろう。
その繰り返しでいつか2人で幸せになるべき場所を手に入れるために。
しんどくても、も少しだけ頑張ろうかなと思う。
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