持てるものを分け合って
2002年10月14日竜樹さんとこで癖付けたことが功を奏したのか、朝早く目が覚めた。
しかも身体は妙にすっきりしている。
けれど、右側に感じられた温みがなくて実感する。
…あ、竜樹さんいないんだ。
当たり前のことがひどく寂しくて、布団の中でぐずぐずしてる。
暫くすると、携帯にメールがひとつ。
「起きとるかぁ?歯、磨いたかぁ[^。^]V?」
タイミングよく竜樹さんからメールが届いたのが嬉しくてお返事。
「30分前からぼんにゃりしてました。
昼まで寝飛ばすことはなかったです。
ありがとうね(*^_^*)」
またすかさず返事が届くのが嬉しかったけれど、やっぱり隣にいないことが寂しくてつい本音が出てしまう。
「朝、起きてお前さんがいなかったので、寂しかったよー(ノ_;)」
また着信。
「タハハ(~~)/ 」
心が近くにあればそれでいい。
今はそれでいい。
そんな風に思えたから、携帯を身につけてまた階下に降りる。
出発の時間まで海衣や姪御と話して、お見送り。
海衣一家が来ると一気に賑やかになるこの家も、彼らが去ると一気に静かになる。
ここ数日、金岡家?1の座を奪われていたプードルさんはよっぽど疲れたようで、お昼ご飯の用意をしても起きてくる様子もない。
金岡父と二人で簡単な昼ごはんを食べる。
後片付けをして暫く金岡父と話をしてると、金岡母が戻ってきたのでまた簡単なご飯を出して暫く話して自室に戻る。
一人になると、また寂しくなって他愛もないメールを送ってみる。
「妹一家が帰京し、備蓄してたもので昼食にしました。
お前さんはお昼ごはん食べたの?」
「お前さん」なんて、何時の時代の人だよと笑いながら明るい空にメールを飛ばすと、程なくしてまたお返事。
「食べたよ、自家製牛すき丼(^.^)(+.+)! あんまりうまくネェや。」
…その後に続く言葉があまりにかわいくて、また笑う。
「(T^T)ヽ(^_^*)
土曜にまたご飯作るから、めげないでね(^_-)」
そう送ってから暫くお返事がなかったので、ぼんやり本を読んだり片付けたり転寝したり…
突然そこにまたメールが届く。
「わんこ、元気かぁ?」
嬉しくてまたお返事。
「沢山のお客さんに疲れた模様です。
今まで自分がこの家の王子様やったのに、姪御に一番の座を奪われたことが堪えたようで、今はぐーすか寝ています(笑)」
そしてまた暫くしてからメールがひとつ。
…その返事がどことなくかわいらしくて、またひとり部屋の中で転げ回ってしまったけれど(*^-^*)
実際のメールの感覚としては1時間くらいのラグはあるのだけど、手術前に比べたら格段にメールの数は増えている。
それは元気になったのだという小さな証のひとつ。
メールを打ったりパソコンの前に向かうことがそれほど身体に負担にならなくなってるのかもしれないと思うと、それがただ嬉しい。
…けれど、ふと思い出す。
竜樹邸滞在中、何度か左手で文字を書く練習をしているのを見かけた。
「…右手の調子が悪いの?」
「いや、そんなことはないねんけどさ。
何かあったときのためにどちらでも書けるようにしとこかと思ってさ」
今後何が起こるか判らないことに対して打てる布石はみんな打とうというその姿に、もしかしたら、何一つ終わってないんじゃないかという感じがして、胸の奥が少し痛んだけれど。
何かが起こったとしても、それに対応するべき布石を打とうとする、その前向きな気持ちが以前よりもさらに強くなってること。
それは「生きよう」とする力であることには違いないんだ。
どこにいても、心の傍にいようとしてくれてる竜樹さんに、どう答えるのか。
その隣を歩く私に何が出来るのか、何が必要なのか。
考えてしまうこともまた多いけれど。
…私も頑張るから。
竜樹さんの隣を歩くべきものがしなきゃならないことは、すべてするよ?
竜樹さんが私に与えてくれるものが私の中で力に変わるように。
私が竜樹さんにすることが竜樹さんの中で力に変わるように。
互いが持てるものを分け合って、歩いていきたいと思う。
これからも、ずっと…
しかも身体は妙にすっきりしている。
けれど、右側に感じられた温みがなくて実感する。
…あ、竜樹さんいないんだ。
当たり前のことがひどく寂しくて、布団の中でぐずぐずしてる。
暫くすると、携帯にメールがひとつ。
「起きとるかぁ?歯、磨いたかぁ[^。^]V?」
タイミングよく竜樹さんからメールが届いたのが嬉しくてお返事。
「30分前からぼんにゃりしてました。
昼まで寝飛ばすことはなかったです。
ありがとうね(*^_^*)」
またすかさず返事が届くのが嬉しかったけれど、やっぱり隣にいないことが寂しくてつい本音が出てしまう。
「朝、起きてお前さんがいなかったので、寂しかったよー(ノ_;)」
また着信。
「タハハ(~~)/ 」
心が近くにあればそれでいい。
今はそれでいい。
そんな風に思えたから、携帯を身につけてまた階下に降りる。
出発の時間まで海衣や姪御と話して、お見送り。
海衣一家が来ると一気に賑やかになるこの家も、彼らが去ると一気に静かになる。
ここ数日、金岡家?1の座を奪われていたプードルさんはよっぽど疲れたようで、お昼ご飯の用意をしても起きてくる様子もない。
金岡父と二人で簡単な昼ごはんを食べる。
後片付けをして暫く金岡父と話をしてると、金岡母が戻ってきたのでまた簡単なご飯を出して暫く話して自室に戻る。
一人になると、また寂しくなって他愛もないメールを送ってみる。
「妹一家が帰京し、備蓄してたもので昼食にしました。
お前さんはお昼ごはん食べたの?」
「お前さん」なんて、何時の時代の人だよと笑いながら明るい空にメールを飛ばすと、程なくしてまたお返事。
「食べたよ、自家製牛すき丼(^.^)(+.+)! あんまりうまくネェや。」
…その後に続く言葉があまりにかわいくて、また笑う。
「(T^T)ヽ(^_^*)
土曜にまたご飯作るから、めげないでね(^_-)」
そう送ってから暫くお返事がなかったので、ぼんやり本を読んだり片付けたり転寝したり…
突然そこにまたメールが届く。
「わんこ、元気かぁ?」
嬉しくてまたお返事。
「沢山のお客さんに疲れた模様です。
今まで自分がこの家の王子様やったのに、姪御に一番の座を奪われたことが堪えたようで、今はぐーすか寝ています(笑)」
そしてまた暫くしてからメールがひとつ。
…その返事がどことなくかわいらしくて、またひとり部屋の中で転げ回ってしまったけれど(*^-^*)
実際のメールの感覚としては1時間くらいのラグはあるのだけど、手術前に比べたら格段にメールの数は増えている。
それは元気になったのだという小さな証のひとつ。
メールを打ったりパソコンの前に向かうことがそれほど身体に負担にならなくなってるのかもしれないと思うと、それがただ嬉しい。
…けれど、ふと思い出す。
竜樹邸滞在中、何度か左手で文字を書く練習をしているのを見かけた。
「…右手の調子が悪いの?」
「いや、そんなことはないねんけどさ。
何かあったときのためにどちらでも書けるようにしとこかと思ってさ」
今後何が起こるか判らないことに対して打てる布石はみんな打とうというその姿に、もしかしたら、何一つ終わってないんじゃないかという感じがして、胸の奥が少し痛んだけれど。
何かが起こったとしても、それに対応するべき布石を打とうとする、その前向きな気持ちが以前よりもさらに強くなってること。
それは「生きよう」とする力であることには違いないんだ。
どこにいても、心の傍にいようとしてくれてる竜樹さんに、どう答えるのか。
その隣を歩く私に何が出来るのか、何が必要なのか。
考えてしまうこともまた多いけれど。
…私も頑張るから。
竜樹さんの隣を歩くべきものがしなきゃならないことは、すべてするよ?
竜樹さんが私に与えてくれるものが私の中で力に変わるように。
私が竜樹さんにすることが竜樹さんの中で力に変わるように。
互いが持てるものを分け合って、歩いていきたいと思う。
これからも、ずっと…
コメント