リラックスルームへようこそ
2002年10月11日竜樹さんとの甘やかな電話の後、携帯にメールがひとつ飛び込んだ。
友達からの救難信号だったので、少しばかり電話で話した。
元気そうに振舞うのに相当無理してるんだろうなぁと思いつつ、その元気を引き出すための言葉を捜しつづけた。
ひとしきり話して電話を切り、暫し眠りにつく。
翌日から竜樹邸に滞在するにもかかわらず、その準備をするのを忘れたまままで…
…朝、いつもより少しばかり早く目が覚めたのは救いだった
慌てて大きめの鞄に2日分の荷物を詰め込んで、部屋を出る。
金岡母に家を3日ばかり空けることをまたしても直前になって話したために、ご機嫌斜めにさせてしまった。
よりによって、この連休中に海衣一家が金岡家に戻ってくるとのこと。
姪御ちゃんの七五三のためらしい。
「海衣たちが戻ってくる時によりにもよって家を空ける〜?」
白い目で見られたけれど、予定を覆す気にはならず謝り倒して家を出る。
…あ。
どたばた続きで家を出たために、携帯を置き忘れてしまった。
会社が終わった後、竜樹さんが迎えに来てくれることにはなってるけれど、連絡が取れないことを知らせておかないと何かあった時大変。
朝にやりとりする友達には最近微妙なことを話していたので、あらぬ心配もかけるかもしれない。
金岡家で緊急事態が発生しても対処できない。
そう思うともっと慌ててもいいはずなのに、どこかちょっとばかり「ま、いいか」な自分が頭を擡げている。
いつも移動は言葉を紡いでは飛ばし紡いでは飛ばししてるけれど、何をするでもなく暫くうつらうつらしていた。
そのせいか、会社に入っても暫くぼっとした状態が長く続いてしまったのは問題だけど…
仕事の方は不機嫌モードに差し掛かりそうな立ち上がりだけど、ひとまず8時間半我慢すれば暖かい時間が待っている。
何かのアクシデントで足元を掬われそうになると、「ご褒美は竜樹さん」と心の中でぼそぼそと呟きつづけた。
お昼は相変わらず「ボスショー」を堪能し、ちょっと退席して竜樹さんに電話。
携帯を持ってないことを伝えると、待ち合わせ場所を決めてくれた。
…あとは迷いなく仕事を片付けるだけ
降って湧いてくる仕事を片付けて、とっとと事務所を後にした。
消耗が激しくてふらふらしてるけれど、待ち合わせの場所へ急ぐべく自転車をかっ飛ばす。
待ち合わせの場所でぼんやりと待っていると、目の前に滑り込んでくる竜樹カー。
「お疲れ〜♪(*^-^*)」
いよいよゆったりした連休が始まる。
竜樹邸へ向かう道路はちょうど帰宅時間にあたるからか結構な渋滞。
ともするといらいらしがちな時間帯だけれど、竜樹さんが隣にいる時間は優しい。
…小腹が空いたので、竜樹さんお気に入りのめざしを貰ってぼそぼそと食べる。
色気もへたくれもない自分が何だか悲しいけれど。
ひとしきりすると渋滞から逃れられ、竜樹さんもほっとしたような表情になる。
そして、竜樹邸へ。
「ようこそ、リラックスルームへ」
今回のお泊まり会は、ちょっとした目的がある。
いつも熟睡しきれずに身体にだるさを覚えたり頭痛に悩まされたりしてる私がゆったりと睡眠がとれるような状態にするための環境を作ること。
そこでゆっくりペースを作って、金岡家にそのペースを持ち帰ること。
平たく言えば、睡眠強化合宿。
「この3日間は、ゆったり過ごそうなぁ(*^-^*)」
ほにゃっとした笑顔は私の気持ちを和らげる。
そこへ竜樹さんのご実家から内線。
今日は久しぶりにみんなで食事に出かけることになる。
竜樹さんは焼肉が食べたかったらしいけれど、紆余曲折あって和食のレストランへ。
段差が多いところなので、竜樹母さんが転ばないように少し支えながら歩く。
週末の和食レストランの座敷席は異様なる盛り上がり。
「こんな時期に何の会なんだろうねぇ?」と首を傾げながら、メニューを眺める。
竜樹父さんと竜樹さんは早々に決まる。
私は周りのご様子を伺いながら、さりげなく食べるものを決める。
竜樹母さんはなかなか決まらない。
4人4様のメニュー選びを展開、注文。
その後は、暫し歓談。
いつもは竜樹母さんが話し始め、竜樹父さんと私とでフォローし、竜樹さんが要所要所で言葉を挟むのだけど、今日は竜樹母さん相当お疲れのようで食事が来るまでの間、うつらうつらしておられる。
竜樹父さんが気にして竜樹母さんに話をふるけれど、竜樹母さんはうつらうつら。
あまりにお疲れのようなので、私は話し掛けずに時折竜樹父さんと竜樹さんの話に参加し、時々ぼけっとしていた。
料理が運ばれてきてからも、竜樹母さんはのつのつしておられる。
竜樹父さんが何かと世話を焼かれているのが、何だかほほえましいなぁと思いながら、私もまた黙々とご飯を食べていた。
ご飯を食べ終え、竜樹母さんの意識がしゃんとするまでお茶を飲み飲み歓談し、店を後にする。
竜樹さんのご実家までご両親をお送りした後、2人でドライブ。
…目的地は金岡家。
21時をまわっていたので、今更家に携帯を取りに戻るのはどうかと思ったけれど、竜樹さんも留守中に何かあっても困るだろうとわざわざ車を出してくれた。
家に帰るためではなく、忘れ物をを取ったらまた出かける。
戻る先が竜樹邸だということが、何だか不思議な感じがする。
携帯を取りに家に入ると、真っ先にプードルさんが出迎えてくれる。
竜樹さんを外で待たせているのであまり長いこと遊んでいられない。
金岡両親はテレビに夢中で私が戻ってもあまり反応がない。
戻ってきたことの理由をあまり突っ込まれたくない状態だったからこれはこれでよかったんだけど、あまり無関心でいられると複雑な思いになるのは勝手者の性なのか。
携帯を握り締め、プードルさんに挨拶して、また竜樹さんの許へ向かう。
夜のドライブは大好き。
竜樹さんは完全朝方生活に戻ったため夜の運転は辛そうだけれど、夜の闇にヘッドライトとテールライトが泳ぐ様を見るのが好き。
暫し夜のドライブを楽しんだ後、竜樹邸へ。
「これからリラックスタイムやで♪」
竜樹さんのほにゃっとした笑顔にやっとひと心地ついた感じ。
お風呂を沸かしてる間、コーヒーを飲んだりテレビを見たり話したり。
穏やかな時間が流れる。
暫くすると、竜樹さんはお風呂の火を止めに行った。
なかなか戻ってこられないので「何をしてはるんやろ?」と思ってると…
「霄ぁ。お風呂入ってみ?」
竜樹さんに勧められるままお風呂に入ると、いい香りがする。
先週のオレンジオイルの香りとはまた違った香り。
「こないだはオレンジやってんけど、今日はラベンダーにしてみてん(*^-^*)」
いい香りのお湯の温度も丁度よく、すぐにのぼせる私にしては珍しく長い間入っていた。
お風呂から出ると、冷たい水をくれた。
「ひと息ついたら、これ飲んどきや」
そう言って錠剤をひとつ。
先に竜樹さんはおねむさんになったらしく、2階に上がっていった。
汗が引いた頃、私も錠剤をひとつ飲んでぼけっとする。
珍しく心地よい眠さがやってきた。
私も2階へあがって、竜樹さんの隣で横になる。
竜樹邸はリラックスルーム。
久しぶりに穏やかで心地よい眠りについた。
友達からの救難信号だったので、少しばかり電話で話した。
元気そうに振舞うのに相当無理してるんだろうなぁと思いつつ、その元気を引き出すための言葉を捜しつづけた。
ひとしきり話して電話を切り、暫し眠りにつく。
翌日から竜樹邸に滞在するにもかかわらず、その準備をするのを忘れたまままで…
…朝、いつもより少しばかり早く目が覚めたのは救いだった
慌てて大きめの鞄に2日分の荷物を詰め込んで、部屋を出る。
金岡母に家を3日ばかり空けることをまたしても直前になって話したために、ご機嫌斜めにさせてしまった。
よりによって、この連休中に海衣一家が金岡家に戻ってくるとのこと。
姪御ちゃんの七五三のためらしい。
「海衣たちが戻ってくる時によりにもよって家を空ける〜?」
白い目で見られたけれど、予定を覆す気にはならず謝り倒して家を出る。
…あ。
どたばた続きで家を出たために、携帯を置き忘れてしまった。
会社が終わった後、竜樹さんが迎えに来てくれることにはなってるけれど、連絡が取れないことを知らせておかないと何かあった時大変。
朝にやりとりする友達には最近微妙なことを話していたので、あらぬ心配もかけるかもしれない。
金岡家で緊急事態が発生しても対処できない。
そう思うともっと慌ててもいいはずなのに、どこかちょっとばかり「ま、いいか」な自分が頭を擡げている。
いつも移動は言葉を紡いでは飛ばし紡いでは飛ばししてるけれど、何をするでもなく暫くうつらうつらしていた。
そのせいか、会社に入っても暫くぼっとした状態が長く続いてしまったのは問題だけど…
仕事の方は不機嫌モードに差し掛かりそうな立ち上がりだけど、ひとまず8時間半我慢すれば暖かい時間が待っている。
何かのアクシデントで足元を掬われそうになると、「ご褒美は竜樹さん」と心の中でぼそぼそと呟きつづけた。
お昼は相変わらず「ボスショー」を堪能し、ちょっと退席して竜樹さんに電話。
携帯を持ってないことを伝えると、待ち合わせ場所を決めてくれた。
…あとは迷いなく仕事を片付けるだけ
降って湧いてくる仕事を片付けて、とっとと事務所を後にした。
消耗が激しくてふらふらしてるけれど、待ち合わせの場所へ急ぐべく自転車をかっ飛ばす。
待ち合わせの場所でぼんやりと待っていると、目の前に滑り込んでくる竜樹カー。
「お疲れ〜♪(*^-^*)」
いよいよゆったりした連休が始まる。
竜樹邸へ向かう道路はちょうど帰宅時間にあたるからか結構な渋滞。
ともするといらいらしがちな時間帯だけれど、竜樹さんが隣にいる時間は優しい。
…小腹が空いたので、竜樹さんお気に入りのめざしを貰ってぼそぼそと食べる。
色気もへたくれもない自分が何だか悲しいけれど。
ひとしきりすると渋滞から逃れられ、竜樹さんもほっとしたような表情になる。
そして、竜樹邸へ。
「ようこそ、リラックスルームへ」
今回のお泊まり会は、ちょっとした目的がある。
いつも熟睡しきれずに身体にだるさを覚えたり頭痛に悩まされたりしてる私がゆったりと睡眠がとれるような状態にするための環境を作ること。
そこでゆっくりペースを作って、金岡家にそのペースを持ち帰ること。
平たく言えば、睡眠強化合宿。
「この3日間は、ゆったり過ごそうなぁ(*^-^*)」
ほにゃっとした笑顔は私の気持ちを和らげる。
そこへ竜樹さんのご実家から内線。
今日は久しぶりにみんなで食事に出かけることになる。
竜樹さんは焼肉が食べたかったらしいけれど、紆余曲折あって和食のレストランへ。
段差が多いところなので、竜樹母さんが転ばないように少し支えながら歩く。
週末の和食レストランの座敷席は異様なる盛り上がり。
「こんな時期に何の会なんだろうねぇ?」と首を傾げながら、メニューを眺める。
竜樹父さんと竜樹さんは早々に決まる。
私は周りのご様子を伺いながら、さりげなく食べるものを決める。
竜樹母さんはなかなか決まらない。
4人4様のメニュー選びを展開、注文。
その後は、暫し歓談。
いつもは竜樹母さんが話し始め、竜樹父さんと私とでフォローし、竜樹さんが要所要所で言葉を挟むのだけど、今日は竜樹母さん相当お疲れのようで食事が来るまでの間、うつらうつらしておられる。
竜樹父さんが気にして竜樹母さんに話をふるけれど、竜樹母さんはうつらうつら。
あまりにお疲れのようなので、私は話し掛けずに時折竜樹父さんと竜樹さんの話に参加し、時々ぼけっとしていた。
料理が運ばれてきてからも、竜樹母さんはのつのつしておられる。
竜樹父さんが何かと世話を焼かれているのが、何だかほほえましいなぁと思いながら、私もまた黙々とご飯を食べていた。
ご飯を食べ終え、竜樹母さんの意識がしゃんとするまでお茶を飲み飲み歓談し、店を後にする。
竜樹さんのご実家までご両親をお送りした後、2人でドライブ。
…目的地は金岡家。
21時をまわっていたので、今更家に携帯を取りに戻るのはどうかと思ったけれど、竜樹さんも留守中に何かあっても困るだろうとわざわざ車を出してくれた。
家に帰るためではなく、忘れ物をを取ったらまた出かける。
戻る先が竜樹邸だということが、何だか不思議な感じがする。
携帯を取りに家に入ると、真っ先にプードルさんが出迎えてくれる。
竜樹さんを外で待たせているのであまり長いこと遊んでいられない。
金岡両親はテレビに夢中で私が戻ってもあまり反応がない。
戻ってきたことの理由をあまり突っ込まれたくない状態だったからこれはこれでよかったんだけど、あまり無関心でいられると複雑な思いになるのは勝手者の性なのか。
携帯を握り締め、プードルさんに挨拶して、また竜樹さんの許へ向かう。
夜のドライブは大好き。
竜樹さんは完全朝方生活に戻ったため夜の運転は辛そうだけれど、夜の闇にヘッドライトとテールライトが泳ぐ様を見るのが好き。
暫し夜のドライブを楽しんだ後、竜樹邸へ。
「これからリラックスタイムやで♪」
竜樹さんのほにゃっとした笑顔にやっとひと心地ついた感じ。
お風呂を沸かしてる間、コーヒーを飲んだりテレビを見たり話したり。
穏やかな時間が流れる。
暫くすると、竜樹さんはお風呂の火を止めに行った。
なかなか戻ってこられないので「何をしてはるんやろ?」と思ってると…
「霄ぁ。お風呂入ってみ?」
竜樹さんに勧められるままお風呂に入ると、いい香りがする。
先週のオレンジオイルの香りとはまた違った香り。
「こないだはオレンジやってんけど、今日はラベンダーにしてみてん(*^-^*)」
いい香りのお湯の温度も丁度よく、すぐにのぼせる私にしては珍しく長い間入っていた。
お風呂から出ると、冷たい水をくれた。
「ひと息ついたら、これ飲んどきや」
そう言って錠剤をひとつ。
先に竜樹さんはおねむさんになったらしく、2階に上がっていった。
汗が引いた頃、私も錠剤をひとつ飲んでぼけっとする。
珍しく心地よい眠さがやってきた。
私も2階へあがって、竜樹さんの隣で横になる。
竜樹邸はリラックスルーム。
久しぶりに穏やかで心地よい眠りについた。
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