相変わらず寝つきは悪く、起きた時にうんと身体が重いなぁと感じる。
窓の外に目をやると、今にも雨が降り出しそうな嫌な感じの朝。
憂鬱さは鈍色の空を見るなり加速する。


いくら自分の中の気持ちが決まっていて、それに基づいた歩き方も決まってるとはいえ、すっきりしないことは確かにある。
煩わしいものすべてを一刀両断できるほどの勇気のない自分がちょっと恨めしい。
さりとて、一刀両断すれば問題が片付くわけでもないんだけれど…


そんな風に考え出すと、ただでさえ週明けが来ると人外魔境への足取りは重いけれど、今日はもっと重い。
先週累積された疲れは、ひとつたりとも解消できてないまま今週に繰越。
その上、気持ちは鬱々としたまま。


…精神的にも肉体的にも疲れきってて、こんな状態で会社になど行きたくもないけど、家にいるよりはきっとマシなんだろう。


そう自分に言い聞かせて、気の進まないまま社屋に入る。


週明けは噛み付くように鳴り響く電話の応対でスタート。
疲れを余計に増幅させる電話の着信音は聞くだけでげんなりだけど、思考の渦にはまり込まなくて済むだけマシなんだろうか?
電話の応対と通常フローをこなしながら、ボスのちゃちゃを受け返し、午前中はばたばたのまま終わる。


物を食べるのすら煩わしいけれど、食べないで済まそうとするとボスから「昼飯食わんかーい」とお声が飛ぶので、ぼそぼそと食べ始める。
ご飯の後2度目のお茶煎れも後片付けもきちんとすると容赦なく昼休みがなくなるので非常に煩わしいのだけど、煩わしい反面余計なことは考えなくて済むからこれまた雑用があるだけマシなんだろうか?


…でも、本当は人と接触することなく気持ちが収まるまでどろんしたいんだけどね


鬱々とした気持ちのまま、また昼からの仕事が始まる。


事態はゆっくりでも進んでたと思ってたけど、ひとつも進んでなかったんだという事実。
その事実は自分自身に強い失望感を覚えさせるけれど。
失望感の底の方にある、自分の柱は変わってはいなくて。
それを維持するためにどうするのか、それを維持していく上で何が必要なのか。
最後の最後まで何ができるのかを模索しながら歩くしかないのかもしれない。
考えることに疲れたから、それとももうそういう結論しか導き出しようがないのかすら判らないけれど。


…鬱々と考えてみても、堂々巡りだよな


気持ちがぐらついてるならともかく、骨格の部分はずっと変わっていないんだからいいじゃないか。
ぎりぎりまで粘って、少しでも情況が変えられるような努力を続けてればいい。
それで環境が変わらなくても、本当に大切なものをなくさないならそれでいい。
居直ってみると、自分が思っているよりもずっと目の前にあるものはシンプルなのかもしれない。

想いの基盤に基づいて、残りの時間で何ができるかを検討して実行すればいい。
そんな風に鬱々の渦に一通りの決着を無理やりつけ、きりきりと仕事に意識を集中する。


…そしたら、どういう訳か体中にぶつぶつが出始めた


よりにもよって、かゆみ止めの薬を家に置いてきてしまった。
鬱々が終わったら、今度はぶつぶつ。
「一体どうなってんのさ、自分?」と恨み言を自分に向けてもぶつぶつは収まるどころか次第に勢いを増すばかり。
かゆみに耐えながら仕事を終え、まっすぐ仕事を終えた。


家に帰ってもぶつぶつは収まらない。
薬を塗っては形を潜め、またぶつぶつが復活するという状態が何時間続いただろう?
午前中は鬱々、昼からはぶつぶつ。
昨日からのこともあって、すっかり疲れてぐったりしてるところにメールがひとつ。


…竜樹さんからだった。

「明日退院する。
体調は悪くないけど、なんだかダルくて眠い。明日は午前中には退院するので、迎えに来なくていいよ。これで、ひと区切りがつくわ!でしょ?
頭痛はマシですか?」


土曜日にも「多分10月あたまには退院する」という話は聞いていたけれど、それは本当に現実のものになったんだ。
ぶつぶつは収まらないけれど、ただ嬉しくてお返事を返す。


「早い退院にびっくりです。それ以上に嬉しいです(*^_^*)
今日は頭痛はマシなのよ。
よかったよかったー♪」


暫くすると、電話がかかってきた。

「ホントに早い退院やね?」
「せやろ?俺もびっくりしてるねん。」
「明日、本当に行かなくていいの?半休取るよ?」
「いや、明日真人が手伝いに来てくれるから、大丈夫や」


竜樹さんの声は明るい。
前回の手術の時は術後の経過が思わしくなくてなかなか退院できなくて、それが竜樹さんの心を煩わせたものだけれど。
急激に元気になっていく竜樹さんを見てると「もしかしたら…」という気持ちになる。


…もしかしたら、ひっくり返せるかもしれない


今抱えてる問題のすべてをひっくり返すことは出来ないかもしれない。
竜樹さんが元気になっても、私自身の力が及ばずに問題に対処しきれないまま放り投げないとならなくなるかもしれない。

けれど、「ひっくり返せるかもしれない」と思うなら、やってみるしかないんだ。
すべてを捨てていくのが躊躇われるなら…


竜樹さんは「できるかもしれない」という気持ちを呼び起こしてくれる。
竜樹さんに呼び起こされた前向きな気持ちが何を生み出すのか。
それを自分で確立するべく、残りの時間を過ごしたいと思う。


2人で機嫌のいい明日を手に入れるために…

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