今日は手術後最初の外出。

先週の金曜日に手術して次の週の土曜日には(一時的にせよ)自宅に戻れるなんて、一体どういうことなんだろうと思うけれど。
担当医も積極的に「自宅に戻ってみましょうね」と勧めるらしい。
竜樹さん本人もびっくりな展開を喜びながらも、それを手放しで喜んでよいものかどうか戸惑う自分がいるのも事実。

私自身は去りかけとはいえお客がまだ居座ってる状態なので、あまり動き回ることもできない。
竜樹さんに迷惑がかからない程度に今日も頑張ろうと思いながら、出かける用意をする。


術後の経過がいいとはいえ、あまり外で待たせるわけには行かないので、いつもよりも早めに家を出た。

ここ数日涼しかったのに、今日は何だか妙に蒸し暑い。
蒸し暑くても竜樹さんの身体が痛みやしないかと、手術前の経験則から不安が拭えない。
電車に乗っていても何だか気が気でなくて、ただ竜樹さんに早く会いたかった。
会いさえすれば、取り敢えず安心は出来るから。


私が待ち合わせの駅に着いた頃、竜樹さんからメールが入る。
今いると仰ってる場所を探し回るけれど、竜樹さんには会えなくて。
あちらこちらをうろうろしてると、竜樹さんの方から見つけてくれた。


病院でいろいろあるらしくちょっとお疲れの様子だったけれど、以前に比べたら格段に元気でびっくりする。

こちらに来る電車の中で、ちょっとお困りだった模様。

そんな話をしながら、電車に乗って竜樹邸の最寄の駅まで移動。
それからタクシーに乗ると仰るので「やっぱり体調が悪かったんだ」と思ってどきどきしてると、運転手さんにカラオケボックスに行ってくださいと話している竜樹さん。
運転手さんがよく判らない場所にあるような感じだったので、竜樹さんがその場所までナビする状態。


…カラオケ歌いたい気分なのかな?


竜樹さんの指示通りにタクシーはカラオケボックスまで連れてきてくれた。
降りて暫くどこへも動こうとしない竜樹さん。
「どうするんだろう?」と思っていたら、手を繋いで歩くような形になる。


…………………(/-\*)……


手術前最後のデート同様、お風呂付部屋に行くことになった。

途中、竜樹さんのおうちから電話が入り、「お見舞いに行くけれど…」という話になったので、外泊届を貰って竜樹邸へ帰るという話をしてる。
電話の向こうでなかなか話がかみ合わなかったみたいで、いらいらと、だけどあまり詳細について触れないような形で竜樹さんは説明を続けてる。

…まさか、「これから霄とお風呂付部屋に行くねん」なんて言えへんもんなぁ(^-^;


竜樹さんの様子に何とも複雑な思いを抱いて、お風呂付部屋に向かう。


部屋に入り、何をする訳でなくただくっついてお話をする。
テレビを見たり飲み物を飲んだり。
竜樹邸でもできるようなことをしてるうちに、「お風呂に入ろう」という話になる。


…どうやら、純粋に身体を洗いたかったらしい。


手術をした患部はまだ抜糸が終わってないので、濡らすわけにはいかない。
ただ現状では自分で洗いにくい個所がいくつかあるのだという。
それを私が手伝う形で、和みのお風呂タイムになる。
身体を洗ってあげると、気持ちよさそうにしてる竜樹さん。
その表情を見るだけで嬉しくなる。

どうしてもカッコがカッコなのでじゃれあってしまう場面もあるんだけど、どちらかというと今日はお風呂がメイン。
あとは移動で疲れた体を休めたり、これから竜樹邸に戻るための休息に充てる感じでお風呂付部屋を利用した感じ。


…竜樹さんはもう少しいちゃいちゃしたかったのかも知れないけれど(^-^;


時期が時期なのでそれはまたいずれということでご容赦頂き、お風呂付部屋を後にする。


…問題はこの後、どうやって竜樹邸に戻るかだ。


ひとまず何か目標物になるものを探しながら歩く。
暫く歩くとコンビニに辿り着いたので、そこで竜樹邸で食べる食糧を調達。
タクシー会社に電話して、コンビにまで迎えに来てもらった。

タクシーはお金がかかるけど、車のない時の移動手段としては非常に便利。
竜樹さん自身が以前に比べたら元気とはいえ消耗著しかったのには違いないから、きちんと座れて乗り換えの手間もない移動はありがたいものだ。


予想よりも大幅に早く竜樹邸に戻り、のんびりする。
いくら派手に動き回った訳でないとはいえ、お客が去ってない状態の時は必要以上に疲れを感じやすくて、何だかふらふらしてる私。

「ご飯を食べて、少し休み?」と竜樹さんが言ってくれたので、買ってきた食糧を広げて食べていると、竜樹母さんがいらっしゃる。


竜樹母さんが来られると楽しいけれど、気は遣うからいろいろ考えながら立ち回ってると余計にふらふらしてくる。
それが竜樹さんからも見て取れたらしく、「霄がしんどうそうやから、休ませたって」と竜樹母さんに話してくれた。
その後、後片付けも放棄して、暫く眠ってしまった。


…次に起きたら、夕飯の時間だった。


私が眠ってる部屋には竜樹さんはいなかった。
布団の上にぺたりと座り込みぼけっとしてると、竜樹さんが2階から降りて来られた。


「もうしんどいの、治ったか?」
「まだぼんやりとはしてますけど、頭痛もないし大丈夫ですよ?」


「夕飯どうするんだろう」とは思うけれど、私自身は食べてすぐ寝てしまったのであまりお腹は空いていない。
竜樹さんに聞くと、竜樹さんもあまりお腹が空いてないのだとか。
竜樹母さんがお見えになった時、「久しぶりにみんなで外へ食べに出ましょう」とお誘いを受けていたけれど、2人とも外出できる状態ではない。


取り敢えずご実家にお断りを入れ、夕飯をどうするか考えることに。


竜樹さんは、私がいつか食べ損ねたレバニラが食べたいそう。
私はそれを横からつまむことにして、1人前だけ買いに出るつもりだった。
そこへ竜樹父さんが買出しに行くついでに買って来てくれると仰ったのでお願いして、また2人とも暫くぼけっとしてる。

ほどなく竜樹父さんがレバニラを運んでくれるけど、私は少ししか食べることが出来ず、寝たり起きたりを繰り返す。


何となく身体しゃんとしないまま時計を見ると、確実に午前様コース。
帰るのが体力的にしんどかったのもあったけれど、明日病院に戻る竜樹さんと出来るだけ長く一緒にいたかった。
そう思いながらさらにぐずぐずしてると、今度は竜樹さんが疲れて寝入りかけ。
思わず一緒になって眠りかけて、「今日はもうお帰り(p_-) ...」と竜樹さんにねむねむ声で諭され、仕方なくタクシー会社に電話を入れて帰る支度をする。


名残惜しい気持ちとねむねむな竜樹さんを置いて、タクシーに乗ってうちへ帰った。


…そうして泣く泣く家に帰ったら。


金岡両親は既に眠っていて、お迎えに来てくれたのはプードルさんだけだった


…やっぱり、泊まってきたらよかったo(;-_-;)o


どんなに遅くても帰ってくると信用されてるからこそ、眠ってしまったことを忘れてた。


…そう遠くない将来、竜樹邸から帰るために移動することなんてなくなるんだから。


そう自分に言い聞かせ、持ち物を片付けお休みモード。
一緒にいた暖かな時間、竜樹さんの笑顔。
以前より格段に元気になった竜樹さんのすべてが私の宝物。

その宝物のような姿を思い返しながら眠りに着いた。


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