笑顔を取り戻せる場所
2002年8月11日竜樹さんと他愛もないことを話しながら、くっついて横になってる時間は続く。
いつも食事をとると身体が痛んで辛いという竜樹さん。
今日はその症状は比較的軽いようで、横になりながらテレビを見ながら話したり、くっついたりじゃれたり…
極めて穏やかなる時間は過ぎていく。
バスと電車を乗り継いで帰るとなると、こんな風にはゆっくりしていられない。
竜樹さんの状態がある程度よくなるまで、いられることはありがたいこと。
…それが結果的に、竜樹さんに家まで送ってもらうことに繋がるってことには問題があると思うけれど(-_-;)
日付が変わる30分ほど前に2人で起き上がって帰り支度をして、車に乗る。
帰らなくて済むなら、どれほどいいかと思うのは毎週のこと。
それでも、今は折り合いをつける時期だと言い聞かせながら自宅に戻る。
自室に戻って一人になって、竜樹さんの嬉しい言葉を抱きしめてるうちに、いろんなことを思い返してはまた眠れなくなる。
思い返す全てがとても暖かく優しいものなのに、目はどんどん覚めていく。
まるで遠足が楽しみで眠れない子供のようだなぁと思いながら、意識が落ちるまでずっと暖かな時間を反芻していた。
次に目が覚めた時には海衣と姪御ちゃん、金岡母は出かけていなかった。
リビングで寝たくれてるプードルさんと遊んでると、金岡母たちが帰ってきた。
姪御ちゃんを市民プールに連れて行っていたらしい。
少し遅めの昼食を取り、洗濯物に取り掛かろうとして気がついた。
「あれ?姪御ちゃんの水着は?」
……………/( ̄□ ̄)\ !
どうやら、お店でラス1だったという、姪御ちゃん一番お気に入りの水着をシャワー室に置き忘れてきたらしい。
ちょうど遅くなりすぎた金岡母の誕生プレゼントを買いに行こうかと海衣と話していたので、おねむの姪御ちゃんを金岡父に託し、3人で水着を引き取りがてらちょっと遠出して電気屋に寄って帰ろうということになる。
姪御ちゃんが金岡母に異常に懐いてる所為もあって、姪御ちゃんの着替えを金岡母が一手に引き受けたはいいけれど。
それが元で水着を忘れて帰ってきたのだから、金岡母はしょげる。
海衣は「仕方ないよ」と言いながら、どこか不機嫌。
私はなるべく触れないようにと、ずっと携帯を眺めていた。
市民プールに着き、先に海衣は車を降りて、水着を探しに行った。
私と金岡母は車を駐車場に止めてから、シャワー室のある建物に向かう。
海衣は怒り出すととてつもなく恐ろしいので、どことなくびくびくとしてる。
玄関フロアに行ってみると海衣はまだ戻ってきていない。
「もしかしたら、なかったんかなぁ?」
「他人の着た水着なんて盗っても仕方ないでしょ?」
そんな会話を交わしていると、海衣が戻ってくる。
どうやら見つからなかったらしい。
職員の人に何か伝言をして、海衣は戻ってきた。
「…なかった(-"-;)」
一気に取り巻く空気が重くなった。
「あれと同じの、また買おうか?」
「あれと同じヤツはもう売り切れてないよ。だってラスいちのん、私が買うてんもん(-"-;)」
「他人の水着なんて盗ったってしゃあないやん、見つかるよ」
「子供用の水着やから盗る人多いねん。『子供のんやし』って(-"-;)」
「そんな意識低いヤツ、いるのん?」
「多いみたいよ、そういうの(-"-;)」
姪御ちゃんが一番気に入ってたものとあって、かなり海衣は不機嫌。
金岡母はますますしょげていく。
「電気屋に行くのを取りやめようか」という話も出たけれど、「せっかく出たのにかわずに変えるなんて辛気臭いの、ごめんだわ(-"-;)」という海衣の意見に右へ習えで電気屋へ。
どこまでも重苦しい空気にうんざりしながら、時折携帯に飛び込んでくる姉さまへのメールの返事をこちこちと打っていた。
最近、英会話のCDを聞いている金岡母は自分のデッキが欲しいと言っていたので、CDラジカセのコーナーに行く。
あまり長時間迷ってると、姪御ちゃんが起きた時金岡父が対処しきれなくなる可能性があるので、とっとと選んでとっとと店を出た。
そのまま一路金岡邸に帰還かと思いきや、
「お姉ちゃん、お茶して帰ろう」
…………(゜o゜)
さっきまでの不機嫌モードを思うとあまり気が進まなかったりもしたけれど(をい)、ひとまず駅で降ろしてもらって移動する。
いつも通りかかるだけで、気になっていたお店があるらしい。
そこでお茶することにした。
アンティークショップのような内装のお店はティータイムのせいか、ちょっと賑やか。
海衣はスコーンのセット、私はケーキのセットを注文。
久しぶりの「霄海衣会談」が始まる。
7月末の友達との食事会の時もそう思ったけれど。
どういう環境にあっても、嫌なことも問題も抱えてるんだなぁと思う。
聞いてもらったからどうなる訳でなし、話せばどうなる訳でもないのだけど、互いの思うことを話すということ自体が大事なのかなという気もしないではない。
それまで物事の結果しか話さないようにしてたけれど、海衣の話を聞いていると問いかけられついでに自分のことも話さざるを得なくなるから話してしまう。
「距離が離れると、なかなか話す機会もなくなるからねぇ」
「だいたい、お姉ちゃん、電話どころかメールもくれへんやん?
冷たいなぁって思うよ、ホント」
………m(._.)m ゴメン
暫し反省。
ケーキもスコーンも食べ尽くして、ポットの紅茶もなくなったところで撤収。
輸入物のおもちゃを扱う店に行って、姪御のおもちゃを購入。
そのすぐ近くで面白い催物をやっていたので暫く眺めてるうちに、海衣のツボにはまったらしく、作ってもらって帰ることに。
時間が少しばかりおしてきていたので、私の分は明日取りに来るということにして、金岡家に撤収。
家に着いた頃、姪御ちゃんはプードルさんを追い回して遊んでいた。
私も一緒くたになって夕飯までの間、プードルさんと姪御ちゃんを追っかけまわして遊んだ。
一家揃って食べる夕飯。
いつも多くても3人分しか乗ることのない食卓に5人分の食事はいささか窮屈に見えるけれど。
その珍しい食卓が何だか暖かい。
いろんなことがあるけれど。
疲れた時に戻ってきて、また元気を取り戻してそれぞれの環境で泳いでいく。
海衣は海衣の生活を。
私は私の生活を。
次に顔を合わすのはいつかな?
約束してた旅行は紆余曲折で延びてしまいそうだけど…
疲れたらまた帰っておいで。
ここ数ヶ月はちょっとこちらを離れる訳にいかないから、今はそっちへは行けないけれど。
そちらで話せないことを話そう。
そして笑顔を持ってまた自分の海を泳ごう?
暖かな笑顔を取り戻せる場所を用意しておくから…
いつも食事をとると身体が痛んで辛いという竜樹さん。
今日はその症状は比較的軽いようで、横になりながらテレビを見ながら話したり、くっついたりじゃれたり…
極めて穏やかなる時間は過ぎていく。
バスと電車を乗り継いで帰るとなると、こんな風にはゆっくりしていられない。
竜樹さんの状態がある程度よくなるまで、いられることはありがたいこと。
…それが結果的に、竜樹さんに家まで送ってもらうことに繋がるってことには問題があると思うけれど(-_-;)
日付が変わる30分ほど前に2人で起き上がって帰り支度をして、車に乗る。
帰らなくて済むなら、どれほどいいかと思うのは毎週のこと。
それでも、今は折り合いをつける時期だと言い聞かせながら自宅に戻る。
自室に戻って一人になって、竜樹さんの嬉しい言葉を抱きしめてるうちに、いろんなことを思い返してはまた眠れなくなる。
思い返す全てがとても暖かく優しいものなのに、目はどんどん覚めていく。
まるで遠足が楽しみで眠れない子供のようだなぁと思いながら、意識が落ちるまでずっと暖かな時間を反芻していた。
次に目が覚めた時には海衣と姪御ちゃん、金岡母は出かけていなかった。
リビングで寝たくれてるプードルさんと遊んでると、金岡母たちが帰ってきた。
姪御ちゃんを市民プールに連れて行っていたらしい。
少し遅めの昼食を取り、洗濯物に取り掛かろうとして気がついた。
「あれ?姪御ちゃんの水着は?」
……………/( ̄□ ̄)\ !
どうやら、お店でラス1だったという、姪御ちゃん一番お気に入りの水着をシャワー室に置き忘れてきたらしい。
ちょうど遅くなりすぎた金岡母の誕生プレゼントを買いに行こうかと海衣と話していたので、おねむの姪御ちゃんを金岡父に託し、3人で水着を引き取りがてらちょっと遠出して電気屋に寄って帰ろうということになる。
姪御ちゃんが金岡母に異常に懐いてる所為もあって、姪御ちゃんの着替えを金岡母が一手に引き受けたはいいけれど。
それが元で水着を忘れて帰ってきたのだから、金岡母はしょげる。
海衣は「仕方ないよ」と言いながら、どこか不機嫌。
私はなるべく触れないようにと、ずっと携帯を眺めていた。
市民プールに着き、先に海衣は車を降りて、水着を探しに行った。
私と金岡母は車を駐車場に止めてから、シャワー室のある建物に向かう。
海衣は怒り出すととてつもなく恐ろしいので、どことなくびくびくとしてる。
玄関フロアに行ってみると海衣はまだ戻ってきていない。
「もしかしたら、なかったんかなぁ?」
「他人の着た水着なんて盗っても仕方ないでしょ?」
そんな会話を交わしていると、海衣が戻ってくる。
どうやら見つからなかったらしい。
職員の人に何か伝言をして、海衣は戻ってきた。
「…なかった(-"-;)」
一気に取り巻く空気が重くなった。
「あれと同じの、また買おうか?」
「あれと同じヤツはもう売り切れてないよ。だってラスいちのん、私が買うてんもん(-"-;)」
「他人の水着なんて盗ったってしゃあないやん、見つかるよ」
「子供用の水着やから盗る人多いねん。『子供のんやし』って(-"-;)」
「そんな意識低いヤツ、いるのん?」
「多いみたいよ、そういうの(-"-;)」
姪御ちゃんが一番気に入ってたものとあって、かなり海衣は不機嫌。
金岡母はますますしょげていく。
「電気屋に行くのを取りやめようか」という話も出たけれど、「せっかく出たのにかわずに変えるなんて辛気臭いの、ごめんだわ(-"-;)」という海衣の意見に右へ習えで電気屋へ。
どこまでも重苦しい空気にうんざりしながら、時折携帯に飛び込んでくる姉さまへのメールの返事をこちこちと打っていた。
最近、英会話のCDを聞いている金岡母は自分のデッキが欲しいと言っていたので、CDラジカセのコーナーに行く。
あまり長時間迷ってると、姪御ちゃんが起きた時金岡父が対処しきれなくなる可能性があるので、とっとと選んでとっとと店を出た。
そのまま一路金岡邸に帰還かと思いきや、
「お姉ちゃん、お茶して帰ろう」
…………(゜o゜)
さっきまでの不機嫌モードを思うとあまり気が進まなかったりもしたけれど(をい)、ひとまず駅で降ろしてもらって移動する。
いつも通りかかるだけで、気になっていたお店があるらしい。
そこでお茶することにした。
アンティークショップのような内装のお店はティータイムのせいか、ちょっと賑やか。
海衣はスコーンのセット、私はケーキのセットを注文。
久しぶりの「霄海衣会談」が始まる。
7月末の友達との食事会の時もそう思ったけれど。
どういう環境にあっても、嫌なことも問題も抱えてるんだなぁと思う。
聞いてもらったからどうなる訳でなし、話せばどうなる訳でもないのだけど、互いの思うことを話すということ自体が大事なのかなという気もしないではない。
それまで物事の結果しか話さないようにしてたけれど、海衣の話を聞いていると問いかけられついでに自分のことも話さざるを得なくなるから話してしまう。
「距離が離れると、なかなか話す機会もなくなるからねぇ」
「だいたい、お姉ちゃん、電話どころかメールもくれへんやん?
冷たいなぁって思うよ、ホント」
………m(._.)m ゴメン
暫し反省。
ケーキもスコーンも食べ尽くして、ポットの紅茶もなくなったところで撤収。
輸入物のおもちゃを扱う店に行って、姪御のおもちゃを購入。
そのすぐ近くで面白い催物をやっていたので暫く眺めてるうちに、海衣のツボにはまったらしく、作ってもらって帰ることに。
時間が少しばかりおしてきていたので、私の分は明日取りに来るということにして、金岡家に撤収。
家に着いた頃、姪御ちゃんはプードルさんを追い回して遊んでいた。
私も一緒くたになって夕飯までの間、プードルさんと姪御ちゃんを追っかけまわして遊んだ。
一家揃って食べる夕飯。
いつも多くても3人分しか乗ることのない食卓に5人分の食事はいささか窮屈に見えるけれど。
その珍しい食卓が何だか暖かい。
いろんなことがあるけれど。
疲れた時に戻ってきて、また元気を取り戻してそれぞれの環境で泳いでいく。
海衣は海衣の生活を。
私は私の生活を。
次に顔を合わすのはいつかな?
約束してた旅行は紆余曲折で延びてしまいそうだけど…
疲れたらまた帰っておいで。
ここ数ヶ月はちょっとこちらを離れる訳にいかないから、今はそっちへは行けないけれど。
そちらで話せないことを話そう。
そして笑顔を持ってまた自分の海を泳ごう?
暖かな笑顔を取り戻せる場所を用意しておくから…
コメント