過去を旅するような時間の中で…
2002年6月14日今日でようやく週末。
そして、今日は日本中が騒がしくなるだろう1日。
決勝トーナメントをかけて、日本がチュニジアと対戦する日。
しかも、会場は大阪・長居。
こちらは相当熱くなるのだろう。
…もっとも約1名、既に心は明日の決勝トーナメントに向いている非国民的バカもいるのだけれど(^^ゞ
心はどこかしたぼぉっとしたまま、昨日から抱えてる引っ掛かりの刺も抜けてない状態で社屋に入る。
お昼休みになると、ボスがなんだかどたばたと上がったり下がったりしている。
下の階からテレビを奪い取ってくると、それを会議室に運び込み、埃をかぶったテレビの掃除をし、アンテナを整備してちゃんと映るようにしている。
「よぉーーし、15時半から観るぞーーo(^-^)o」
確かボスは野球ファンだったはずなのに、この変わり様は何?と思いながら。
仕事が暇なら日本戦の中継を覗けるなと何とはなしに私も嬉しい。
…竜樹さんもちゃんと観はるんだろうなぁ
竜樹さんは日本戦を楽しみにしてるから、きっとしんどくてもテレビはつけているだろう。
同じ場所で同じ物を共有できない寂しさはあるけれど、それはそれでいい。
夜の電話もしくは明日の会話の種が出来たと喜びながら、昼からの仕事に突入していく。
昼から(他のフロアの人たちはどうか知らないけれど)、私がいる事務所ではどことなく15時が近づいてくると、ちょっとだけそわそわした感じが漂ってくる。
「日本戦、覗けたらいいな♪」とは言いながら、丁度日本・チュニジア戦が繰り広げられる頃、私の仕事は一番忙しくなる。
閉め切った会議室から聞こえるかすかなる解説の声と、時折入るボスからの報告でおおよその試合の動きを把握しながら仕事を続ける。
「点が入ったぞーーーー!、森島がきめたぞーーーー!!o(≧∇≦)o」
日本が先制点をあげたことを大声で報告するボス。
慌てて(?)会議室に飛び込む人々、ボスに呼ばれてのたのた入っていく人々。
こんなところにも、人の嗜好や性格って出るんだなぁと思いながら、比較的のったり気味に事務所に入る金岡。
…これがカーン様大活躍の場面なら、間違いなく椅子を蹴って会議室に飛び込むんだろうけれど(^^ゞ
そんなこんなしながらでも仕事は綺麗に定時に終わり、三宮のサポーターズヴィレッジに向かうべく、会社を飛び出す。
途中寄り道をすると、長居から戻ってきた人々とバッティング。
当たり一面ブルーのレプリカを着た人がうろちょろうろちょろ。
何処からともなく、日本コールも上がれば奇声もあがる、ぱっと見異常な光景。
人ごみに疲れて効率よく寄り道できずに再度電車に乗り、三宮に向かう。
三宮に着き、フェニックスプラザを目指して一目散に歩いたけれど。
…サポーターズヴィレッジ、閉まってるし(T^T)
着いたのは閉館10分後。
あまりのことにすっかり疲れてしまった。
三宮駅前の号外置き場には、お姉さまの欲しいスウェーデン関係の号外はなく、またしょぼーん。
そのまま帰るにはしのびなくて、三宮の街を暫し一人で徘徊した。
…あ、この辺り2人で歩いたよなぁ
…あ、この辺で買い物した♪
いるはずのない、元気だった竜樹さんと屈託のない笑顔で彼の傍をちょろちょろと歩いていた私が心を掠める。
昔は、ある理由から神戸でデートするのが嫌だったのだけれど、何度も何度もいろんな場所を2人で歩いているうちに、何となくここへは2人で来るものだと思ってる自分がいる。
実際、竜樹さんが身体を悪くしてからも、年末に一度、2人でここにやってくる。
今年はそれが叶うかどうかは判らないけれど。
右肩に竜樹さんがいないことで、人ごみの中にいることで、余計に自分が一人なんだと感じる辺り、随分焼きが回ったなぁと思う。
札幌に行って友達と別れてからずっと一人で歩いた時も、何年か前、相棒と落ち合うまでの十時間近く一人でお江戸を徘徊してた時もそんな寂寥感を覚えたことはなくて。
むしろ一人で自分の背丈の目線で物が見れることをとても新鮮な気分で楽しめたのに。
…右肩少し寂しいよ?竜樹さん。
早く元気になって、また一緒に歩きたいね。
いろんなことがあってなお、そんなことを感じながらちょろちょろと徘徊していた。
生田通りの角のところや通りのあちこちに警官や護送車が止まってる。
「何なんだろう?」と思ってると、青いレプリカを着て集団で奇声を上げて走り回る俄かお祭り小僧たちの群れが暴れまわってる。
異常な空気と今の自分がひどく不似合いな気がして、早々に三宮を後にした。
金岡家に帰ると、金岡母がおかんむり。
彼女はポルトガル・韓国戦を観てる。
「この審判、ホントにへんなのよー、韓国のキツいファウルは取らないで、ポルトガルのんばっかり取るのよーーヽ(`□´)ノ」
よく観ると、韓国は11人いるのに、ポルトガルは9人しかいない。
フィーゴがどれだけ点を取りにいこうとしても、零れ球をフォローする人がいない。
…人数的に2人差は痛いわなぁ(-_-;)
またしてもヘボ審判(失礼)に当たったのかと思いながら、試合を最後まで眺め、試合後だらだらと部屋に戻る。
竜樹さんに電話をすると、相変わらず調子が悪いよう。
ぽつりぽつりと言葉を捻り出すような感じで、その辛さが見て取れる。
私が先週しそこねて帰ってきた作業もそのままの状態で置いてあるとか。
「なるべく早く行って、続きはやるから。
ただ明日はドイツ戦があるから、その間は何もしないでじっとしてるけどね(^^ゞ」
「うん、構へんで。また明日なぁ」
まだ夕食も食べてないとのことで、気がかりは残るけれど。
ひとまず、明日はなるべく早く出かけていってお手伝いしよう。
それが元気を取り戻す直接的な要素になるとは到底思えないけれど、やれることはひとまずやりたいと思うから。
過去を旅するような時間の中で、自分が願うものの鼓動を感じる。
それはいつかの日のような、屈託のない元気な笑顔の二人であれること。
そんな状態をいつか取り戻したいなと思うこと。
そうやって私の中に息づいてるものが、竜樹さんの中にもまた残っていてくれてるといいなと思う。
今はただ、それを願う。
そして、今日は日本中が騒がしくなるだろう1日。
決勝トーナメントをかけて、日本がチュニジアと対戦する日。
しかも、会場は大阪・長居。
こちらは相当熱くなるのだろう。
…もっとも約1名、既に心は明日の決勝トーナメントに向いている非国民的バカもいるのだけれど(^^ゞ
心はどこかしたぼぉっとしたまま、昨日から抱えてる引っ掛かりの刺も抜けてない状態で社屋に入る。
お昼休みになると、ボスがなんだかどたばたと上がったり下がったりしている。
下の階からテレビを奪い取ってくると、それを会議室に運び込み、埃をかぶったテレビの掃除をし、アンテナを整備してちゃんと映るようにしている。
「よぉーーし、15時半から観るぞーーo(^-^)o」
確かボスは野球ファンだったはずなのに、この変わり様は何?と思いながら。
仕事が暇なら日本戦の中継を覗けるなと何とはなしに私も嬉しい。
…竜樹さんもちゃんと観はるんだろうなぁ
竜樹さんは日本戦を楽しみにしてるから、きっとしんどくてもテレビはつけているだろう。
同じ場所で同じ物を共有できない寂しさはあるけれど、それはそれでいい。
夜の電話もしくは明日の会話の種が出来たと喜びながら、昼からの仕事に突入していく。
昼から(他のフロアの人たちはどうか知らないけれど)、私がいる事務所ではどことなく15時が近づいてくると、ちょっとだけそわそわした感じが漂ってくる。
「日本戦、覗けたらいいな♪」とは言いながら、丁度日本・チュニジア戦が繰り広げられる頃、私の仕事は一番忙しくなる。
閉め切った会議室から聞こえるかすかなる解説の声と、時折入るボスからの報告でおおよその試合の動きを把握しながら仕事を続ける。
「点が入ったぞーーーー!、森島がきめたぞーーーー!!o(≧∇≦)o」
日本が先制点をあげたことを大声で報告するボス。
慌てて(?)会議室に飛び込む人々、ボスに呼ばれてのたのた入っていく人々。
こんなところにも、人の嗜好や性格って出るんだなぁと思いながら、比較的のったり気味に事務所に入る金岡。
…これがカーン様大活躍の場面なら、間違いなく椅子を蹴って会議室に飛び込むんだろうけれど(^^ゞ
そんなこんなしながらでも仕事は綺麗に定時に終わり、三宮のサポーターズヴィレッジに向かうべく、会社を飛び出す。
途中寄り道をすると、長居から戻ってきた人々とバッティング。
当たり一面ブルーのレプリカを着た人がうろちょろうろちょろ。
何処からともなく、日本コールも上がれば奇声もあがる、ぱっと見異常な光景。
人ごみに疲れて効率よく寄り道できずに再度電車に乗り、三宮に向かう。
三宮に着き、フェニックスプラザを目指して一目散に歩いたけれど。
…サポーターズヴィレッジ、閉まってるし(T^T)
着いたのは閉館10分後。
あまりのことにすっかり疲れてしまった。
三宮駅前の号外置き場には、お姉さまの欲しいスウェーデン関係の号外はなく、またしょぼーん。
そのまま帰るにはしのびなくて、三宮の街を暫し一人で徘徊した。
…あ、この辺り2人で歩いたよなぁ
…あ、この辺で買い物した♪
いるはずのない、元気だった竜樹さんと屈託のない笑顔で彼の傍をちょろちょろと歩いていた私が心を掠める。
昔は、ある理由から神戸でデートするのが嫌だったのだけれど、何度も何度もいろんな場所を2人で歩いているうちに、何となくここへは2人で来るものだと思ってる自分がいる。
実際、竜樹さんが身体を悪くしてからも、年末に一度、2人でここにやってくる。
今年はそれが叶うかどうかは判らないけれど。
右肩に竜樹さんがいないことで、人ごみの中にいることで、余計に自分が一人なんだと感じる辺り、随分焼きが回ったなぁと思う。
札幌に行って友達と別れてからずっと一人で歩いた時も、何年か前、相棒と落ち合うまでの十時間近く一人でお江戸を徘徊してた時もそんな寂寥感を覚えたことはなくて。
むしろ一人で自分の背丈の目線で物が見れることをとても新鮮な気分で楽しめたのに。
…右肩少し寂しいよ?竜樹さん。
早く元気になって、また一緒に歩きたいね。
いろんなことがあってなお、そんなことを感じながらちょろちょろと徘徊していた。
生田通りの角のところや通りのあちこちに警官や護送車が止まってる。
「何なんだろう?」と思ってると、青いレプリカを着て集団で奇声を上げて走り回る俄かお祭り小僧たちの群れが暴れまわってる。
異常な空気と今の自分がひどく不似合いな気がして、早々に三宮を後にした。
金岡家に帰ると、金岡母がおかんむり。
彼女はポルトガル・韓国戦を観てる。
「この審判、ホントにへんなのよー、韓国のキツいファウルは取らないで、ポルトガルのんばっかり取るのよーーヽ(`□´)ノ」
よく観ると、韓国は11人いるのに、ポルトガルは9人しかいない。
フィーゴがどれだけ点を取りにいこうとしても、零れ球をフォローする人がいない。
…人数的に2人差は痛いわなぁ(-_-;)
またしてもヘボ審判(失礼)に当たったのかと思いながら、試合を最後まで眺め、試合後だらだらと部屋に戻る。
竜樹さんに電話をすると、相変わらず調子が悪いよう。
ぽつりぽつりと言葉を捻り出すような感じで、その辛さが見て取れる。
私が先週しそこねて帰ってきた作業もそのままの状態で置いてあるとか。
「なるべく早く行って、続きはやるから。
ただ明日はドイツ戦があるから、その間は何もしないでじっとしてるけどね(^^ゞ」
「うん、構へんで。また明日なぁ」
まだ夕食も食べてないとのことで、気がかりは残るけれど。
ひとまず、明日はなるべく早く出かけていってお手伝いしよう。
それが元気を取り戻す直接的な要素になるとは到底思えないけれど、やれることはひとまずやりたいと思うから。
過去を旅するような時間の中で、自分が願うものの鼓動を感じる。
それはいつかの日のような、屈託のない元気な笑顔の二人であれること。
そんな状態をいつか取り戻したいなと思うこと。
そうやって私の中に息づいてるものが、竜樹さんの中にもまた残っていてくれてるといいなと思う。
今はただ、それを願う。
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