生きてる私の心で…

2002年4月19日
昨晩、竜樹さんの温みに気を良くして、日記とノートをあげた。
あげたものを読み返しながら、少々(私が書くものにしては)攻撃性が突出してる気がして、気にはなったけれど。
これはこれ。私が感じたことなのだからと言い聞かせ、敢えて直さずに置いておく。
ちょっと不安定な気持ちではあったのだけれど…

不安定な気持ちのままメッセを漂うと、友達が捕まえてくれた。
自分が今感じてることを訥々と話し始める。
話の途中で久しぶりにバッティングした友達を捕まえ、また訥々と話し始めるけれど。
ちょうど2人の友達の間で同時にあげた日記の詳細に話が及んだ時、胸に刺さりつづけてたものの切っ先がいきなり勢いを増して、自分の心を深く斬りつけたような感覚に陥る。

…ぱぁんと心の中で何かが砕けたような音がした。


長い間眠らせていたはずの激情が、檻を破って表に出ようとしている。
それを友達に気取られたくなくて、事実と事情と想うことを冷静に伝えようともがくけれど、身体の底から震えが起こって止まらない。
キーボートを叩く手はその影響をもろに受ける形で、言いたいことが文字としてなかなか定まらない。

…あ、私はこんなに頭にきてたんだ。


私の心に刺さりつづけたものは、言葉尻だけを捉えれば瑣末なものだったのかもしれない。
だからこそ、何も言わずにじっと飲み込みつづけようとしたのかもしれない。
けれど、それが大切な友達や誰より竜樹さんに想いを戻した時に、それは最大級の侮辱の言葉に変わったんだ。
私自身の想いに対してだけなら、我慢して静観する努力を続けたのかもしれない。

けれど。

知らなければ、何を言っても許されるわけじゃない。
「自分の考えは自分の考えだから、それ見て誰が傷つこうと関係ない」と言っても、想いやその根幹を踏みにじられた人間がいたという事実がなくなる訳じゃない。

…都合のいいところでだけ、「見えないものはないものだ」なんて、ほざくなよ?

「ちきしょう…」

体中を走る震えを払いたくて、一番震えのひどかった右手を机に叩きつける。
何度も何度も机に右手を叩きつけてるうちに、涙が落ちた。


こんな激情はあの時、封印したはずなのに…
竜樹さんを手前勝手な事情で噂の矛先変えに利用したあいつらが執拗に私に対して接触を繰り返すこと対して爆発してから。
もう二度と他の誰かのことでそこまでの怒りを奮いたくなくて、自分の一番奥底にある氷の檻のような場所に眠らせた激情。
それは5年ぶりに蘇ってしまった。


身体の震えも涙も止まらない私に、ディスプレイの向こうから想いを届けてくれる人がいる。

「怒ってもいいんだ」と。
「もうそんな瑣末なことに意識を割きつづけなくてもいいんだ」と。


友達2人がかりでようよう押さえ込まれ、落ち着きを取り戻す。
最後の駄目押しで、小さなおまじないを実行に移してそのまま眠りにつく。

…おぞましい朝まではあと数時間しかないと知りながら。
ただ意識だけを休ませるために、眠りについた。


ほどなく、おぞましい朝にたたき起こされ家を出る。
今日もまた遅刻路線まっしぐら。
少しばかりの嫌悪感と居直りを引き連れながら移動を繰り返し、自転車をかっ飛ばそうと駐輪場に行くと、目の前に大きな発泡スチロール製の箱が2つ、でんと置かれている。
見ると、大きな大きなたけのこがぎっしり詰まっている。

「たけのこがあるから何本でも好きなだけ持っていき♪持っていき♪」

駐輪場のおじさんが熱心に勧めるので、大きなたけのこの中から比較的扱いやすそうな大きさのたけのこを2本貰って自転車の籠に乗せ、よろよろと会社に向かう。


…たけのこを貰ったのはいいけれど。
先日、金岡母がご近所さんにたけのこを貰って炊いてみたら、エグくて不機嫌になってたことを思い出した。
金岡家と竜樹さんとこ用に2本もらったけれど、金岡父も入院してるし、これで炊いてえぐかったら金岡母の不機嫌は…(想像してみる)


。。゛(ノ><)ノ ヒィ


あまりに想像に難くなかったので、会社に着いてから同僚さんに声を掛けて1本を貰ってもらうことにした。
1本あれば3人分取れてまだお釣がくるくらいの大きさだし、丁度よかったのかもしれない。
思わぬプレゼントの件がひと段落着いたので、通常業務に入る。


今日は午前午後を通してそれほど立てこむこともなく、穏やかに仕事は流れていった。
定時にすべてを終え、大きなたけのこを自転車の前かごに積んで家路を急ぐ。


…さて、どうしたものかな?


駐輪場で貰った大きなたけのこはアク抜きをしてない、取り立てのままの状態だった。
駐輪場のおじさんは糠まではくれなかった。

…糠ってどこで手に入れるんだろう?


糠なんて買ったことないので、金岡母に問い合わせの電話を入れると…

「スーパーでたけのこ買ったらもらえるよ♪」


…なんで、たけのこを貰ってたけのこを買わんなんねぇん!? ヽ(`⌒´)ノ


そう思ったけれど。
スーパーを眺めても、糠だけを売ってる店なんてなくて、行きつけのスーパーに行くと、

「筍1本お買い上げの方に、糠と唐辛子を差し上げます」

とたけのこのコーナーに小さな張り紙が1枚。

…しゃあないか


貰ったたけのこの8分の1くらいの大きさのたけのこを買って、家に戻った。


夕飯を食べてひと心地ついていると、電話がひとつ。

「…ちょっと、海衣(=金岡妹)帰ってくるって」

…\(◎o◎)/!

確かに昨日あたりから、私の携帯にまで帰るとかどうとかメールが飛んできてはいたけれど、本当に帰ってくるとは思わなかった。


…たけのこの数、足りるかなぁ?(バカ)

そんな心配をしながら、ぼけっとしていると…


「たけのこはあんたが貰ってきてんから、ちゃんとアク抜きはやってよね?」

金岡母からそう言い渡され、仕方なく大きな鍋で貰ってきたたけのこと買ってきたたけのこを煮ることに。
ところがでかいたけのこ。
いくら先っぽを斜めに切り落とせど切り落とせど、鍋の外へ頭が飛び出すような状態。
何度も何度も斜めに切り落として、縦方向に切込みを入れると…

「あー、あんた切りすぎよ、それ」

…金岡母、つまらないことだけチェックしてる。

悪戦苦闘しながら、糠入りの水でぶくぶくとたけのこを煮てると、金岡妹一家がご到着。


たけのこの番をしながら、妹と話をする。
話はどこまでも尽きないけれど、姪御さんを寝させる為に暫し中断
たけのこがやわらかく煮上がったところで、自室に戻って竜樹さんに電話。

「今日も運動してん」

昨日よりはまた少しだけ元気になった様子の竜樹さんに早く会いたくて。

「明日はお土産持っていくから、一緒にお散歩に行こうね」
「おう、楽しみにしてるなぁ」

そう言って、とりあえず今日は簡単にしかお話しなかったけれど。


激情が揺り動かされるような形で始まった一日は、ほの暖かくちょっと笑える話を織り交ぜながら凪を迎えるように終わっていく。


心が揺れ動くのは生きてる証拠。


誰かが言ってた言葉、確かに当たってるよなぁと感じながら。
大きく揺れ動いた心に、確かに「私」は生きているのだと感じながら。
大好きな竜樹さんの隣をちゃんと生きて歩きたいと思った。


いいことも悪いことも、ちゃんと生きた心で受け止めたいと、そう思った。

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