新しい年齢を迎える前に…
2002年2月18日明日は誕生日。
去年の誕生日の前日は何をしてたのだろうと過去の日記を遡ってみると、この日の記述だけがキレイにない(-_-;)
確か去年の今日は日曜日で、翌日は会社を休んで竜樹さんとお誕生日デートをしたから。
多分この日は竜樹さんに会ってないんだと思う。
書き留めておくことが何もなかったのか、それとも書き留めるのが嫌でたまらなかったのか。
それともうっかり書き忘れてしまったのか。
全然、思い出せない。
去年の終わりくらいから長いトンネル状態に入ってしまってて、「日記を書くことを忘れるほどに幸せな日々を送れるなら、その方がずっといいや」とかって思っていたけれど。
いいことがあったのか、悪いことがあったのか。
その日自分が何を考えていたのか。
しょうもないことしか考えてない日ですら、自分の気持ちを書き留めておくってことは結構大事だったんだなぁって改めて思う。
ここで竜樹さんへの想いと日々の自分の気持ちを綴り始めて、もうすぐ2度目の誕生日を迎える。
最初は調子がよかった日記帳も最近では、メッセージのお返事はおろか、日記本文もストップかけてしまうほどくたっていた。
時々、過去の日記の下書きの残骸を見つけては、「この頃の方がよっぽど体力的にしんどかったのに、何で今よりいろんなことをこなしてたんだろう?」と首を捻ったりするけれど。
「こんな時もたまにはありなんだろう?」
今になって、やっとそんな風に思えるようになった気がする。
そう思うことを許してやるだけでも、見える景色はまた違ってくるのだろうと思うから。
来るべき時がきたら、きちんと動けるだけの力を蓄えながら…
心晴れやかになるような出来事を重ねながら、浮上の時を待とうかなと思う。
今日の会社はどこもかしこも空気が尖った感じがして、とても落ち着けるような状態ではなかった。
竜樹さんから貰ったものを身につけ、机の横には竜樹さんから貰ったポットを置いて、気分が滅入りそうになったら貰った水を飲んでいた。
それくらいがちがちに「竜樹さん」に守られなければ、仕事も進められない自分に少々情けなさは覚えるけれど。
本当に来年の今頃には、違うところにいられたらと思う。
そのために何が必要で、何をすればいいのかも考えなければならないのだろうけれど。
竜樹さんの体調が今よりよくなるかどうかで、この会社にいる期間もまた変わってくる。
竜樹さんの体調が不安定な状態が長く続けば、割と自由に休みが取れるこの会社に留まる必要がある
逆に、今よりよくなればここにしがみつかなければならない理由はぐっと少なくなる。
けれど、何よりも。
自分のことはともかく、竜樹さんの笑顔が増えることが私には一番大切だから。
竜樹さんの健康状態がよくなることを祈りながら、仕事を進める。
社内の雰囲気は終始ぴりぴりと尖ったままだったけれど、仕事はたったか進んでいった。
定時に会社を出て、家路を急ぐ。
家に帰ると、金岡母が嬉しそうにしてる。
聞いてみると、穴子の佃煮を作ったらとてもおいしかったのだそう。
金岡母は料理は嫌いだけれど、上手に出来ると喜ぶ人。
彼女の料理には失敗がないから、こちらとしてもとてもありがたい。
とっとと部屋着に着替えて、リビングに降りる。
そして金岡母の言うとおり、穴子の佃煮をご飯に乗せて食べてみる。
…おいしい♪(*^_^*)
最近、家でおいしい料理が飛び出すと、咄嗟に作り方を聞く私。
竜樹邸で出すことを承知で、金岡母もたったか説明してくれる。
意に染まぬことを続けているくせに、未だにこの家に留まっている私に対して、なるべく尖った空気を作らないようにしてくれてることがありがたい。
それが、つかの間のことであったとしても…
今までは、この家を出てしまったら二度とは戻らないつもりでいた。
妹のところとあまりに対応が違ったことが、どうしても許せなかったから。
この家を出て、次に帰ってくるのは誰かの葬式の時か、下手を打つと一生音信不通にしてしまおうかと思ってたことすらあるけれど。
安直に切り捨てたり、理解されないことに対して簡単に諦める必要なんてないのかもしれない。
道が開ける可能性があるうちは、出来ることをすべてやればいいのかもしれない。
非常に根拠レスだと自分で自分を笑いそうになったけれど。
それもそれでいいかと思った。
珍しく、しなやかな強さを見つけた心がそこにあるような気がした。
後片付けを済ませ、いつもよりゆっくり目にお風呂に入って、自室に戻る。
…今日は冷え込んでるから、きっと竜樹さんの調子、悪いんだろうなぁ
会社を出たとき、刺すような冷たい向かい風を受けた瞬間、竜樹さんの体調が悪いだろうと判ってはいたけれど、気がついたら携帯を握り締めていた。
何コールかしても竜樹さんは出ないから、そのまま切って眠気に任せてぼけっとしてる。
暫くして「せめて一日分でも日記を書いてしまいたい」と思って、リビングにコーヒーを取りにいって戻ってきた途端、部屋の電話が鳴った。
…あ、竜樹さんだぁ(*^_^*)
慌てて机の上にコーヒーを置いて電話に出ると、しんどそうではあるけれどなるべく明るく話そうとする竜樹さんがいた。
「しんどいのに付き合わせてしまって申し訳ないなぁ」と思いながら、それでも一生懸命話そうとしてくれる竜樹さんに甘える形になってしまった。
「これだけ冷え込んだら、背中、痛む…よね?」
「そうやねん。なんかいつもよりも鈍い痛みが取れへんねん…」
痛み止めの注射を打つ間隔が詰まってきてることは私も竜樹さんも承知していて。
それをあまり繰り返すと骨に影響が出ると知ってるから、何とか注射に頼らないで痛みを軽くする方法はないのだろうかとちっさな脳みそで一生懸命考える。
…ふと、思いつくまま言葉を漏らしていた。
「竜樹さん、3月入ったら温泉にでも行きましょうか?
安くて近間で探せば、負担も少ないだろうし。
竜樹さんお風呂好きだから、気分転換にもなるだろうし…」
「そうやなぁ。この季節に2人で温泉に行くの、ええなぁ。
前の車よりも大きくなったから、多少距離があっても車で移動できるし。
安くてええ宿は最近増えてるから、用事が一段楽したら行こっか?」
叶うかどうか判らない約束を交わして、電話を切った。
気がつくと、日付が変わっていた。
日曜日に散々誕生日のお祝いをしてもらったと言うのに、一番最初の「おめでとう」は竜樹さんから欲しかったよなぁなんてのは贅沢極まりないだろうけれど。
新しい年齢を迎える前の日に、いろんなことに思いを巡らせたことを引き連れて、新しい年齢を生きよう。
そして、次に新しい年齢を迎えるときに、今よりももっとずっと「なりたい自分」であれるように、
竜樹さんの隣に立つことが自然な形として、あるように。
頑張りたいなぁと思う。
去年の誕生日の前日は何をしてたのだろうと過去の日記を遡ってみると、この日の記述だけがキレイにない(-_-;)
確か去年の今日は日曜日で、翌日は会社を休んで竜樹さんとお誕生日デートをしたから。
多分この日は竜樹さんに会ってないんだと思う。
書き留めておくことが何もなかったのか、それとも書き留めるのが嫌でたまらなかったのか。
それともうっかり書き忘れてしまったのか。
全然、思い出せない。
去年の終わりくらいから長いトンネル状態に入ってしまってて、「日記を書くことを忘れるほどに幸せな日々を送れるなら、その方がずっといいや」とかって思っていたけれど。
いいことがあったのか、悪いことがあったのか。
その日自分が何を考えていたのか。
しょうもないことしか考えてない日ですら、自分の気持ちを書き留めておくってことは結構大事だったんだなぁって改めて思う。
ここで竜樹さんへの想いと日々の自分の気持ちを綴り始めて、もうすぐ2度目の誕生日を迎える。
最初は調子がよかった日記帳も最近では、メッセージのお返事はおろか、日記本文もストップかけてしまうほどくたっていた。
時々、過去の日記の下書きの残骸を見つけては、「この頃の方がよっぽど体力的にしんどかったのに、何で今よりいろんなことをこなしてたんだろう?」と首を捻ったりするけれど。
「こんな時もたまにはありなんだろう?」
今になって、やっとそんな風に思えるようになった気がする。
そう思うことを許してやるだけでも、見える景色はまた違ってくるのだろうと思うから。
来るべき時がきたら、きちんと動けるだけの力を蓄えながら…
心晴れやかになるような出来事を重ねながら、浮上の時を待とうかなと思う。
今日の会社はどこもかしこも空気が尖った感じがして、とても落ち着けるような状態ではなかった。
竜樹さんから貰ったものを身につけ、机の横には竜樹さんから貰ったポットを置いて、気分が滅入りそうになったら貰った水を飲んでいた。
それくらいがちがちに「竜樹さん」に守られなければ、仕事も進められない自分に少々情けなさは覚えるけれど。
本当に来年の今頃には、違うところにいられたらと思う。
そのために何が必要で、何をすればいいのかも考えなければならないのだろうけれど。
竜樹さんの体調が今よりよくなるかどうかで、この会社にいる期間もまた変わってくる。
竜樹さんの体調が不安定な状態が長く続けば、割と自由に休みが取れるこの会社に留まる必要がある
逆に、今よりよくなればここにしがみつかなければならない理由はぐっと少なくなる。
けれど、何よりも。
自分のことはともかく、竜樹さんの笑顔が増えることが私には一番大切だから。
竜樹さんの健康状態がよくなることを祈りながら、仕事を進める。
社内の雰囲気は終始ぴりぴりと尖ったままだったけれど、仕事はたったか進んでいった。
定時に会社を出て、家路を急ぐ。
家に帰ると、金岡母が嬉しそうにしてる。
聞いてみると、穴子の佃煮を作ったらとてもおいしかったのだそう。
金岡母は料理は嫌いだけれど、上手に出来ると喜ぶ人。
彼女の料理には失敗がないから、こちらとしてもとてもありがたい。
とっとと部屋着に着替えて、リビングに降りる。
そして金岡母の言うとおり、穴子の佃煮をご飯に乗せて食べてみる。
…おいしい♪(*^_^*)
最近、家でおいしい料理が飛び出すと、咄嗟に作り方を聞く私。
竜樹邸で出すことを承知で、金岡母もたったか説明してくれる。
意に染まぬことを続けているくせに、未だにこの家に留まっている私に対して、なるべく尖った空気を作らないようにしてくれてることがありがたい。
それが、つかの間のことであったとしても…
今までは、この家を出てしまったら二度とは戻らないつもりでいた。
妹のところとあまりに対応が違ったことが、どうしても許せなかったから。
この家を出て、次に帰ってくるのは誰かの葬式の時か、下手を打つと一生音信不通にしてしまおうかと思ってたことすらあるけれど。
安直に切り捨てたり、理解されないことに対して簡単に諦める必要なんてないのかもしれない。
道が開ける可能性があるうちは、出来ることをすべてやればいいのかもしれない。
非常に根拠レスだと自分で自分を笑いそうになったけれど。
それもそれでいいかと思った。
珍しく、しなやかな強さを見つけた心がそこにあるような気がした。
後片付けを済ませ、いつもよりゆっくり目にお風呂に入って、自室に戻る。
…今日は冷え込んでるから、きっと竜樹さんの調子、悪いんだろうなぁ
会社を出たとき、刺すような冷たい向かい風を受けた瞬間、竜樹さんの体調が悪いだろうと判ってはいたけれど、気がついたら携帯を握り締めていた。
何コールかしても竜樹さんは出ないから、そのまま切って眠気に任せてぼけっとしてる。
暫くして「せめて一日分でも日記を書いてしまいたい」と思って、リビングにコーヒーを取りにいって戻ってきた途端、部屋の電話が鳴った。
…あ、竜樹さんだぁ(*^_^*)
慌てて机の上にコーヒーを置いて電話に出ると、しんどそうではあるけれどなるべく明るく話そうとする竜樹さんがいた。
「しんどいのに付き合わせてしまって申し訳ないなぁ」と思いながら、それでも一生懸命話そうとしてくれる竜樹さんに甘える形になってしまった。
「これだけ冷え込んだら、背中、痛む…よね?」
「そうやねん。なんかいつもよりも鈍い痛みが取れへんねん…」
痛み止めの注射を打つ間隔が詰まってきてることは私も竜樹さんも承知していて。
それをあまり繰り返すと骨に影響が出ると知ってるから、何とか注射に頼らないで痛みを軽くする方法はないのだろうかとちっさな脳みそで一生懸命考える。
…ふと、思いつくまま言葉を漏らしていた。
「竜樹さん、3月入ったら温泉にでも行きましょうか?
安くて近間で探せば、負担も少ないだろうし。
竜樹さんお風呂好きだから、気分転換にもなるだろうし…」
「そうやなぁ。この季節に2人で温泉に行くの、ええなぁ。
前の車よりも大きくなったから、多少距離があっても車で移動できるし。
安くてええ宿は最近増えてるから、用事が一段楽したら行こっか?」
叶うかどうか判らない約束を交わして、電話を切った。
気がつくと、日付が変わっていた。
日曜日に散々誕生日のお祝いをしてもらったと言うのに、一番最初の「おめでとう」は竜樹さんから欲しかったよなぁなんてのは贅沢極まりないだろうけれど。
新しい年齢を迎える前の日に、いろんなことに思いを巡らせたことを引き連れて、新しい年齢を生きよう。
そして、次に新しい年齢を迎えるときに、今よりももっとずっと「なりたい自分」であれるように、
竜樹さんの隣に立つことが自然な形として、あるように。
頑張りたいなぁと思う。
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