ここのところ、本当に浮き沈み激しかった。

そのくせ、鈍色の感情を「外」に出さないように、

頑張って飲み込む努力を繰り返した。

いろんなことを笑って誤魔化しながら歩いた。

それがよかったのか悪かったのか判らないけれど。

ある一言でぶつんと切れてしまった。


なるべく他人のいいところも自分にとって嫌なところも、

認めようと頑張ったけれど。

どうしてもダメだった。


見た目キツそうに見える私が、

案外いろんなことを笑って聞き入れてることを、

「自分の色に染まる女」だと勘違いされてたこと。

それは他でもない私のせいなのかもしれない。

でも、私の意に染まぬ方向で自分を染め上げられること。

それが私にはこの上ない屈辱だと、あの一言ではっきり判った。


…確かに。


この世の中にお金で買えないものはないのかもしれない。

想いですら、お金で動く時代かもしれない。

「お金で動かないものだってある」なんていうのは、

世迷言だとあなたは言ったけれど。


「私の想いはお金では買えないよ?

 世の中、銭金で片付かないものだってあるって、

 私は信じてる。

 好き勝手にあんたの価値観、押し付けてんじゃありませんよ?」


心の底から湧きあがった言葉を吐き出した時。

ただでさえ低い私の声が更に1トーン下がった。

視線はとてつもなく鋭く冷たいものだったかもしれない。


それは人に対してしてはならないことだったかもしれない。

傍で見てた人たちにはいい印象は与えなかったかもしれない。


でもどうしても我慢ならなかったんだ。


お金で頬っ面叩けば、自分になびくような物言いをされたこと。

その程度で、竜樹さんに対する想いが覆ると勘違いされてること。

竜樹さんがその程度の人間だと暗に言われたこと。

どうしても我慢ならなかったんだ。

誰がどう思おうともうどうでもよかったんだ。


私の心の中に最後まで残ってる大切な人への想い。

その部分に汚い想いで触れられることは、

どうしても許せなかったんだ。


私みたいな人間を好きになってくれること。

「好き」の質がどうであれ、

そのこと自体は嬉しく思うし、

そう想ってくれる人を認めたいと思うけれど。


…でも、


私にとって何よりも大切な竜樹さんに対する想いが、

札びら切って頬っ面叩けば覆るなんて考えること自体、

あまりに人をバカにしてる。

そんな言葉を以って「好意」だなんて言うのなら。


…そんな想いなど、私はいらない。

             
            
          
      
自分の中にある大切なものは、

銭金なんかと引き換えにはできないもの。

少なくとも、銭金引き換えにすれば片がつくと思ってるあなたに、

私からあげるものなんて何もないんだよ?


そう思ったら、ちょっと楽になった。

許せないことだってあっていいんだと、

居直ってしまうことが正しいとは思わないけれど。


心の底にあるたった一つの大切な想い。

それを守るために、「力」を使うことも時には必要なのだと、


そう思ったら少し楽になった。

もう少しだけ、歩けるって思った。
          
          
            
          

…私のことを「大好き」と言ってくれた大切な人たちへ


こんな私でも、まだ好きでいてくれますか?


元気を取り戻すためにこんな手段しか使えない私を、

それでも大切なものとして受け入れてくれますか?


たとえ、誰が受け入れてくれなくなっても。

ごめんなさい。

やっぱり竜樹さんに対する想いを、汚されるのはイヤだったのです。

どうしても我慢ならなかったのです。



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