待ちに待った週末。

髪を切りに行ってから、もしくはハンズメッセで必要なものを買い揃えてから竜樹さんちに行くつもりだったけれど。
毎週毎週殆ど午前様の状態なので、早く行って早く戻ろうと思い、竜樹さんに電話すると…

「今日はな、家の片付けを手伝って欲しいねん」

…え?片付け……ですか?( ̄○ ̄;)!


最近週末になると「俄か主婦」よろしくな日記を書いてる金岡、実は掃除が大の苦手(>_<)
しかも片付けが大変なら、今日は外に食べに出てもいいと竜樹さんは言う。

「…あのう、掃除より料理の方がいいんですけれど…」

とはとても言える状態ではなかったので、「すぐに用意して行きます」とだけ答えて、出かける用意を始め、いつもよりもうんと早めに家を出た。


電車に乗り、いつもの駅で降り、いつものように竜樹さんちの冷蔵庫の中身を予測しながら、食材を買う。

…今日は何にしようかな?

片付けが長引くなら、あまり手の込んだものは作れない。
竜樹さんちの冷蔵庫に残ってそうな食材と相性のよさそうな献立を考えながら、カゴにぽんぽんと食材を投げ込んで清算を済ませ、やってきたバスに乗る。


バスを降り、竜樹さんの家に行くと、竜樹さんは昼ごはんの最中だった。

「…遠いところをよう来てくれたなぁ(*^_^*)」

そう言って、食べる手を休めてほにゃと笑いかける。

「食べなくていいんですかぁ?」
「…それがなぁ、さっきまで寝とってさぁ、なかなか食が進まへんねん(-_-;)」

竜樹さんの周りをちょろちょろしながら、会話を続けてると…


…竜樹さんに捕まってしまった(-_-;)

「だから、食べなくていいんですか?( ̄○ ̄;)!」
「…こうしてた方が落ち着くやんか?(*^_^*)」

そう言って竜樹さん、座ったままだっこの体制(*-_-*)

もうこうなってしまっては、何を言っても無駄。
竜樹さんが落ち着き払ってご飯を食べるまで、じっとしてる。


暫くすると落ち着いたみたいで、再びご飯を食べ始める竜樹さん。
それを向かい側に座ってじっと眺める。
本当に竜樹さんは食べる時はもくもくと一生懸命食べる。
(決まって口にすると怒られるけれど)すんごいかわいくて、にこにこして見つめる。

ようやっとちょっと遅めの昼食が終わり、竜樹さんは横になる。
その横にちょこんと座ってると、また竜樹さんがちょっかいを出す。
どこまでがじゃれあいでどこからがやりとりなのか、その区別もつかないまま、静かにそれは始まっていく。

それぞれが持つ「何か」を相手に分け与えるような感じが続く。
何度も崩落と安堵を繰り返し、長い安堵の時を迎えて。

気が付くと、私は眠っていたみたいだった。


「霄も疲れてんねんなぁ。無理して来たんちゃうん?」
「それはないけどさ……あ、片付け、せんなんのちゃうのん?」
「今日は俺の調子も悪いし、ええよ?ゆっくりしたら」


結局、片付けの手伝いという大きな仕事をしないまま、また眠りに落ちていく。
次に目を覚ました時、竜樹さんが隣で眠っていた。
ごそごそと起き出して、夕飯の支度をする。


今日の夕飯は、豚肉と野菜の中華風炒め煮(仮称)とカツオと秋野菜のサラダ。

豚肉と野菜の中華風炒め煮は、冷蔵庫掃除料理に近い(爆)
タマネギはくし型、ニンジンはいちょう切り、キャベツはざく切りにし、ピーマンとパプリカはヘタと種を取って縦に4等分し、横に4等分くらいの大きさに切る。
ニンジンとタマネギ、ピーマンを炒め、豚肉のスライスを適当な大きさに切ったものを塩コショウで炒め、色が変わった頃にキャベツを入れる。
少しキャベツが柔らかくなったら、鶏ガラスープの素とオイスターソースで味を調え、
少し水を足して軽く煮る。
最後に水溶き片栗粉(片栗と水の比率が1:2くらい)を入れて、混ぜて完成。

カツオと秋野菜のサラダは、この日のある百貨店の食料品売り場の広告に出てた写真を元に自分なりの勘で再現という、ちょっと物騒な料理(笑)
本当は戻り鰹を使って作ってたみたいだけど、買出しをしたスーパーには置いてなかったのでカツオのたたきで代用(爆)
タマネギときゅうりはスライスして皿に敷き、シメジはさっと茹でて水切りをしたあと、タマネギときゅうりの上に置く。
カツオのたたきの塊を1枚1枚切り分け両面に片栗粉をつけて、オリーブオイルひいたフライパンでさっと焼き目をつける。
焼き目をつけたら野菜の上に並べ、飾りにトマトを添え、和風ドレッシングで食す。


夕飯が出来上がり、後片付けも済んだけれど、竜樹さんは眠ったまま。
何となく起こす気になれずにいた。
その間に携帯にメールが入り、こちこち打ち返してると竜樹さんが目を覚ます。
起きてまだ意識がはっきりしないのか、身体が本調子にならないのか、布団の上に蹲っているところへ、竜樹さんの実家から内線が入る。

…炊き立てのご飯を分けてくださるそうだ(*^_^*)

何とか竜樹さんは立ち上がって、よろよろと貰いに行った。
私は食卓のセッティングをする。


炊き立てのご飯がやってきて、二人仲良く「いただきます(-人-)」


「…今日のも美味いわ(*^_^*)」


今日は作りすぎてしまって、一人が2人前分くらいある。
なのにぱくぱくと食べる竜樹さん。
気が付くと、2膳目ついでる上におかずも殆どなくなってた(゜o゜)

「今、全部食べると動けなくなるのは判ってるんやけどなぁ…」

そう言ってまだ箸を置こうとしない竜樹さんを見てると愛しさがこみ上げてくる。


結局、「腹八分目にしようねぇ」と宥めて、箸を置いてもらう。
隣の部屋でテレビを見ながらじゃれてたら、またやりとりにもつれこんでいく。
大きな波に飲まれながら、離れたくないって思い続けていた。


凪いだ時間がやって来た時、ぼそっと「帰りたくないよう」と呟いた。
「仕方ないやろ?今は帰らなんと」と言う竜樹さん。

「執着ない人が羨ましいよ」って答えたら、
「俺まで一緒になって『帰って欲しくない』って言ったら、霄は帰らへんやろ?
まだそれはあかんやろ?」と返ってきた。

…竜樹さんが言うことは正しいねんけどね

大人な人を相手にして、よかったんだか悪かったんだか。
そう思いながら、竜樹さんをそっと抱き締めた。
竜樹さんもまた、抱きしめ返してくれた。


今日は竜樹さんの調子が悪いのでタクシーにて帰宅。
家に帰るまで一緒にいられないのは辛いけれど、竜樹さんがゆっくり休める方がいい。


またこれから6日間、待ち焦がれるんだ。
竜樹さんと過ごす暖かい時間を。
さっきまで一緒にいたくせに、願うのはいつも同じこと。

「どうか、竜樹さんと過ごす暖かな時間がいつまでも続きますように」

いつかその願いが叶いますように。
何に咎められることなく、二人で一緒にいられますように。


…待ち焦がれる時間に、いつか終止符が打てますように。


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