相変わらず寝つきが悪くて、朝方眠った。


「…霄、衛星放送で真琴つばさの特番やってるよ〜」

母のナイスな(笑)ご指摘で、目が覚めた。
ビデオに撮り損ねてしまってがっかりはしたけれど、寝起きからマミちゃんの姿が拝めたのはラッキーだった(*^_^*)
放送が終わり、ちょっとご機嫌さんで自室に戻る。


今日は七夕。
明日は竜樹さんの試験だから、会えることはまったく期待していなかった。
何日か前に夏風邪を引いていると言ってたし、今、竜樹さんにとって何が大切なのかってことくらいは判っていたから。

「1日の日、ほんの少しでも会えたんだから、ええやんか?もう」
「テストが終われば、また終末会えるようになるし、竜樹さんの体調がよければ放課後にでも会えるやんか?」

そう納得させようとは思うのだけど。
気持ちに余裕がなくなってる今の状態で、これ以上の我慢を背負うのがとてつもなくしんどい気がしてる自分がいる。

…とりあえず、明日のテストが受けられるところまで回復してるかな?

そう思って電話をしてみた。
電話口に出た竜樹さんは、どことなくしんどそうで。

「まだ、体調がすっきりせんねん」

と言っていた。

…こりゃ、「七夕デート」がどうのとか言ってられへんわ

そう思って「会いませんか?」と口にするのはやめた。
そして、報告し損ねてた検査結果の話をしてみた。

「膵臓じゃなくてそれだけ身体のあちこちが痛いんだったら、やっぱりパソコンを長く触り過ぎなんやって」

竜樹さん自身が授業を受け出してからずっと体調が優れないといっていたのと被せた見解なんだろう。
確かに、ネットオークションで遊びまわってたころよりも今の方が格段にパソコンを触る時間が長くなっているのは確かだし、納得できる部分はあるんだけど。

…それ以前に、気持ちの方がもういっぱいいっぱいなんだよ?

とはとても言えなかった。
暫く、明日のテストの話や取り止めのない話をして、電話を切る。


網戸越しの空は雲が重く立ち込めている。

…せめて夜には晴れるといいね

そう思いながら、母の買い物に付き合った。

「七夕だというのに、何をしょうもないことをしてるんやろう?」
そう思わない訳ではなかったのだけど。

母に連れられてる車の中で話すことといえば、ストレスが取れないことや本気で会社を辞めたくなってるってことばかりで。
なるべく言わんとこと思ってることばかりがぼんぼん口をついて出てくる。
自分でも「言っても無駄なことを…」と思わないわけではなかったんだけど…

それが元で、母と少し口論になる。

「何で、いつでも『今』がそんなに不服なん?
過ぎてしまえば、それほど悪かったように思ってないような言い方になるのに…」とは金岡母。

…じゃあ、あんたもあの会社に行って1週間なり私と同じことやってみろよ?
文句が出なかったらブラボーだよ?

そう思ったけれど、もう無駄に言い争うことすら煩わしかった。
確かに母の謂わんとすることが間違ってるとも思えなかったから。
家の外に出られたら気持ちが晴れると思ったけれど、少しも気持ちが晴れることはなかった。
心なしか、日差しが強くなっていたことだけが心に残っている。
自分が暗がりにいてるような気分だったから、余計に外の日差しが明るく見えただけだったのかもしれないけれど。


…いつまで、ゴールのないレースは続くんだろう?

そう思うと、それっきり何もする気がなくただぼけっと時間を潰してしまった。


もったいない休みの過ごし方だなぁと思いながら…


夜になり、何気に窓を開けて空を見上げる。
涼しくもなければ、雨が降ったというわけでもないのに、空が妙にガスってる。
月の光が翳って見える。
冬になるとよくあるけれど、こんな時期に空がガスってるなんて珍しい。

…お願い事があるのになぁ

ため息一つついて、リビングに行こうと思ったとき、何気に床に転がってる携帯が目に付いたから、竜樹さんに電話を入れてみたんだけれど、竜樹さんは出てはくれなかった。

…試験前だしあんまり追い掛け回さんとこ

そう思って、携帯を机の上に置いて、リビングで「ちゅ〜ぼ〜ですよ」を見てた。
ひとしきりテレビを見てげたげた笑いこけ、両親と他愛もない話をして自室に戻ると、
竜樹さんから電話が入っていた。
時間を見ると、「ちゅ〜ぼ〜ですよ」を見てる頃だった(>_<)
慌てて電話してみたけれど、今度もまた竜樹さんは電話には出てこなかった。

…そりゃそうだよね、日付変わってから30分くらい経ってるし、明日のテストはきっと早いんだろうから

そう思ったけれど。
せめて一言、明日のテストの応援になる言葉を送っておきたくて、メールを一つ飛ばした。


窓を開けて、空を見上げた。
相変わらず、まだガスってるような空。
天の川の遠さが身にしみてわかるような低い空。

…今日一日無気力に過ごしたんだから、最後に願い事くらい力使わないとね?

湿気を含む空気を吸い込んで、低い空めがけて願いをかけた。


…どうか、竜樹さんが無事にテストを受けることができますように

…どうか、私の心に早く晴れ間が覗きますように

…そして、

私の大切に思う人たちの歩いていく道が笑顔溢れるものでありますように


強く強く願った。


私の願いはこのガスった空を突き抜けて、天の川まで届いてくれるのだろうか?
今日一日、体力気力共に温存してきたんだから、勢い的には十分だろうけれど(爆)


どうかどうか、なけなしの願いがこの厚い雲を突き破って天の川に届きますように。

美しく煌いた、幸せの川に届きますように。


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