零れ落ちた幸運が呼んでくれたもの
2001年5月31日昨晩、夕食も取らずにとっとと眠ってしまった。
明け方一度目が覚めたけれど、また何もせずに眠ってしまった。
二度目の眠りにつく頃、窓の外から雨の音がしていた。
…明日の朝まで続かなければいいけれど
朝起きると、相変わらず雨は降り続いていた。
それでも小雨になってはいたから、マシな方だとは思うけれど。
心持ち昨日よりはだるさの抜けた身体で会社に向かう。
会社に入って仕事を始めると、やはりまだ足元がふらついたり、身体にだるさが残ってたりと、本調子でないことがよく判る。
今日は月末。いつも以上に気を締めていかないといけない。
とりあえず、業務上のミスだけは増やさないよう、極力神経をそちらに向けるようにした。
昼休み、ボスと話しながら昼食を取る。
何気ない会話にちょっと気持ちが和らぐ感じがした。
そんな風な時間を過ごして、台所で洗い物をしてる時、ふと思った。
…あ、竜樹さん、どうしてるかな?
いつもなら、朝電車に乗る前に気にかかることが、今の今まで出てこなかった。
竜樹さんのことを忘れていたわけでは決してないんだけど、
何でこの時間まで竜樹さんのことを考えなかったんだろう。
…そっか。
あれほどまでに「自分がないみたいで情けない」と思ってた、天候から竜樹さんの体調を慮る気持ちは、
私が元気で気持ちにある程度の余裕があることの証しだったんだと気が付いた。
だとしたら、今の私の状態って相当悪いんだってことだよね?
竜樹さんのことを考える私は「自分がない」のではなくて「健康」だったんだってことなんだよね?
ささやかなことから、思わぬことに気が付いた。
あれほど考え悩んだこともそうして考えていけば、何気ない幸せの証しだったりして。
あの天候から竜樹さんの体調がわかるという能力(?)も女々しく情けないものではなく、随分ありがたい能力だったり自分自身の健康の証しだったりする。
そんないいものをあんなに疎ましく思ってた自分がばかばかしくて笑えてしまった。
そしてその能力が落ちてきてるってことに、自分の体調不良がもろに反映されてるっていう事実を思い知る。
…こりゃあ、冗談抜きで早く検査に行かないとアカンなぁ
昼から、ぼつぼつ仕事が立て込んでくる。
まさか定時には帰れるなんて思いもしなかったけれど。
どうして終業1時間前になって用事が固まってやってくるのか。
うがぁぁぁぁぁぁぁっヽ(`⌒´)ノってなりそうだったけれど(笑)
怒ってみても仕方がないから、黙々と片付ける。
ただただ一生懸命仕事を片付けた。
すべての仕事を終え、机の中にしまってある携帯をお弁当鞄に移す時、
ディスプレイに「着信アリ」の表示が見えた。
慌ててロッカールームに飛び込み、着信履歴を見ると……
…竜樹さんからだった(*^_^*)
慌てて電話をすると、竜樹さんは出てくれたのだけど…
「学校の友達を家まで送ってんけどさ、霄の会社の近所だったから霄が捕まったら送ってやろうかと思っててんけど、霄から連絡ないしそのまま家に帰ってしまってん」
「背中は痛くないの?」
「それがなぁ、痛いねんわぁ」
「だったら、仕方ないねぇ…」
そんな風に少しだけ話をして、電話を切る。
あと13分早く電話に気づいていたら…
竜樹さんと短い間でも会えたのに…(T_T)
たった13分の差で幸運は掌からするりと零れ落ちた。
思わずロッカールームのいすにぺたんと座り込んでしまった。
なんだかとってもがっかりしてしまったんだ。
ようやく立ち上がって着替えて、よろよろ会社を出る。
駅についた頃、メールが一つ。
「まだ、会社?」
竜樹さんが電話した頃送ったと見られるメールが今頃届いた。
余計にがっかり度は増してしまった(;´Д`)
家に帰ってご飯を食べ、ちょっと猫の世話をする。
あまりにがっかりしすぎたからか、何もする気がしなくてぼけっとしてる。
しばらくして、竜樹さんに電話を入れると竜樹さんは食事中で。
後からかけ直してもらうことになる。
また、何もせずにぼけっとしてる。
…本当は遅れ気味の日記を書こうと思ってるのに
でもただただ、ぼけっとしてる。
そうして寝入りそうになった頃、携帯が鳴る。
…竜樹さんからだ(*^_^*)
部屋の電話に繋ぎ変えて、お話をする。
竜樹さんは学校の話をしてくれる。
どうも、彼が入学する前に心配してたことが的中したようで。
あまり機嫌のいい状況ではないらしい(>_<)
まぁ、彼は前の会社で室長時代にもっと過酷な目にあってるから、
「こんなもんは大したことはないねんけどな」って言うんだけど。
笑いを入れながらおどけて話してはいるけれど、ちょっと疲れが見え隠れしてる。
それでも、自分が何をすべきか目標をちゃんと立てて実行しようとしてる竜樹さんは、
私から見ると尊敬もので。
隣にいるなら、ぎゅ〜ってしましょうって感じで(*^_^*)
思わず「会った時は、甘やかしたげるからね」なんて口走ってみたり。
「たまにはかわいらしいカッコもするし、笑顔一杯で竜樹さんの前にいる努力するから」
そんなバカみたいなことを言う私を、茶化しもせず「うんうん」と聞いてる竜樹さん。
…珍し〜い(゜o゜)
もしかして竜樹さん、結構重症?
でも、竜樹さんの強気な口調は室長時代と殆ど変わりない。
だとしたら、これはいい傾向なのかな?
弱りきってない、でも空元気でもない。
ちょっと空威張りなところもあるけれど、確かな力と自信のあった頃の竜樹さんの姿に近づいてる。
だとしたら、とてもありがたいことで。
あの頃の竜樹さんは強気入ってたけど、おおらかな優しさも持ち合わせてたから。
それが一緒に帰ってくるなら、これほどありがたいことはない訳で。
自然と竜樹さんの話に入っていけたんだ。
上手に会話のキャッチボール、出来た気がしたんだ。
いつもは長電話が出来ない竜樹さんが、気がつくと1時間近く話してた。
「明日、時間の折り合いがついたら迎えに行くから。
これからも学校の友達を送る機会が増えるだろうから、迎えに行ってやれるから」
「また明日なぁ」
そう言って、竜樹さんは明日の準備のために電話を切った。
思わず私、部屋の電話の子機にキスをする。
…だって、すんごい嬉かってんもん(*^_^*)
明日は、「幸運」が手に入りますように。
もうニアミスで手のひらから零れ落ちたりしませんように。
とびっきりの笑顔で竜樹さんを迎えてあげれますように…
明け方一度目が覚めたけれど、また何もせずに眠ってしまった。
二度目の眠りにつく頃、窓の外から雨の音がしていた。
…明日の朝まで続かなければいいけれど
朝起きると、相変わらず雨は降り続いていた。
それでも小雨になってはいたから、マシな方だとは思うけれど。
心持ち昨日よりはだるさの抜けた身体で会社に向かう。
会社に入って仕事を始めると、やはりまだ足元がふらついたり、身体にだるさが残ってたりと、本調子でないことがよく判る。
今日は月末。いつも以上に気を締めていかないといけない。
とりあえず、業務上のミスだけは増やさないよう、極力神経をそちらに向けるようにした。
昼休み、ボスと話しながら昼食を取る。
何気ない会話にちょっと気持ちが和らぐ感じがした。
そんな風な時間を過ごして、台所で洗い物をしてる時、ふと思った。
…あ、竜樹さん、どうしてるかな?
いつもなら、朝電車に乗る前に気にかかることが、今の今まで出てこなかった。
竜樹さんのことを忘れていたわけでは決してないんだけど、
何でこの時間まで竜樹さんのことを考えなかったんだろう。
…そっか。
あれほどまでに「自分がないみたいで情けない」と思ってた、天候から竜樹さんの体調を慮る気持ちは、
私が元気で気持ちにある程度の余裕があることの証しだったんだと気が付いた。
だとしたら、今の私の状態って相当悪いんだってことだよね?
竜樹さんのことを考える私は「自分がない」のではなくて「健康」だったんだってことなんだよね?
ささやかなことから、思わぬことに気が付いた。
あれほど考え悩んだこともそうして考えていけば、何気ない幸せの証しだったりして。
あの天候から竜樹さんの体調がわかるという能力(?)も女々しく情けないものではなく、随分ありがたい能力だったり自分自身の健康の証しだったりする。
そんないいものをあんなに疎ましく思ってた自分がばかばかしくて笑えてしまった。
そしてその能力が落ちてきてるってことに、自分の体調不良がもろに反映されてるっていう事実を思い知る。
…こりゃあ、冗談抜きで早く検査に行かないとアカンなぁ
昼から、ぼつぼつ仕事が立て込んでくる。
まさか定時には帰れるなんて思いもしなかったけれど。
どうして終業1時間前になって用事が固まってやってくるのか。
うがぁぁぁぁぁぁぁっヽ(`⌒´)ノってなりそうだったけれど(笑)
怒ってみても仕方がないから、黙々と片付ける。
ただただ一生懸命仕事を片付けた。
すべての仕事を終え、机の中にしまってある携帯をお弁当鞄に移す時、
ディスプレイに「着信アリ」の表示が見えた。
慌ててロッカールームに飛び込み、着信履歴を見ると……
…竜樹さんからだった(*^_^*)
慌てて電話をすると、竜樹さんは出てくれたのだけど…
「学校の友達を家まで送ってんけどさ、霄の会社の近所だったから霄が捕まったら送ってやろうかと思っててんけど、霄から連絡ないしそのまま家に帰ってしまってん」
「背中は痛くないの?」
「それがなぁ、痛いねんわぁ」
「だったら、仕方ないねぇ…」
そんな風に少しだけ話をして、電話を切る。
あと13分早く電話に気づいていたら…
竜樹さんと短い間でも会えたのに…(T_T)
たった13分の差で幸運は掌からするりと零れ落ちた。
思わずロッカールームのいすにぺたんと座り込んでしまった。
なんだかとってもがっかりしてしまったんだ。
ようやく立ち上がって着替えて、よろよろ会社を出る。
駅についた頃、メールが一つ。
「まだ、会社?」
竜樹さんが電話した頃送ったと見られるメールが今頃届いた。
余計にがっかり度は増してしまった(;´Д`)
家に帰ってご飯を食べ、ちょっと猫の世話をする。
あまりにがっかりしすぎたからか、何もする気がしなくてぼけっとしてる。
しばらくして、竜樹さんに電話を入れると竜樹さんは食事中で。
後からかけ直してもらうことになる。
また、何もせずにぼけっとしてる。
…本当は遅れ気味の日記を書こうと思ってるのに
でもただただ、ぼけっとしてる。
そうして寝入りそうになった頃、携帯が鳴る。
…竜樹さんからだ(*^_^*)
部屋の電話に繋ぎ変えて、お話をする。
竜樹さんは学校の話をしてくれる。
どうも、彼が入学する前に心配してたことが的中したようで。
あまり機嫌のいい状況ではないらしい(>_<)
まぁ、彼は前の会社で室長時代にもっと過酷な目にあってるから、
「こんなもんは大したことはないねんけどな」って言うんだけど。
笑いを入れながらおどけて話してはいるけれど、ちょっと疲れが見え隠れしてる。
それでも、自分が何をすべきか目標をちゃんと立てて実行しようとしてる竜樹さんは、
私から見ると尊敬もので。
隣にいるなら、ぎゅ〜ってしましょうって感じで(*^_^*)
思わず「会った時は、甘やかしたげるからね」なんて口走ってみたり。
「たまにはかわいらしいカッコもするし、笑顔一杯で竜樹さんの前にいる努力するから」
そんなバカみたいなことを言う私を、茶化しもせず「うんうん」と聞いてる竜樹さん。
…珍し〜い(゜o゜)
もしかして竜樹さん、結構重症?
でも、竜樹さんの強気な口調は室長時代と殆ど変わりない。
だとしたら、これはいい傾向なのかな?
弱りきってない、でも空元気でもない。
ちょっと空威張りなところもあるけれど、確かな力と自信のあった頃の竜樹さんの姿に近づいてる。
だとしたら、とてもありがたいことで。
あの頃の竜樹さんは強気入ってたけど、おおらかな優しさも持ち合わせてたから。
それが一緒に帰ってくるなら、これほどありがたいことはない訳で。
自然と竜樹さんの話に入っていけたんだ。
上手に会話のキャッチボール、出来た気がしたんだ。
いつもは長電話が出来ない竜樹さんが、気がつくと1時間近く話してた。
「明日、時間の折り合いがついたら迎えに行くから。
これからも学校の友達を送る機会が増えるだろうから、迎えに行ってやれるから」
「また明日なぁ」
そう言って、竜樹さんは明日の準備のために電話を切った。
思わず私、部屋の電話の子機にキスをする。
…だって、すんごい嬉かってんもん(*^_^*)
明日は、「幸運」が手に入りますように。
もうニアミスで手のひらから零れ落ちたりしませんように。
とびっきりの笑顔で竜樹さんを迎えてあげれますように…
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