Until the Dawn

2001年2月4日
朝から、理由も無く泣ける。
「昨日竜樹さんに会えたのに、何が不満だって?」
そう自分に問い掛ける。

「会えて嬉しい」の後にくる、妙なせつなさって何なんだろうね?
一緒に居始めた最初の2年間はどうやってこんな気持ちに折り合いつけていたのだろう。
…ふと、思い返してみる。


彼は会社で最年少の室長。
18個ある教室の長の中では最年少の上に、勤務年数も一番短かった。
謂われ無い妬みに負けないように、必死だった竜樹さん。
その足を結構引っ張った時期がある。
朝11時に出社して帰宅するのが4時か5時。
場合によっては帰れない日もある。
基本的に彼が会社にいる間は連絡が取れない。
だって、私と彼との付き合いは会社には内緒だから。
バレたら、それなりの叱責が彼を待ち受けてる。
だからどんなに寂しくても、私からは連絡が出来なかった。
…それ以外にも連絡できない理由はあったのだけど。

判っているけど、辛くなれば泣きもする。
泣いてしまうと、時には仕事を置いて会いにきてくれた。
今にして思えば、よくそんな殺人的スケジュールを縫って、時間を取ってくれたなぁって思う。
私と会うための時間を作れば、当然そのあと何日か仕事を片す量が増えるというのに。
体が壊れようが倒れようが、授業が入ってる日に休もうものなら、塾長自らが電話してきて叱責した揚げ句、会社に引きずり出す。
それでも、自分の時間を割いて会いにきてくれた。

「大事にされててんなぁ」

そう思う。
振り返ってみても、反省の種は見つかれど、「嬉しさの後にくるせつなさ」の理由を知ることは出来ない。
自分なりの答を見つけられないと先に進めないという、私の悪い癖が出る。
「困ったなぁ」たぁ思うけど、それで涙が止まるわけでもない。


〜ピピピ

あれ、携帯メールがきたみたい。
アクセスしてみると、竜樹さん。

「のりのりのり。海苔、の〜り。今、極上海苔、有明海の件で価格急上昇。品質も庶民の口に入る海苔はあやしい。ええもん、いただいたわぁ〜。感謝!感謝!」
(これ、私が去年竜樹さんちに送ったお歳暮のお礼……みたい)

涙は止まった。
この人、上手いよなぁ。
私が一人でへこんでると、まるでそれが見えてるように何気に電話かけてきたりメールくれたりする。

「別にその理由がわからなくてもいんだよね、きっと」

ヘンに納得してみたりする、この現金さ(爆)
これから、あとどれくらい「理由のわからないせつなさ」に取りつかれるかはわからないけど、とりあえず「竜樹さん」を身近に感じられる間は素直に笑おう。

こんなこと、あなたに言ったら「俺、そんなん意識してないで」って不思議そうな顔して言うんだろうけど……


「竜樹さんには、『心の目』があるみたいですね。
私ががくんとへこむ時、何気にしてくれることが私には嬉しいです。
やっぱりあなたは私の『エネルギー源』ですね。
昔、あなたが私に言ってくれたことのまねっこみたいで、恥ずかしいのですが。
今でも、私が竜樹さんの『エネルギー源』でありたいって思っています。
頑張るので、見といてくださいね。
…誰よりも愛しています、竜樹さん」

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